FX初心者におすすめの取引手法と分析手法とは？

FXは「なんとなくの感覚」で取引をしても継続的に利益を上げることは極めて難しいため、適切な手法を選んだ上で取引を行うことが重要だ。

これからFXを始める初心者はどのような手法を活用すれば良いのだろうか。

本記事では、FX初心者向けのレバレッジ使用方法や分析方法を解説する。自分に合ったFX初心者向けのトレードスタイルを選ぶポイントや成功するための手法も紹介するので、ぜひ本記事を参考にFXを始めてみよう。

初心者におすすめのFX取引手法

初心者に適したFXの取引手法はシンプルで理解しやすいものである。

これからトレードを始める初心者の方は、以下の2つの取引手法を検討してみると良いだろう。

それぞれの手法について解説していく。

順張り

順張りは、相場のトレンド方向に合わせてポジションを建てる取引手法だ。

全体的な相場の方向性を掴んでエントリーするため、シンプルで分かりやすい方法である。

例えば、相場が上昇トレンドにあるときは「買い」でエントリーをし、下降トレンドにあるときは「売り」でエントリーする。

予測した通りにトレンドが継続した場合、大きな利益を得られる可能性が高い。

なお、相場を見て「トレンドがそろそろ反転するだろう」というタイミングを見計らってエントリーする手法を逆張りと呼ぶ。

相場が反転するタイミングを上手く掴めれば大きなリターンを得られるが、相場の裏をかく手法であるため初心者には難しい。

シンプルに相場の方向性を掴んでエントリーする順張りで利益を狙っていくと良いだろう。

ポジションの長期保有

FXの取引スタイルは時間軸によって分けられる。

数秒から数分といった単位で取引を繰り返す「スキャルピング」や1日の間で取引を完結させる「デイトレード」、数日から数週間にわたって取引する「スイングトレード」、数ヶ月から1年以上の単位でポジションを持つ「ポジショントレード」がある。

基本的に短期でトレードを行うスタイルは初心者には向かない。

瞬間的な決断力が必要となり、時間的・精神的に余裕がない状態で取引を行うことになるためだ。

相場観や決断力・判断力が養われるまでは、スイングトレードやポジショントレードでポジションを中長期的に持ち続けるスタイルを推奨する。

ある程度のスキルが身に付いてきたタイミングでデイトレードやスキャルピングなどを試してみると良いだろう。

また、弊社では実際にこれらの手法を用いてFX取引をした投資家の成功体験や失敗談を​​アンケートで募集した。成功を基にしたFX投資のポイントや、失敗から得られた教訓についてもまとめているので、FXを始める前にはぜひ目を通してほしい。

初心者が取り入れるべきFXのおすすめ分析法

FXでは取引手法を検討するだけでなく、分析方法も考えていかなければならない。

初心者が取り入れるべき分析手法として以下の2つを紹介する。

それぞれの分析手法について理解を深め、継続して利益を得られるスキルを身に付けよう。

テクニカル分析

テクニカル分析とは、過去の値動きを分析して今後の値動きを予測する手法のことだ。

主に値動きを表す「チャート」を分析し、今後どういった動きになるのかを予測してエントリー・エグジットポイントを探っていく。

チャートはランダムに動いているように見えるが、ある程度の規則性が見られるパターンもある。

直近のチャートの動きが一定のパターンと一致している場合、今後の動きを予測できる可能性があるのだ。

テクニカル分析の手法はさまざまなものがあり、代表的なものが以下の通りである。

特に、ローソク足と移動平均線は初心者が押さえておくべき手法として挙げられる。

ローソク足は始値・終値・安値・高値をローソク型で表すチャート、移動平均線は一定期間の終値の平均を結んだ線のことだ。

ローソク足を分析していくと、今後のトレンドの方向性や相場の強弱などが掴める。

移動平均線は、買いと売りのどちらが優勢かといった判断に役立つ指標である。まずはローソク足と移動平均線による分析を身に付けると良いだろう。

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズ分析とは、国の経済状況や金融政策、政治などの要素を分析して今後の値動きを予測する手法のことだ。

通貨の価値が変動する要因をキャッチし、エントリー・エグジットポイントを探っていく。

例えば、通貨の強さはその国の経済状況に裏付けされているため、定期的に公表される経済指標はチェックしておく必要がある。

市場の予想値と実際の値を比較し、為替レートがどのように変動するかを判断した上で取引を行う。

また、金融政策をどのように行っていくかという点も重要だ。

政策金利の動向や金融緩和・引き締めの方向性などは、為替レートの変動だけでなくスワップポイントにも影響する。

各国の金融政策の状況を捉えておく必要があるだろう。いきなりファンダメンタルズ分析を身に付けてトレードに活かすことは難しい。

新聞やニュースで経済指標や金融政策などの情報を集め、それらの情報が相場にどのように影響を与えるのかを確認しながら分析スキルを高めていこう。

FX初心者におすすめ！自分に合った手法を選ぶポイント

FX初心者が自分に合った手法を見つけ出すためのポイントとして以下の3点を押さえておこう。

それぞれのポイントをチェックし、自分に合った取引手法を検討しよう。

ライフスタイルと取引時間の一致

まず、自分自身のライフスタイルと取引の時間軸を一致させることが重要だ。

生活の環境に合わせて取引手法を検討しよう。

例えば、日中は本業で忙しい会社員の方や家事・育児で時間に余裕がない専業主婦（主夫）の方の場合、デイトレードよりもスイングトレードが向いている。

相場に張り付いて動きをチェックする必要がなく、時間的・精神的にゆとりを持って取引を行えるためだ。

一方、早期退職をして時間に余裕がある方などはスキャルピングやデイトレードに挑戦してみると良いだろう。

相場をじっくりと見ながら取引機会を探せるため、利益を得られるチャンスが多い。

自分のライフスタイルと取引の時間軸を照らし合わせ、適切な手法を見つけ出そう。

リスク許容度と資金管理

自分自身のリスク許容度に合わせて手法を選ぶことも重要だ。リスク許容度とは、どの程度の損失まで許容できるかという度合いのことを指す。

リスクを最小限に抑えたいという場合、スキャルピングが向いている。

少額取引で小さな利益を積み重ねていく手法であるため、一度に大きな損失を抱える危険性は低い。

また、相場の状況を細かくチェックしているため、損失が拡大する前に早めに損切りができる点も魅力だ。

一方、ある程度のリスクを許容でき、適切に資金管理を行えるという場合はスイングトレードやポジショントレードなどが良いだろう。

取引回数が少ない分、一度に狙う利益が大きくなる。損失のリスクも大きいため適切な資金管理は必要だが、大きな利益を狙いたい方に向いている手法だ。

自分自身のリスク許容度を把握し、無理なくトレードできる手法を選択しよう。

取引経験と学習意欲

自分自身の取引経験や学習意欲に応じ、理解しやすい手法を選ぶことをおすすめする。

少額でさまざまな取引手法を試しつつ、自分に合った手法・分析法を選択していくと良いだろう。

例えば、テクニカル分析が自分に向いていると判断した場合、移動平均線などのシンプルなインディケーターを活用することを推奨する。

理解しやすいところから始めていき、少しずつ高度な手法を取り入れていくと良い。

一方、本業の関係で日頃からニュースをチェックしているという人は、ファンダメンタルズ分析の方が理解しやすい部分もあるだろう。

経済指標や金融政策などを確認し、中長期でのトレンドを読んでポジションを建てる戦略がおすすめだ。

自分自身の経験や学習意欲が湧く分野を踏まえ、取引手法や分析手法を模索していこう。

FX初心者が成功するためのおすすめの手法

FX初心者が成功するためには、以下の3つのポイントを頭に入れておくことが大切だ。

それぞれのポイントを理解し、成功に向けて取引をしていこう。

過度なレバレッジは使用しない

FXの魅力として「レバレッジをかけて自己資金以上の金額で取引ができる」という点が挙げられる。

しかし、過度なレバレッジを使用するとその分ハイリスクな取引となってしまうため、初心者のうちは低レバレッジで取引することを推奨する。

レバレッジ倍率が大きいと、わずかな下落でも大きな損失を抱えてしまう。

また、損益が大きくなりやすい分、強制的に決済される「ロスカット」のリスクも高まる。

慣れないうちに過剰なレバレッジをかけてしまうと、一気に資産が減少してしまう恐れがあるのだ。

国内FX業者の場合は最大25倍のレバレッジをかけられるが、初心者のうちは高くても10倍までに留めて安全性を維持することが重要である。

無計画な取引はしない

FX初心者が陥りやすい失敗として「なんとなくトレードを行う」というパターンが挙げられる。

無計画に取引をしても利益を得られる可能性は極めて低いため、計画的に分析を行いながらトレードを行おう。

FXは世界中のトレーダーがあらゆる分析手法を駆使して取引を行っているため、勘や感情で取引をしても利益を得ることはほとんどできない。

たまたま上手くいって利益を得られることがあっても再現性がない取引であるため、継続的に利益を得ることは不可能である。

勘や感情に頼らず、しっかりと根拠を持ってエントリーすることが重要だ。

根拠を持っていれば、仮に損失が生じてもフィードバックができ、次の取引に活かすことができる。

無計画に取引を行うのではなく、しっかりと分析を行った上で根拠を持って取引をしていこう。

特定の情報を過信しない

取引を行う際は情報を収集して分析を行うことになるが、1つの情報源に依存しないことが大切だ。

複数の情報を総合的に判断し、フラットな目線で取引をしていくことが成功の秘訣と言えるだろう。

人間はどうしても「信じたい情報」に目が行ってしまいがちであり、自分の考えにプラスとなる情報ばかりを集めてしまう傾向がある。

偏った情報ばかりを入手しているとトレードの傾向も偏ってしまい、負けが続いてしまう可能性が高い。

自分の考えとは真逆の情報であっても受け入れ、フラットな目線で情報を判断していくことが重要だ。

積極的にさまざまな情報を入手するように動き、特定の情報だけに依存しないようにしておこう。

初心者におすすめの手法でFXを成功させよう

FX初心者はなるべくシンプルで分かりやすい手法で取引を行うことが推奨される。

順張りやポジションの長期保有などを前提としたスタイルで利益を狙っていくと良いだろう。

また、初心者はテクニカル分析やファンダメンタルズ分析といった手法を学習し、分析スキルを身に付けると良い。

トレンドの方向性を掴んだり、相場の強弱を捉えたりしながら自身の取引に活かしていこう。

自分に合った手法を選ぶ際にはライフスタイルと取引時間を一致させたり、リスク許容度に合った手法を選択したりすることが重要となる。

そしてFXを成功させるポイントとしては過度なレバレッジを避けることや特定の情報を過信しないことが挙げられる。

本記事で紹介した内容をもとに自分に合った手法を確立し、FX取引を実践してみよう。

FXの初心者におすすめの手法に関するQ&A