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学資保険の比較基準とは?最適なプランを選ぶ方法を解説

この記事で解決できるお悩み
  • 学資保険のプランを比較するためのポイントが知りたい
  • 最適な学資保険を見つけたい
  • 学資保険以外の教育資金の準備方法と比較したい 

子どもの教育資金を準備する方法として、学資保険を検討している人もいるはずだ。

家族に最適な商品を見つけるには、学資保険の比較基準を知る必要がある。

そこで本記事では、学資保険を比較するためのポイントについて解説を行う。

また、学資保険以外の貯蓄方法、さらにその他の保険とも比較しながら説明していく。

学資保険を効果的に活用したい人は、ぜひ最後まで読んで実践してもらいたい。

目次

学資保険の比較ポイント

学資保険を比較する基準としては、以下の3点を押さえておきたい。

  • 返戻率
  • 保険料支払期間
  • 特約や付加サービスの保障内容

それぞれのポイントについて、詳しく解説していく。

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比較ポイント①返戻率

返戻率とは、満期保険金÷満期までに払った合計保険料×100%で算出される数値のことだ。

この数値が高ければ高いほど、受け取れる保険金の額が多くなる。

そのため、少しでも子どもに残せる教育資金を増やしたい場合は、特に重視すべき指標と言える。

返戻率を比較する際は、出来る限り条件を揃えておくと分かりやすくなる。

満期保険金の設定額や保険料支払期間は同一もしくは近い数値で計算しておこう。

比較するやり方を学ぶために、実際の商品でシミュレーションしておこう。

アフラックの「夢みるこどもの学資保険」に父30歳・子0歳で加入したと想定すると、返戻率は以下の表のようになる。

保険料払込期間〜18歳〜10歳
月額保険料1万3,230円2万3,550円
受取総額300万円300万円
払込保険料総額285万7,680円282万6,000円
返戻率104.9%106.1%
参考:アフラック「アフラックの夢みるこどもの学資保険:保険料シミュレーション」

上記結果から、保険料の支払いを早く終えた方が返戻率を高められると言える。

また、返戻率は保障内容を最小限にしたり、保険金を受け取る回数を減らすことでも高めることができる。

比較ポイント②保険料支払期間や支払方法

保険料支払期間は、学資保険へ加入していつまでに保険料支払を終えるかを表したものである。

決め方としては、年数で決めるもの(10年、20年など)と年齢で決めるもの(子どもが18歳になるまで、22歳になるまでなど)の2パターンがある。

また、保険料を支払う方法も複数種類存在し、以下のようなものがある。

分割払い保険期間中に決められたタイミング毎に保険料を支払っていく方法。
年払い・半年払い・月払いなどの種類がある。
一時払い保険契約時に満期までの保険料を全額支払う方法。
一度に必要な保険料は多くなるが、支払総額は分割払いよりも安くなる。
全期前納払い契約時に満期までの保険料を全額保険会社に預け、年単位・月単位で充当してもらう方法。
支払う保険料の合計額は一時払い<全期前納払い<分割払いの順になる。
生命保険料控除が毎年利用可能・解約時に期限が来ていない保険料が戻ってくるのが一時払いとの違い。

ただ、支払方法が分割払いしか選べないという学資保険もあるため、事前にどの方法が利用できるのか確認しておこう。

支払期間と支払方法を比較する際は、以下のことを覚えておこう。

  • 支払期間が長くなれば保険料や返戻率は下がり、短くなれば上がる
  • 支払回数が増えれば増えるほど、必要な保険料も上昇する(月払い<年払い<一時払いのような関係性)
  • 支払回数を減らせば保険料総額は抑えられるが、一度に用意すべき保険料は高額になる

自分の経済状況を考え、最適な期間や方法を選べるようにしてほしい。

比較ポイント③特約や付帯サービス

学資保険には、様々な特約を付加することが可能だ。

さらに、加入者限定の付帯サービスがついている場合もある。自分に最適なものを見極め、選ぶようにしよう。

学資保険に付加できる特約には、以下のようなものがある。

保険料支払免除特約学資保険加入中に契約者が死亡もしくは高度障害になった場合、以降の保険料支払が免除される。
保険金は満期時に子どもへ支払われるため、確実に資金を残せるメリットがある。
ほぼ全ての学資保険につけることが可能。
育英年金特約契約者が死亡もしくは高度障害になった場合、年金として給付金が支払われる。
満期保険金が支払われるまでの間で受け取りが可能だが、保険料が高額になる・満期保険金の額が下がるなどのデメリットもあるため、付加すべきかは検討が必要。
医療特約学資保険の被保険者である子どもが病気によって入院した場合に保険金が支払われる。
学資保険に医療保険をつけることが出来るため、一つの保険でまとめて管理を行いたい人は検討しても良い。

特に保険料支払免除特約は、学資保険を利用する最大のメリットだ。

この特約があれば、途中解約しない限りは子どもへ満期保険金を確実に渡すことができる。

基本的に全ての学資保険に付帯しているものだが、契約前に付いているかどうか必ず確認してほしい。

また、特約は付けすぎると保険料が高額になってしまい、学資保険の途中解約に繋がる危険性もある。

本当に自分や子どもにとって必要なものなのか、慎重に検討しよう。

付帯サービスとは、学資保険を含む各種保険を契約すると使えるようになるお得な特典のことを指す。

利用できるサービスは保険会社によって異なってくるため、内容を比較して選ぼう。

例えば、日本生命の「ニッセイ学資保険」では2種類の付帯サービスを利用可能だ。

「育児相談ホットライン」では、子どもに関する様々な悩みを24時間365日いつでも無料で相談することができる。

夜間・休日に子どもが体調を崩してしまった際に小児科医や看護師へ電話することが可能だ。

また、管理栄養士に子供の健康面について相談することもできる。

特に、育児初心者の方には嬉しいサービスと言えるだろう。

さらに、母親自身の健康についても「Welness-dial f」で相談することが出来る。

こちらは婦人科や泌尿器科など女性特有の疾患専門の医師へ電話できるサービスだ。

さらに「育児相談ホットライン」同様、看護師や管理栄養士にも電話相談可能となっている。

各種付帯サービスを上手に利用できれば、家族への保障をより手厚くすることができる。

最適なものを見つけ出せるよう、複数のサービスを比較することを忘れずに行おう。

 学資保険と比較しよう!学資保険の代わりになりうるものとは

ここまで、学資保険を選ぶ際のポイントについて説明してきた。

ただ、学資保険にはデメリットも存在し、自分に合っていないと思う人もいるかもしれない。

教育資金を貯蓄するやり方は学資保険以外にも存在するため、やりやすい方法を選ぶと良い。

この段落では、学資保険のデメリットを整理したうえで、学資保険の代わりに教育資金を準備する方法について、詳しく紹介する。

自分に適した方法を見つける参考としてもらいたい。

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学資保険のデメリット

学資保険のデメリットとしては①途中解約すると元本割れしやすい②インフレに対応しにくいという2点が挙げられる。

元本割れとは、支払った保険料よりも受け取れる保険金の額が少なくなる状態のことをいう。

満期保険金の場合は問題ないのだが、途中解約して解約返戻金を受け取る場合は注意が必要だ。

解約返戻金の金額は、そこまでに支払った保険料の合計から保険会社の手数料などを差し引いたものになる。

つまり、ほぼ間違いなく元本割れを起こして大きな損失に繋がりかねないのである。

満期保険金の金額を上げると、保険料も上昇して途中解約の危険性も高まる。この点はデメリットと言えるだろう。

もう一つのデメリットが、インフレによる価格変動に対応できないという点になる。

インフレとは、物価が上昇して金銭の価値が相対的に下がる現象のことだ。

例えば、同じ500円で買える牛乳の本数は2020年で4本なのに対し、1951年頃では38本も購入できたのである。

これは、牛乳の価値が上がり、500円の価値が下がっていることを示している。

学資保険では、契約時に決めた満期保険金の金額を途中で変更することはできない。

つまり、途中で高校や大学の入学費用や受験料が上がったので満期保険金の額を上げる、というやり方はできないのだ。

世間の流れへ柔軟に対応しにくいのは、学資保険の弱点と言える。

貯金する

学資保険の代わりとなる教育資金の準備方法として、まずおすすめしたいのは貯金である。

お金を使わずコツコツ貯めれる方、リスクを極力抑えたい方であれば、まず優先するべきであろう。

ただ、近年の低金利環境からもわかるように期待できるリターンは極めて限定的だ。

相対的に利率の高いネット銀行を活用する、各行のキャンペーンを活用するなどの工夫も欠かせない。

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新NISAを活用する

貯金だと物足りない、という方には資産運用がおすすめだ。

特に新NISAを活用すると、運用効率を高めて長期的に大きなリターンを狙うことも可能だ。

NISAとは、投資にかかる税金を抑えながら資産運用を行える制度である。

2024年1月から始まった新制度のポイントとしては、以下の3点が挙げられる。

①非課税保有期間の無期限化昨年までの旧NISAでは、投資を始めて5年間もしくは20年間経った場合、所有する投資信託などの金融商品を1度売却して利益を確定するか、課税口座に移管して運用を続けるか選択する必要があった。
新NISAではその期限が撤廃され、金融商品を永久所有することも可能となったのである。
②年間投資枠の拡大最大120万円だった年間投資枠が、360万円に増加した。
1年で購入できる金額が増えたため、より大きなリターンを狙うことが可能になっている。
③非課税保有限度枠の拡大旧NISAでは、年間で取引した投資枠が復活することはなく、最大で120万円までしか金融商品が購入できなかった。
一方、新NISAでは金融商品を売却することで翌年以降投資枠が復活する。
これにより、資産運用をより活発に行うことができるようになったと言える。
参考:金融庁「新しいNISA」2024年3月調査

資産運用は、貯金や学資保険よりも高額な教育資金を用意できる可能性を秘めている。

ただし、リスクを抱えていることもわすれてはならない。

資産運用で100%利益を出す方法は残念ながら存在しない。つまり、あまりにも高額な資金を資産運用に回していると損失額も大きくなってしまう。

あくまでも、損しても問題がない余剰資金で運用することを心がけてほしい。

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学資保険以外の教育資金準備方法にも、それぞれメリット・デメリットがあることが理解できただろうか。

では、学資保険は本当に利用すべきではないのだろうか。

ここからは、別種類の保険と学資保険を比較しながら有効な活用法について探っていこう。

学資保険とその他の保険との比較

これから学資保険と比較していくのは、終身保険・変額保険の2種類である。

それぞれの特徴について正確に理解し、正しく使い分けられるようにしてほしい。

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学資保険と終身保険を比較

まず、学資保険と終身保険の違いを見ていこう。

特によく比較される低解約返戻金型終身保険との違いについて、下記の表でまとめた。

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学資保険低解約返戻金型終身保険 
加入目的子どもの教育費準備親の死亡時の生活保障
保険金が支給されるタイミング満期を迎えた時各学校への入学時など指定されたタイミング
(祝金)
好きなタイミングで解約して受け取りが可能
満期保険金はなし
保険料終身保険と比較して高額になりやすい通常の終身保険よりも割安になりやすい
解約返戻金の
金額
満期保険金よりも低額保険料を払い終えた後は満期保険金と同程度

学資保険は満期保険金をメインの保障内容としている。

これに対し、低解約返戻金型終身保険は保険料を支払い終わった後の解約返戻金を目的に加入する。

上記の違いから、「決まったタイミングで子どもへ資金を残したい」場合は学資保険を、「自分の好きなタイミングで解約返戻金を子どもに渡したい」時は終身保険を利用すべきと言える。

一方、どちらも「途中解約すると元本割れしやすい」という点は共通している。

契約時にしっかりと資金計画を立てておかないと損してしまう可能性が高いので、事前の準備が肝心だ。

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学資保険と変額保険を比較

次に、学資保険と変額保険の違いを見ていこう。

変額保険とは、保険料を元手に保険会社が運用を行い、加入者が死亡、もしくは保険満期を迎えた時点で保険金が支払われるものだ。

支払われる金額は運用の結果次第で変動し、リターンを得られるか元本割れになるかはその時にならないと分からない。

自分で資産運用する自信がない人には、おすすめの保険と言える。

アクサ生命の変額保険「ユニット・リンク」では、以下のようなイメージで運用が行われる。

引用:アクサ生命「ユニット・リンク」

また、運用方針もバランスよく株式や債券へ投資する「安定成長バランス型」や外国株式へ特化している「外国株式型」など様々な種類がある。

方針は担当者と話し合って決めることができるため、自分に合ったものを選択しよう。

ただ、変額保険はあくまでも運用で利益を狙うものであり、学資保険のように確実に教育資金として必要な金額が保障されているものではない。

保険金を絶対に残したい場合は、学資保険を選ぶことも検討しておこう。

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学資保険の比較ポイントは返戻率、保険料、特約の3つ!

本記事では、学資保険を比較する際に見るべきポイントを解説した。

また、学資保険以外の教育資金の準備方法や別種類の保険との違いについても説明を行った。

自分に最適な学資保険を選ぶには返戻率や保険料支払期間、付帯サービスを確認しておこう。

また、学資保険以外にも教育資金を準備する方法はあるため、家庭の将来計画に基づいて最適な教育資金準備の方法を選択するべきである。

学資保険の活用に少しでも疑問や不安があれば、保険のプロに相談することをおすすめする。

専門的なアドバイスを受けることで自分に必要な保険を見つけることができるだろう。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。お客様と保険のプロを結ぶマッチングサイト「生命保険ナビ」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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