- 40代からでも資産運用を始めるべきか知りたい
- 40代におすすめの運用プランが知りたい
- 運用を成功させる秘訣が知りたい
NISAやiDeCoの普及を受けて広がりを見せている資産運用。
興味はあっても「40代から資産運用を始めても遅いのでは?」と不安を感じている人もいるかもしれない。
本記事では、40代から資産運用を始めるメリットや注意点、おすすめの運用方法について解説していく。
資産運用は40代からでは遅いのか
「若いうちから資産運用を始めよう」という言葉をよく耳にするようになった現在。
そのため、「若いうちから始めておかなければ意味がないんだ」と感じてしまう人もいるかもしれない。
しかし、資産運用は40代から始めても遅いことはない。
ここからは、40代から資産運用を始める人の割合や、40代の保有資産状況について紹介していこう。
40代から資産運用を始める人は少数派ではない
40代から資産運用を始める人はどれくらいいるのだろうか。
投資信託協会の調査によると、現在60歳以上で投資をしている人のうち、40代で資産運用を始めた人の割合は20.8%となっている。
最も多いのは50代で24.0%となっており、40代から資産運用を始めることは決して珍しいわけではないといえる。
また、弊社が40代投資家に実施したアンケートでも、運用経験が3年未満の回答者は全体の40%以上を占めていた。この結果からも、40代から投資を始めるのは決して遅くないことがわかる。
資産運用は長く取り組むほどリスクを低減できることから、「若いうちから取り組もう」と言われることが多い。
しかし、40代からスタートする場合でも、きちんと適切なリスクコントロールを行っていれば問題なく資産運用に取り組める。
大切なのは資産運用を始める年齢ではなく、自分に合った運用方法を見つけることである。
40代の金融商品の保有状況
40代の金融商品の保有状況についても見てみよう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、40代の金融商品別の保有割合は下記のとおりだ。
金融商品 | 保有している人の割合 |
---|---|
預貯金 | 94.2% |
金銭信託 | 5.5% |
積立型保険商品 (生保・損保) | 31.0% |
個人年金保険 | 20.8% |
債券 | 4.1% |
株式 | 28.4% |
投資信託 | 28.9% |
財形貯蓄 | 9.7% |
その他金融商品 | 6.3% |
いずれも保有していない | 5.3% |
預貯金に次いで保有割合が多いのは積立型保険商品となっており、40代では万が一の事態に備えるニーズが高いことがうかがえる。
その次に多いのが投資信託と株式で、どちらも30%弱の保有割合だ。
このことからも、40代で資産運用に取り組んでいる人は決して多くないことが分かる。
今からでも遅くない!40代に資産運用をおすすめする理由
40代から資産運用を始めるメリットとして、次の3点が挙げられる。
- リスクを取った運用が可能
- セカンドライフまで時間がある
- 若年層に比べて収入が高い
それぞれくわしく解説していこう。
40代はリスクを取った運用が可能
資産運用では、一般的に年齢とともに運用リスクを低減していく必要がある。
たとえば、50代から資産運用を始める場合、運用できる期間が限られていることから積極的なリスクを取ることは難しい。
損失を負ったときに、リカバリーする時間が少ないためだ。
しかし、40代ではまだまだ長い運用期間を確保できるため、ある程度リスクを取った運用に取り組むことが可能だ。
リスク許容度が高くなると、運用方法や投資先にも豊富な選択肢がある。
40代からの資産運用には、「今さら遅いのでは?」というイメージがあるかもしれないが、実際はさまざまな運用方法に取り組むことが可能だ。
40代ならセカンドライフまで時間がある
40代はセカンドライフまで時間があることから、老後資金の準備も余裕を持って取り組める。
仮に65歳までに老後資金を2,000万円準備する場合、必要となる積立金額を資産運用を始める年齢別に比較してみよう。
65歳までに2,000万円を貯めるのに必要な毎月の積立金額
運用利回り/運用をスタートする年齢 (積立期間) | 45歳 (20年間) | 55歳 (10年間) |
---|---|---|
1% | 7万5,312円 | 15万8,542円 |
3% | 6万920円 | 14万3,121円 |
5% | 4万8,658円 | 12万8,798円 |
55歳から資産運用を始める場合、仮に毎年5%の利回りを得ても約13万円の積立金額が必要となる。
毎月これだけの運用資金を捻出するとなると、ハードルが高く感じる人も多いだろう。
一方、45歳から資産運用を始める場合、5%の利回りだと約5万円で2,000万円を準備できる計算となる。
セカンドライフまで時間がある40代は、計画的な資産運用に取り組むことで余裕を持って老後資金を準備することが可能だ。
40代なら若年層に比べて収入が高い
資産運用はリスクを伴うことから、余剰資金で取り組む必要がある。
しかし、若年層は家計の収支に余裕がなく、「毎月少しずつしか資産運用に回せない」ということも多いだろう。
その点、若年層に比べて収入が高い40代では、毎月一定の金額を資産運用に回すことが可能だ。
もし手元にまとまった貯蓄がある場合は、一括投資を検討してもよいだろう。
40代から資産運用を始める方におすすめの戦略
40代から資産運用を始めるときは、次のようなポイントに注意したい。
- 余裕資金を確認する
- 資産運用の目標を設定する
- リスク許容度を明確にする
それぞれくわしく解説していこう。
余裕資金を確認する
資産運用はリスクを伴うことから、投資した元本を下回ることもある。
そのため、資産運用に充てる金額は当面使う予定のない余裕資金である必要がある。
資産運用を始めるときは、まず「どれくらいの金額を資産運用に回せるか」ということを確認しよう。
この確認作業を行わずに資産運用を始めてしまうと、生活費など使う予定のあるお金を資産運用に回してしまいかねない。
もしそれによって損失が発生すれば、家計の収支バランスを崩すきっかけにもなってしまう。
長い期間資産運用に取り組むためには、最初に家計の収支を把握して余裕資金をきちんと算出することが大切だ。
資産運用の目標を設定する
資産運用に取り組む際は、具体的な目標を設定することもポイントだ。
たとえば、「65歳までに2,000万円を貯めたい」、「10年後までに子どもの教育資金を1,000万円貯蓄したい」など、具体的な金額や期間を設定しよう。
もし運用に取り組む目標が定まっていなければ、「どれくらいの金額を資産運用に回したらいいのか」、「どれくらいの利回りを目指したらいいのか」ということが分からず、効果的な運用に取り組めない。
しかし、きちんと目標が明確になっていれば、そこから毎月貯めるべき金額や最低限確保したい利回りなどが見えてくる。
自分のライフプランに適した資産運用に取り組むためには、最初に具体的な目標を立てるようにしよう。
リスク許容度を明確にする
資産運用に取り組むときは、リスク許容度も明確にしておきたい。
リスク許容度とは、「どれくらいの損失に耐えられるか」という目安である。
資産運用では、常に上下する金融市場と向き合っていかなければならない。
自分のリスク許容度よりも値動きが大きい金融商品に投資してしまうと、毎日の価格変動がストレスに感じてしまうだろう。
投資の基本は長期投資だが、日々の値動きにストレスを感じながら長期投資に取り組むのは難しいといえる。
また、反対にリスク許容度が高い人が安定的な資産に投資すると、「思ったようなリターンが得られない」とギャップを感じることもある。
資産運用に長く取り組むためには、自分のリスク許容度を明確にしたうえで、それに見合う投資先を選定することが重要だ。
40代からでも遅くない!これから資産運用を始める方におすすめの投資プランを紹介
資産運用にはさまざまな金融商品があり、自分に合った運用方法を見つけるのは容易なことではない。
ここでは、40代におすすめの運用プランとして、3つのパターンを紹介していこう。
NISAでコツコツ積立投資
資産運用に取り組むときは、ぜひNISA制度を活用したい。
NISA制度とは、株式や投資信託の運用で得た利益が非課税になる制度だ。
通常は20.315%の税金がかかるため、制度の恩恵は大きいといえる。
NISA制度では、毎月定額をコツコツと積み立てていくことが可能だ。
ここで、毎月3万円を積み立てたときの運用成果を確認してみよう。
運用期間/利回り | 1% | 3% | 5% |
---|---|---|---|
5年 | 184万4,971円 | 193万9,401円 | 204万0,182円 |
10年 | 378万4,496円 | 419万2,243円 | 465万8,468円 |
15年 | 582万3,420円 | 680万9,181円 | 801万8,668円 |
20年 | 796万6,837円 | 984万9,060円 | 1,233万1,010円 |
毎月3万円の積立でも、一定期間運用に取り組むことでまとまった資産を築くことができる。
「売買のタイミングがよく分からない」、「運用に手間を掛けたくない」という人は、積立投資のサービスを利用するとよいだろう。
配当投資で不労所得の形成
「給与以外の収入源を作りたい」、「老後に向けて公的年金以外の収入源を確保したい」という人は、配当投資に取り組む方法がある。
上場株式の中には、株主に向けて定期的に配当を実施する銘柄がある。
売買以外で利益が得られるのは、配当投資ならではの楽しみといえる。
一般的に高配当といわれる目安は、配当利回りが4%以上とされている。
仮に1,000万円配当銘柄に投資した場合、配当利回りが4%で年間40万円(税引前)の配当を受け取れる計算だ。
さらにNISAの成長投資枠を活用すれば、配当金を非課税で受け取れるメリットがある。
NISAでは日本株だけでなく外国株も対象となっているため、米国株など配当利回りが高い銘柄へ投資することも可能だ。
iDeCoでセカンドライフの資金準備
NISAと併せて利用を検討したいのがiDeCoである。
iDeCoとは、「個人型確定拠出年金」と呼ばれる私的年金制度だ。
毎月拠出した資金を金融商品で運用し、その運用成果を将来年金として受け取る仕組みとなっている。
公的年金とは別の収入源を作っておくことができるため、老後資金に向けた取り組みを検討している人にはおすすめの制度だ。
また、iDeCoは運用益が非課税となるだけでなく、現在納めている所得税や住民税の負担を軽減できる特徴がある。
iDeCoでは、毎月の掛金を全額所得から控除することができる。仮に毎月1万円iDeCoに拠出する場合、年間12万円を所得から控除できる仕組みだ。
これによって課税所得が減少するため、所得税や住民税の税負担軽減につながる。
資産形成と同時に税金対策に取り組みたい人は、iDeCoの利用を検討してみよう。
40代からの資産運用が遅いと不安に感じている方はどこに相談するべき?
40代から資産運用を始めるときは、金融のプロであるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)へ相談することがおすすめだ。
ここからは、IFAへ相談するメリットや、相談先の探し方について紹介していこう。
40代から始める資産運用の相談はIFAがおすすめ
IFAとは、「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれる金融アドバイザーである。
特定の金融機関に所属せずに、金融商品の提案・販売を行っていることが特徴だ。
IFAへ資産運用の相談を行うメリットとして、「中立的な視点からのアドバイスを受けられる」という点が挙げられる。
IFAは金融機関の職員ではないため、営業方針や営業ノルマに縛られずにアドバイスを行うことができる。
顧客の投資意向や投資経験を踏まえたうえで、本当に必要な商品だけを紹介してくれるので、安心してアドバイスを聞くことが可能だ。
「プロの意見を直接聞きたい」、「1人で資産運用に取り組むのが不安」という人は、ぜひIFAへの相談を検討してみよう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用しよう
IFAには、それぞれ得意とする相談分野や取扱商品、メインの顧客層がある。
自分に合ったIFAを探すためには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用することがおすすめだ。
「資産運用ナビ」では、いくつかの質問に答えることで相性の良いIFAを紹介してもらうことができる。
自らIFAを探す手間がかからないのは大きいメリットだ。
検索サービスは無料で利用できるので、ぜひ気軽に活用してみよう。
資産運用は40代から始めても遅くない!
資産運用は、40代から始めてもまったく遅くない。
自分の投資意向に合った運用方法で取り組めば、40代からでも十分運用益を出すことが可能だ。
より適切な資産運用に取り組むためには、金融のプロであるIFAへ相談することもおすすめである。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用して、信頼できる相談先を探してみよう。