FXは、少額からでも利益を大きく伸ばしやすいといわれているが、その理由はFXの仕組みが大きく関係している。
その仕組みを利用すれば、資産を大きく増やすことができるが、一方で大きな4つのリスクが伴うことになる。
今回は、FXの最大の仕組みとは、いったいどのような仕組みなのか、FXに潜んでいる4大リスクと損失防止に役立つ構造についてわかりやすく解説していく。
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FXの最大の特徴はレバレッジ
FXは、FX口座に証拠金と呼ばれる投資資金を預けることで、レバレッジという仕組みが利用できるようになり、それを軸にFXトレードを行う。
まずは、FXの基本の仕組みともいえるレバレッジについて説明していく。
レバレッジの基本的な仕組み
FXは、投資資金が少額でも大きく利益を伸ばせる。その理由は、レバレッジを利用するからである。
投資の世界においてレバレッジとは、てこの原理のことである。
簡単にいえば、小さなお金で大きな資金を動かす仕組みのことだと思っておけば良いだろう。
レバレッジを利用すれば、証拠金以上の何倍ものお金を取引に利用できる。
たとえば、100万円の証拠金をレバレッジ10倍で運用する場合、1000万円として運用できるのだ。
つまり、100万円が1000万円になるため、資金効率が10倍になり、お金が増えやすくなるということだ。
しかし、レバレッジを利用すれば、お金が増えやすくなる一方で、大きくお金を減らすリスクも伴うので扱い方には注意が必要である。
必要証拠金の計算
FXでは、レバレッジの仕組みを利用するために、証拠金を預ける必要がある。
必要証拠金は、ツールを使うことで簡単に計算できるが、基本的な公式だけでも覚えておくと便利である。
たとえば、FXを行う場合、その利用先の会社の証拠金率(5%と仮定)に従って証拠金を預けなけなければいけない。
たとえば、アメリカドルが1ドル100円で100万円の取引をする場合、必要証拠金は5万円となる。
つまり、5万円の証拠金があれば100万円の取引ができるため、レバレッジは20倍といえる。
必要な証拠金を求めたい場合は、次の計算公式を使ってほしい。
現在の価格×取引単位÷証拠金率=必要な証拠金
現在の価格:1ドル100円
取引単位:1通貨
証拠金率:20
100×1÷20=5
つまり、5円からFX取引が始められるということだ。
今後、ツールを使って計算するにしても、どのように求められるのか知っていれば、安心して取引ができる。
FXの仕組みに潜む4大リスク
FXは、レバレッジの仕組みによって大きく利益を伸ばすことができるが、その裏に大きな4つのリスクが存在することを忘れてはいけない。
次に、FXの仕組みに潜む4大リスクについて紹介していく。
投資資金以上の取引が実現できてしまう
FXのレバレッジの仕組みによって、FXトレーダーは自分がFX口座に預けた金額以上の取引ができてしまう。
FX口座に預けたお金が100万円でもレバレッジ10倍で利用すれば1000万円を保有して運用できる状態となってしまう。
大きなお金の扱い方に慣れていないと、すぐに資金操作を誤って、大きな損失が出てしまう可能性がある。
そのため、レバレッジを使っても、自分の感情が大きく変化しない金額を見極めて運用していく必要があるのだ。
レバレッジで損失が大きくなる
FXのレバレッジを利用すれば証拠金に対して最大で25倍もの取引が実現可能となる。
そのため、40万の証拠金があればレバレッジ25倍で1000万円として運用できるようになる。
FX取引が上手な人は、1000万円の運用と同様の利益を得ることができるが、一方で失敗すれば1000万円と同様の損失を受けることになる。
そのため、預けた証拠金とレバレッジの関係性について明確に理解していないと、レバレッジの影響で大きな損失を受けることになるため、注意が必要である。
損切ができず、損失が想像以上に大きくなる
FXは、エントリーの際に、どこで損切をするのか、具体的なラインを決めてポジションを保有しないと、レバレッジの影響も加わって想像以上に損失が大きくなる。
「あと少しで戻るかもしれない」と思いたい気持ちはよくわかるが、「〜%下がったら、自分の気持ちと関係なく損切を行う」と決めていないと、損失は大きくなるばかりなので注意が必要だ。
社会情勢の変化で損失が発生する
FX相場は、上昇したり、下降したりと、常に値動きが存在する。
そのため、2日間上昇トレンドだからといって、1時間後も継続的に上昇しているとは限らない。
1秒後に下降トレンドへと変化していることはよくあることだ。
そのため、その時の相場の変化に応じて、すぐに行動できないと大きな損失が発生する。
また、FXは、社会情勢の変化によって相場に変化がもたらされる。
たとえば、世界各国の金利は、社会情勢に応じて毎日変化している。
今までなら、スワップポイントで利益を伸ばすことができていても、大きな変化によってスワップポイントの支払いが必要になるケースもあるため注意が必要だ。
損失防止に役立つFXの仕組みとは?
FXは、レバレッジの仕組みを利用することで、利益を大きく伸ばすことができますが、一方で失敗すれば大きな損失につながってしまうことがある。
しかし、FXの仕組みを最大限利用すれば、リスクの大きさを最小限に抑え、損失を限りなく小さいものにできる。
次に、FXの損失防止に役立つFXの仕組みを紹介していく。
損切を設定する
FXの損失を拡大させないためにも、損切を設定しましょう。損切とは、損失が大きくなる前に、損失を確定させる行為のことをいいます。
たとえば、本が破れてしまった場合、その破れたページをテープで直しておけば、それ以上に破れが大きくなることはありません。
これと同様で、FXでも損失を小さく抑えられれば、損失が発生しても利益が残りやすくなり、資金効率が高くなる。
長年、FXを経験しているプロのトレーダーでも損切は行っている。
損切をしてしまうと、エントリーを見誤って負けた気持ちになってしまうが、行う習慣をもつのも方法の一つだ。
強制決済の仕組みを利用する
FXでは、一定の必要証拠金を維持できていないと強制決済となる。
強制決済の仕組みによって、損失が大きくなりづらくなっているが、できるだけ利用は避けたいところである。
そのような状態となる前に、損切をすれば利益を残しやすくなるので、強制決済になった場合は、すぐに証拠金の見直しを行おう。
レバレッジを低く設定する
最大25倍のレバレッジを設定できるFX会社でも、最初からその仕組みを最大限利用することはおすすめできない。
なぜなら、25倍設定では、資金操作が上手くいかなくなるケースがほとんどだからである。
そのため、最初はレバレッジ設定を5倍と低く設定し、証拠金の動きに慣れていこう。
まとめ
FXのレバレッジの仕組みを利用すれば、預けた証拠金以上のお金を簡単に運用できる。
そのため、上手くいけば大きく資金効率を高められるが、一方で同様のリスクを伴うことになる。
もし、FXのレバレッジ設定が上手くいかず、資金を減らしているのであれば、専門家に相談してみるのも良いだろう。
頼れる専門家がいれば、自己資金に合った投資スタイルが見つかるはずだ。
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