- 資産運用相談に適した証券会社の選定基準が知りたい
- 証券会社ごとのサービスの特徴や強みを理解したい
- 証券会社へ資産運用の相談をする際の注意点を知りたい
資産運用に関する代表的な相談先として、多くの方が証券会社を思い浮かべるだろう。
資産運用を成功へと導くには、様々な証券会社が存在する中で、どの会社が自身のニーズに合っているのかを見極めることが必要となる。
そこで本記事では、資産運用相談に最適な証券会社の選び方、各社サービスの特徴、そして効果的な相談の進め方について詳細に解説する。
また、証券会社以外でおすすめの相談先についても述べるので、目的に合致した最適な相談先を見つけ、あなたの運用戦略にぜひ役立てていただきたい。
資産運用相談に最適な金融機関の選び方をこちらにまとめておいたのでぜひ見てほしい。
資産運用相談における証券会社選びの重要性
資産運用は、長期にわたって継続して行うことが重要だ。
長く運用を続けるためにも、自分にとって最適な証券会社を選ぶことが資産運用の成功を左右する重要な要素となる。
資産運用相談のための証券会社の役割
証券会社は、株式や投資信託などの金融商品を販売・仲介する金融機関であり、具体的には資産運用相談においては以下の役割を果たす。
顧客にとって最適な運用プランを提案する
顧客の資産状況や運用目的、リスク許容度などをヒアリングすることで、その人に合った運用プランを提案することができる。
一口に「資産運用相談」と言っても内容はさまざまだ。例えば老後資金のみ準備したい人もいれば、子どもの教育費を優先させながら老後資金を準備したい人もいる。
または短期間で住宅資金を準備するために資産運用したい人もいるだろう。幅広い知識を活かしながら、一人ひとりのニーズに沿ったプランを提案するのが証券会社の役割の一つだ。
金融商品の選定や購入、運用状況の管理などをサポートする
顧客が選んだ金融商品の購入や運用状況の管理などをサポートすることで、顧客が安心して資産運用を継続できるようにする。
金融商品の選定基準はもちろん、契約内容を変更したときや各手数料、手続きの方法などさまざまな面でサポートをするのが証券会社の役割だ。
また運用していくなかで、売買する最適なタイミングがわからない、再投資すべきか判断ができないなどさまざまな悩みが出てくることだろう。
このような顧客の問題を解決に導くのも大きな役割である。
資産運用に関する情報提供やセミナーを行う
資産運用に関する最新情報の提供やセミナーを行うことで、顧客が資産運用について正しく理解できるようにする。
資産運用をするのであれば、最新情報を入手することは重要だ。
特にインターネットに情報が溢れる昨今では「どれが正しい情報かわからない」「信用できる情報かわからない」といった悩みもあるだろう。
このような悩みを解説すべく、最新情報を提供したりセミナーを行うのも証券会社の役割の一つだ。
資産運用の相談先として証券会社を選ぶ際のポイント
証券会社を選ぶ際には、以下の5点を考慮することが重要となる。
取り扱い商品の種類と豊富さ
証券会社によって、取り扱う金融商品の種類や豊富さは異なる。
株式や投資信託を中心に取り扱っている証券会社もあれば、債券やFX、保険など、幅広い商品を取り扱っている証券会社もある。
積極的な運用をしたい人であれば、株式の種類が多い証券会社、堅実に運用したい人であれば保険や債券の種類が多い証券会社といったように、自分の求める運用スタイルやリスク許容度に合わせて証券会社を選ぶことをおすすめする。
運用サポートの充実度
証券会社によって運用サポートの充実度は異なる。
対面でのサポートが充実している証券会社もあれば、オンラインでのサポートのみの証券会社もある。
多くの証券会社では、自社サイトで資産運用に関する情報提供やオンラインセミナーを提供している。
初心者の場合は、特に運用サポートが充実している証券会社を選ぶことがおすすめだ。
どのようなサポートを行っているのか、セミナーを提供する頻度はどれくらいか、さまざまな証券会社を比較し自分の知識の深さに合った証券会社を選ぶといいだろう。
手数料
取引手数料や運用手数料も証券会社によって異なる。
手数料は運用パフォーマンスにも影響するため、できるだけコストの安い証券会社を選ぶことがおすすめだ。
長期間の運用を検討している人はなおさらだ。
手数料の安さで選びたい人におすすめなのは、楽天証券、SBI証券である。
どちらも条件を満たせば売買手数料が無料になるため、選定材料の一つにしてほしい。
営業担当者の質
営業担当者の質も証券会社によってまちまちだろう。
資産運用を続けるにあたっては、あなたの資産状況や運用目的に合った、最適なプランを提案してくれる営業担当者を選ぶことが大切だ。
知識や経験はもちろんだが、自分との相性やコミニュケーションの取りやすさなども重要である。
店舗の利便性
証券会社には、従来からの店舗を持っている証券会社のほかに、ネット専業の証券会社もある。
ネット専業の証券会社にはもちろん店舗はないが、店舗に出向いて対面で相談する際は、その利便性も考慮して選ぶようにしたい。
例えば自宅や職場から近い場所であれば、気軽に相談しに行くことが可能だ。
また、営業日や営業時間を確認し、利用しやすい店舗を選ぶといいだろう。
資産運用のニーズに合わせた証券会社の選択方法
証券会社を選ぶ際には、まず自身の資産状況や運用目的、リスク許容度などを明確にすることが重要だ。
資産状況とは、現時点で保有している金融資産や現金のこと。
そのうえで、何のために資産運用を行いたいのかを明確にすることも重要となる。
また、リスク許容度とは、運用で損失が発生するリスクを許容できる度合いのこと。
リスク許容度が高いということは、ある程度のリスクを受け入れてでもリターンを求める、ということである。
これら3点を明確にした上で、証券会社ごとの取り扱い商品や運用サポートの特徴について、各社のホームページや比較サイトの情報を参考に比較検討したい。
また、手数料も考慮したうえで、候補を絞ることが重要だ。
なお、営業担当者の質は、実際に提案を受けてその妥当性や正確性を精査してみないとわからないことがほとんどだ。
資産運用を継続していく段階で、随時評価するようにしよう。
証券会社別の資産運用相談の特徴
顧客の資産運用相談において重要な役割を果たす証券会社には、対面型証券会社とネット専業の証券会社の2種類がある。
対面型証券会社は全国に展開する店舗を拠点としたサポートが充実している。
一方、ネット専業の証券会社は、インターネット上での取引に特化しており、手数料の安さが特徴である。
ここでは、店舗型証券の最大手である野村證券と、ネット証券最大手のSBI証券について、資産運用サービスを中心に特徴を確認していこう。
野村證券の資産運用相談
野村證券は、国内最大手の証券会社である。
野村證券に資産運用を相談したい人にとっての主なメリットには、以下のようなものがある。
- 90年以上の実績がある老舗であり、資産運用のノウハウが豊富なため安心して任せられる
- 専任の営業担当者から自分の状況に合ったアドバイスがもらえるほか
- サポート体制が整っており、投資初心者でも安心して取引を始められる
- 商品ラインナップが豊富で、柔軟な資産運用ができる
- IPOの取扱実績が高く、魅力的な新規株をゲットしやすい
- 高品質の投資情報を提供しており、情報収集がしやすくなるので効率的に知識を身につけられる
とくに、金融商品は大手ならではのラインアップで、以下の商品を取り扱っている。
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- ラップ口座
- 預金
- ローン
- 保険、年金保険
- NISA
- iDeco
- 参考:野村證券「商品・サービス」
また、資産運用について、直接相談したい場合はオンライン相談や店舗での対面相談を申し込むことが可能だ。
特に、「野村のライフプランニングサービス」では、現在の資産状況を踏まえた将来のライフプランを作成してくれるため、資産運用も含めたトータルサポートを期待できる点が特徴である。
- 参考:野村證券「野村のライフプランニングサービス」
国内最大手の野村證券だからこその豊富な商品提供と、対面取引の営業担当者として資産運用のプロがついてくれるので、自分の資産と投資目的に合わせた運用計画を立ててもらえる。
投資初心者にとっては、丁寧な説明とアドバイスが受けられるのが大きな強みだ。
SBI証券の資産運用相談
SBI証券は、国内最大級のネット専業証券会社である。
SBI証券に資産運用を相談したい人にとっての主なメリットには、以下のようなものがある。
- 国内株式取引手数料が無料で、長期投資に向いている
- チャートアプリが使いやすく、テクニカル分析がしやすい
- IPO株や外国株の取扱銘柄数が豊富で、投資の選択肢が広い
- ポイント投資やクレカ積立が簡単にでき、継続的な投資がしやすい
これらの点から、SBI証券は初心者から経験者まで幅広く利用しやすい証券会社だといえる。
また、商品ラインナップも充実しており、以下の商品を扱っている。
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物・オプション
- 金・銀・プラチナ
- NISA
- iDeco
特にIPO取扱銘柄数No.1の93社、投資信託取扱本数2,600本超、米国株式銘柄数5,300超といった特徴がある。
- 参考:SBI証券
SBI証券自体はネット専業の証券会社であり、資産運用の相談には対応していないが、グループ企業のSBIマネープラザやSBI新生銀行が無料診断やアドバイスの提供を行っている。
また、IFA(資産運用アドバイザー)への相談にも対応しており、柔軟に活用できるだろう。
- 参考:SBI証券 「資産運用の専門家に店舗や電話で相談できます」
資産運用の相談先は特定の証券会社に絞るべき?
資産運用を特定の証券会社一社に任せることのメリットとデメリットは、以下のとおりだ。
- 自分に合った商品やサポートを受けられる
- 手数料を安く抑えられる
- 店舗型証券会社の場合は、対面での相談やサポートを受けられる
- 自由度が低くなる可能性がある
- 運用方針を変更しづらい
特定の証券会社に資産運用を任せるかどうか、自分のニーズや目的に合わせて判断する必要がある。
資産運用相談における効果的な戦略
資産運用は、長期的な視点で行うことが重要となる。
短期的な値動きに惑わされずしっかりとした計画を立てて運用を進めることで、着実に資産を増やし、運用を成功に導くことができるだろう。
効果的な資産運用相談のための準備
資産運用相談に臨む前に、最低限以下の準備をしておきたい。
自身の資産状況や運用目的、目標を整理する
現在の資産状況や収支状況を整理しておくことで、より現実的な相談を進めることができる。
預貯金や投資信託、株式などの金融資産だけでなく、不動産や車などの現物資産も含めて明らかにしておく。
そのうえで、資産運用を始める目的は何なのか、目標はどのようなものなのかを具体的にしておこう。
たとえば、老後の生活に備えるため65歳になるまでに2,000万円貯めたい、子どもが18歳になるまでに教育資金を500万円準備したい、といったように、目的と目標を明確にすべきだ。
相談で聞きたいことを整理する
相談で聞きたいことを整理しておこう。
たとえば、
- 自身の資産状況や運用目的、リスク許容度に合った運用プランはどのようなものか
- 具体的な運用商品の選び方はどのようにすればよいのか
- 運用状況の管理方法はどのように行うのか
など、聞きたいことをリストアップしておくとよいだろう。
証券会社に資産運用相談をする際の注意点
証券会社に資産運用相談をする際は、以下の点に注意しよう。
営業担当者の質を見極める
営業担当者の質を見極めることも重要だ。
初回の相談だけでは判断がつかないかもしれないが、資産運用に関する知識が豊富で、顧客の立場に立って考えてくれる営業担当者かどうか、見定めることを忘れないようにしたい。
複数の証券会社を比較する
証券会社によって、取り扱っている商品やサービス、サポートの充実度、手数料などには違いがある。
複数の証券会社を比較して、自分に合った証券会社を選ぶことが大切だ。
すぐに決めない
資産運用は長期的な取り組みとなる。
その証券会社にすぐ決めるのでなく、じっくりと相談して、納得したうえで進めるようにしよう。
相談後のフォローアップと長期的な関係構築の重要性
資産運用相談の後は、定期的に運用状況を確認して、必要に応じて運用プランを修正できるようにしたい。
また、証券会社との長期的な関係を構築することも大切だ。
運用状況の確認やプランの修正については、証券会社に相談することもできるし、証券会社によっては、運用状況のレポート作成やセミナーなどのサービスも提供している。
証券会社との長期的な関係を構築することで、困ったときに相談したり、資産運用に関する情報やアドバイスを継続的に受けたりすることもできるだろう。
資産運用の相談先はどこが良い?
資産運用において、信頼できる相談先を選ぶことは非常に重要である。
数ある相談先の中で、自分に合った相談先を選ぶために、以下のポイントを参考にしてほしい。
資産運用の目的とニーズに応じた相談先選択
資産運用の相談先は、証券会社だけでない。
銀行やIFA(独立系資産運用アドバイザー)も、同様のサービスを提供している。
ニーズや状況に合ったサービスを提供してくれるかを判断して、自分に適した相談先を選ぶようにしよう。
たとえば、証券会社は株式や投資信託などを中心に、比較的リスクの高い商品の提案を強みとしている。
そのため、高いリターンを望む人にとっては、他の相談先よりも優先順位が高くなるだろう。
ただし、リターンに紐づくリスクについては、あなた自身が正しく理解しておく必要があるし、証券会社もそれらを丁寧に説明する義務がある。
証券会社に相談する際は、しっかりとしたサポートを受けられるかどうかが必須となるだろう。
また、銀行では、預金や債券などの低リスク商品を組み合わせて提案することが多い。
具体的には定期預金で元本を確保して資産を守りつつ、国債で堅実に運用するなどが考えられる。
リスクをできるだけ抑えたいと考える場合には、相談先の選択肢となるだろう。
ただ、証券会社にしても銀行にしても、あくまで取り扱うのは自社の金融商品である。
また、これらの販売や仲介手数料が収益になるため、望まない商品の営業をされる可能性はある。
営利企業なのでそれもやむを得ないが、あなたの意向に反した提案があるかもしれない。
それに対して、特定の金融機関に属さないIFAは、豊富な金融の知識と経験をもとに顧客サイドに立った中立的なアドバイスが受けられる。
また、複数の金融機関と提携を結ぶことで多様な商品を扱えるため、あなたのニーズに合った最適な商品の提案が期待できるのだ。
IFAに資産運用の相談をするメリット
先述の通り、IFAは特定の金融機関に所属しない独立系の資産運用アドバイザーであり、顧客の利益を第一に考えた行動をしてくれるのが大きな特徴だ。
IFAに資産運用の相談をするメリットは、主に以下3つとなる。
- 中立的なアドバイスを受けることができる
- 幅広い金融商品の販売・運用が可能である
- 長期的なサポートが受けられる
IFAは、さまざまな会社の金融商品の中から、顧客の資産状況や目標に合わせて、最適な運用プランや運用方法を提案してくれる。
また、異動や転勤がないため、運用開始後も中長期的に運用をフォローしてもらえる点も魅力の一つだ。
「資産運用ナビ」を活用し、効果的な資産運用の相談先選びを
全国にいるIFAの中から、自分に最適な相談先を見つける際には、IFA検索サービス「資産運用ナビ」を有効活用することも検討してほしい。
相談費用や得意分野など、さまざまな条件で検索が可能であるため、自分に合ったIFAを簡単に見つけることができる。
この「資産運用ナビ」は、日本全国を対象としており、費用は一切かからずに何回でも相談することができる。
資産運用相談は、資産運用の目的とニーズに合わせて、適した相談先を選ぶことが重要だ。
証券会社に絞らずに、中立的なアドバイスを受けられるIFAへの相談もぜひ検討してみてほしい。
資産運用の相談は証券会社以外にIFAも選択肢に加えよう
資産運用の相談をする際には、自分に適した証券会社の選び方を理解することが重要となる。
本記事では、二つの証券会社を例に、提供しているサービスを紹介した。
証券会社への相談を通して、あなたならではの資産運用戦略を立案することで、資産増加に向けた一歩を踏み出すことができるはずだ。
ただし、銀行を含むこれらの金融機関は、あくまで自社の金融商品のみを取り扱い、またこれらの販売・仲介手数料が収益となる。
営利企業である以上やむを得ない部分もあるが、意向に反した提案を受ける可能性があることには注意が必要だ。
この点、今回紹介したIFAであれば、特定の金融機関に属さない中立的な立場から、豊富な知識と経験をもとに、顧客の利益を第一に考えたアドバイスをしてくれる。
IFAに相談することで、自分に最適な運用戦略を立案することができるはずだ。
とはいえ、数多く存在するIFAのなかから、自分にとって最適なIFAを見つけるのは難しいかもしれない。
そんな時はIFA検索サービス「資産運用ナビ」を使えば、自身の条件に合ったIFAを簡単に見つけることができる。
無料で利用できるので、ぜひ活用してほしい。