- 経営者におすすめの運用法が知りたい
- 資産運用におけるリスクを適切に管理したい
- 信頼できる資産運用の相談先を探している
「事業で得た余剰資金を資産運用に活用したい」と考えている経営者の方は多くいるだろう。
しかし、本業が多忙な中で適切な運用先を選定し、またリスクを管理することは容易ではない。
そこで本記事では、経営者におすすめの運用法やリスク管理方法について徹底解説する。
これを読めば、経営者として賢く、安全に資産を増やす方法を理解し実践することができるだろう。
なぜ経営者が資産運用をするべきなのか

経営者は、事業の安定化や資金の調達、従業員の確保など、さまざまな課題を抱えているため、自分自身の資産運用に注力する余裕がないという方も多い。
また、事業が上手くいっている経営者の方の中には「そもそも資産運用が必要ない」と感じている方もいるのではないだろうか。
ここでは、経営者が資産運用をするべき理由や押さえておくべき基本的な考え方について解説していく。
経営者が資産運用をするべき理由
経営者が資産運用をするべき理由として主に以下の2点が挙げられる。
- 事業に万が一のことがあったときの備えが必要であるため
- インフレによる資産の目減りを防ぐため
経営者の方が一番良く理解している部分ではあるが、事業を継続的に安定させることは容易ではない。
社会情勢や顧客のニーズが変化したり、ライバル企業が業績を伸ばしてきたりなど、さまざまなリスクが想定されるだろう。
もし事業が危機に陥ったり、万が一倒産してしまったりしたとき、ある程度の資産を用意できているだけでその後の人生も大きく変わる。
再び事業を始める場合でも、違う人生を歩み始める場合でも、資産は少しでも多い方が良いだろう。万が一の備えとして、資産運用をしておくことをおすすめする。
また、資産運用は「インフレ対策」という観点からも重要な役割を担っている。
近年、日本でもインフレが進んでおり、例えば消費者物価指数(2020年=100)の総合指数は2026年1月に112.9(前年同月比1.5%上昇)となっている。
物価上昇が続くと、現金の価値は相対的に目減りしていく。
事業に集中している間に、自身の所有している資産の価値が減ってしまう可能性があるのだ。
せっかく事業で得た資産の価値をインフレで目減りさせないためにも、効果的な資産運用を行って対策することが重要である。
資産運用の基本的な考え方
経営者が資産運用を行う際の基本的な考え方として「労力が少ない投資」を中心に考えることをおすすめする。
多忙な中で資産を継続的に運用していくためには、できる限り労力が少なくて済む投資法を選ぶことが大切だ。
例えば、株式投資のデイトレードやFXなどの短期で売買を繰り返す手法を選んでしまうと、市場やチャートの変化が気になって本業に集中できない可能性がある。
「本業を疎かにして個人の資産運用に熱中している姿」は、従業員などから見た経営者の姿としてネガティブな印象を与えてしまうだろう。
一方、株式や投資信託などを長期的に保有する運用スタイルの場合、銘柄を選んで購入した後はある程度放置しておいて問題ない。
事業に集中しつつ、個人の資産運用も両立可能だ。
個人の資産運用にバランスが傾いてしまうことがないよう、できる限り労力が少ない投資法を選んで事業に集中しよう。
証券アナリスト 平行秀経営者にとって資産運用は、事業と同じく“継続性”と“効率性”が鍵です。短期的な利益を狙うよりも、長期的な視点で本業のリズムを崩さずに取り組める仕組みづくりが成功のポイントになります。
経営者におすすめの運用法とは


経営者が実際に資産運用をする際、どういった運用戦略を検討すれば良いのだろうか。
「高いリターンを追求したい人」「堅実に安定した運用を行いたい人」のそれぞれで取るべき運用戦略が異なるため、自分の性格に合った戦略を練ることが大切だ。
ここでは、経営者におすすめの運用戦略や適切な投資先について解説していく。
高いリターンを求める運用戦略
とにかく高いリターンを追求したいという場合、リスクが大きい資産への投資を検討しよう。
資産運用におけるリスクとは、金融商品の価格の振れ幅のことを指す。
リスクが大きい(=価格の変動が大きい)資産は、プラスにもマイナスにも大きく価格が動く。
そのため大きなリターンを得られる可能性もあれば、損失が大きくなる危険性もあるということになる。
高いリターンを追求したいのであれば、リスクが大きい金融商品を中心に投資をする戦略を検討しよう。
比較的リスクが大きい資産には「株式」や「ハイイールド債」が挙げられる。
ハイイールド債とは、信用力が低く利回りが高い債券のことだ。発行元の信用力が低い分、高い利率が設定されて値動きも大きくなりやすいことが特徴となっている。
とにかく高いリターンを追求するのであれば、株式やハイイールド債などのリスクが大きい資産を中心に投資する戦略が向いているだろう。
ただし、リスクが高くなり過ぎる可能性がある点に注意が必要だ。
安定志向の運用戦略
堅実で安定した運用戦略を検討している場合、低リスク資産の投資がおすすめだ。
比較的値動きが小さく、大きな損失を抱える危険性が低い金融商品を中心に投資を行う戦略を検討しよう。
低リスク資産の代表例は「債券」である。先ほどのハイイールド債は例外だが、発行元の信用力が高い債券は比較的リスクが小さい。
特に「個人向け国債」は元本割れしない商品設計となっており、比較的リスクを抑えた運用を検討しやすい。
ただし、リスクが小さい債券への投資は期待リターンもそこまで大きくない。
債券だけに投資をしていても資産が増えにくく、場合によっては物価の上昇に追いつけない可能性を考慮しなければならない。



運用の安定性を重視する場合は、物価上昇に対応できるよう、低リスク資産だけでなくインフレに強い資産も少し取り入れると安心です。
守りながらも“資産価値を守る工夫”が大切です。
適切な投資先とその選定方法
リターンを追求して株式やハイイールド債への投資を増やすと、リスクが高くなり過ぎる危険性がある。
しかし、堅実な運用スタイルで債券を中心に投資をしていると、思うようなリターンを得られない可能性がある。
こうした事態を避けつつ、多忙な経営者でも取り組みやすい投資先として「投資信託」の活用がおすすめだ。
投資信託とは、運用のプロに資金を託して代わりに運用してもらう仕組みの金融商品である。
投資信託は、株式や債券などの金融商品に分散投資を行う仕組みとなっている。
商品によって組み入れられる資産の内容やリスクの大きさは異なるが、ある程度リスクを抑えながらリターンを狙いに行けることが特徴だ。



投資信託は商品数が非常に多いため、リスク・リターンのバランス、自分の投資目的に合っているかをしっかり見極めることが重要です。
運用成績だけでなく、投資対象や手数料にも注意を払いましょう。
例えば、積極的にリターンを狙いたい人は株式やハイイールド債のみで構成されている投資信託を選ぶと良いだろう。
比較的リスクが大きい株式・ハイイールド債でリターンを狙いつつ、複数の銘柄に分散させることでリスクを低減できる。
一方、堅実な運用を希望する人は債券が組み込まれているバランス型の投資信託を選ぶと良いだろう。
株式による恩恵を受けながら、低リスクな債券で資産全体のリスクを低減できる。
同じ投資信託であっても、商品に組み入れられている資産の内容や比率によってリスク・リターンのバランスは調整できる。
運用自体はプロが代行してくれるため、多忙な経営者でも取り組みやすい。
自身のリスク許容度に合った投資信託を活用し、資産運用を始めてみてはいかがだろうか。
資産運用におけるリスク管理


資産運用を行っていく上で、リスクは切っても切れない関係にある。
投資で大きな失敗を防ぐためにも、リスク管理を徹底することが大切だ。
ここでは、資産運用におけるリスク管理の方法や税金の仕組み、注意点について解説していく。
資産運用におけるリスク管理の方法
資産運用でリスク管理を行う際、もっとも重要となるのが「長期・積立・分散」という3つのポイントだ。
これらのポイントを押さえておくだけでも、リスク軽減効果はかなり高まる。
まず、資産運用は短期的に大きなリターンを狙うのではなく、長期目線でじっくり資産を増やすことを目指そう。
時間をかけるほどリターンが安定化しやすいことに加え、複利効果の恩恵が大きくなっていくためだ。
複利効果とは、投資で得た利益を再び投資に回すことで、利益が利益を生む状態になることを指す。
運用期間が長くなるほど複利効果は大きくなっていき、雪だるま式に資産が増えていくため、長期投資を前提に運用を行おう。



複利の効果を最大限に活かすためには、“時間”こそが最大の武器です。
多少の相場変動があっても慌てず、毎月コツコツと積み立てることで、着実に資産が増え、将来に備えた安定した資産形成につながります。
また、資金をまとめて一括投資するよりも「積立投資」を行う方がリスクを抑えやすい。
金融商品の価格が高いときにも安いときにも継続して買い続けることで、購入単価が平準化されるためだ。
そして、投資先を複数組み合わせて分散投資を行うことも重要となる。
値動きが異なる複数の資産に分散させることで、1つの資産が下落してもほかの資産でカバーできる可能性がある。
このように「長期・積立・分散」を意識して投資を行うだけで、かなり効果的にリスクを低減可能だ。
上記3つのポイントを心掛け、リスク管理を徹底しよう。
税金の仕組みと対策法
資産運用を行う際は、税金についての理解を深めておくことも重要となる。
資産運用における税金の仕組みとその対策法について確認しておこう。
上場株式等の配当金・分配金や譲渡益(売却益)などは、原則として20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税率で課税される。
例えば100万円の利益が発生した場合、20.315%課税であれば税額は203,150円(約20.3万円)となる。
証券会社で口座を開設する際、「源泉徴収ありの特定口座(源泉徴収口座)」を選択している場合、その口座内の上場株式等の譲渡による所得は申告不要とすることができ、税金は源泉徴収される。ただし、他の口座の譲渡損益と相殺する場合や、損失の繰越控除の適用を受ける場合などは確定申告が必要となる。
「一般口座」や「源泉徴収なしの特定口座」を利用している場合は確定申告が必要となるため注意しておこう。
そして、上場株式・投資信託の税金については「NISA」を活用した対策がおすすめだ。
NISAとは、一定額までの投資で得た利益が非課税になる制度のことである。
2024年からのNISA(いわゆる新NISA)では、年間投資枠は「つみたて投資枠」120万円と「成長投資枠」240万円の合計360万円となり、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)とされている(簿価=取得金額ベースで管理)。
口座開設期間が恒久化され、非課税保有期間も無期限となったため、長期運用に適した制度となっている。
約20%の税金が引かれないだけで、運用効率に大きな差が生じる。自身の資産を効率良く運用していくためにも、NISA制度を上手く活用しよう。



NISAは単に税金を免除する制度ではなく、“長期的な資産形成を後押しする国の支援制度”です。投資初心者や忙しい方にとっても、複利効果を活かしながら効率的に資産を増やせる有効な選択肢です。
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経営者の資産運用は安全性とリターンの両立を目指そう
経営者が資産運用を行う場合、本業が忙しい中でも安全性とリターンを両立できる運用戦略の確立が重要となる。
リスク・リターンのバランスに注目し、自身のリスク許容度に合った投資を行うことが大切だ。



経営者の資産運用では“本業に支障をきたさない設計”が基本です。
時間的な制約がある中でも、自動化できる積立投資やバランス型ファンドなどを選ぶことで、無理なく安定的な運用を続けることが可能です。
また、多忙な中で資産運用を成功させるためには専門家の力が不可欠と言えるだろう。
まずは専門家に相談してみよう。
よくある質問
参考・出典
- 総務省『2020年基準 消費者物価指数(全国)2026年1月分』(公表日/更新日:2026-02-20)
- 財務省『広報誌「ファイナンス」2026年1月号(Future TALK)』(公表日/更新日:2026-01-06)
- 国税庁『No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度』(公表日/更新日:2025-04-01)
- 国税庁『No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)』(公表日/更新日:2025-04-01)
- 国税庁『No.1476 特定口座制度』(公表日/更新日:2025-04-01)
- 金融庁『税制のEBPMに関する専門家会合(第5回)議事録(資料3)』(公表日/更新日:2025-06-18)

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