- 20代の生命保険加入率が知りたい
- 20代から生命保険に加入するメリットが知りたい
- 20代が生命保険を選ぶ際のポイントが知りたい
生命保険は、病気や事故など万一のリスクに備え、生活を保障する役割を持つ。
ただ、毎月の保険料はコストになるので、まだ健康で収入が少ない20代でも加入すべきか、悩む人も多いだろう。
果たして、20代の生命保険加入率はどれほどのものなのだろうか。
そこで本記事では、20代の生命保険加入率を踏まえ、20代から生命保険に加入するメリット、および保険を選ぶポイントを解説する。
生命保険に加入すべきか悩んでいるという20代の方には、ぜひ参考にしてほしい。
20代の生命保険加入率
生命保険は、加入する年齢や健康状態によって契約できる保障額や保険料が異なる。
とはいえ、生命保険として販売されている商品の主な特徴は、どの保険会社であっても変わらない。
この章では、生命保険の種類や特徴について解説したうえで、各年代別の加入率について解説する。
生命保険の種類や特徴
生命保険には第一分野、第二分野、第三分野の3種類の保険分野がある。
- 第一分野:死亡保険や個人年金保険など
- 第二分野:自動車保険や火災保険など
- 第三分野:医療保険やがん保険など
生命保険というと、一般的には第一分野の死亡保険や個人年金保険が該当する。
死亡保険は、以下の3つのタイプに分けられる。
- 終身保険
- 定期保険
- 養老保険
終身保険は、契約してから死亡時の保障が生涯にわたって保障される生命保険である。
一方、定期保険や養老保険は、保障が終了する満期が設定されているので、終身保険と違い、満期のタイミングで保障が終わる生命保険である。
終身保険は、保険料が積み立てられており、契約途中で解約すると解約返戻金が受け取れるので、教育資金や老後資金に活用する目的で準備するケースもある。
一方、定期保険は解約返戻金がない掛け捨て型の保険のため、途中で解約してもお金は戻ってこない。
その代わり、割安な保険料で準備できる点がメリットなので、コストを掛けずに保障を準備したい場合には用いられる保険である。
養老保険は、定期保険と同じく保障期間が定められているが、満期になると満期金が支払われる。
そのため、契約期間中は死亡保障として準備しながら、契約が満期になったら満期金を教育資金や老後資金として活用する目的で準備するケースが多い。
第二分野は、自動車保険や火災保険といった損害保険が分類されている。
また、第三分野は医療保険やがん保険といった身体の病気や障害、介護といったリスクに対して保障が受けられる商品である。
そのため、死亡時に保障が受けられる商品ではない点が特徴である。
各年代別の生命保険加入率
公益財団法人生命保険文化センターが調査した「生活保障に関する調査」によると、各年代別の生命保険加入率は、以下の通りであった。
- 20歳代:男性46.4% 女性57.1%
- 30歳代:男性81.5% 女性82.8%
- 40歳代:男性86.1% 女性86.3%
- 50歳代:男性86.9% 女性87.8%
- 60歳代:男性85.8% 女性86.5%
- 70歳代:男性72.5% 女性78.8%
- 全体:男性77.6% 女性81.5%
全体の加入率と比較すると、30歳代から60歳代は高い加入率となっている。
最も加入率が高い結果となった年代は50歳代であった。結婚や出産といったライフイベントを経験している年代や、病気や仕事ができないリスクが高まりつつある年代になると加入率が高くなっているといえるだろう。
20代の生命保険加入率
20代の生命保険加入率は、男性で46.4%、女性で57.1%であった。
全体の平均と比べると加入率は低い結果となった。
加入率が低いと考えられる理由としては、以下のケースがある。
- 健康悪化のリスクや死亡リスクが低いので保険に加入する必要性がない
- 将来の設計がまだできておらず必要な保障や準備しておく貯蓄などのイメージがない
- 収入が低く保険料に回せる余裕資金がない
その他にもさまざまな理由が考えられるが、そのうえで20代で生命保険に加入するメリットはあるのだろうか。
20代が生命保険に加入するメリットや注意点を確認しよう。
20代の生命保険加入率は約過半数!20代から生命保険へ加入するメリットとは
生命保険に加入すると、毎月必要な保険料を支払う必要性が生じるが、20代で保険を契約すると、それだけ長い期間保険料を支払わなければならなくなる。
そのうえで、20代が保険に加入するメリットはあるのだろうか。
この章では、20代が生命保険に加入するメリットや注意点について解説する。
20代が生命保険に加入するメリットは、以下の3つである。
- 保険料が安い
- 貯蓄型保険で将来への備えができる
- 健康のボーナスや生存給付金が受けやすい
また、生命保険に加入するうえで注意しておきたいポイントは、次の2つである。
- 元本割れの可能性
- 保険料と保障内容のバランスを検討
それぞれの項目について解説しよう。
メリット①「保険料が安い」
20代で生命保険に加入する最大のメリットは、保険料が安い点である。
加入する年齢が若いと、一般的には毎月支払う保険料が安くなるので、コストが低くて済む。
契約する保険商品にもよるが、保険料は契約時の年齢で決まる部分もあるため、安い保険料で終身保険等を契約できれば、その後年齢を重ねても保険料は一定の金額となる。
年齢が高く保険料が高いタイミングで契約すると、その後も高い保険料を支払い続ける必要がある。
そのため、中長期的な視点で見れば毎月の保険料が安い状態で契約できた方が、毎月の家計にも負担が小さくなるメリットがある。
メリット②「貯蓄型保険で将来への備えができる」
貯蓄型保険に加入すると将来必要な資金への準備ができる点がメリットである。
貯蓄型保険を20代で加入する場合と、30代以降で契約する場合で比較すると、商品にもよるが一般的には20代で契約するケースの方が貯蓄効率が高く、お金が貯まりやすい。
そのため、必要な資金を効率よく準備したい場合は、早くから貯蓄型保険に加入するとメリットがあるといえるだろう。
メリット③「健康のボーナスや生存給付金が受けやすい」
生命保険に加入するメリットの1つに、健康体として契約できるので保険料が割安になるケースがある。
保険商品には、健康状態に悪い箇所がないと、通常より保険料が割安になる商品や、一定期間に生存していれば給付金が受け取れる商品がある。
また、契約後に健康状態によって保険料がさらに安くなる商品もあるので、若いうちから契約しておくとそういった恩恵を受けられる商品を選びやすいメリットもある。
注意点①「元本割れの可能性」
一方、生命保険に加入するうえで注意したい点は、元本割れの可能性である。
貯蓄型の生命保険として販売されている終身保険や養老保険は、保険料を払込期間中に解約してしまうと、保険料の払込総額より戻ってくる返戻金が少なくなる可能性がある。
20代で保険に加入する場合、保険料の払込期間が長い契約をする場合は、より長期で保険料を積み立てに回す必要がある。
そのため、途中で保険料を積み立てできずに元本割れを起こしてしまう可能性もあるので、できるだけ無理のない範囲で積み立てできる期間を選択すると良いだろう。
注意点②「保険料と保障内容のバランスを検討」
保障内容と保険料のバランスを検討しておく必要もある。
20代は、結婚や出産をはじめ、今後のライフステージでさまざまな保障が必要になってくる。
今の段階で将来必要な保障を考えて高額な保障を準備しすぎたりすると、保険を今後見直す場合に支障が出かねない。
そのため先々を見据えた保障の準備を心がける必要がある。
ただ、今後必要な保障を含めてどのようなポイントを踏まえながら準備すれば良いか判断がつかない人もいるだろう。
そのため、さまざまなケースを想定して保険の提案ができる専門家に相談すると良い。
20代が生命保険を選ぶポイントとは
20代が生命保険を選ぶポイントは、家計状況や資産状況によって異なる。
ここでは、以下のケースに沿ってどのような準備をしておくと良いかそれぞれ解説する。
- 独身の場合
- 既婚者で子どもがいない場合
- 既婚者で子どもがいる場合
「いつ・どんな人が加入するか」でその人に最適な保険は異なる。つまり、同じ20代であっても、性別や独身・既婚などのステイタスによってその最適解は変わってくるということだ。
年齢別におすすめの保険や20代におすすめの保険をまとめたこちらの記事もあわせて参考にしていただくと、より20代のあなたに合った保険を見つけることができるだろう。
独身の場合
独身の場合は、病気や死亡リスクに対して、自分自身でカバーする必要がある。
そのため、病気やケガによる治療費や、亡くなった場合の身辺整理資金など最低限の費用を確保しておく必要があるだろう。
そのため、医療保険や死亡保険といった商品は、最低限でも準備しておくと良い。
また、将来の資金を確保する目的で貯蓄型の保険を検討するのも良いだろう。
貯蓄できる金額は、自分の資産状況によって異なるが、目安としては生命保険料控除が満額で活用できる保険料年間8万円に相当する分は最低限準備しておくと良い。
独身の場合は、高額の保障である必要はなく、家計に負担のない保険料と最低限の保障をバランスよく準備しておくと良いだろう。
既婚者で子どもがいない場合
既婚者で子どもがいない場合は、自分が亡くなった場合の保障や働けずに収入が減るリスクに対して手厚い保障を準備しておくと良い。
自分の収入が生活の基盤を支えている場合は、
亡くなった場合の遺族への生活費を準備しておく必要がある。
そのため、死亡保障を準備する優先順位は一般的に高くなるといえるだろう。
さらに、先々の教育資金や住宅購入資金、老後資金の準備も踏まえると、貯蓄型の保険にも多少はウェイトを割いておきたい。
そのため、定期保険と終身保険のバランスも考慮する必要がある。
また、仕事ができずに働けない間の給与補てんを目的とした保険への加入など、生活基盤が崩れるリスクに対しては、手厚い保障を準備しておくと良い。
既婚者で子どもがいる場合
既婚者で子どもがいる場合は、子どもが経済的に独立するまでの間は、死亡保障を手厚く準備しておく必要があるだろう。
そのため、まずは死亡保険への加入を第一に考える必要がある。
保険料を割安に抑えたいなら、定期保険へ加入すると良いが、将来的な貯蓄にも活用したいなら終身保険への加入もあわせて検討すると良い。
基本的に、終身保険と定期保険をどのくらいのバランスで準備するかがポイントとなる。
より貯蓄に回す意向が強いなら、終身保険へのウェイトを高めると良いが、できるだけコストを低く抑えたいなら、定期保険でカバーするのが良い。
どのようなバランスで準備するべきかは、保険の専門家にも相談しながら決めると良いだろう。
20代の生命保険加入率は他の年代より低めだが若いうちに加入するメリットは大きい
本記事では、20代の生命保険加入率を踏まえ、20代から生命保険に加入するメリット、および保険を選ぶポイントを解説した。
20代の生命保険加入率は60%を切っており、30代以上と比べて低い。
ただ、年齢が若いうちに生命保険への加入を検討することで、様々な選択肢の中から比較的安価な保険料で加入することができる。
20代という早い段階から保険について考えることで、将来的に得する可能性が高まるのだ。
もし、数ある商品の中から自分に必要な保険を選ぶことに不安があれば、保険のプロへの相談を積極的に検討しよう。
一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要な生命保険を的確に選ぶことができるはずだ。
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