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ハイリスク・ハイリターン投資の基本と実践法を解説!代表的な種類と適切なリスク管理法を学ぼう

この記事で解決できるお悩み
  • ハイリスク・ハイリターン投資が実践可能なの運用手法が知りたい
  • 各種投資のリスクとリターンを理解したい
  • 自分に合った投資手法を見極めたい

資産運用には必ずリスクが伴う。

また、リスクはリターンと比例関係にあるため、高いリターンを望めばその分高いリスクを背負うことになる。

そこで本記事では、資産運用のリスクとリターンを明確にした上で、「ハイリスク・ハイリターン」な投資が実践可能な運用手法について解説する。

あなたが賢い投資選択を行えるように役立つ情報を提供するので、ぜひ参考にしてほしい。

目次

投資の基本とリスク・リターンの関係性

投資の基本とリスク・リターンの関係性 資産運用ナビ

まずは、投資の基本とリスク・リターンの考え方について確認していこう。

投資におけるリスクとリターンの関係性

投資におけるリスクとは、値動きの大きさの幅を指す。一方、リターンとは、金融商品に投資することで得られる収益のことだ。

リスク=危険、損などという意味で捉える人も多いが、投資の世界では必ずしもリスクが高い=損する可能性が高いというわけではない。

リスクが高いということは、高い収益を得られる場合もあるが、反対に大きく損をする可能性もあるようなケースを指す。

原則として、投資においてリスクとリターンは正比例する関係にあると言われている。

つまり、高いリターンを求めようと思うとリスクも高くなり、リスクを低く抑えようとするとリターンは小さくなる。

「ノーリスクで高いリターンが期待できる」金融商品は基本的に存在しないため気をつけよう。

資産運用は危ないのか?詳しく知りたい人は下記の記事を参考にするといいだろう。

資産運用が危険と言われる理由と安全な運用のためのポイントについて、分かりやすく解説されている。

代表的な投資の種類とそれぞれの特徴

金融商品にはさまざまな種類がある。どんな金融商品に投資するかによって、予想されるリスクやリターンが変わってくる。

以下に、代表的な金融商品における「安全性」「収益性」「流動性」の3つの観点についてまとめた。

種類安全性収益性流動性
預貯金
国内債券
外国債券△〜○○〜◎
国内株式
外国株式△〜○
投資信託△〜○○〜◎

「安全性」とは、元本や利子の支払いが確実に行われるかという点だ。

安全性が高い金融商品はローリスクな金融商品であるとも言い換えられる。

預貯金や国内債券は元本割れの可能性が低いため、安全性が高い金融商品だ。

一方、株式は値動きが大きく、投資先やタイミングによっては元本割れの可能性もあるため、安全性はやや低い。

「収益性」は、その金融商品に投資することによって期待できる収益の大きさを示す。

収益性が高い金融商品はハイリターンな金融商品とも言える。

預貯金や国内債券などの安全性の高い金融商品は収益性が低いのが特徴だ。

逆に、株式や海外資産などは安全性が低い一方で、収益性は高いケースが多い。

「流動性」は、市場における証券の取引量が少ない場合や取引相手が十分に存在しない場合には、円滑な取引が実行できない可能性がある。

このような状態を、「市場の流動性が低い」という。

「売りたい時に売れない、買いたい時に買えないリスク」を指す。

流動性が低い銘柄は、市場に出されている注文の数が少ないため、売買が成立するときに価格が大きく変動する可能性がある。

ハイリスク・ハイリターン投資のメリット・デメリット

ハイリスク・ハイリターン投資は、値動きの激しい金融商品に投資をしたり、短期間で何度も投資を行ったりして、高いリターンを目指す運用方法だ。

メリットとしては、少額からでも大きな利益を狙えるという点や、短期間の運用で利益を狙えるという点が挙げられる。

運用資金の大部分はローリスク・ローリターン投資を行いつつ、余剰資金部分でハイリスク・ハイリターン投資を行えば、減らしてはいけないお金はしっかりと確保しつつ、資産の一部を効率的に増やすことも期待できる。

一方で、ハイリスク・ハイリターン投資は、運用に失敗した時の損失を受け入れられるのであればチャレンジしてもよいだろう。

特に、資金の何倍もの金額での取引を行えるレバレッジ取引では、自己資金以上の損失が発生してしまう可能性もあるため、十分気をつけよう。

ゼロではなく、マイナスになる可能性があるのだ。

また、ハイリスク・ハイリターン投資は、金融資産や投資経験など一定の基準をクリアしないと投資を始められない場合もある。

まだ投資について十分に知識や経験がないという場合は、ハイリスク・ハイリターン投資には手を出さない方が良いケースもあるだろう。

代表的なハイリスク・ハイリターン投資

代表的なハイリスク・ハイリターン投資 資産運用ナビ

続いて、ハイリスク・ハイリターン投資と言われる金融商品の特徴について詳しく確認していこう。

株式投資・FX・仮想通貨の理解

株式投資は、企業が発行する株式を売買して利益を狙う投資方法だ。

株式は一般的に相場の状況や企業の業績などによって価格が変動しやすいという特徴がある。

株式投資の中でも、デイトレードのように短期間で行う運用方法や、現金や株式を担保として預けた金額以上の取引を行う信用取引などは、特にハイリスク・ハイリターン投資と呼ばれている。

FXは、米ドルと日本円を交換するなど、為替差益を狙い通貨と通貨を交換する取引のことを指す。

証拠金として預けた資金の何倍もの取引が可能なので、少ない資産でも大きな利益を狙いやすい反面、予想に反して相場が動いた場合は大きな損失が生じる可能性もある。

仮想通貨は、ビットコインやイーサリアムなどを売買して利益を狙う投資方法だ。

株式や為替よりもさらに価格変動が激しく、値動きの予想がつきにくいという特徴がある。

FX同様に少額からでもレバレッジ取引で大きな金額での取引ができる一方、短期間に大きな損失が発生するリスクもある点に注意が必要だ。

ベンチャーキャピタル・私募ファンドの特徴

複数の投資家からお金を集めて、ひとつの資金として投資を行う仕組みのことを「ファンド」と呼ぶ。

不特定多数の投資家から資金を集めて運用するファンドを公募ファンドという。

証券会社や銀行などで手軽に購入できる投資信託は、公募ファンドの一つだ。

一方、少人数の限定された投資家から資金を集めて運用するファンドを私募ファンド(プライベートファンド)という。

一般的に、公募ファンドよりもハイリスク・ハイリターンの運用を目指す場合が多く、運用者の裁量の範囲が大きいのが特徴的だ。

また、ベンチャーキャピタル(VC)は、将来的に成長が見込まれるベンチャー企業やスタートアップ企業に投資を行う。未上場の新興企業(ベンチャー企業)に出資して株式を取得し、将来的にその企業が株式を公開(上場)した際に株式を売却し、大きな値上がり益の獲得を目指す取引である。

広い意味では、ベンチャーキャピタルも私募ファンドに含まれる。

金融機関からの借入を行えない成長企業が必要資金を調達する手段の一つとして知られている。

先物取引、オプション取引の概要

先物取引は、ある資産の将来の売買価格を現時点で約束する取引のことだ。

現時点では、売買の価格や数量などを決めておいて、約束の日が到来したタイミングで売買を行う。

前もって売買の価格を決めておくことで、値動きしやすい商品の価格変動リスクを回避しやすくなるというメリットがある。

先物取引は証拠金取引となるため、預けた証拠金の10〜20倍という大きな取引も可能だ。

取引資金が少額でも取引を始められるが、相場の状況によっては大きな証拠金の追加が必要となったり、大きな損失が発生したりする場合もある。

原油など価格変動の大きい商品を対象とする商品先物取引の場合、予想通りに価格が動いた場合はわずかな期間で大きな利益を得られる一方、価格が予想と異なる動きをした場合は想定外の損失が発生するケースもある。

先物取引がこのように将来の売買の契約をするのに対し、オプション取引は「買う権利」「売る権利」を取引する。

資産を買う権利をコールオプション、売る権利をプットオプションといい、それぞれのオプションについて売り手と買い手が存在することとなる。

オプションの買い手の場合、先物の買いと違い、権利を放棄することで損失を限定できる。

一方、オプションの売り手の場合、相場が予想に反すると損失が無限大に拡大する可能性がある点に注意が必要だ。

ハイリスク・ハイリターン投資の適切なリスク管理法

ハイリスク・ハイリターン投資の適切なリスク管理法 資産運用ナビ

ハイリスク・ハイリターン投資を行う際には、適切にリスクを管理することが重要だ。

特に注意したいポイントを解説していく。

リスク許容度を把握することの重要性

まずは、自分自身が許容できるリスクの大きさを知っておこう。

運用がうまくいかなかった場合に、どの程度なら資産がマイナスになっても受け入れられるかという度合いを「リスク許容度」という。

年齢が若く、資産や年収が大きい人は、そうでない人に対してリスク許容度が高い傾向にある。

ただし、これらの要素でリスク許容度が大きかったとしても、資産が目減りすることに抵抗感を覚える人のリスク許容度は小さい傾向にあると言える。

リスク許容度は一人一人違うため、自分の家計や金融資産、ライフステージ、性格などと照らし合わせて考えることが重要だ。

投資におけるリスク管理の基本原則

投資においてリスクを抑えるポイントは、以下の3つだと言われている。

長期投資10年以上といった長期間運用を続ける
積立投資一定の金額を決まった間隔で投資する
分散投資様々な地域・種類の資産に分けて投資する

「長期・積立・分散」は、世界的にも資産運用の王道とされている。

金融市場は短期間で見ると、金融危機や世界情勢の悪化によって大きくマイナスになる場合もある。

しかし、一度大きく相場が下がったとしても時間をかけて経済が回復すれば、マイナスを取り返して成長するケースが多い。

感情に左右されずに淡々と資金を分散しながら積み立てていくことで、長い目で見た場合に資産を安定的に増やしやすくなるのだ。

分散投資とリスクの低減

リスクを抑えるという観点で、特に重視したいのが「分散投資」だ。

分散投資は、世界中の資産に幅広く投資する投資方法だ。

一つの国や会社、特定の種類の金融資産に集中して投資していると、投資先が大きくマイナスになった場合に資産全体が大きな損失を受けてしまうケースがある。

世界中のさまざまな資産に分散して投資をしておけば、特定の資産の価格が下がったとしても他の資産が異なる値動きをすることで、リスクを限定することができる。

例えば、リーマンショックが発生した時、株式の価格は世界中で急落した。

しかし、安全資産とされる金や株式と異なる値動きをしやすい債券の価格は反対に上昇した。

複数の種類の資産に投資しておくことで、資産全体の損失を和らげやすくなると言える。

ハイリスク・ハイリターン投資を行う際も同様で、全てを同じ資産にしておくのではなく、リスクの大きさを変えて投資することで相場の急変動にも耐えやすくなるだろう。

ハイリスク・ハイリターン投資の相談先はどこが良い?

ハイリスクハイリターン投資の相談先はどこが良い? 資産運用ナビ

ハイリスク・ハイリターン投資をこれから始める際は、適切な相談先を見つけてアドバイスを求めるのをおすすめする。

投資アドバイザーの役割と選び方

投資アドバイザーとは、その名の通り投資に関してアドバイスする人を指す。

日本では、主に以下のような投資アドバイザーが存在する。

  • ファイナンシャルプランナー(FP)
  • 独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)
  • 銀行や証券会社の営業担当者
  • ロボアドバイザー

これらの投資アドバイザーは、資産運用にあたって金融商品の仕組みや特徴を詳しく教えてくれたり、リスク・リターンの大きさについてアドバイスをくれたりする。

ハイリスク・ハイリターン投資の中には仕組みが複雑なものも多く存在するため、正しい知識を持つアドバイザーを頼ることは、資産運用の成功への近道となるだろう。

アドバイザーを選ぶ際は、信頼できる情報を提供してくれるかや、自分の資産運用の目的に合っているかなどをしっかりと確認することが重要だ。

信頼できる情報源と正しい投資知識の重要性

ハイリスク・ハイリターン投資を行う上では、正しい投資知識を身につけた上で、信頼できる情報を得られるかどうかが重要だ。

IFAは、証券会社や銀行などの金融機関からは独立して資産運用に関するアドバイスを行うという特徴を持つ。

証券会社や銀行の営業担当者の場合は、会社の営業方針や商品販売ノルマなどに提案内容が影響されやすい点がデメリットとなる。

しかし、IFAの場合は特定の金融機関に所属していないため、顧客目線で中立的な立場でのアドバイスを行えるという点がメリットだ。

金融商品を仲介するための資格を持ちつつ、顧客目線でのアドバイスを期待できるという点で、IFAは魅力的なアドバイザーだと言えるだろう。

独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)を活用する方法

IFAを利用する手順は次のとおりだ。

  1. IFAを探す
  2. IFAと面談する
  3. IFAと契約・運用を始める

ここで最も重要なのが、「自分に合ったIFAを見つける」という点だ。

初めてIFAを利用する人の中には、どのようにIFAを探せば良いかわからない人もいるだろう。

そんな方はIFA検索サービス「資産運用ナビ」を利用するのをお勧めする。

自分の年齢や投資経験、住んでいる地域などを入力するだけで、自分に適したIFAが自動的に抽出・表示される。

IFAのプロフィールを確認した上で、面談したいIFAに申し込むだけで簡単にIFAとの面談がセッティングできる。

資産運用ナビ」は初回面談が何度でも無料で実施できるため、まずは気軽な相談から始めてみたい人も利用してみると良いだろう。

ハイリスク・ハイリターン投資ではリスク管理を徹底しよう

ハイリスク・ハイリターン投資ではリスク管理を徹底しよう 資産運用ナビ

投資におけるリスク・リターンは正比例の関係にあるため、高いリターンを狙うとその分高いリスクを負う必要がある。

ハイリスク・ハイリターン投資は、短期間・少額でも大きな利益を期待しやすいというメリットがある一方、相場が思うように動かなかった場合、大きな損失が発生する可能性もある。

そのため、ハイリスク・ハイリターン投資を行う際は、自分のリスク許容度を把握した上で、適切なリスク管理を行うことが重要だ。

投資に関する疑問や不安がある場合は、資産運用に関する専門家にアドバイスを受けることを推奨する。

IFAは、金融機関から独立した中立的な立場から、あなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる資産運用の専門家だ。

これから投資を始めたいという初心者はもちろん、ハイリスク・ハイリターン投資を検討している投資経験者もぜひ相談してみると良いだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」では、簡単な質問に答えるだけで自分に適したIFAを手軽に検索できる。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAを探してみよう。

投資のハイリスク・ハイリターンの種類に関するQ&A

ハイリスク・ハイリターン投資で最も重要なことは何ですか?

ハイリスク・ハイリターン投資では、特にリスク管理が重要となってくる。

まずは、自分の許容できるリスクをしっかりと把握した上で、投資先の選定の運用資産の配分を行おう。

一度投資を行ったらそれで終わりではなく、定期的にポートフォリオを見直すことも重要だ。

価格変動によってポートフォリオの資産配分も変わってくるため、半年や一年ごとなど定期的にポートフォリオの入れ替えやリバランスを行うのをおすすめする。

自分1人で運用資産を管理するのが難しいと感じる場合は、IFAなどの資産運用の専門家に相談するのも大事だ。

投資初心者がハイリスク・ハイリターンに挑む際の注意点は?

投資初心者がハイリスク・ハイリターン投資に挑戦する場合、まずは投資先の金融商品の仕組みをしっかりと理解することから始めよう。

「知人が儲かったと言っていたから」「少ない資産でも利益が出ると聞いたから」などと、あやふやな情報をもとに投資を始めてしまうと、損失が生じる危険性が高くなる。

まずは、正しい知識を備えた上で、少額から投資を始めてみるのをおすすめする。

投資のリスクを減らすための最適な方法は何ですか?

投資のリスクを減らすためには、特に「分散投資」を心がけよう。

分散投資は、投資先の資産の種類や地域、投資タイミングを分散する投資方法だ。

特定の資産が急落したとしても、他の資産の値動きでカバーしやすくしておくことで、資産全体の大きなマイナスを防ぎやすくなる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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