【初心者向け】資産運用の相談はどこにすべき?銀行・証券・IFAなど相談先5つを比較

この記事の結論

資産運用の相談先は「何を相談したいか」で選ぶのが基本です。
初心者が運用商品の選び方や長期の運用方針を相談したい場合は、銀行・証券会社・IFAを比較するとわかりやすいでしょう。

  • 預金・ローン・家計の見直しも含めて相談したい → 銀行
  • 株式・債券・投資信託などを幅広く比較したい → 証券会社
  • 担当者との相性や長期的な伴走を重視したい → IFA

保険会社・保険代理店・FPも相談先候補だが、資産運用を主目的にする場合は、取扱範囲や必要な登録の有無を確認しておこう。

大切な資産を安心して運用するためには、基本的な金融知識だけでなく、自分に合った相談先を選ぶことが重要だ。

ただ、独学で金融商品の仕組みやリスク、税制、手数料まで正確に理解するのは簡単ではない。周囲に詳しい人や、気軽に相談できる専門家がいない人も多いだろう。

特に初心者が資産運用を考える際は、商品を選ぶ前に、自分の目的や知識量に合った資産運用のプロフェッショナルな相談先を見つけることが大切となる。

証券アナリスト 平行秀

資産運用は、一人で抱え込まず、専門家と一緒に考えることで選択肢が広がり、将来への安心感も高まりやすくなります。第三者の客観的な視点を取り入れることで、思い込みや不安に偏らない判断がしやすくなるでしょう

金融庁の「リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果」では、資産運用期間のイメージとして「10年以上」と回答した割合が、投資経験者で52.1%、投資未経験・検討者で45.9%と、それぞれ最も高かった。調査の有効回答者数は9,722人で、投資経験者は7,000人、投資未経験・検討者は1,504人である。

資産運用は長く続ける人が多いからこそ、相談先は「今すぐ商品を買えるか」だけでなく、「納得できる説明を受けられるか」「長期的に相談しやすいか」まで確認したい。

本記事では、資産運用の相談先の選び方、おすすめの相談先、専門家に相談する前に確認したいポイントを解説する。

これから資産運用を始めたい方や、投資について専門家からアドバイスを受けたい方は、自分に合う相談先を見つける参考にしてほしい。

目次

銀行・証券会社・FP・保険会社・IFA…資産運用の相談先はどう選ぶ?

資産運用の相談先を比較するイメージ

資産運用の相談先としては、主に銀行・証券会社・保険会社・保険代理店・FP・IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)が挙げられる。

どこが一番良いかは、相談したい内容によって変わる。まずは、それぞれの得意分野と注意点を整理しておこう。

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相談先向いている相談主な取扱い・対応確認したい点
銀行預金、ローン、家計、資産管理を含めた相談預貯金、投資信託、保険、債券、ローンなど投資商品の選択肢や手数料は銀行ごとに異なる
証券会社株式・債券・投資信託など投資商品の相談株式、債券、投資信託、ファンドラップなど対面型・ネット型で費用やサポート範囲が異なる
保険会社
保険代理店
保障設計、保険の見直し、貯蓄性保険の相談生命保険、医療保険、変額保険、外貨建保険など資産運用より保障設計が中心になりやすい
IFA資産運用方針、金融商品の提案、長期的な相談委託元の証券会社等が取り扱う株式、債券、投資信託など登録状況、所属金融機関、報酬体系を確認する
FP家計、ライフプラン、教育資金、老後資金など相談内容はFPの資格・経験・所属先によって異なる個別商品の仲介や有償の投資助言には別途登録が必要な場合がある

このように、資産運用の相談先は「相談できる内容」と「実際に取り扱える商品」が異なる。

たとえば、銀行では投資信託や保険を相談できる一方、株式の売買は証券会社への取次や別口座での対応になる場合がある。IFAも、提案できる商品は委託を受ける金融商品取引業者等の取扱い範囲に限られる。

相談内容と提案範囲は合っているか

まず確認したいのは、自分が相談したい内容と、相手が対応できる範囲が合っているかである。

「老後資金をどのくらい準備すべきか」「家計の余裕資金はいくらか」といった相談なら、FPや銀行も候補になる。一方で、「株式や投資信託を具体的に比較したい」「ポートフォリオを見直したい」という相談なら、証券会社やIFAの方が向いていることが多い。

相談先を選ぶ際は、自分が知りたいこと、購入を検討している商品、相談後に受けたいサポートを整理しておこう。

費用・利益相反を説明してくれるか

相談先選びでは、「中立的かどうか」だけでなく、費用や報酬の仕組みをわかりやすく説明してくれるかが重要だ。

銀行・証券会社・保険会社の担当者は、所属する会社の商品やサービスを提案する立場にある。IFAも特定の金融機関に雇用されない形で活動することが多いが、金融商品仲介業者として証券会社等から委託を受けており、報酬体系は相談先によって異なる。

そのため、相談時には次の点を確認しておきたい。

  • 相談料は無料か、有料か
  • 商品購入時・保有中・売却時にどのような費用がかかるか
  • 提案できる商品の範囲はどこまでか
  • なぜその商品を提案するのか、他の選択肢との違いを説明してくれるか

手数料やリスクを質問したときに、丁寧に説明してくれる相談先かどうかは、信頼できる相手を見極める重要なポイントである。

長期的なサポートが受けられるか

資産運用は、数週間や数カ月で終わるものではなく、長期で考える人が多い。

金融庁の調査でも、資産運用期間のイメージとして「10年以上」と回答した割合が、投資経験者で52.1%、投資未経験・検討者で45.9%と最も高かった。

長期で運用する場合、相場の変動、収入の変化、結婚・出産・住宅購入・退職などのライフイベントに応じて、運用方針を見直す場面が出てくる。

銀行や証券会社の担当者は、異動や転勤によって担当が変わる場合がある。一方、IFAは会社員の営業担当者のような転勤が前提ではないケースもあり、同じ担当者に長く相談しやすい可能性がある。

ただし、IFAであっても担当者の転職・廃業・所属法人の変更はあり得る。相談先を選ぶ際は、担当者個人だけでなく、法人としてのサポート体制も確認しておきたい。

初心者にとって相談しやすいか

初心者にとっては、専門性だけでなく「質問しやすさ」も重要だ。

資産運用の相談では、専門用語が多く出てくる。わからない言葉を聞き返せないまま商品を選んでしまうと、リスクや手数料を十分に理解できない可能性がある。

相談先を選ぶ際は、次のような点を見ておこう。

  • 初心者にも専門用語をかみ砕いて説明してくれるか
  • 質問を急かさずに聞いてくれるか
  • メリットだけでなく、リスクや費用も説明してくれるか
  • オンライン面談やチャットなど、自分が相談しやすい方法に対応しているか
証券アナリスト 平行秀

投資を始めるときに大切なのは、最初の一歩を踏み出す勇気です。わからないことや不安を抱えたまま悩むより、早めに専門家に相談してみることで、資産運用の全体像がつかみやすくなります

対面での相談に抵抗がある人は、オンライン相談に対応している証券会社やIFA、FPを探してみるのも一つの方法だ。

評判だけでなく登録・資格も確認できるか

利用者の口コミや評判は、相談先を選ぶ際の参考になる。ただし、公式サイトに掲載されている「お客様の声」は良い内容に偏りやすく、SNSの口コミも個人の体験に限られる。

資産運用の相談先を選ぶ際は、評判だけでなく、金融庁の登録一覧や金融事業者検索で登録状況を確認することも大切だ。

特にIFAに相談する場合は、金融商品仲介業者としての登録、所属金融商品取引業者等、担当者の説明内容、報酬体系を確認してから相談を進めよう。

資産運用のおすすめ相談先3選!メリット・デメリット、注意点を解説

銀行・証券会社・IFAを比較するイメージ

主な相談先候補の中でも、資産運用初心者がまず比較しやすいのは銀行・証券会社・IFAの3つだ。

それぞれの特徴は以下の通りである。

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相談先向いている人強み注意点
銀行投資だけでなく、預金・ローン・家計も含めて相談したい人身近で相談しやすく、総合的なお金の相談ができる投資商品の選択肢は証券会社より限られる場合がある
証券会社株式・債券・投資信託などを幅広く比較したい人投資商品の選択肢が多く、専門的な相談がしやすい対面型とネット型で費用やサポート内容が異なる
IFA担当者との相性や長期的な伴走を重視したい人担当者を選びやすく、資産運用に特化した相談がしやすい登録状況、所属金融機関、報酬体系の確認が必要

ここからは、それぞれのメリット・デメリットと注意点を解説する。

銀行に相談する「メリット・デメリット」

銀行窓口で資産運用を相談するイメージ
※画像はイメージです

銀行は、多くの人にとって最も身近なお金の相談先だ。預金やローンの取引がある銀行なら、家計や資産状況を踏まえて相談しやすい。

銀行では、預貯金だけでなく、投資信託、保険、債券などを取り扱うことがある。住宅ローンや教育ローン、相続に関する相談とあわせて、資産運用の大枠を確認したい人には向いている。

証券アナリスト 平行秀

銀行は身近な存在のため、資産運用の相談が初めてという方でも一歩を踏み出しやすい窓口です。まず基本的な仕組みを理解する場として活用してみるのも良いでしょう

資産運用について銀行を相談先とした場合のメリット・デメリットは以下の通りである。

メリット
普段利用している銀行なら相談しやすい
預金・ローン・家計を含めた相談ができる
初心者向けに基本から説明してもらいやすい
デメリット
投資商品の選択肢が証券会社より限られる場合がある
担当者が資産運用専門とは限らない
商品やサービスによって手数料が高くなる場合がある

銀行の魅力は、投資以外のお金の相談もまとめてしやすい点だ。家計、住宅ローン、教育資金、相続など、生活に関わるお金を総合的に考えたい人に向いている。

一方で、株式や一部の金融商品は、銀行単体ではなく証券会社への取次や別口座での対応になることがある。投資信託の取扱本数や手数料も銀行によって異なるため、他の相談先と比較することが大切だ。

銀行は、「まず資産運用の基本を知りたい」「普段利用している金融機関で気軽に相談したい」という人に向いている。

証券会社に相談する「メリット・デメリット」

証券会社で投資相談をするイメージ
※画像はイメージです

証券会社は、株式、債券、投資信託などの金融商品を幅広く取り扱う金融機関だ。

大きく分けると、担当者に相談しながら取引できる対面型証券会社と、低コストで自分で取引しやすいネット証券がある。

資産運用について証券会社を相談先とした場合のメリット・デメリットは以下の通りである。

メリット
投資商品の選択肢が多い
資産運用に関する専門的な相談がしやすい
ネット証券では低コストで取引しやすい
デメリット
対面型は手数料が高めになる場合がある
ネット証券は自分で判断する場面が多い
担当者に異動・転勤の可能性がある

証券会社は、株式や債券、投資信託などを具体的に比較したい人に向いている。投資商品の種類が多いため、目的やリスク許容度に合わせて選択肢を広げやすい。

ただし、対面型の証券会社では、担当者によるサポートを受けられる分、取引コストが高くなる場合がある。ネット証券は手数料を抑えやすい一方で、通常の取引では自分で商品を選び、判断する場面が多くなる。

証券会社に相談する場合は、提案された商品が自分の目的・運用期間・リスク許容度に合っているかを確認し、手数料やリスクについて納得できるまで質問しよう。

IFAに相談する「メリット・デメリット」

IFAに資産運用を相談するイメージ

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、一般的に、金融商品仲介業者またはその外務員として、証券会社等から委託を受け、資産運用の相談や金融商品の提案・仲介を行うアドバイザーを指す。

銀行や証券会社に雇用される営業担当者とは異なり、特定の金融機関の社員ではない立場で活動することが多い。ただし、提案できる商品は委託元の金融商品取引業者等の取扱い範囲となり、報酬体系もIFA法人や担当者によって異なる。

そのため、IFAは「中立性が高い相談先」として注目される一方で、登録状況・所属金融機関・報酬体系を確認して選ぶことが重要である。

証券アナリスト 平行秀

IFAは、担当者との相性や長期的な関係を重視したい方に向いている相談先です。ただし、どのような金融機関と提携しているか、報酬がどのように発生するかを確認することで、より納得感のある相談につながります

資産運用についてIFAを相談先とした場合のメリット・デメリットは以下の通りである。

メリット
担当者を比較・選択しやすい場合がある
長期的なサポートを受けやすい可能性がある
資産運用に特化した相談をしやすい
デメリット
担当者によって知識・経験・提案方針に差がある
提案できる商品は所属金融機関の範囲に限られる
費用や報酬体系を事前に確認する必要がある

IFAは、資産運用に特化して相談したい人や、担当者との相性を重視したい人に向いている。

また、転勤や異動による担当変更が起きにくい場合があるため、長期的に資産運用の相談を続けたい人にも適している。

一方で、IFAは銀行や大手証券会社に比べると情報が少なく、担当者の実績や方針を自分で確認する必要がある。相談前には、金融庁の登録一覧や金融事業者検索で登録状況を確認し、費用や提案範囲についても質問しておこう。

初心者が注意すべき「保険会社」と「FP」への相談

保険会社やFPへの相談を検討するイメージ

保険会社・保険代理店・FPも、お金の相談先として有力な選択肢だ。

ただし、資産運用を主目的にする場合は、相談内容と取扱範囲が合わないことがあるため注意したい。

ここでは、保険会社・保険代理店・FPに相談する際の注意点を整理する。

保険会社は運用商品よりも保険商品がメイン

保険会社が主に取り扱うのは保険商品であり、死亡・病気・介護などの保障を準備することが主な目的となる。

変額保険や外貨建保険など、貯蓄性や運用性を持つ保険商品もあるが、これらは保険機能を持つ商品であり、投資信託や株式とは仕組みが異なる。

たとえば、外貨建保険は為替変動の影響を受ける。変額保険は運用実績によって保険金や解約返戻金が変動するため、商品性やリスク、手数料を十分に確認する必要がある。

「保障を確保しながら、貯蓄性のある保険も検討したい」という場合は保険会社への相談が向いている。一方で、「株式や投資信託を中心に資産運用したい」という場合は、証券会社やIFAなども比較した方がよいだろう。

保険代理店としての業務だけでは株式・投資信託の売買はできない

保険代理店は、複数の保険会社から委託を受け、さまざまな保険商品を提案する事業者だ。

保険商品の選択肢が広い点はメリットだが、保険代理店としての業務は保険商品の募集・契約が中心となる。

そのため、投資信託、株式、債券などの売買まで希望する場合は、金融商品仲介業者としての登録や証券会社等との提携があるかを確認する必要がある。

無料のマネースクールや投資相談を実施している保険代理店もあるが、参加する場合は、運営母体、提案される商品の種類、費用の発生タイミングを事前に確認しておこう。

FPは個人によって実務経験や登録状況が異なる

FP(ファイナンシャル・プランナー)は、家計相談、ライフプラン、教育資金、老後資金、住宅ローン、保険、相続など、お金全般の相談に対応する専門家だ。

FP資格には、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士や、民間資格であるAFP・CFPなどがある。ただし、FP資格を持っていることと、個別の金融商品を仲介したり、有償で投資助言を行ったりできる登録を持っていることは別である。

資産運用について踏み込んだ相談をしたい場合は、FPがどのような実務経験を持っているか、金融商品仲介業や投資助言・代理業、保険募集人などの登録があるかを確認しておきたい。

証券アナリスト 平行秀

FPに相談する際は、どの分野を専門としているか、金融商品の取扱いや助言に必要な登録を持っているかを事前に確認しておくことが大切です。目的に合わないと、期待した提案を受けられない可能性があります

家計やライフプラン全体を整理したいならFP、保険を中心に見直したいなら保険会社・保険代理店、資産運用商品の提案や購入まで相談したいなら銀行・証券会社・IFAを検討する、という考え方がわかりやすい。

5つの相談先を比較してわかる、初心者向けの選び方

ここまで、おすすめの相談先や注意したい相談先について紹介した。

初心者が迷ったときは、以下のように「相談目的」から選ぶと判断しやすい。

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相談目的候補になる相談先理由
家計やライフプランを整理したいFP、銀行収支、教育資金、老後資金、住宅ローンなどを幅広く相談しやすい
投資商品を具体的に比較したい証券会社、IFA株式、債券、投資信託などの選択肢を確認しやすい
普段の銀行取引と合わせて相談したい銀行預金、ローン、保険、投資信託などを一体で相談しやすい
保障を見直したい保険会社、保険代理店、FP生命保険や医療保険など、保障設計に関する相談に向いている
長期的に同じ担当者へ相談したいIFA担当者との相性を確認しながら、継続相談しやすい場合がある

初心者が投資の相談をするならIFAが有力候補

銀行・証券会社・IFAの中でも、純粋に資産運用の相談をしたい初心者には、IFAが有力な候補となる。

理由は、資産運用に特化した相談がしやすく、担当者との相性を確認しながら長期的に相談できる可能性があるためだ。

ただし、IFAなら誰でも自分に合うとは限らない。提案できる商品は所属金融機関の取扱い範囲に限られ、報酬体系も相談先によって異なる。

IFAに相談する場合は、以下の点を確認しておこう。

  • 金融商品仲介業者として登録されているか
  • どの証券会社等と提携しているか
  • 相談料や手数料はどのように発生するか
  • どのような投資方針の相談が得意か
  • 面談後や商品購入後のフォロー体制はあるか

中立的な立場から長期にわたって資産運用をサポートしてほしい人は、複数のIFAを比較し、自分に合う担当者を探してみるとよいだろう。


投資の相談前に準備しておきたいこと

資産運用の相談前に準備する資料のイメージ

資産運用の相談をスムーズに進めるために、事前に以下の点を準備しておこう。

  • 家計の状況を正確に把握する
  • 運用目標を明らかにする
  • リスク許容度を確認する
  • 費用・登録・提案範囲を確認する
  • 相談時に聞きたいことをリストアップしておく

家計の状況を正確に把握する

相談にあたっては、現在の資産状況を正確に把握しておくことが重要だ。

所有する金融資産、毎月・毎年の収支、余剰資金、近い将来使う予定のあるお金について、できる範囲で整理しておこう。

証券アナリスト 平行秀

相談の場では「今どれだけ使えて、どのくらい残しておくべきか」が明確になると、具体的な運用提案が受けやすくなります。通帳や家計簿アプリを使って準備しておくとスムーズです

保有資産や投資可能な金額によって、選べる運用商品や運用計画は変わる。少額であっても、積立投資など選択肢はあるため、まずは現状を正直に伝えることが大切だ。

運用目標を明らかにする

相談前に運用目標を明らかにしておくことも大事だ。

たとえば、「老後資金を準備したい」「子どもの進学までに教育資金を確保したい」「退職金を長期で運用したい」など、人によって目的は異なる。

いつまでに、どのくらいの金額を準備したいのかを共有できると、運用期間や必要なリターン、取るべきリスクの水準を考えやすくなる。

使う時期が近い資金や、確実に必要になる資金は、投資信託や株式での運用が向かない場合もある。預金、債券、保険、投資信託などを比較しながら、目的に合う方法を検討しよう。

運用目標を決めたうえで相談することで、自分に合った運用方針を作成しやすくなるはずだ。

リスク許容度を確認する

リスク許容度とは、投資を行ううえで、どの程度まで運用成果の振れ幅を受け入れられるかを表す考え方だ。

リスク許容度は、年齢、収入、家族構成、資産額、投資経験、今後のライフイベント、性格などによって変わる。

リスク許容度を超えて値動きの大きい商品を選ぶと、相場が下がったときに不安が大きくなり、途中で売却してしまう可能性がある。反対に、必要以上にリスクを避けすぎると、目標達成に必要なリターンを得にくくなることもある。

自分のリスク許容度を把握することで、無理なく続けやすい運用方針を考えやすくなる。

費用・登録・提案範囲を確認する

相談先を決める前に、費用や登録状況、提案できる商品の範囲も確認しておこう。

具体的には、以下のような質問をしておくとよい。

  • 相談料は無料か、有料か
  • 金融商品を購入・保有・売却するときの費用はいくらか
  • 提案できる商品は、どの金融機関のどの範囲か
  • 金融商品仲介業、投資助言・代理業、保険募集人などの登録はあるか
  • 商品購入後の見直しやフォローは受けられるか

無料相談であっても、商品購入時や保有中に費用がかかることがある。契約前に費用の全体像を確認しておくことが大切だ。

相談時に聞きたいことをリストアップしておく

資産運用の相談を行う際は、事前に聞きたいことや不安に感じることをまとめておこう。

証券アナリスト 平行秀

「どこがわからないか」を自分で整理しておくことで、有意義な相談ができ、納得のいく答えも得やすくなります。漠然とした疑問でも遠慮せず、感じていることを準備しておきましょう

具体的な質問内容としては、以下のようなものが考えられる。

  • 証券口座の開設方法や必要書類
  • NISAを使うべきか
  • 税金の計算方法や支払い方法
  • 手数料の計算方法
  • 自分に合った運用金額
  • 投資信託、株式、債券の違い
  • 値動きやリスクの見方

資産運用の相談は、初心者向けに行われることも多い。わからないことをそのままにせず、納得できるまで質問しよう。


まとめ

資産運用の相談先には、銀行・証券会社・IFA・保険会社・保険代理店・FPなど、さまざまな選択肢がある。

大切なのは、相談先の知名度だけで選ぶのではなく、自分の相談目的、提案できる商品の範囲、費用、長期的なサポート体制を確認することだ。

お金全般を整理したいなら銀行やFP、投資商品を幅広く比較したいなら証券会社、長期的な伴走や担当者との相性を重視したいならIFAが候補になる。

特に、純粋に資産運用の相談をしたい初心者にとって、IFAは有力な選択肢の一つだ。ただし、登録状況や報酬体系、提案範囲を確認したうえで、自分に合う相談相手を選ぼう。

資産運用の相談に関するQ&A

資産運用の相談に関するQ&Aのイメージ

最後に、資産運用の相談についてよくある質問をまとめた。

初心者でも相談できるサービスはありますか?

銀行、証券会社、IFA、FPなど、多くの相談先は投資初心者にも対応している

ただし、相談先によって得意分野は異なる。家計やライフプランを整理したいならFPや銀行、投資商品の具体的な比較をしたいなら証券会社やIFAが候補になる。

いきなり対面で相談するのが不安な場合は、オンライン相談や専門家検索サービスを活用し、プロフィールや相談実績を確認してから選ぶとよい。

事前に、相談したい目的、保有資産、毎月の収支、聞きたいことを整理しておくと、スムーズに相談を進めやすい。

事前に理解しておくべき金融知識はありますか?

資産運用の相談にあたって、専門的な金融知識をすべて身につけておく必要はない。

金融用語がわからない場合は、相談時に説明してもらえばよい。むしろ、運用目的や家計の現状を言語化して伝えることの方が重要だ。

「老後資金のため」「子どもの教育資金を準備するため」「退職金を長期で運用したい」など、目的を明確にしておくと、どのような商品や運用期間が合うかを相談しやすくなる。

すでに運用を始めている場合は、保有商品の銘柄や運用状況がわかる資料を準備しておくと、より具体的なアドバイスを受けやすい。

無料相談と有料相談の違いは何ですか?

無料相談は、相談自体に料金がかからない形式である。銀行や証券会社、保険会社、IFAなどで無料相談を受けられる場合がある。

ただし、無料相談でも、商品の購入時、保有中、売却時などに手数料や費用がかかることがある。無料相談だからといって、最終的な費用がゼロとは限らない。

有料相談は、相談時間や相談内容に応じて相談料を支払う形式である。独立系FPや一部のIFAでは、有料相談を実施している場合がある。

無料・有料のどちらが良いというよりも、どの費用が、いつ、いくら発生するのかを事前に確認することが大切だ。

IFAへの報酬相場や支払う費用・料金はいくらですか?

IFAの費用や相談料は、提供サービスや契約内容によって異なる。公的に一律の相場が決まっているわけではないため、事前確認が欠かせない。

報酬体系は、大きく分けるとコミッション型とフィーベース型がある。相談先によっては、両方を組み合わせる場合もある。

コミッション型
顧客が金融商品を売買した際に、取引手数料などを支払う仕組み。取引頻度が高いほど、手数料が増える可能性がある。
フィーベース型
取引手数料とは別に、相談料や預かり資産残高に応じたフィーなどを支払う仕組み。料率や金額は契約内容によって異なる。

IFAに相談する前には、相談料、取引手数料、継続的なフィー、提案できる商品の範囲、アフターフォローの有無を直接確認しておこう。

出典

この記事を書いた人

資産運用メディア編集部は、初心者から上級者までが「将来に備える確かな運用判断」を得られるよう、公的統計や最新市場データに加え、自社アンケートを基に中立的な情報を発信しています。記事は資産運用アドバイザーと投資家を結ぶプラットフォーム「資産運用ナビ」を運営するアドバイザーナビ株式会社が監修。おすすめの資産運用やおすすめのIFAなど、読者が自身に最適な資産運用の相談先を見つけることができるよう、適切な情報発信に努めている。