- プラチナカードにはどんな種類があるのか教えてほしい
- プラチナカードを持つうえでの注意点がわからない
- どのような点がプラチナカードの審査では重視されるのか知りたい
様々な種類のプラチナカードがあり過ぎて、カード選びに悩んでいる方はいないだろうか?
この記事では、プラチナカードの種類や特徴を解説する。
プラチナカードを持つうえでの注意点、カード審査の内容、さらにはおすすめの1枚も紹介していく。
プラチナカードの申し込みを考えている人は、カード選びの比較参考にしてほしい。
プラチナカードにはどんな種類があるのか?
クレジットカードは、下記の図のように4つのグレードに分かれている。
中でも上位グレードにあるプラチナカードは、一般カードやゴールドカードと比べて、ユーザーへのサービスが手厚い。
多くのカード会社から、何種類ものプラチナカードが発行されているが、ここではプラチナカードの種類について詳細に解説する。
さらにカードの種類ごとに、カードのステータス性(社会的地位)についても説明する。
プロパーカードと提携カードの違い
クレジットカードは、「プロパーカード」と「提携カード」に大きく分けられる。
前者は、カード会社や国際ブランドが独自で発行するカードだ。
後者は、カード会社や国際ブランドが提携する企業で発行されるカードである。
カード業界とは全く関係ない別業種の企業が発行する場合も多い。
全日空がJCBと提携して発行している、プラチナカード「ANA JCBカードプレミアム」は、提携カードの一例だ。
- 国際ブランド:VISA、Mastercardなどカードユーザーと店舗間の決済サービスを行っている会社
- カード会社:三井住友カードなど、クレジットカードを発行し、カード事業を展開している会社
※国際ブランドのなかには、アメリカン・エキスプレスやJCBのように、カード事業も自社で行っている会社もある
一般的にプロパーカードの方が、提携カードと比べ、ステータス性は高いといわれている。
その一方で提携カードは、プラチナカードのサービスに、提携先独自の特典を加えた魅力的なカードも多い。
提携カードのよる違い
一口に提携カードといっても、提携先の会社によって、カードのステータス性は異なる。
一般的に銀行など金融機関との提携カードのステータス性は高く、流通・小売業との提携カードはステータス性が低いといわれる。
これまでに述べたことを表でまとめると以下のようになる。
ステータス性 | プラチナカードの種類 | カード例 | |
---|---|---|---|
↑ | | | | ↓ 【低】 | 【高】プロパーカード | アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードなど | |
提携カード | 金融機関との 提携カード | りそなVISAプラチナカードなど | |
一般企業との 提携カード | JALカード・プラチナ、レクサスカード(トヨタ自動車と提携)など | ||
流通・小売業との 提携カード | 楽天プレミアムカードなど |
カードのステータス性とカード審査の関係性
一般的に、ステータス性が高いプラチナカードは、入会審査も厳しい。
ただ、流通・小売業との提携カードは、本業の売上拡大につなげる目的もあり、カード審査は厳しくないとされる。
このようなプラチナカードは、希少価値がさがり、ステータス性も下がってしまう。
「名」を取るか?「実」を取るか?
つまりステータス性の高いプラチナカードを取るか、ステータス性は下がるが提携先のサービスを取るか?選択制になるわけだ。
自分のライフスタイルに合わせて、最適なプラチナカードを選ぼう。
プラチナカードのメリットと注意点
フジサンケイグループのリサーチ会社による調査結果によれば、プラチナカードの所持率は1.4%と非常に低い。
これはプラチナカードが、「一握りの富裕層にしか持てないカードだからだ」と思った人もいるかもしれない。
しかし、会社員や公務員でもプラチナカードを持っている人は存在する。
プラチナカードのユーザーとは、カードを利用することが自分のライフスタイルに合っていると感じた人たちだ。
ここでは、プラチナカードが持つメリットと注意点を解説する。
一般的なプラチナカードが持つメリット
プラチナカードは、旅行や観光・エンターテインメント・レストランなどでの食事に際して、強みを持っている。
以下にプラチナカードが持つ一般的なサービスを紹介する。
- レストランやホテルの優待サービスがある
- コンシェルジュサービスが利用できる※1
- 同じサービスを持つゴールドカードと比べて、ワンランク上のサービスが受けられる
- 旅行時の保険:保障内容が手厚い
- 空港ラウンジ:利用可能な空港ラウンジがより多くなる(プライオリティ・パスが利用できる場合もある)※2
- 1:コンシェルジュサービス:目的に応じた最適なレストラン・旅行プランを探し出して、予約を代行してくれるサービス。観光や出張の際のホテル・航空券・新幹線や、音楽・演劇・スポーツ観戦などのチケットも手配してくれる。サービスデスクに電話をすれば、24時間365日対応してくれる。
- 2:プライオリティ・パス:全世界にある1,300ヵ所以上の空港ラウンジが利用できるサービス。
観光やエンターテインメントが好きな人、大切な人との食事を最高の時間にしたいと思う人には、プラチナカードは向いているのだ。
また、海外への出張が多いビジネスパーソンには、心強いビジネスツールにもなる。
プラチナカードを持つうえでの注意点
このカードを持つうえで注意すべき点は以下の3点になる。
- 年会費が高い(一般的に20,000円〜50,000円ほど)
- カード利用時には周囲に注意する必要がある
- カード審査が厳しい
カードの利用目的が、買い物やネットショッピングなどの普段使いだけならば、必ずしもプラチナカードである必要はない。
プラチナカードが持つメリットに関心がなければ、上記①のように、年会費の高さにデメリットを感じる人もいるかもしれない。
また、会社の上司や取引先の前でプラチナカードを使うと、「生意気だ」と思われる恐れもある。
そのため、周囲へ配慮して利用すべき時もある。
さらに、海外では「プラチナカード=富裕層」と思われて、トラブルに巻き込まれる危険性がある。
カード利用時には、周りを見渡しておくなど十分注意した方がよい。
プラチナカードにおける審査の種類と内容
ここでは、先に述べた「③カード審査が厳しい」について、詳しく解説する。
プラチナカードの審査基準は公開されていない。
ただ、一般カードやゴールドカードと比べて、審査内容は厳しいといわれている。
複数種類のプラチナカードがあり、カード会社やカードごとに審査基準は異なる。
ただ、カード審査に落ちないためのポイントはある程度共通している。
これから説明する事項を確認して、プラチナカードに申し込んでほしい。
“安定した収入”が得られる職業についているか?
プラチナカードは、経営者・医者・弁護士などの高所得者だけではなく、サラリーマンでも持っている人は多い。
プラチナカードの申込条件には、職業に関する規定はないが、三菱UFJニコスやUCカードには以下の規定がある。
- 三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
- 20歳以上でご本人に安定した収入のある方(学生を除く)
- UCプラチナカード
- 安定した収入があり、社会的信用を有するご連絡可能な方(学生・未成年を除く)
学生以外に、本人に安定収入がない専業主婦(夫)・フリーター・無職・非正規労働者なども申込対象外になる。
芸能人・スポーツ選手・個人投資家などは高収入でも、収入が安定していないため申込対象外になる場合もある。
しかし、安定収入であるサラリーマンは、高収入でなくとも、カード会社の申込条件を満たしている。
そのため、公務員のような安定感のある職業の方が、投資家など派手に稼いでいる印象がある職業よりプラチナカードを所持しやすい場合まであるのだ。
申し込みを考えているプラチナカードに見合った年収を得ているか?
割賦販売法により、申込者の年収に、不釣り合いなカードは発行できない。
この法律で、個人の利用可能枠が定められるが、それがカード側の利用可能枠を超えなければならない。
言い方を変えれば、下記のようにカード側の利用可能枠の下限を超える額だけ、ユーザー側の利用可能枠が必要となる。
カード発行OK: [カードAの利用可能枠(150万円~300万円)] < [ユーザーの利用可能枠(200万円)] カード発行NG: [カードBの利用可能枠(300万円~500万円)] > [ユーザーの利用可能枠(200万円)] |
割賦販売法による個人の利用可能枠は、以下の計算式で算出される。
4人世帯以上 | 3人世帯 | 2人世帯 | 1人世帯 | |
---|---|---|---|---|
持家かつ住宅ローン無or 持家無かつ借賃負担無 | 200万円 | 169万円 | 136万円 | 90万円 |
持家かつ住宅ローン有or 持家無かつ借賃負担有 | 240万円 | 209万円 | 177万円 | 116万円 |
この計算式から、三井住友カードプラチナ(利用可能枠300万円以上)を持つためには、最低でも下記の年収が必要となる。
4人世帯以上 | 3人世帯 | 2人世帯 | 1人世帯 | |
---|---|---|---|---|
持家かつ住宅ローン無or 持家無かつ借賃負担無 | 534万円以上 | 503万円以上 | 470万円以上 | 424万円以上 |
持家かつ住宅ローン有or 持家無かつ借賃負担有 | 574万円以上 | 543万円以上 | 511万円以上 | 450万円以上 |
“クレヒス”に問題はないか?
カード会社は、申込者のクレヒス(クレジットヒストリー)を、重視するといわれている。
クレヒスとはクレジットカードやローンの利用履歴のことであり、これらの信用情報は信用情報機関が収集・管理している。
カード会社は、信用情報機関から申込者の信用情報を照会し、以下の内容を確認する。
- 現在の未払いの有無や、過去の延滞情報
- ローンやクレジットカードなどでの借入金
- 携帯電話料金
- 自己破産などの債務整理の実施有無
- 借金や任意整理を踏み倒しの有無
- 6ヶ月以内での複数カードの申込みの記録※1
- クレヒスがない※2
- 1:多重債務や自己破産のリスクや、「お金に困っている人」と疑われるため。
- 2:個人の信用力を判断するための情報がないため。
安定した収入があっても、これらの情報が良くなければ申込者の信用力は損なわれ、カード審査を通過することは難しい。
個性的な3種類のプラチナカード
人それぞれにライフスタイルがあるように、そのニーズに合わせて、いくつものプラチナカードがある。
全てのプラチナカードには、オリジナルな特典が存在している。
ある人にとっては意味がない特典でも、他の人には重要なものである場合もあるのだ。
ここでは多種多様なプラチナカードのなかから、個性的なカードを三つ紹介する。
カード選びをする上での参考にしてほしい。
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード
年会費(税込) | 165,000円 |
---|---|
発行会社 | American Express International, Inc. |
レストランやホテルの 優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | 〇 |
空港ラウンジ利用 (プライオリティ・パス付帯) | 〇 |
旅行保険の最大保障額(カード会員本人) | 1億円 |
このカードは、1993年に日本で最初に発行されたプラチナカードだ。
金属製のカードであるため、このカードを手に取った瞬間にカードの違いを感じることができる。
2019年4月までカード会社から招待状が届いた人にしか申し込みができなかったこともあり、カードのステータス性は高い。
さらに、このプラチナカードのユーザーには、高級ホテルのメンバーシップの上位権限も付与される。
- ヒルトン・オナーズ・ゴールドステータス
- Marriott Bonvoyゴールドエリート会員資格
- プリンスステータスサービス・プラチナメンバー
- Radisson Rewards Premiumステータス
このカードを持つことで、上記ホテルでのVIP待遇のステータスが、同時に得られる。
JCBプラチナ
年会費(税込) | 27,500円 |
---|---|
発行会社 | 株式会社ジェーシービー |
レストランやホテルの 優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | 〇 |
空港ラウンジ利用 (プライオリティ・パス付帯) | 〇 |
旅行保険の最大保障額 (カード会員本人) | 1億円 |
\最大64,500円キャッシュバック※/
※キャンペーン期間:2024年10月1日(火)~2025年3月31日(月)
このカードは日本で唯一の国際ブランドであるJCBが発行するプロパーカードだ。
また、JCBは、東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサーであるため、ディズニー関連の特典が豊富だ。
一方で「JCBは海外で使える店舗が少ない」との理由で、以前は敬遠されていたが、現在では世界4,300万の店舗で使える。
アメリカン・エキスプレスやアメリカ第3位のカード会社Discover Cardと提携し、海外での利用店舗を増やしているからだ。
りそなVISAプラチナカード
年会費(税込) | 55,000円 |
---|---|
発行会社 | りそなカード株式会社 |
レストランやホテルの 優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | 〇 |
空港ラウンジ利用 (プライオリティ・パス付帯) | 〇 |
旅行保険の最大保障額 (カード会員本人) | 1億円 |
このカードは、りそな銀行と提携して、りそなカードが発行するプラチナカードだ。
りそな銀行との提携カードであるため、りそなグループの銀行にて、以下のサービスが提供される。
- 貸金庫料金・遺言信託の手数料の優待が受けられる
- 利用額に応じてコンビニATM・他行ATMの手数料、振込手数料が無料になる
- 自社株承継信託を利用の際は、信託報酬の割引が受けられる
※自社株承継信託:事業継承のために、企業オーナーが保有する自社株を、銀行が信託するサービス。
このカードの欠点は、りそなグループの銀行に普通預金口座を持っている人だけにしか、カード申し込みができないことだ。
自分に申し込みができるか、口座のチェックを必ず行ってほしい。
また下記記事ではおすすめのプラチナカードについて紹介しているので参考にしてほしい。
様々な種類のなかから自分に適したプラチナカードを選ぼう
プラチナカードには、さまざまな種類があることを、この記事で解説した。
また、カードが持つメリットや注意点、審査内容も説明した。
プラチナカードには多くのメリットがあるが、そのメリットが自分のライフスタイルに合っていなければ意味がない。
自分のライフスタイルに合ったプラチナカードに出会えれば、自身の生活はより良いものになる。
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