- 死亡保険の払込期間について知りたい
- 死亡保険の払込方法を選ぶ方法が知りたい
- 死亡保険の払込方法で何か変わるかわからない
死亡保険についての知識はあるが払込に関して深く理解できていない人も多いだろう。
本記事では、死亡保険の払込期間や払込方法、払込の免除が可能なのかどうかについて解説していく。
死亡保険に加入している人やこれから加入を考えている人にはぜひ参考にしていただきたい。
【死亡保険】保険料の払込期間とは
そもそも保険料の払込期間とは何を意味するのか気になる人も多いかもしれない。
保険料の払込は毎月定期的に行うもので、払込期間や方法によってメリットや保障等が変わることはない等と考えている人も少なくない可能性がある。
今回は混同しがちな払込期間と保険期間の違い、払込期間によって保険料は変わるのか解説する。
払込期間と保険期間の違い
そもそも払込期間と保険期間は概念が異なる。両者の期間が同一のケースも多いが、保険商品によっては必ずしも一致するとは限らないこともあるので注意が必要である。
払込期間とは保険契約を維持するために保険料を支払わなければならない期間をいい、保険期間とは保険契約が有効である期間を指す。
保険期間は保障期間と呼ばれることも多いが、終身保険のように一生涯保障されることもあれば、一般的に掛け捨てと呼ばれる定期保険の場合は5年や10年に設定されているものもある。
払込期間と保険期間が異なる商品も存在する。例えば終身保険の場合は、保険料の払込方法によって一般的に終身払いと有期払いの2種類が存在する。
終身払いは文字通り一生涯保険料を支払い続けるもので、有期払いは保険料の払込が一定期間や一定の年齢に達すると終了するものだ。
有期払いの場合は保険期間が一生涯続く一方で、払込期間は一定期間で終了すると保険料負担がなくなるのが大きな特徴である。
払込期間によって保険料が変わる?
一般的には払込期間が長くなるほど月々の保険料は割安になり、短くなるほど割高になる傾向がある。
ただしあくまで保険加入時の年齢や健康状態、保険契約の保障内容等によって変わるため、必ずしも「終身払いが有期払いよりも得になる」とは限らない点に注意しよう。
例えばオリックス生命の「終身保険RISE(ライズ)」に加入するケースで考えてみよう。
死亡保障は一生涯続き、保険金額や保険料の払込期間も顧客のニーズに合わせてカスタマイズできるのが特徴だ。
保険料の払込期間も単に終身か有期かだけでなく、払込年数や払込終了時の年齢によって選べるのは魅力的なポイントの1つだろう。
保険料のシミュレーションは公式サイトで手軽にできる。
30歳男性で保険金額を500万円に設定した場合、保険料の終身払いと有期払いで保険料は具体的にどのくらい変わるのだろうか。
保険料を終身払いにすると月々の保険料は約6,500円となる一方で、20年払済だと約14,700円、60歳払済の場合は約11,000円となる。
払込期間が短くなるほど保険料は高くなり、10年払済だと約3万円かかる計算だ。
払込に関する注意点
さきほどのオリックス生命の「終身保険RISE(ライズ)」の保険料シミュレーションによると、30歳男性が10年払済プランを選択する場合は月々約3万円の保険料を負担する必要がある。
確かに払込金額は高いが「10年間支払い続けるとその後は負担がなくなり保障は一生涯継続される」ことを考えると、場合によっては非常に大きなメリットとなるだろう。
ただし、単に払込期間を短縮すれば良いわけではない。
払込期間を短縮するほど保険料負担が増し、家計を圧迫するおそれがあるためだ。
いまは問題なく支払いが可能でも病気やけがをして働けなくなる、転職や退職をして一時的に収入がなくなる可能性もゼロではないだろう。
ライフスタイルや長期的なプラン、支払い能力は常に変化する可能性がある。
不測の事態に備えるために保険に加入したにもかかわらず保険料の払込が難しくなり、やむを得ず途中で解約することになれば本末転倒だ。
そのような事態を避けるためにも終身払いを選択する場合は65歳以降など一般的に老後と呼ばれる時期に入っても支払いが可能なのか、有期払いを選択する場合は家計の支出における保険料の負担が過度に大きくなっていないか確認することが非常に大切だ。
【死亡保険】払込期間の種類とメリットデメリット
払込期間は一般的に終身払いと有期払いに分かれるが、特に有期払いは短期払いや一時払いと呼ばれることもある。
ここでは保険料の払込期間の種類と、それぞれのメリットやデメリットについて整理する。
終身払い
終身払いとは文字通り保険料を一生涯支払い続けるものである。
後述する短期払いや一時払いと異なり保険料の払込が終了するわけではない分、保険料負担が低く抑えられている点が大きなメリットである。
月々の保険料負担を少しでも安くしたい人にとっては魅力的な払込方法だ。
ただし、月々の保険料は割安でも保険料総額でみると、有期タイプの支払い方法に比べると高くなることもある。
保険契約を維持し保険期間が続く限り保険料の払い込みは続くため、現役時代はあまり問題なくても定年退職を迎えて老後の生活が本格的に始まり、収入規模が小さくなると途端に保険料の負担感が増す可能性もあるので要注意だ。
短期払い
短期払いは文字通り保険料の払込を短期間で終了させることができるもので、大きく分けて年数で区切る方法と年齢で区切る方法がある。
保険商品等によっては有期払いと呼ばれることもある。10年、20年等と年数で区切る場合は一般的に期間が短くなるほど保険料負担は高くなる。
短期間で保険料の払込を行う場合、金額だけ見ると保険料は特に終身払いと比較するとかなり割高にみえるかもしれない。
確かに1回あたりに支払う金額は高いが、生涯で負担する保険料総額でみると終身払いよりも短期払いのほうが割安になることも少なくない。
これは保険会社の視点でみると、保険料をはやめに納付してもらえると資産運用に必要な資金が増えて運用期間が長くなるメリットがあるからと考えられる。
60歳や65歳など一定の年齢で区切って払込を終了させられる商品も多いが、これは会社員の場合は定年退職等に合わせて商品を選択できることが大きな特徴だ。
短期払いのメリットはやはり保険料の払込期間を短縮できる点だろう。
保険料総額が終身払いに比べて低くなり、例えば60歳や65歳払済タイプを選択すると保険料の負担を老後に持ち越す心配がないのは大きなメリットだ。
一方で終身払いよりも保険料負担が重くなり、無理すると家計を圧迫してしまうおそれがある点に注意する必要がある。
一時払い
一時払いは一度にまとめて保険料を支払うものだ。定期的な保険料の支払いが必要ないメリットがある一方で、一括で支払う保険料が高額となり、誰でも手軽に加入できるわけではないデメリットがある。
例えば日本生命が提供する「ニッセイ一時払終身保険」は「被保険者加入年齢範囲」が3歳から90歳と幅広く、死亡保険金受取人をあらかじめ指定できるため、将来誰が受け取るのか決められるだけでなく原則遺産分割協議の対象外となるため、遺産相続争いを未然に防止できるのは非常に大きなメリットだ。
一方で保険料は一般的な死亡保険と比べると非常に高額だ。例えば30歳男性が死亡保険金1000万円の一時払終身保険に加入する場合、必要となる保険料は約845万円である。
そのため誰でも手軽に加入できるわけではなく、一括で支払える余裕資金をすでに持っており、資産運用を行うだけでなく不測の事態に備えたいニーズがある場合に候補となり得る。
【死亡保険】自分自身に適した払込み方法を選択するために
保険料の払込方法は終身払いがいいのか短期払いや一時払いなどの有期タイプがいいのか一概に判断することは困難である。
というのも人それぞれ契約検討時の年齢や状況、ライフステージ、今後のライフプラン等が異なるからだ。
長生きすれば有期払いが得になり、万一早く亡くなってしまうと終身払いのほうが保険料負担は少なくなると思われるかもしれないが、寿命をコントロールすることは事実上不可能といっても過言ではなく現実的ではない。
あくまで他の支出も含めて保険料の負担に無理はないか、長期的に継続して払込ができるか判断することが重要といえるだろう。
収入と今後のライフイベントを確認する
自身の収入や今後起こり得るライフイベントを事前に想定することは非常に重要である。
自身の収入が比較的安定しており、今後も自己都合による退職や勤務先の倒産等の不測の事態が発生しなければ途絶えることがないと考えられる場合は終身払いを選択するのも1つの方法だ。
現時点で事業成績が非常に高く、自身の収入も平均的なケースに比べてかなり高い場合は短期払いを選択して経済的な余裕があるときに保険料の払込を完了させるのも戦略の1つだろう。
現在は独身だが今後パートナーとの結婚を考えており、新生活がどのようになるのか見通すことが難しい、将来的に子どもを希望しており、子育てが始まった場合の状況や資金繰りがどうなるか分からない場合は安易に短期払いを選択して保険料負担を増やすのは控えたほうがいいかもしれない。
このように自身の生活状況や将来のライフプラン等によってとるべき戦略は大きく変わる点に注意する必要がある。
目的によって最適な払込方法は変わる
保険の活用目的によって最適な払込方法が変わることも少なくない。
例えば自身が会社員として働いていて60歳で定年退職を迎えるため、それ以降の保険料負担はできる限り減らすかゼロにしたいと考えるケースもあるだろう。
そのような場合は「60歳払済」プランを選択し、もし年齢による設定ができない場合は現在の年齢から逆算して60歳以降は保険料の支払いがなくなるプランを選ぼう。
例えば40歳の場合は「20年払済」プランを選択すれば60歳で保険料の払込が終了する形だ。
他にも万一の際は子どもの教育費に充てたいこともあるだろう。
例えばうまれたばかりの子どもが将来高校生になるタイミングで必要に応じて保険金や給付金を活用したい、死亡や高度障害等の事態が発生しなくても高校生や大学生になると他の出費も増えるため保険料の負担はなくしたい場合は、払込期間を15年間等に設定してみてはいかがだろうか。
現在加入している保険の見直し
現時点で加入している保険がある場合は、定期的に見直すことが重要である。
加入時には最適な商品であったとしても、その後のライフスタイルや考え方等の変化で見合わなくなっている可能性もゼロではない。
終身払いを選択していたがその後事業で成功をおさめ、経済的に大きな余裕がうまれたために保険料の払込に充てられる資金が増えるケースもあるかもしれない。
一方で短期払いを設定していたが、転職や退職で収入が激減して保険料の払込が困難となることもあるだろう。
支払う保険料を無駄にせず、いざというときは確実に保障を受けられる状態にするためにも、自身や家族が加入する保険の状況は放置せずに定期的に内容を確認することをおすすめする。
死亡保険の払込期間は目的やライフプランによって賢く選択しよう
本記事では、死亡保険の払込期間や払込方法を選ぶポイントについて解説した。
保険の支払いはライフスタイルに応じて自分に適した価格・方法で支払うことが大切だ。
しかし、専門性が高い上に、多種多様な商品があるため、ひとりで考えることは難しいと思う。
そこで、保険のプロに相談しょう。とはいえ、保険のプロをどうやって探せばいいのかわからない方もいるだろう。
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