- そもそも仕組債が何かわからない
- 仕組債はなぜ危ないと言われているのかがわからない
- 仕組債の販売額が多い金融機関はどこなのかを知りたい
仕組債ときくと複雑で難しいイメージを持つ人が多いかもしれない。しかし、正しく理解する事で、その思い込みは変わるかもしれない。仕組債は特定の条件下で固定収益を提供する投資であり、独特のメリットとデメリットがある。
仕組債を理解し、自身の投資戦略に活かす事で、より賢明な資産運用を実現しよう。
仕組債とは
仕組債とはなんなのか。投資経験者でも仕組債という言葉を聞いたことがない人もいるだろう。まずは仕組債の概要や特徴を説明していく。
仕組債とは何なのか
仕組債とは、オプションやスワップなどのデリバティブ(金融派生商品)を組み込むことで、通常の債券のキャッシュ・フローとは異なるキャッシュ・フローを持つようにした債券だ。
投資家や発行者のニーズに合わせて、様々な形式に設計することができる。例えば、株式市場の値動きに連動した利回りを得たい投資家向けには、株式指数連動型の仕組債を、金利変動リスクをヘッジしたい投資家向けに、金利スワップ付きの仕組債を発行できる。
仕組債の種類と各々の特徴
主な仕組債の種類は6種類ある。それぞれの特徴を踏まえ自分にあった仕組債で運用していく必要がある。
金利連動型仕組債 | 元本の償還や利息の支払いが、金利の変動に連動するように設計された債券 |
為替連動型債券 | 外国為替レートに連動する債券で、デュアル・カレンシー債とも呼ばれる |
指数連動型仕組債 | 元本の償還や利息の支払いが、株式指数や商品指数の価格変動に連動するように設計された債券 |
商品連動型仕組債 | 元本の償還や利息の支払いが、商品の価格変動に連動するように設計された債券 |
クレジット連動仕組債 | 元本の償還や利息の支払いが、企業の信用力(クレジット)の変化に連動するように設計された債券 |
どの種類の債券にも共通して言えることは、元本割れのリスクを理解し、長期的に投資できる人が向いているということだ。
リスクが高い分利回りも高く、またよりまとまった額で投資することで有利なのは間違いない。
仕組債を活用した資産運用のメリット・デメリット
仕組債は、通常の債券よりも高い利回りを期待できる。
その理由としてはリスクが高いからだ。例えば、オプション付きの仕組債の場合、オプションが行使されなかった場合は、元本割れする可能性がある。
まとめると以下のようになる。
- 高い利回りを得ることが可能
- 投資家それぞれのリスク許容度や投資目的に合わせて、最適な仕組債を選ぶことができる
- 選択肢が豊富
- 元本割れのリスクがある
- 複雑な金融商品であるため、リスクを正しく理解しておく必要がある
- 一般の債券に比べて流動性が低い(流動性が低いと、希望するタイミングや価格で売却できない可能性がある)
以上となる。
投資全般に関してのリスクと仕組債のリスクは共通している部分が多く、特にメリットに違いがあると言えるだろう。
危険と言われている理由
仕組債はなぜ危険と言われているのかを知ることで、対策も出来る。ここでは、仕組債が危険と言われている理由を説明していく。
なぜ危険だと言われているのか
まず第一に元本割れのリスクだ。仕組債は元本が保証されていないため、元本割れの可能性がある。特に仕組債は通常の債券と比較して、元本割れの可能性が高く、リスクが大きい。
二つ目に、仕組債は複雑な金融商品であるため、投資家がリスクやリターンを正確に評価することが難しい場合がある。例えば株式、外貨、商品、金利などのさまざまな金融指標に連動しており、その組み合わせのバリエーションも非常に多いため、仕組債の構造を理解するのは容易ではない。
三つ目に流動性が低いということだ。流動性とは、換金のしやすさの程度を表す要素のことをいう。流動性が高ければ換金しやすく、低ければ換金しにくいということだ。
仕組債は流動性が低く、換金したい時にすぐ換金できない。つまり、いきなり資金が必要になった場合、すぐに売却できないということだ。
購入時の注意点
購入時には元本割れリスクの理解、特徴の理解、運用期間を理解する必要がある。特に運用期間は自分の投資目的に合っているかどうかを確認するために必要である。
また、これらの項目を確認後は、利回りや流動性についても確認を行うようにしよう。
仕組債を取り扱う金融機関とは
仕組債を取り扱う金融機関は多岐にわたる。すでに仕組債を取り扱う金融機関と取引しているという人もいるだろう。
仕組債を取り扱っている金融機関
仕組債を取り扱ってきた金融機関は有名なところでいくと、野村證券、三井住友銀行、りそな銀行、SBI証券、楽天証券などだ。その他、地方銀行でも取り扱われてきた。
一方、近年では業界内でも見直しが進み、販売停止や制限を設けるところが増加している。
仕組債の販売額が多い金融機関ランキング
金融庁が2022年8月に公表した「2022事務年度金融行政方針」によると、仕組債の販売額が多い金融機関は下記の通り。
1位:東海東京証券(1,597億円)
2位:岡三証券(1,155億円)
3位:福岡銀行(821億円)
4位:北海道銀行(786億円)
5位:七十七銀行(757億円)
上位5位までの記載だが金融機関は、地方銀行系証券会社が多い。
金融機関選びで考慮すべきポイント
金融機関選びで大切なことは主に4つ。
信頼性、仕組債の種類、手数料、サポート体制だ。信頼性の高い金融機関を選ぶことで、資産の安全性やサービスの品質、そして長期的な関係の構築が期待できる。
また仕組債の種類は、リスクの種類とその大きさに関係してくる。さらに仕組債には様々な手数料もかかる。そのため、仕組債の知識や、投資についての知識を考慮しつつ、仕組債の種類や金融機関を比較した上で選ぶ必要がある。
後は、仕組債は複雑な金融商品であるため、わからないことがあれば相談できるサポート体制が整っている金融機関を選ぶことが必要だ。
IFAによるパーソナライズされた資産運用サポート
仕組み債に限らず、金融商品の運用には専門的知識が必要となる。また、長期的な資産運用をしていくためにも専門家にアドバイスを受けるのも良いだろう。
ここでお勧めする専門家はIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)だ。IFAは、お客様の資産状況やリスク許容度を十分に考慮した上で、お客様にあった資産運用プランを作成する。IFAについて詳しく見ていこう。
IFAが提供する仕組債選択のアドバイス
前提として確認しておきたいのが、IFAは特定の金融機関に所属してないことだ。
これにより、会社の方針やノルマに左右されることなく、顧客の利益を最優先して金融商品のアドバイスを行うことができる。
まずは投資家とのヒアリングを通し、顧客の目的、リスク許容度などをもとに投資戦略を計画する。そこから投資家に適した仕組債の販売会社などを選定してくれるだろう。
また、IFAは仕組債だけではなく投資全般についてもサポートしてくれるので心強い味方となる。
IFAが果たす資産運用戦略立案の役割
資産運用の戦略は、顧客の資産を守り、そして増やすために必要な計画である。IFAは、顧客のリスク許容度と、運用の目的などからカスタマイズされた戦略を立案することができる。数ある仕組債についても、あなたに最適な選択肢を提示してくれるはずだ。
また、IFAは金融市場の状況を常に把握しており、必要に応じて資産運用戦略を変更する。長期的な資産形成において、その役割は非常に大きなメリットとなるだろう。
IFAと証券会社の関係性とそのメリット
前述の通り、IFAは特定の金融機関に属さないため、顧客の利益を最優先して金融商品のアドバイスを行う。
つまり、顧客にとってIFAの方がメリットが大きい場合があるということだ。
IFAは、資産運用に興味がある方や、知識はない(少ない)が資産運用を始めてみたい方にはおすすめの相談先だ。ただし、IFAも数多く存在するので自身にあったIFAを選ぶのには手間がかかる。
そこで検索プラットフォーム「わたしのIFA」の活用を進める。「わたしのIFA」では、資産状況や相談内容などを選択することで、自身にあったIFAと簡単にマッチングができる。
無料相談もできるので、まずは気軽に問い合わせてみてほしい。
適切な運用とリスク管理で資産運用を行おう
資産運用をするなら仕組債はメリットが大きい。しかし、仕組債を運用するには多くの考慮すべき点と、柔軟性が大事になってくる。始めるにしては1人では難易度が高すぎるのが現状だ。
1人で勉強しながらでも出来ない訳ではないが、IFAを活用することをお勧めする。
IFAは特定の金融機関に所属しないことからも、顧客を最優先に考え、適切なサポートとリスク管理を行なってくれる。
効率的かつリスクを抑えて資産運用するためにIFAに相談してみることを検討してみよう。また、「わたしのIFA」を活用して、自身にあったIFAを資産運用の長期的なパートナーとしていこう。