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ドル建て保険とは?メリット・デメリットと保険の選び方を解説

この記事で解決できるお悩み
  • ドル建て保険の特徴やメリット・デメリットが知りたい
  • ドル建て保険を選ぶ際のポイントを知りたい
  • どのような人にドル建て保険がおすすめなのか知りたい

ドル建て保険は利率の高さを特徴とする保険で、資産形成法としても注目を集めている。

しかし、特にこれから初めてドル建て保険を利用しようと考えている方は、まだ十分に保険の特徴を理解できていない部分もあるだろう。

そこで本記事では、ドル建て保険の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、どのようなタイプの人におすすめなのかを解説していく。

また、保険を選ぶポイントも解説するので、ドル建て保険に加入しようかと悩んでいる方にはぜひ参考にしてほしい。

目次

ドル建て保険とは?

ドル建て保険とは? 生命保険ナビ

ドル建て保険は、為替レートの変動の影響を受けることで、資産運用の機会とリスクヘッジの手段を提供する保険商品である。

本章では、保険商品のひとつであるドル建て保険の特徴とその種類、そして円建て保険との違いについて詳しく解説する。

ドル建て保険の特徴とは

保険料の支払いから保険金の受け取りまで、全てドルで行われる保険商品をドル建て保険という。

ドル建て保険は、為替レートの変動によって保険金の価値が増減する。

さまざまな保険商品がある中で、このドル建て保険が注目されている理由。

それは、資産運用とリスクヘッジを目指す人が、為替変動を利用しようと考えるからである。

ドル安時に保険に加入すれば、将来ドル高に振れた際には保険金の実質価値が増す。

逆に、ドル高時に加入し、将来ドル安に転じてしまうと保険金の価値は相対的に減ることになる。

このように、ドル建て保険は為替レートの変動リスクを受け入れることで、より大きなリターンを目指す可能性を秘めている。

したがって、加入を検討する際には、自身のリスク許容度と投資目的を十分に考慮する必要がある。

為替に対する適切な知識を持つことが、賢明なドル建て保険の活用方法であるといえるだろう。

なお、上記で説明したような期待リターンの基準となるドル建て保険の利率について、以下の記事で解説したのでさらに理解を深めたいという方はぜひ参考にしてほしい。

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ドル建て保険のおもな種類は3つ

ドル建て保険のおもな種類は次の3つである。

  • ドル建て終身保険
  • ドル建て個人年金保険
  • ドル建て養老保険

この3つの保険は、それぞれ異なるニーズに応えるために設計されており、加入者の投資戦略やライフプランに大きく影響を及ぼす。

自身のニーズに合った保険商品を選ぶためには、これらの保険の基本的な理解が不可欠である。

ドル建て終身保険の特徴

ドル建て終身保険は、終生にわたって保障を提供する保険であり、以下の特徴を持つ。

  • 終生保障
    • 契約者が亡くなるまで保障が続き、死亡した場合には指定された受取人に給付金が支払われる。
  • キャッシュバリュー
    • 終身保険にはキャッシュバリューが蓄積される特性がある。これは、保険料の一部が投資され、時間とともに価値が増加する可能性があるためだ。
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ドル建て個人年金保険の特徴

ドル建て個人年金保険は、将来の年金をドルで受け取ることを目的とした保険商品である。

このタイプの保険は、以下の特徴を持つ。

  • 投資と保障の組み合わせ
    • 個人年金保険の保険料はドルで支払い、将来にわたって定期的な年金をドルで受け取る。為替レートの変動による影響を受けるため、長期的な視点で為替リスクを分散することが可能である。
  • 税制上のメリット
    • 一定の条件を満たす場合、税制上の優遇を受けることができる。ただし、税制は国や地域によって異なるため、具体的な税制優遇は専門家に相談することをおすすめする。

ドル建て養老保険の特徴

養老保険は、特定の年齢に達するか、あるいは特定の期間が経過した後に保険金をドルで受け取ることができる。

この保険には以下のような特徴がある。

  • 満期保険金
    • 契約満期時に保険金が支払われるため、老後の資金計画に役立つ。
  • 死亡保障
    • 契約者が満期前に死亡した場合には、遺族に保険金が支払われる。

これらの保険商品を選択する際には、為替レートの変動リスク、保険料の支払い能力、将来の資金計画、税制の影響など多くの要因を考慮しなければならない。

円建てとドル建て保険の違い

円建てとドル建て保険のおもな違いは、通貨の違いに起因するリスクとリターンの違いにある。

円建て保険は日本円で保険料を支払い、保険金を受け取るが、ドル建て保険はこれらが全てドルで行われる。

比較項目ドル建て保険円建て保険
通貨単位ドル日本円
保険料ドル日本円
解約時の取り扱い解約時の為替レートによって返戻金が変動円で解約返戻金が支払われる
為替リスク有り無し
インフレの影響受けにくい受けやすい
税制優遇国によって異なる日本の税制に基づく優遇

円建て保険は、為替レートの変動による影響を受けにくいため、安定した資産運用を望む人に適している。

一方で、ドル建て保険は為替レートの変動を利用した資産運用を望む人に適している。

この為替変動により、高いリターンを目指すことができる。

だがその分、リスクも高まる。ドルの価値が上がれば保険金の価値も増すが、その逆も十分に起こりうるのだ。

具体的には、ドル建て保険に加入している間にドルが強まった場合、例えば1ドル100円の時に加入し、将来1ドル120円になった場合、保険金の円換算での価値は20%増加する。

しかし、その逆でドルが弱まった場合、例えば1ドルが80円になると、保険金の価値は円換算で減少する。

これは、為替レートの変動が直接的に資産価値に影響を及ぼすことを示している。

為替レートの変動を利用して資産運用を行いたい場合はドル建て保険。そして、為替リスクを避けて安定した運用を望む場合は円建て保険が適している。

保険選びにおいては、これらの違いを理解し、自分のニーズに合った保険を選ぶことが重要である。

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ドル建て保険のメリットとデメリット

ドル建て保険のメリットとデメリット 生命保険ナビ

為替レートの変動の影響を受けるドル建て保険は、資産運用などのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在する。

本章では、ドル建て保険のメリットとデメリットを詳しく解説し、そしてドル建て保険がおすすめの人についても触れていく。

ドル建て保険のメリットは資産運用とリスクヘッジ

ドル建て保険の最大のメリットは、為替レートの変動を利用して保険金額の増加を目指せることにある。

これは、特に国際的な経済状況に敏感な投資家や、長期的な資産運用を考える人にとって魅力的な特性である。

ドル建て保険に加入することで、円建て保険では得ることができない為替変動による利益を期待できるのだ。

たとえば、ドル高の時期に保険金を受け取ることができれば、加入時よりも多くの円で保険金を受け取ることが可能となる。

しかし、為替レートは常に変動するため、ドル建て保険にはリスクも伴う。

ドルが弱まると、保険金の実質的な価値は減少する。

したがって、ドル建て保険を選ぶ際には、為替レートの変動リスクを理解し、自身のリスク許容度を考慮しなければならない。

資産運用とリスクヘッジを目指す人にとって、ドル建て保険は有力な選択肢のひとつだろう。

ドル建て保険のデメリットは為替リスクによる損失

ドル建て保険には、為替レートの変動による予期せぬ損失というデメリットがある。

為替レートは、国際的な経済情勢や政治的な動きによって大きく変動することがある。

この動きに連動して、ドル建て保険の保険金額も変動する。

このリスクを考慮せずに、単にドル高を期待して投資すると、為替レートの変動によっては、投資した資金を回収できない可能性もある。

ドル建て保険のデメリットは、為替リスクによる予期せぬ損失の可能性にある。

このリスクを避けるためには、保険選びにおいて為替レートの動向を考慮し、長期的な視点での資産管理を心がけることが重要である。

ドル建て保険がおすすめの人

海外での生活費や子どもの教育費など、将来的にドルでの出費が予想される人はドル建て保険がおすすめといえるだろう。

例えば、海外移住を計画している人や、子どもを海外の学校に通わせるための教育資金を準備している人にとって、ドル建て保険は有効な選択肢のひとつとなる。

また、為替レートの変動による影響を受けやすい国際ビジネスに従事している人や、外貨での収入がある人もドル建て保険は適している。

為替レートの変動を自身の資産運用戦略に組み込むことで、リスクを管理しつつ潜在的なリターンを追求することが可能だ。

しかし、為替レートの予測が困難であることを理解し、短期的な為替変動に対する過度な期待を避けるべきである。

長期的な視点で、為替変動リスクを分散させることが、ドル建て保険を有効に活用する鍵となる。

ドル建て保険を選ぶポイント

ドル建て保険を選ぶポイント 生命保険ナビ

ドル建て保険は、為替の変動を理解し、個々の運用目的に合致する商品を見極めることが重要である。

また、人生の各段階で求められる保障の種類は異なるため、ライフステージを考慮した保険選びをしなくてはならない。

本章では、ドル建て保険を選ぶための為替知識や運用目的、ライフステージについて詳しく解説する。

なお、以下の記事でもドル建て保険の選び方とおすすめ商品についてまとめてあるので、あわせてチェックしてみてほしい。

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保険選びのための為替知識

ドル建て保険を選ぶ際、最も重要な知識の一つが為替レートである。

為替レートは、保険料の支払いから保険金の受け取りまで、保険契約のあらゆる面に影響を及ぼす。

このため、保険選びにおいて為替知識は不可欠だといえるだろう。為替レートが変動することにより、同じドル額の保険金でも受け取る時の円換算額が大きく変わる。

例えば、ドル高の時期に保険に加入し、ドル安の時期に保険金を受け取ると、実質的な保険金額は減少する。

逆に、ドル安時に加入してドル高時に受け取れば、より多くの円を手にすることができる。

保険料の支払いにおいても、為替レートの変動は重要である。

例えば、円高の時にドル建て保険の保険料を支払うと、円での負担が少なくなる。しかし、円安の時にはより多くの円が必要となる。

さらに、為替レートの予測は困難であり、将来のレート変動を正確に予想することはできない。

そのため、ドル建て保険を選ぶ際には、為替変動リスクを理解し、それを受け入れることができるかどうかを自問自答する必要がある。

為替レートの理解はドル建て保険選びにおいて不可欠である。

保険選びに際しては、為替レートの現状と将来の動向を考慮し、自身のリスク許容度と投資目的に合わせた選択を行うべきである。

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運用目的に応じたドル建て保険の選び方

ドル建て保険を選ぶ際には、個々の運用目的に応じた商品選びが重要である。

資産運用を目的とする場合、リスクを取ってでも高いリターンを目指す終身保険が適していることが多い。

一方で、リスクヘッジを重視するならば、保障を第一に考えた定期保険や養老保険が望ましい選択肢となる。

運用目的に合わせて、リスクとリターンのバランスを取ることが、ドル建て保険を最大限に活用する鍵である。

たとえば、将来の大きな資金需要に備えたいと考える若年層の場合、長期的な視点で運用を行う終身保険が適している。

これは、長期間にわたり為替レートの変動を利用して資産を増やすことができるからだ。

また、リタイア後の安定した収入を求める高齢者には、保障を重視した定期保険や養老保険が適しているだろう。

具体的には、終身保険は死亡保障を永続的に提供し、かつ一定のキャッシュバリューの形成が見込める。

定期保険は、一定期間のみ死亡保障を提供し、期間終了後は保障がなくなるが、その分保険料が低く抑えられる。

養老保険は、満期時に保険金が支払われるため、老後の資金計画に役立つ。

資産運用を目的とする場合は、リスクを取りつつも高リターンを狙える保険商品を、リスクヘッジを重視する場合は、安定した保障を提供する商品を選ぶことをおすすめする。

どの商品を選ぶにせよ、為替レートの変動による影響を十分に理解し、適切な保険選びを行うことが大切である。

ライフステージに合わせたドル建て保険の選び方

ドル建て保険は、ライフステージごとのニーズに合わせて選択し、必要に応じて見直すべき商品である。

例えば、若年層であれば、ドル建ての終身保険に加入することで、為替レートの有利な変動を活用し、将来の資産形成を図ることができる。

また、子育て世代では、教育資金や住宅購入などの大きな支出に備えて、必要な保障を確保するために、定期保険や養老保険を選ぶことが望ましい。

退職を控えた世代では、定年後の収入源として、ドル建ての年金保険や満期保険金が受け取れる商品を選ぶことが有効である。

ライフステージに応じた保険の見直しは、経済状況や家族構成の変化、さらには健康状態の変動など、多岐にわたる要因を考慮する必要がある。

子どもの自立後は、教育資金の目的で加入した保険を解約し、老後の医療費や生活費に備えるための保険に切り替えることも考えなくてはならない。

また、海外移住や長期の海外滞在を計画している場合は、ドル建て保険が現地通貨での支出に直接対応できるため、特に有利になるだろう。

保険選びは、単なるリスクカバーだけでなく、資産形成の手段としても重要な役割を果たす。

そのため、定期的な見直しを通じて、最適な保険プランを維持することが大切である。

ドル建て保険はしっかりと目標設定をして取り組もう

まとめ 生命保険ナビ

本記事では、ドル建て保険の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、どのようなタイプの人に適しているのかについて解説した。

ドル建て保険にはおもに終身保険、個人年金保険、そして養老保険の3種類がある。

為替レートの変動によるリターンが最大のメリットで、資産形成の方法としても注目されている。

ただ、金利の変動によって受け取る保険金額も上下する点には注意が必要だ。

加入する際には、今回紹介した商品とドル建て保険を選ぶ際のポイントを参考に、慎重に判断するようにしてほしい。

自分に合ったドル建て保険はどれなのか、一人で判断することに疑問や不安があれば、保険のプロに相談することも積極的に検討すると良いだろう。

一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、自分に適したドル建て保険を的確に選ぶことができるはずだ。

また、保険のプロは数多く存在し、その中から自分にとって最適な担当を見つけるのは難しいだろう。

そんな時はマッチングサイト「生命保険ナビ」を使えば、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができる。

無料で利用できるので、ぜひ活用してほしい。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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