FX取引手法には何がある？基本的な取引手法とトレードスタイルを詳しく解説

FXで効果的に利益を上げていくためには、取引手法を正しく理解しておくことが大切だ。

さまざまな取引手法の特徴を理解し、自分に合った方法で利益を上げていこう。

本記事では、FXの取引手法について解説し、各手法の特徴やポイントについて解説していく。

ぜひ本記事を参考にして自分に合った取引手法を見つけ出し、継続的に利益を上げていこう。

FXの取引手法の基本

FXにおいて基本となるのが、相場の方向性を示す「トレンド」を読むことである。

そしてそのトレンドに合わせて取引を行う手法が以下の2種類の方法だ。

それぞれの手法を見ていこう。

順張り

順張りは、トレンドに沿ってポジションを保有する手法である。

相場が上昇トレンドのときに買いで入ったり、下落トレンドの局面で売りから入ったりと、相場の流れに合わせて取引を行う手法だ。

相場の方向性に合わせて取引を行うため、タイミングが良ければ大きく利益を上げられる。

しかし予想に反してトレンドが反転した場合は、大きな損失を抱える危険性も伴う。

逆張り

逆張りは、相場のトレンドに逆らってポジションを保有する手法である。

トレンドが反転するであろうタイミングを見極め、逆行したときに大きな利益を狙うといった手法だ。

一般的には相場のトレンドに合わせた順張りの方が利益を上げやすいと言われるが、適切なタイミングで取引ができれば逆張りでも大きなリターンを得られる。

しかし予想に反してエントリー後もトレンドが継続した場合は損失が発生してしまう。

FXのトレード手法

FXにおけるトレードの手法は大きく分けると以下の4種類となる。

各手法の特徴や向いている人のタイプについて解説していく。

スキャルピング

スキャルピングは、数秒から数分といった短い時間で取引を繰り返す手法のことだ。

小さな利益を積み上げて大きな利益にしていくことが目標の手法である。

細かい動きをチェックする集中力や一瞬で取引を決断する判断力が必要となり、FX初心者にはあまり推奨できない手法だ。

トレードに慣れてきた中級者・上級者で、短期的な値動きを逐一チェックできる環境が整っている方におすすめの手法となっている。

デイトレード

デイトレードは、1日の間で取引を完結させる手法のことだ。数十分から1日の期間で取引を行い、翌日にはポジションを持ち越さないことが特徴となっている。

日を跨ぐことなく取引が完結するため、寝ている間に為替相場が急変して大きな損失を抱えるというリスクが低い。

こちらも相場の変動を逐一チェックできる方におすすめの手法である。

スイングトレード

スイングトレードは、数日から数週間にわたって取引を行う手法のことだ。

期間が長い分、狙える利益も大きくなりやすいことが特徴として挙げられる。

常に相場をチェックする必要性が低い分、兼業でFXを行う方や初心者の方におすすめの手法である。

ただし、政策金利や雇用統計などの相場に大きく影響する指標が発表される前後は急激に変動する可能性があるため、注意が必要だ。

ポジショントレード

ポジショントレードは、数ヶ月から年単位の長期間にわたって取引を行う手法のことだ。

トレンドを上手く利用できれば、一度の取引で大きなリターンを得られる手法となっている。

ポジショントレードは短期的な動きに左右されずに取引を行うため、初心者でも始めやすい手法だ。

ただし、エントリーの前にしっかりと分析を行う必要があり、ややハードルが高い部分もあるだろう。

また、弊社が実施したアンケートでは、FX取引をしている投資家を対象に、採用しているトレード手法やその理由を調査した。実際に投資家の間で人気の手法がどれなのか、気になる方はぜひ参考にしてもらいたい。

FXのトレード手法の詳細〜スキャルピングの特徴とポイント

短期間で取引を繰り返すスキャルピングでは、以下の3つのポイントを押さえることが重要だ。

それぞれのポイントについて解説していく。

迅速な意思決定と実行

短期間で取引を繰り返すスキャルピングでは、瞬時に取引の判断を行って実行に移すことが重要となる。

利益確定や損切りを素早く判断し、すぐに決済を行うことが利益を得るためのポイントだ。

迅速に意思決定を行い、実行に移すためには取引のマイルールを決めておくことが重要となる。

利益確定・損切りのラインを決めておき、そのラインに達したときにすぐに決済を行うことで感情に邪魔されることなく利益を積み上げていくことができるだろう。

低スプレッドのブローカーの選定

スキャルピングは短期的に取引を繰り返すため、取引の度にかかる「スプレッド」が損益に大きく影響する。

スプレッドは業者がそれぞれ設定しているため、なるべく低スプレッドで取引できる業者を選定することが重要だ。

また、同じ業者でもメジャーな通貨ペアの方がスプレッドは狭くなっている。

マイナーな通貨ペアは調達にコストがかかる分、スプレッドも広くなってしまうためだ。

継続的な利益を上げていくためには、メジャーな通貨ペアを選ぶことも大切なポイントである。

各業者・通貨ペアのスプレッドを比較し、低スプレッドで取引できる業者・通貨ペアを選んで取引を実践しよう。

値動きの大きい時間帯や通貨ペアの選定

短期的な値動きを利用して利益を狙うスキャルピングにおいては、値動きが大きい時間帯や通貨ペアを上手く利用することが重要となる。

取引が活発になる時間帯を狙い、値動きの大きい通貨ペアを選んで効率的に利益を狙っていこう。

一般的に為替取引が活発になる時間帯は世界三大市場と呼ばれる「東京市場」「ニューヨーク市場」「ロンドン市場」が開場する時間帯と言われている。

それぞれ活発になる時間帯は日本時間で以下の通りだ。

また、活発に取引が行われる通貨ペアは「米ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/米ドル」などが挙げられる。

上記の値動きが大きくなりやすい時間帯でよく取引される通貨ペアを利用し、スキャルピングで利益を積み上げよう。

FXのトレード手法の詳細〜デイトレードの特徴とポイント

1日の間で取引を完結させるデイトレードでは、以下の3つのポイントを押さえておくことが大切だ。

それぞれのポイントについて解説していく。

複数の時間足の併用

デイトレードでは、過去の値動きを分析してトレンドを掴んだ上で取引を行うことが重要となる。

その際、チャートの時間足は短期・長期の両方を併用することを推奨する。

エントリーポイントを見つけるためには、15分足などの時間足を活用すると良い。

短期的な相場の方向性を掴むことができ、注文・決済のタイミングを予測しやすくなる。

一方、相場の全体的な傾向を掴むためには、日足や4時間足などを活用すると良いだろう。

相場の全体像を把握し、短期的なトレンドと合わせてタイミングを見極められるためだ。

複数の時間足を併用し、短期・長期のトレンドを掴んだ上でトレードを実践しよう。

エントリー/エグジットポイントの見極め

エントリーは買いや売りの注文をしてポジションを持つこと、エグジットは保有しているポジションを決済することを指す。

それぞれのポイントを根拠を持って見極めることが重要だ。

為替相場は一見ランダムに動いているように見えるが、チャートをしっかり分析するとある程度の規則性を持っていることが多い。

もちろん必ずしも規則通りに動くわけではないものの、チャートパターンを理解して取引することで勝率が上がる可能性が高い。

「なんとなく利益が出そう」という理由でエントリーしたり、ポジションを決済したりするといつまでも運任せのトレードになってしまう。

自分なりの仮説を立て、検証をしながらエントリー/エグジットポイントを見極められるようにしよう。

ストップロスの設定

ストップロスは、保有しているポジションにおいて損失を確定させる行為のことを指す。

あらかじめ一定の損切りラインを決めておき、ストップロスの注文をしておくことで大きな損失を回避していくことが大切だ。

FXにおいて100%の勝率で利益を得ることは不可能である。相場の変動によって損失を抱えることは仕方ないので、あとはその損失をいかに最小限にとどめるかという点が重要となる。

事前に「米ドル/円が〇〇円まで下がったら決済」などのラインを決め、ストップロスの注文を出しておくのがポイントだ。

FXのトレード手法の詳細〜スイングトレードの特徴とポイント

数日から数週間にわたって取引を行うスイングトレードでは、以下の3つのポイントを押さえることが大切だ。

それぞれのポイントを解説していく。

トレンドの見極め

スイングトレードは比較的長期での取引となる分、トレンドに乗りやすいという特徴を持つ。

長期的なトレンドを見極め、順張りでポジションを持つことで利益を得られる可能性が高くなる。

また、スイングトレードでトレンドを見極める際には、日足でのチャートをチェックすることが重要だ。

1時間足などで上昇トレンドと判断してエントリーしても、日足では下降トレンドとなっているというパターンが少なくない。

スイングトレードでは短期の時間軸を分析するよりも、長期的なトレンドを捉えることが重要である。

取引量が多い通貨ペアの選定

スイングトレードを行う際、取引量が多いメジャーな通貨ペアを選ぶことを推奨する。

マイナーな通貨ペアを選んでしまうと、取引量が少ないことで相場が動かずにエントリーのチャンスがしばらく来ない可能性がある。

また、取引量が少ない通貨ペアの場合、突然急騰・急落になるケースも多く、相場を読みづらいというデメリットもある。

過去の値動きから将来の予測をしやすいメジャーな通貨ペアを選んでトレードを行うと良いだろう。

適切なレバレッジの設定

スイングトレードで過剰なレバレッジをかけてしまうと、わずかな価格変動でロスカットされてしまう可能性がある。

ロスカットとは、保有しているポジションの評価損が一定の水準に達したときに強制的に決済される仕組みのことだ。

スイングトレードは大まかな相場の動きを予測してエントリーする手法だが、当然短期的には相場が逆行する場合がある。

過剰にレバレッジをかけていると、短期的な逆行のタイミングでロスカットされてしまう可能性があるのだ。

相場の全体的な方向性を正しく捉えていても、ロスカットされてしまっては利益を得られない。

適切なレバレッジの設定を行うことがスイングトレードを成功させるポイントのひとつだ。

FXのトレード手法の詳細〜ポジショントレードの特徴とポイント

数ヶ月から年単位で取引を行うポジショントレードで利益を得るためには、以下の3つのポイントを押さえることが大切だ。

それぞれのポイントを解説していく。

ファンダメンタルズ分析

ポジショントレードは長期的なトレンドに合わせて取引を行うため、経済指標や政治動向などを分析する「ファンダメンタルズ分析」が重要となる。

市場の変動に影響を与える基本的な要因を理解し、長期的なトレンドを予測して取引を行うことが重要だ。

例えば、以下のような出来事によって長期的なトレンドが発生するケースが多い。

長期的なトレンドを予測するためにも、ファンダメンタルズ分析のスキルを身に付けることが大切だ。

資金管理

長期的な取引を行うポジショントレードにおいては、ポジションの保有期間中に大きな資金変動が起きるリスクがある。

適切な資金管理のもとでトレードを行い、リスクを軽減させることが重要だ。

例えば、複数の通貨ペアでポジションを保有する「分散投資」を実践することでリスクが分散される。

長期的な取引における資金変動のリスクを軽減させることが可能だ。

また、ポジションサイズを減らすことで大きな損失を抱えるリスクを抑えられる。

適切なポジションサイズに調整し、資金を守りながらトレードを行うことを推奨する。

長期的な視野

長期的な視野を持ってトレードを行うことも重要なポイントとして挙げられる。

なるべく感情を排除して、機械的にトレードを行うことが大切だ。

長期目線での取引のつもりでエントリーしたにも関わらず、短期的な価格変動によって焦ってポジションを決済してしまうケースは少なくない。

一貫した取引戦略を維持し、長期的な視野を持って取引を行うことが成功の鍵を握る。

短期的な価格変動は気にせず、長期にわたってポジションを持ち続ける覚悟をした上で取引を始めよう。

自分に合った取引手法でFXを始めよう

FXの基本的な取引手法は順張りと逆張りがあり、いずれも相場のトレンドを利用して利益を狙う方法である。

そしてトレード手法は大きく分けて4種類があり、それぞれの時間軸で取引を行う。

本記事では、各手法の特徴や成功するためのポイントについて解説してきた。

トレード手法の特徴を正しく理解し、それぞれに適した戦略を取ることが重要だ。

継続的な学習と実践を通じ、取引スキルを向上させよう。

FXの取引方法に関するQ&A