- 40代に適切な資産運用方法を知りたい
- 貯蓄と投資のバランスをどのようにとるべきかわからない
- 資産運用のよくある失敗例とその回避策について理解したい
40代は資産運用の転換点となり得る年代であり、この時期の投資における失敗は将来の資産形成に大きな影響を及ぼす可能性がある。
そこで本記事では、40代の個人投資家が直面する資産運用のリスクとその対策を深掘りする。
40代の資産運用における基本戦略から失敗例の分析、リスク管理の方法までを網羅的に解説していく。
おすすめの相談先とあわせて、あなたの運用戦略の参考としてぜひ役立ててほしい。
年代別の資産運用の失敗について、より詳しく知りたい人は下記の記事を参考にするといいだろう。
年代別の資産運用の失敗について、分かりやすく解説されている。
失敗したくない40代必見!資産運用における基本戦略
一般に40代と言えば、子どもの教育費がかかったり、住宅ローンの返済に追われたりする時期である。
資産運用についてゆっくり考える余裕はなかなかないかもしれないが、将来の老後に備えて貯蓄を始める時期でもあるはずだ。
40歳からの資産運用について考えてみよう。
資産運用におけるリスクとリターンの考え方
厚生労働省の「令和3年簡易生命表」によると、40歳男性の平均余命は42.40年、女性は48.24年とのこと。
40歳になったあとも、その先40年以上生きなければならない。そのためのお金が十分にあるだろうか。
教育費だけでなく、マイホームにも多くのお金が必要となり、老後のための資金を蓄えている人は多くないのではないだろうか。
だが、できるだけ早い段階から将来のことを見据えて、十分な資産を用意しておくことは重要なはずだ。
そんな40代にとっての資産運用は、リスクを抑えつつ、ある程度のリターンを期待できる運用が求められるだろう。
リスクとリターンは、トレードオフの関係にあるといわれる。
リスクを高く取るほどリターンも高くなる可能性があるが、逆にリスクを低くするとリターンも低くなるということだ。
老後資金の準備のために、ある程度の利益を期待する必要があるため、リスクをある程度取りつつ、リターンを高める運用を検討しなければならない。
具体的には、以下の3つのポイントを押さえるとよいだろう。
長期的な運用を視野に入れる
株式などのリスク資産は、短期的には大きく値動きする可能性がある。
しかし、長期的に運用することで、リスクを抑えながら、リターンを高めることができる。
分散投資を行う
1つの投資先に集中投資すると、その投資先の値動きによって、資産全体の価値が大きく変動しやすくなる。
そのため、株式、債券、不動産などの異なる資産に分散投資を行うことで、リスクを抑えることができる。
定期的な見直しを行う
経済情勢やライフスタイルの変化によって、適切な資産配分は変化する。
そのため、定期的に資産配分を見直し、適切に調整することが重要となる。
40代の資産運用においては、リスクとリターンのバランスを理解することが重要となる。
適切なリスクを取りながら、リターンを最大化する方法を探っていこう。
貯蓄と投資の適切なバランス
貯蓄と投資は、ともに大切な個人の資産形成の手段である。
貯蓄は、予期せぬ出費に対する緊急的な備えとして必要不可欠だ。
たとえば、病気になったときの医療費、自動車の故障修理費用、失業したときの生活費など、思わぬ出費が発生する可能性が日常的にあるだろう。
もちろん、マイホームの購入や教育費のためにも必要となるかもしれない。
最低でも6か月分程度の生活費を、換金しやすい普通預金や短期の定期預金などで確保しておくべきだ。
一方で、長期的な視点で資産を確保していくためには、投資が不可欠となる。
投資によって得られる運用益は、将来の老後の生活資金やマイホームのリフォームや立て替え費用といった大きな資金需要に備えるのに役立つ。
株式や投資信託、不動産など、時間をかけて成長していく運用商品への分散投資が該当するだろう。
どちらか一方があればいいのではなく、日常的な予期せぬ出費に対する備えとして一定程度の流動性の高い貯蓄を確保しつつ、長期的な資産形成のためにも適度な投資を行うことが大切だ。
生活の安定と豊かさの両立を目指して、バランス良く使い分けることが肝要となる。
長期的な視点での資産運用戦略
長期的な視点を持つことは、資産運用における大切な戦略の一つだ。
株式や投資信託などの運用商品は、短期的には市場の変動によって値上がりも値下がりもする。
しかし、良質な銘柄を選別し、5年、10年単位で保有し続けることで、その期間における経済成長に見合った利回りを得ることができる。
たとえば、長期的な成長が期待できる企業の株式を10年以上にわたって保有し続けた場合、その企業の利益成長とともに株価も着実に上昇していくはずだ。
一時的な市場の変動で手放さずに持ち続けることが大切といえる。
加えて、株式や投資信託から得られる配当や分配金を再投資することで、複利効果も生み出すこともできる。
配当等を放置するのではなく新たな運用分配に充当することで、全体の運用資産が加速度的に成長していくことになる。
このように、短期的な値動きにとらわれず、良質な運用商品を長期間にわたって継続保有するという戦略が、投資家にとって最も理想的だといえるだろう。
40代の資産運用初心者が避けるべき失敗とその対処法
投資は、資産を増やすための手段として、近年ますます注目を集めている。
しかし、リスクも伴うため、初心者が失敗してしまうケースも少なくない。
ここでは、投資初心者が避けるべき失敗と、その対処法について解説する。
情報過多または不十分なリサーチによる投資
投資初心者が陥りやすいのが、情報の過多または不足による誤った判断だろう。
情報過多の場合、さまざまな情報に惑わされ、結局のところ何を判断基準にすればよいのかわからなくなってしまう。
一方、情報不足の場合、投資先や運用方法を十分に理解せずに投資してしまい、失敗につながる可能性がある。
投資を行う際には、まずは自分の投資目的やリスク許容度を明確にしよう。
そして、その目的を達成するために必要な情報を、信頼できる情報源から収集するようにすべきだ。
情報収集の方法としては、以下のようなものが挙げられる。
- 書籍や雑誌などの出版物
- インターネット上のニュースサイトやブログ
- 証券会社や金融機関のウェブサイト
- 金融機関が主催するセミナーや講座
情報収集を行う際には、正確な情報や信憑性のある情報を入手するようにしたい。
出典が不確かな情報や誇大広告には、近づかないようにすべきだし、常に疑ってかかるようにしよう。
また、一つの情報源だけを信ずるのでなく、複数の情報を入手して比較検討するべきだろう。
感情に基づく投資
投資において、感情に基づいた行動や判断することは、リスクを増大させる原因となる。
たとえば、株価が上昇しているときには、今がもう高値かもしれないと、利益確定してしまうことがある。
実際には、まだ上昇を始めたばかりで、さらなる高値となるかもしれない。
また、株価が下落しているときには、不安から「損切りをしよう」と焦って売ってしまうことがある。
実際には、そこが最安値で、株価はそのあと上昇に転じるかもしれない。
いずれも、気分や感情の波に左右されず、自分が立てた投資方針と計画に基づき、理性的に判断することが成功への近道となる。
感情に左右されないようにするためには、投資の目的や計画を明確にしておくことと、投資のルールを決めておき、投資の成果を定期的にかつ客観的に評価するようにすることが重要となる。
資産運用を始める際に確認するべきポイントとは
これから投資を始めるにあたって確認しておくポイントとして以下3点を確認しよう。
リスク許容度
投資には、リスクが伴うものだ。
そのため、投資を始める前に、自分のリスク許容度を把握しておくことが大切となる。
リスク許容度とは、損失をどの程度許容できるかという度合いのこと。
リスク許容度が高い人は、多少の損失も許容して、高いリターンを目指すことができる。
一方、リスク許容度が低い人は、損失を最小限に抑えることを重視する。
運用の目的
投資を行う目的は、人によって異なるだろう。
資産を増やすため、退職後の生活資金を準備するため、など、自分の目的を明確にしよう。
運用目的を明確にすることで、必要な投資額や投資先を検討しやすくなる。
余剰資金の確保
投資には、元本割れのリスクがある。
生活費や緊急時に必要となるかもしれない資金はきちんと確保しておき、それ以外の余剰資金を投資資金としよう。
これらのポイントをしっかりと確認することで、投資を始める第一歩を踏み出すことができるだろう。
40代の資産運用で失敗しないために実践するべき戦略
40代は収入のピークを迎え、資産形成に注力できる時期といえる。
定年まであと20年程度の期間があり、退職後の生活資金や老後の資産形成を意識した運用が求められる。
一方で、子育てや住宅ローンの返済などに多額の資金が必要な時期でもある。
こうした状況から、リスクを抑制しつつ安定した収益を上げる資産運用を考えなければならない。
失敗しないために重要な分散投資
分散投資とは、異なる資産に投資することで、リスクを分散させる投資方法である。
株式や債券、不動産、現金など、異なる資産は、それぞれに異なるリスクとリターンの特性を持っている。
たとえば、株式はリターンが高い一方で、リスクも高くなる。債券はリターンもリスクも低く、安全度は高いといえるだろう。
分散投資を行うことで、株式の下落によって損失を被ったとしても、債券や他の資産で損失を補うことができるかもしれない。
また、分散投資は、長期的な運用においても効果的となる。
市場は、短期的には上下動を繰り返しているが、長い目でみると上昇する傾向がある。
分散投資を行うことで、短期的な下落の影響を軽減し、長期的な上昇による利益を享受しやすくなる。
資産クラスの選定方法とリバランスの必要性
分散投資を行う際には、どの資産クラスに投資するかを決める必要がある。
資産クラスは、大きく分けて、株式、不動産、債券、現金・預金などに分けられる。
一般的な資産クラスごとのリスクとリターンは、以下の順で考えると良い。
(リスク大&リターン大) 株式 > 不動産 > 債券 > 現金・預金 (リスク小&リターン小)
この他に、複数の株式や債券を組み合わせたものが投資信託であり、組み入れる資産によって、リスクやリターンは変わってくる。
リスクが大きいほど、得られるリターンも大きくなる傾向にある。
また、日本市場はリスクが低く、先進国、新興国になるほどリスクは高くなるとも言われている。
預金や債券などを選ぶとローリスクローリターンとなり、株式や海外資産を選ぶとハイリスクハイリターンになるということだ。
リスクを許容できる場合は株式を増やし、安定度が必要であれば債券を増やすことで、決めていくと良いだろう。
また、分散投資を行う際には、定期的に資産配分を調整するリバランスを行うことが重要となる。
資産の値動きによって、資産配分が偏ってしまうと、リスクが高まることになる。
リバランスを行うことで、適切な資産配分を保ち、リスクを抑えることができるのだ。
リスク許容度に合わせ、トータルの資産をバランスよく構築することが、分散投資において重要だ。
適切な投資先選定の重要性とその基準
分散投資を行う際には、適切な投資先を選ぶことも重要となる。
投資先を選ぶ際には、以下の基準を参考にしよう。
- 信頼性
- 投資先は、財務状況や経営状態が良好で、安定した収益を上げている企業や商品を選ぶ。
- 成長性
- 将来の成長が期待できる投資先を選ぶ。
- リスク
- 投資先のリスクを把握し、自分のリスク許容度に合った投資先を選ぶ。40代の資産運用においては、長期的な視点で投資を行うことが重要となる。そのため、信頼性や成長性を重視した投資先を選ぶことが大切だろう。また、リスクを抑えるためにも、複数の投資先に分散投資を行うようにしたい。
40代が失敗しない資産運用を目指すなら誰に相談するべき?
40代は、収入も支出も多いうえに、資産運用には複雑な要素が絡み合うため、個人ですべて運用するのは難しいだろう。
そのため、専門家のアドバイスを受けることが重要となる。
資産運用に関する専門的なアドバイスの必要性
資産運用を行う際には、以下のような3つの課題を認識しておく必要がある。
- ライフプランの実現に向けた資産運用の目的と目標の設定
- リスク許容度や投資経験などの個人の状況を踏まえた適切な資産配分
- 市場動向や金融商品の最新情報に基づく運用の見直し
これらの課題を解決するためには、専門的な知識と経験を踏まえた専門家のアドバイスを受けることが有効となるだろう。
ただ、資産運用の専門家と一口に言っても証券会社や銀行などの金融機関担当者からFPなど、その種類は多岐にわたっている。
自分にとってどれが最適な相談先なのかと悩む方も多いだろう。
そこでおすすめしたいのが、近年特に個人投資家からの注目を集めているIFAだ。IFAの特徴やメリットについて続く段落で詳しく解説する。
IFAへ相談するメリット
IFAとは、Independent Financial Advisorの略で、独立系の金融アドバイザーのことだ。
銀行や証券会社などの金融機関に属さず、中立的な立場で、顧客の利益を最優先に考えたアドバイスを行ってくれる。
また、異動や転勤がないため、40代からの老後に向けた資産運用も長期目線でアドバイスしてもらえる。
IFAに相談するメリットを整理すると、以下のとおりとなる。
- 個別の状況に合わせた適切なアドバイスを受けられる
- 中立的な立場からアドバイスを受けられる
- 長期間にわたるサポートが受けられる
IFAに相談することで、より確かな資産運用が可能となるだろう。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用しよう
IFAは資産運用の相談先としておすすめであるが、どのIFAであっても良いという訳ではない。
各アドバイザーごとに、得意とする専門領域やこれまでに担当してきた顧客層、そして歩んできたキャリアがバラバラだからだ。
その中で、自分に合ったIFAを見つけるには、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用がおすすめだ。
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「資産運用ナビ」を活用することで、自分に合ったIFAを見つけやすくなり、より確かな資産運用が可能となるだろう。
40代から始める失敗しない資産運用に専門家の力を
本記事では、40代の資産運用において大切な基本戦略を解説してきた。
40代は安定した収入が得られる一方、子育てや住宅購入のローン返済等に多額の資金が必要な時期でもある。
このため、長期的な視野に立ったうえで、リスク管理を意識した資産運用が求められる。
また、生活に必要な流動性の高い預貯金と、中長期的な時間をかけて実を結ぶべき投資用資産とをバランスよく配分することも大切となる。
自分のリスク許容度や資産運用の目的に応じて、適切な投資商品を選ぶようにしたい。
そして、適切な運用計画を立てるにあたっては、プロの資産運用アドバイザーに相談することをおすすめする。
中でも「資産運用ナビ」といったサービスを利用すれば、自分に合ったアドバイザーを見つけることができるはずだ。
専門家の助言を受けながら、納得のいく資産運用を行ってほしい。