- 弁護士としてどのような資産運用が最適かを知りたい
- リスク管理をしながら効率的に資産を増やす方法を学びたい
- 長期的な安定を目指す資産運用の戦略を信頼できるプロと立てたい
「弁護士としてキャリアを積み、ある程度資産がたまってきたので運用を始めたい」
「将来に向けて、早いうちから資産を有効活用したいが、具体的な方法がわからない」
本記事は、このように資産運用に疑問や関心を持つさまざまな職業の中から、特に弁護士の方へ向けた記事となっている。
専門職としての独特な経済状況を持つ弁護士に特化し、資産運用の戦略とアドバイスを提供する。
リスクをコントロールしつつ、長期的な安定と成長を目指す資産運用方法を紹介するので、あなたの未来をより安定したものに近づけるためにもぜひ参考にしてほしい。
なぜ弁護士にとって資産運用は重要なのか
弁護士は医師や公認会計士と並び難関資格の一つとして知られている。
弁護士は専門性が高い高収入な仕事というイメージが持たれている。
しかし弁護士と言っても多種多様だ。
例えば独立開業している方、大手の法律事務所に勤務している方、資格を思ったように活かせずアルバイトやパートタイムなど副業をしている方など様々だ。
弁護士白書(2021)によれば、平均所得は1,191万円、中央値は700万円というデータがある。
しかし平均や中央値以上に注目したいのが所得格差だ。
実際に弁護士として活動されている方々には周知の事実かもしれないが、200万円以上500万円未満が最も多く19%を占めている。
1,000万円以上も約20%以上は確認できるが、同じ弁護士と言っても収入という観点で見ると幅広い。
しかし、収入や所得、勤務形態を問わず弁護士の方にとって資産運用は重要だ。
- 職業特有のリスクと収入の変動性
- 長期的なキャリア計画と資産運用の関係
- 資産運用による税制上のメリット
以上3つの視点から解説する。
職業特有のリスクと収入の変動性
弁護士は供給過多、需要減の厳しい状況に置かれている。
2004年に法科大学院制度が始まり、2006年には新司法試験が導入された。
2020年度の弁護士白書の弁護士数の推移を見ると、急激に増えていることが確認できる。
2000年には17,126人だった弁護士数が2020年には42,164人。約2.46倍にまで上昇した。
一方、需要面も厳しい数字が確認できる。弁護士需要を知る際の指標の一つとなる新受事件数を確認してみよう。
裁判所データブック2023年度版によると、2000年の新受事件数は5,537,154件だった。
しかし2020年は3,360,726件まで減少している。
弁護士は近年、供給過多で需要が少ないという主張はよく耳にする。
『弁護士の格差 (朝日新書)』という書籍が出版されるほど、資格があれば安泰という時代ではなくなったのは現役の弁護士、弁護士を目指す受験生にとっては周知の事実だろう。
弁護士の事業収入や所得は右肩上がりの状況とはいえない。
2000年には平均値3,793万円、中央値でも2,800万円あった収入・給与所得の合計が2020年には平均値2,558万年、中央値1,437万円。
推移を確認しても弁護士は決して右肩上がりの収入が約束されているとはいえないだろう。
もちろん、弁護士は独占業務も多く専門性の高い職業であることにかわりはなく、就職活動や独立開業が軌道に乗れば専門職にふさわしい収入・所得を得られる仕事だ。
やり方次第でそれなりの収入や所得を得られるだろう。
ただ、弁護士資格があるだけで安定して高収入とはいえない時代だ。
長期的なキャリア計画と資産運用の関係
お金を稼ぐ手段は大きく分けて2つある。
- 働いて稼ぐ(人的資本)
- 資産運用で稼ぐ(金融資本)
キャリア計画は人的資本をいかに高めて、働いて稼げるかを考える側面もある。
ただし人は年を重ねてしまうと若い頃と同じように働けなくなったり、仕事によっては時代の変化に飲みこまれ、昔のように稼げなくなったりしてしまうこともある。
とはいえ弁護士が稼げなくなったからといって、明日から医師や公認会計士に転職はできない。
長期的な視点でキャリアを考えることは大切だが、AIなどのテクノロジーの進化で、これまでの常識が通用しなくなってしまう時代でもある。
このような人的資本を補えるのが資産運用だ。
資産運用先となる株式や債券、投資信託は当たり前だが、年をとって働けなくなることはない。
また職業とは異なり医療関連の企業が好調ならば、医療関連の企業に投資をすれば良いし、AI関連の企業が好調になれば投資先を変えてしまえば済む。
資産運用は元本割れのリスクこそあるが人的資本にはないメリットがある。
つまり資産運用は弁護士として先行きの見えづらいキャリアを補える関係にあるといえる。
資産運用による税制上のメリット
資産運用の良さは端的にいえば、株式や債券、投資信託の運用ならば「分離課税」が適用されることだ。
そしてNISA(少額非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など資産運用に有利な制度もあわせて活用できることも見逃せない。
弁護士の中には高収入・高所得の人もいるだろう。
日本はご存知の通り所得税は累進課税となっており最大45%の税率が課される。
しかし、株式や投資信託の売却益は分離課税(20.315%)が適用され、配当金も分離課税と総合課税で選択できる。
また近年、話題のNISAを利用すれば非課税で運用もでき、iDeCoを利用すれば掛け金を所得から控除することも可能だ。
収入や資産の多寡を問わず資産運用を利用することで得られる税制上のメリットは大きい。
弁護士におすすめの資産運用方法
弁護士は収入格差が大きい仕事で、最終的には個別具体的な資産運用を考える必要がある。
独立開業している弁護士もいれば、法律事務所に就職している弁護士、企業内弁護士など働き方も様々だ。
しかし、共通しているのは、どのような形態の弁護士も将来はどうなるか分からない点だ。
資産運用は時代に応じて臨機応変な対応ができる点や運用次第でリスクを抑えつつリターンを狙える原理・原則が存在する。
- 弁護士におすすめの投資戦略の前提
- 分散投資によるリスクの管理
- おすすめポートフォリオの具体例
様々な立場の弁護士の方におすすめの資産運用方法のポイントを3つ紹介するので、参考にしてみてほしい。
弁護士に必要な投資戦略の前提
弁護士といえども先行きは分からない時代だ。また、日々基本的にクライアントありきの仕事である。
その都度、クライアントの予定やスケジュールに合わせた対応や調整を余儀なくされるため忙しい方も多いだろう。
- 先行きが見えづらい
- 日々、忙しい
この2点を解消できる投資戦略は、なるべく放ったらかしできる運用だ。
資産運用というと個別株やFXなどで頻繁に売買を繰り返したり、長期投資でも決算資料やIRを読みこんだりと時間や手間、知識と経験が必要な印象を持つ方も多いかもしれない。
しかし、投資戦略次第では日々、マーケットの動向を気にしなくても済む投資戦略もある。
弁護士は専門性が高く誰にでもできる仕事ではないはずだ。やり方次第では高収入が見込める資格であることは変わらない。
だからこそ本業に集中しつつ手間がかからない運用を選ぶのが前提条件だ。
分散投資によるリスクの管理
時間と手間のかからない運用、つまりある程度、放ったらかしで運用をするなら分散投資がおすすめだ。
一つの優良銘柄に集中投資をして長く持つ運用方法でも、時間と手間はかからないと思う方もいるかもしれない。
しかし集中投資は長期投資といえどもリスクが高い。
どのような優良銘柄でも市場関係者の見込んだ売上や利益をあげられないこともあれば、何らかのコンプライアンス違反、ビジネスモデルが時代に合わなくなってしまう可能性もあるためだ。
しかし、分散投資をすれば一つの銘柄や資産クラスに問題が起きても損を最小限に食い止めることができる。
また値動きの相関関係が低い銘柄に分散すれば日々の運用資金全体の増減が緩やかになるため、放ったらかしでの運用もしやすくなる。
おすすめポートフォリオの具体例
ポートフォリオとは分散投資の内訳のことだ。どのような資産・銘柄をどのような割合にするかが資産運用の世界では重要だが、何の予備知識もなしに一から考えるのは難しいだろう。
ここでは、長期で無理なく持ち続けられるポートフォリオとして2つの例を挙げる。
- GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオ
- MSCI ACWIに連動するポートフォリオ
GPIFは日本の年金を運用する世界最大級の機関投資家だ。
GPIFは年金を運用する性質上、長期的な観点から持続可能なポートフォリオを策定している。
GPIFのポートフォリオの内訳は以下の通り。
- 国内株式
- 25%
- 外国株式
- 25%
- 国内債券
- 25%
- 外国債券
- 25%
リスク選好に応じて、比率を少し変えてみるのも良いだろう。特にアレンジなどせず、そのままで良いと考えるなら大和-iFree 年金バランスという投資信託を買うだけでも再現できるポートフォリオだ。
国際分散投資と株式・債券の2つの資産クラスの分散ができているバランスの良さが特徴だ。
もう一つのおすすめはMSCI ACWIに連動するポートフォリオだ。
MSCI ACWIは先進国23カ国、新興国24カ国の株式を対象にした指数だ。内訳は以下の通り。
- 米国株式
- 62.57%
- 日本株式
- 5.4%
- 英国株式
- 3.55%
- 仏国株式
- 2.9%
- カナダ株式
- 2.87%
- その他
- 22.71%
GPIFとは異なり債券をいれずに世界中の株式に分散投資できる。
各国それぞれ経済成長の観点で見ると、調子の良い時、悪いときはあっても世界全体としては経済成長が続くと考えるなら、こちらのポートフォリオも人気がある。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)に投資をすれば、このポートフォリオも簡単に再現できる。
本業が忙しい弁護士が誤解しやすい資産運用の間違いとその対策
本業が忙しい弁護士の方のために、長期で無理なく続けられる分散投資と投資信託を軸にした資産運用を紹介した。
もちろん、資産運用や投資の世界は奥が深く先に紹介した以外の投資法も数多く存在する。
資産運用の勉強をはじめると様々なことに興味が出て、場合によってはどの運用方法が良いのか迷ってしまう方もいるだろう。
そこで資産運用を始める前に知っておきたいポイントを3つ紹介する。
- 誤解しやすいミスと資産運用における一般的なリスク
- 効果的なリスク管理手法
- マーケットの変動にも強い投資戦略とは
事前に知っておくだけでも避けられるリスクや失敗がある。
誤解しやすいミスと資産運用における一般的なリスク
分散投資をせずに銘柄に一点集中で投資をした方が、後で振り返ると儲かったということは珍しくない。
しかし、資産運用の世界には多くのリスクが存在する。
資産運用をする際に最低限、知っておきたいリスクは以下の通りだ。
- 信用リスク
- 株式や債券などの発行者が期日通りに利子や元本を支払えなくなるリスク
- インフレリスク
- インフレ調整後に資産の実質的な価値が目減りするリスク
- 金利変動リスク
- 金利の変動で債券などの価格が動くリスク
- 流動性リスク
- 流通量が少なく取引できないリスク
- 為替リスク
- 為替レートの変動によるリスク
一点集中投資はリターンも大きいが、このような様々なリスクに晒されながら得られる側面もある。
ただし、マイナスに働く要因があると、取り返すのが大変になる。
例えば信用リスク一つとっても、一点集中で投資をした銘柄が粉飾決算やコンプライアンス違反などで上場廃止になったり、一時的に取引できなくなり大きく下げたりすることも珍しくはない。
無理なく持続可能な投資を長く続けるには一点集中のリスクの高い投資は避けるべきだ。
効果的なリスク管理手法
弁護士の本業に本腰を入れつつリスクと上手く付き合う方法は分散投資や長期投資だけではない。
時間を分散することでもリスクを上手く管理できる。
代表的なのが積立投資で定期的に決まった金額だけ投資をすることで、極端な高値づかみのリスクを避けられる。
また、日々、自分の裁量で市場の動向などを考えながら売買するのは手間がかかるばかりでなく、ストレスもかかってしまう。
損をする恐怖と利益を逃してしまうのではないかという不安を抱えながら取引を続けていくのは簡単なことではない。
しかし、機械的に定期的な積み立てならば手間なくストレスも抑えて運用を続けられる。
分散投資されている投資信託を買い続けるのが本業と両立しやすい運用方法と言えるだろう。
ちなみに個別株投資やFX、CFD、先物取引のような取引で自分のオリジナルのポートフォリオを作る場合は、適度な分散投資だけでなく期待できるリターンに対する損切りの撤退ラインを事前に決めておくなど、さらに手間のかかるリスク管理をする必要がある。
ただ、弁護士の方で本業を両立できる資産運用をするなら、放ったらかしで運用しづらい運用方法自体を避けた方が賢明かもしれない。
マーケットの変動にも強い投資戦略とは
資産アセットや銘柄を分散し、なるべく相関関係のない値動きをするものでポートフォリオを構成すると、マーケットの変動にも強くなるだろう。
GPIFのポートフォリオやMSCI ACWIは広く分散が効いており、マーケットの変動にも比較的強いと言っても良いだろう。
さらに不安ならば債券の比率を上げたり、資産アセットを増やしたりするなど工夫もできる。
また、キャッシュポジションを上手く使うこともマーケットの変動に対して強い投資戦略だ。
個人投資家の強みは、いざとなったら運用している資産を簡単に現金化できることだ。
分散投資とキャッシュポジションの比率を上手くコントロールできれば、長く資産運用を続けられる。
分散投資、運用資金の現金化など制限なく自由にできるのが個人の強みなので生かさない手はないだろう。
弁護士は誰に資産運用の相談をするべき?
弁護士が無理なく続けられる資産運用の方法として、放ったらかしでも無理なく運用できるGPIFのポートフォリオやMSCI ACWIに連動するポートフォリオを使った資産運用法を紹介した。
しかし、これらの運用法は一例で一般論に過ぎない。
さらに一歩踏みこんだ資産運用の相談をするなら専門家に相談することをおすすめする。
しかし、専門家と言っても誰に相談するべきか分からないという方も多いだろう。
証券会社や銀行の担当者などを思い浮かべる方も多いかもしれないが、本記事ではIFAをおすすめする。
- 資産運用を専門家に相談することの重要性
- IFA(独立系金融アドバイザー)の役割・メリット
- IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用方法
以上3つのポイントを押さえれば、迷わずにあなたの資産運用を任せられる専門家が見つかるはずだ。
資産運用を専門家に相談することの重要性
資産運用と人生を取り巻く環境や目標は切っても切り離せない関係にある。
そのため、最適なポートフォリオは本来は人それぞれ変わってくる。
メディアなどに紹介されている、おすすめの資産運用法が必ずしも個々の実態に合った運用方法とは限らない。
特に個々の人生の目標や状況に応じてゴール設定をして、試行錯誤や検証を繰り返して資産運用をするゴールベース資産管理は、専門家と協力しなければ難しいだろう。
誰にも相談せずに資産運用を始めてしまうと、どの程度リスクを取っても良いのか、目標設定が適切なのかなどを見誤ったまま運用を開始することになりかねない。
弁護士の本業との兼ね合いを意識した資産運用に取り組むなら専門家への相談は欠かせないだろう。
IFA(独立系金融アドバイザー)の役割・メリット
IFAは資産運用の専門家だ。証券会社や銀行の担当者との違いは、利益相反しづらい立場で顧客ファーストの提案がしやすい立場にあることだ。
全ての証券会社や銀行の担当者が不誠実な提案をしてくる訳ではない。
しかし、営業成績を求められ顧客の利益にはならない提案をせざるをえない立場の人もいる。
IFAとして独立した方には、証券会社や銀行の出身者で顧客ファーストの提案ができることに魅力を感じた人も少なくない。
また、証券会社や銀行の担当者は基本的に指名したり選んだりできないが、IFAならば自分と価値観の合う人や信頼できる人を選んで資産運用を任せられる。
IFAに資産運用を一任し、本業の弁護士の仕事に集中することもできる。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用方法
弁護士で資産運用の専門家を探している方におすすめなのが、IFA検索サービス「資産運用ナビ」だ。
活用方法はとてもシンプルだ。
- 自分の年齢、弁護士である旨、相談内容、地域を入力する
- 弁護士に適したIFAが提案される
- IFAを経歴や強み、資格、提携している金融機関などで絞りこむ
- 気になったIFAとオンラインで面談して合意したら契約
このような流れで弁護士のあなたにおすすめのIFAを選べる。
また、資産運用ナビは相談費用が無料で納得できるまで相談できる。
またWebでの面談なので時間や場所の融通も効きやすい。
専門家に資産運用を相談したいと考える方は利用してみてはいかがだろうか。
弁護士が資産運用を始めるならIFAを活用しよう
本記事では、弁護士のリスクを補う資産運用の要点を解説した。
長期的なキャリアと資産の安定のためには、分散投資を軸とした運用戦略が鍵となる。
おすすめの資産配分例も紹介したが、その最適解は個人によって異なる。
そのため、資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることを推奨する。
特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。
IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAをみつけよう。