年会費無料のゴールドカードは存在する？永年無料と初年度無料の違いに注意

年会費が1万円を超えるものが多いゴールドカード。空港ラウンジや有名ホテルを利用しない方は、年会費の元を取れない可能性が高い。

そのため、ゴールドカードを作成したいが、なるべく年会費を支払いたくないという方も多いのではないか。

結論から言うと、年会費無料でもゴールドカードは作成できる。

ただ、基本的に条件が設定されており、無条件では作成できない。本記事では、年会費永年無料で作成できるゴールドカードの特徴を紹介する。

また、年会費無料のカードを作成するメリットと注意点も解説しよう。

さらに、年会費永年無料のゴールドカードと初年度のみ年会費無料のゴールドカードも紹介している。

年会費無料でゴールドカードを使いたい人は、ぜひ参考にしてほしい。

年会費無料のゴールドカードはある！

年会費無料でゴールドカードを作成するには、以下のような点に注目するといい。

それぞれのポイントについて解説しよう。

インビテーション

インビテーションとは、現在使用しているクレジットカードよりも、グレードの高いカードへ招待されることを指す。

クレジットカードの種類によっては、一般カードをコンスタントに利用して一定の条件を満たすと、インビテーションが届く。

これにより、ゴールドカードを年会費永年無料で作成できるのだ。

インビテーションによって、年会費永年無料で作成できるゴールドカードには、イオンカードやエポスカードがある。

条件達成

作成後にクレジットカード会社が定めた一定金額以上を利用すると、翌年以降は年会費が永年無料になるゴールドカードもある。

初年度は年会費の支払いが必要だが、条件をクリアすると、無料でゴールドカードを使用可能だ。

条件達成で年会費が永年無料になるゴールドカードには、エポスゴールドカードや三井住友カード ゴールド（NL）がある。

適用される条件はカードによって違うため、作成前に確認しておこう。

初年度無料

初年度のみ年会費が無料のゴールドカードもある。

JCB GOLD EXTAGEやセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード、JCBゴールドが該当する。

初年度は無料で保有できるため、お試しで作成しやすい。

また、実際に使用して特典やサービスに年会費以上の価値を感じない場合は、解約することも可能だ。

もし、1年間契約したままだと、使っていないゴールドカードの年会費を支払うことになる。

不要な出費を避けるためにも、使わないクレジットカードは早めに解約しよう。

年会費無料のゴールドカードを作成するメリットと注意点

ここからは、年会費無料のゴールドカードを作成するメリットと注意点を解説しよう。

メリット

年会費無料のゴールドカードを作成するメリットは、お金を支払わずにワンランク上の特典やサービスを活用できることだ。

年会費は無料だが、一般的なゴールドカードと遜色ない特典やサービスが用意されている。

空港ラウンジサービスや旅行傷害保険、海外サポートデスクなどが用意されており、海外旅行に行く際も安心だ。

保険に加入する手間と費用の削減、快適なフライト前時間の提供や海外でのトラブル対応サービスが受けられる。

注意点

年会費無料のゴールドカードを作成する際の注意点は、以下の通りである。

インビテーションが届いたからといって、必ずしもゴールドカードを作成できるわけではない。

申し込み後に審査が行われ、通過した場合のみ作成可能となるのだ。なお、条件である利用額をクリアしていても、ほかの要素が考慮されてインビテーションが届かないケースもある。

年間50万円や100万円の利用額達成を目指すにあたって、合計金額に含まれない支払いがある点にも注意が必要だ。

たとえば、三井住友カード ゴールド（NL）では、クレジットカード年会費や国民年金保険料、つみたて投資購入分などは、利用額としてカウントされない。

ゴールドカードごとに対象外の支払いが決められているので、作成前に確認しておこう。

また、ゴールドカードによっては、初年度無料をオンライン入会に限定しているケースもある。

郵送での申し込みだと初年度から年会費がかかるうえに、カードの到着が遅い。

書類記入の手間が省けるインターネット申し込みを活用して、手軽にゴールドカードを作成しよう。

ほかのグレードのクレジットカードと年会費を比較

ゴールドカードとほかのグレードのクレジットカードの年会費を比較してみよう。

	一般	ゴールド	プラチナ	ブラック
	アメリカン・エキスプレス・ グリーン・カード	アメリカン・エキスプレス・ ゴールド・プリファード・カード	プラチナ・カード	アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカード
年会費（税込）	月会費1,100円	31,900円	165,000円	355,000円 入会金550,000円（招待制）
家族カード （税込）	月会費550円	家族カード2枚まで無料 3枚目以降19,800円（税込)	家族カード4枚まで無料	ー

	一般	ゴールド	プラチナ	ブラック
	セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード	セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード	セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード	セゾンダイヤモンド・アメリカン・エキスプレス・カード
年会費（税込）	1,100円 初年度年会費無料、年1回の利用で次年度無料	11,000円	22,000円	242,000円
家族カード （税込）	無料	年会費 1,100円	年会費 3,300円	無料

	一般	ゴールド	プラチナ	ブラック
	JCBカードS	JCBゴールド	JCBプラチナ	JCB ザ・クラス
年会費（税込）	無料	11,000円 ※オンラインで入会申し込みの場合は初年度年会費無料	27,500円	55,000円 （招待制）
家族カード （税込）	無料	1名様無料、2人目より1名様につき1,100円	1名様無料、2人目より1名様につき1,100円	8名まで無料

	一般	ゴールド	プラチナ	ブラック
	三井住友カード（NL）	三井住友カード ゴールド（NL）	三井住友カード プラチナプリファード	ー
年会費（税込）	永年無料	5,500円 年間100万円以上利用で翌年以降永年無料	33,000円
家族カード （税込）	永年無料	無料	無料

	一般	ゴールド	プラチナ	ブラック
	エポスカード	エポスゴールドカード	エポスプラチナカード	ー
年会費（税込）	永年無料	5,000円 ※年間ご利用額50万円以上で翌年以降永年無料 招待：永年無料 プラチナ・ゴールド会員の家族から紹介：永年無料	招待：20,000円 上記以外：30,000円 ※年間ご利用額100万円以上で翌年以降20,000円
家族カード （税込）	ー	ー	ー

基本的に年会費は、一般カード＜ゴールドカード＜プラチナカード＜ブラックカードの順番で高い。

年会費が高いカードほどステータスがあるが、特典やサービスを活用しない場合はオーバースペックとなる。

自身のニーズに合ったゴールドカードを選択して、不要な年会費を支払わないようにしよう。

年会費永年無料のゴールドカード3選

年会費永年無料を目指せるゴールドカードは、以下の通りだ。

	年会費（税込）
イオンゴールドカード	無料 （※）一定基準を満たした人のみ作成可能
エポスゴールドカード	5,000円
三井住友カード ゴールド（NL）	5,500円※

1つずつ紹介しよう。

イオンゴールドカード

イオンゴールドカードは、イオンカードを年間50万円以上利用したことによるインビテーションで作成できるゴールドカードだ。

ただ、いきなりイオンゴールドカードの発行はできないため、まずはイオンカードで年間50万円以上を利用する必要がある。

イオンカードの利用金額の集計開始日は、毎年一律で1月11日〜翌年1月10日となっている。

基本的には、発行月に設定しているカード会社が多いが、イオンカードは例外となる。

そのため、下半期にイオンカードを作成した場合は、翌年以降にゴールドカードへのインビテーションを目指すことになるだろう。

従来のイオンカードの特典として、20日と30日はイオングループでの会計が5%オフになるお客様感謝デー、イオングループでのポイント還元率2倍などがある。

それに加えて、空港ラウンジサービスや旅行傷害保険が付帯しているのだ。

イオングループで買い物をする機会が多い方は、インビテーションへの条件を達成しやすいだろう。

エポスゴールド

エポスゴールドカードは、3通りの方法で年会費永年無料を目指せるゴールドカードだ。

エポスカードをコンスタントに使用していると、インビテーションが届いて年会費永年無料でゴールドカードを作成できる。

また、一般カードを飛ばして、いきなりエポスゴールドカードに申し込むことも可能だ。

初年度は年会費5,000円（税込）が必要だが、年間利用額が50万円を超えると、翌年以降は年会費が永年無料になる。

年間100万円は達成できるかわからないがゴールドカードを無料で持ちたいという方には、エポスゴールドカードがおすすめだ。

そして、tsumiki証券でのつみたて金額、エポスカードからエポスVisaプリペイドカードへの入金分も年間利用金額の対象となる。

対象範囲が広いため、年会費無料の条件を達成しやすい。

ただ、以下の取引は利用金額には合算されない点に注意が必要だ。

さらに、プラチナ・ゴールド会員の家族から紹介してもらった場合も、初年度から年会費永年無料でゴールドカードを保有できる。

三井住友カード ゴールド（NL）

三井住友カード ゴールド（NL）は、年間100万円以上を利用すると翌年以降は年会費が永年無料になるゴールドカードだ。※年間100万円利用の対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。

ただ、一部の利用は合計金額の集計対象に含まれない点に注意が必要だ。特に気をつけるべきなのは、SBI証券での積立購入だろう。

投資信託購入分の1.0%がポイントとして付与されるため、利用している方が多いが、集計額には含まれない。

※2024年9月10日（火）積立設定締切分（2024年10月1日（火）買付分）までのポイント付与。以降は対象カードごとのカードご利用金額などに応じたポイント付与率になる。

集計対象外の取引を除いた金額で100万円を超えているか、必ずチェックしてほしい。

また、年会費無料ながら、特定店舗でのスマホのタッチ決済で7%がポイントとして還元されるのも魅力的だ。

対象店舗は以下の通りである。

店舗形態	対象店舗
対象のコンビニ	セイコーマート・セブン‐イレブン・ポプラ・ミニストップ・ローソンなど
対象の飲食店	マクドナルド・モスバーガー・サイゼリヤ・ガスト・バーミヤン・しゃぶ葉・ジョナサン・ドトールコーヒーショップ・エクセルシオール カフェなど

これらの店舗を利用する機会の多い方は、三井住友カード ゴールド（NL）を作成してみてはどうだろうか。

年会費無料が初年度に適用されるゴールドカード3選

年会費無料が初年度に適用されるゴールドカードは以下の通りだ。

それぞれ解説しよう。

JCB GOLD EXTAGE

JCB GOLD EXTAGEは、29歳以下限定で作成できるゴールドカードだ。

インターネット入会を選んだ場合のみ、初年度の年会費（税込3,300円）が無料になる。

オンライン入会はインターネットで顧客情報を入力し、金融機関のサイトで支払い口座を設定するだけだ。

普段からスマホやパソコンを触っている方なら、簡単に申し込めるだろう。

JCB GOLD EXTAGEは、入会から3ヶ月間はポイント還元率が3倍だ。

4ヶ月目以降も、一般的なJCBカードの1.5倍の還元率を誇り、ポイントを貯めやすいゴールドカードとして知られている。

海外利用で2倍、優待店の利用で大幅アップの特典も魅力的だ。

また、有効期限は5年間で、更新時には審査が行われて自動的にJCBゴールド（年会費11,000円）に切り替えられる。

ポイントはそのまま引き継がれるため、更新に合わせて無理に使い切る必要はない。

ただ、JCB GOLD EXTAGEはJCBゴールドへの切り替え前に解約すると、カード発行手数料として2,200円（税込）の支払いが発生する。

そのため、初年度の年会費無料の期間にお試しで登録し、2年目を迎える前に退会すると2,200円（税込）支払わなければならない。

この点には、注意が必要だろう。

セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、初年度年会費無料（2年目以降税込11,000円）のゴールドカードだ。

初年度の年会費が無料なので、お試しで作成して豊富に用意されている旅行系の特典をチェックできる。

また、このカードの強みは、SAISON MILE CLUBに、優待価格の年会費9,900円（税込）で加入できることだ。

SAISON MILE CLUBとは、利用額に応じて貯まったポイントが自動的にJALマイルへと移行されるサービスだ。

これにより、マイルが貯めやすくなっていてお得なサービスと言える。

1,000円（税込）ごとに10マイルが貯まる仕組みなので、月間10万円ずつ使用していると年間で12,000マイル貯まる。

東京〜大阪間は片道6,000マイルなので、貯まったマイルで丁度往復できる計算だ。

JALマイルをお得に貯めたい方は、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードを作成してSAISON MILE CLUBに加入してみてはどうだろうか。

JCBゴールド

JCBゴールドはインターネット入会を選択すると、初年度の年会費が無料になるゴールドカードだ。

オンライン入会でナンバーレスカードを申し込むと、最短5分でクレジットカードを使えるようになる。

同じJCBが発行するJCB GOLD EXTAGEと違ってカード発行手数料はかからないため、お試しで作成することも可能だ。

ただ、JCB GOLD EXTAGEを5年間使用した後の切り替えによってJCBゴールドを作成した場合、初年度年会費無料は適用されない。

JCBゴールドは保険の手厚さに定評がある。付帯保険は以下の通りだ。

保険名	補償内容
JCBスマートフォン保険	購入後24ヵ月以内のスマートフォンのディスプレイが破損した際の修理費用を補償してもらえる
国内旅行傷害保険	最高5,000万円
海外旅行傷害保険	最高1億円
国内・海外航空機遅延保険	乗継遅延費用保険金（乗継地において発生した客室料・食事代）：2万円限度 出航遅延費用等保険金（出発地において発生した食事代）：2万円限度 寄託手荷物遅延費用保険金（衣料購入費等）：2万円限度 寄託手荷物紛失費用保険金（衣料購入費等）：4万円限度
ショッピングガード保険 （国内/海外）	購入した商品が壊れたり、盗まれたりした際に補償してもらえる 年間補償限度額は500万円（1回の事故につき3,000円の自己負担額が必要）

ゴールドカードで万が一の場合に備えたい方は、JCBゴールドを作成してみてはどうだろうか。

年会費無料のゴールドカードを作成して特典を有効活用しよう

本記事では、年会費無料で作成できるゴールドカードを紹介してきた。

ゴールドカードを年会費無料で作成する方法は、以下の3パターンが挙げられる。

支出を増やさずゴールドカードの特典やサービスを活用できるため、目指せる方は積極的に狙ってほしい。

年会費永年無料を目指せるゴールドカードは以下の通りだ。

	年会費無料の条件
イオンゴールドカード	インビテーション （※）一定基準を満たした人のみ作成可能
エポスゴールドカード	インビテーション 年間50万円以上の利用
三井住友カード ゴールド（NL）	年間100万円以上の利用※

インビテーションが届いても審査に落ちる可能性がある点、利用額に含まれない支払いがある点には、注意しておこう。

また、初年度のみ年会費が無料のゴールドカードは以下の通りだ。

JCB GOLD EXTAGEのみ、5年後のJCBゴールドへの切り替えまでに退会すると2,200円（税込）のカード発行手数料がかかる点に注意しよう。