- 証券会社と銀行が提供するサービスとその違いを知りたい
- それぞれの特性や資産運用における役割を知りたい
- 資産運用について知識を増やしたい
「証券会社と銀行は何が違うのだろうか」「銀行で投資信託を購入しても良いのか」
今回はこのような疑問を解決していく。
資産運用を行うなら、証券会社と銀行を上手に活用する必要がある。とはいえ、両者の違いを理解できていないと、有効に活用することは難しいだろう。
本記事では、証券会社と銀行が提供しているサービスと両者の違いを解説する。資産運用に関する知識を増やしたい人は、ぜひ参考にしてほしい。
証券会社とは?金融の視点から理解する
最初に証券会社を金融の視点から解説する。どのような役割を果たしているのか理解しながら、読み進めてほしい。
証券会社の基本的な機能とサービス
証券会社は投資に特化した金融機関として、株式や債券などの金融商品を取り扱っている。投資家は証券口座を通じて、金融商品を売買できる仕組みだ。
日本の証券会社は大きく分けると、対面証券会社とネット証券会社の2種類がある。
代表的な対面証券会社
対面証券会社のメリットとしては、担当者が手厚いサービスを提供してくれることにある。ただ、ネット証券と比較すると手数料が高いというデメリットもある。そのため、資産運用に取り組むなら、ネット証券がおすすめだ。
代表的なネット証券
ネット証券のメリットは、手数料が安いことだ。同じ株式を購入する場合、手数料が安い証券会社で取引したほうが、投資利回りは良くなる。リターンをアップさせるためには、手数料にも気を配る必要があるのだ。
株式や債券の分析ツールを公開したり、最新のマーケット情報を掲載したり、取引しやすいアプリをリリースしたりと、それぞれの証券会社は独自のサービスを提供している。
証券会社を通じた投資商品の選択
証券会社で購入できる投資商品は、主に株式・債券・投資信託の3種類だ。
株式:株式会社が資金を出資してもらった人に発行する証券のことで、発行体に返済義務はない。ただ、株主は利益に応じて配当金をもらえたり、株価上昇時に売却して売却益を受け取ったりできる。リスクをともなうが、リターンも期待できる金融商品。
債券:国や企業が資金を借り入れるために発行する金融商品だ。満期が定められており、満期日まで保有すると額面金額が払い戻される。
投資家が発行体にお金を貸すことで、利子を受け取っているイメージだ。株式よりもローリスクローリターンの商品と言える。
投資信託:株式や債券など複数の資産クラスの詰め合わせパックのような商品だ。投資信託を1本購入するだけで投資先を分散することができる。個別に株式を購入するよりも簡単に分散を図れるため、投資初心者におすすめの金融商品だ。
証券会社が果たすマーケットメイクの役割
証券会社は、マーケットメイクの役割を果たしている。文字通り市場を作るという意味だ。日本では東京証券取引所の上場投資信託(ETF)や東京金融取引所の証拠金取引で取り入れられている。
マーケットメイクとは、マーケットメイカーと呼ばれる証券会社が、「売り」と「買い」の市場動向を提示し、注文が成立しやすくなる環境を整えるシステムだ。流動性を高める目的で導入されている。
銀行とは?資産運用における位置づけ
次に銀行の役割を紹介する。幅広い業務を担っているが、ここでは、資産運用における位置づけをメインに据えている。
銀行の主なサービスと機能
銀行は、主に預金・融資・為替の3つの機能を果たしている。
- 預金:顧客からお金を預かる機能だ。銀行にお金を預けることで、顧客は定められた金利分の利息を受け取ることができる。
- 融資:法人や個人の顧客にお金を貸し出す機能だ。住宅ローンやマイカーローンなどのローン商品が、融資に該当する。お金を貸すことで、銀行は利息を手に入れている。
- 為替:お金を決済する機能だ。ほかの銀行に振込をしたり、公共料金を引き落としたりしている。
銀行は、さまざまな面から顧客の経済活動を支えている。
銀行預金の役割とそのリスク
銀行に預けたお金は安全に保管されているため、預金者は災害や盗難によるリスクを回避できる。
ただし、銀行が倒産した場合、預けた資産を失ってしまう可能性がある。通常、銀行預金は預金保険制度と呼ばれる制度で守られている。銀行が倒産しても、預金者1人につき元本1,000万円まで破綻日までの利息が保護される制度だ。
つまり、普通預金と定期預金を合わせて1,000万円を超えていなければ、預金保険制度によって全額が保護される。預金保険制度は金融機関ごとに適用されるため、不安な人は1,000万円ごとに預金先を変えておくと安心だろう。
銀行による資産運用サービス
銀行も資産運用サービスを提供している。普通預金よりも利率の高い定期預金や投資信託を取り扱っているのだ。また、お得に投資を始められる制度であるNISAやiDeCoにも対応している。
ただし、銀行では1銘柄ずつ株式や債券を購入することはできない。手数料も高めに設定されているため、銀行の提供する資産運用サービスはあまりおすすめできない。
【証券会社と銀行】それぞれの特性と活用の仕方
証券会社と銀行の果たしている役割を紹介してきた。ここでは、それぞれの運用商品の比較や投資目的別の活用法を紹介する。
証券会社と銀行の運用商品比較
まずは証券会社と銀行で購入できる運用商品を比較してみよう。それぞれの代表的な運用商品は以下の通りだ。
証券会社の運用商品
- 株式(国内・海外)
- 債券(先進国・新興国)
- 投資信託(ETF含む)
銀行の運用商品
- 普通預金
- 定期預金
- 投資信託(ETF含まない)
両者に共通している商品として、投資信託が挙げられる。ただ、証券会社では上場投資信託であるETFも購入できる。また、ネット証券を利用すると、銀行よりも安い手数料で資産運用を始められる。そのため、証券会社が取り扱っている商品は、基本的に証券会社で購入すべきと言えるだろう。
一方、銀行には預金がある。金利0.001%とほとんどリターンはないが、リスクもない。元本1,000万円までなら確実に保護される仕組みが整っている。
ただ、定期預金はあまりおすすめできない。一定期間にわたって資金を拘束されるのに、リターンが普通預金とあまり変わらないからだ。
メガバンクの定期預金金利は0.002%である。資産を定期預金に眠らせておくなら、自由に使える普通預金かリターンの期待できる株式や債券に回しておきたい。
リスクとリターンの視点からの評価
証券会社と銀行は、リスクとリターンの視点から使い分けてほしい。一定のリスクをともなう資産は証券会社、リスクがない資産は銀行を利用するのが良いだろう。
ただ、安全策をとり過ぎて銀行預金の割合を増やすと、目標リターンを達成できなくなる可能性が高まってしまう。生活に必要な資金をリスク許容度に合わせて半年~1年分ほど貯めたら、徐々に投資に回して資産形成を進めよう。
投資家の目的による選択
証券会社と銀行のどちらを活用すべきかについては、投資家の目的によって異なる。
とはいえ、自分で判断できない人もいるだろう。判断に迷ったら、お金の専門家であるIFAに相談してほしい。
専門家による資産運用!IFAが提供するサービス
最後にIFAを活用した資産運用の方法について解説しよう。
IFAとは?投資のプロフェッショナル
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーの略であり、お金に詳しい投資のプロフェッショナルだ。投資商品の特徴や家計状況に合わせたアドバイスはもちろん、おすすめの金融機関についても紹介してくれる。
また、最新の経済動向なども押さえているため、情勢に合わせたサポートもついている。
IFAが提供する資産運用のサポート
IFAが提供する資産運用のサポートとして、以下の3点が挙げられる。
- 家計状況や投資目的に合わせた商品提案
- 顧客にマッチした運用方針のアドバイス
- 運用状況のフィードバック
IFAは、顧客に合わせてカスタマイズされた提案をしている。商品を購入するまでのサポートはもちろん、購入した後のフィードバックも定期的に実施しているのだ。
資産状況に一喜一憂せずに運用を継続できるため、暴落時に焦って売却してしまう狼狽売りを防ぐこともできる。
IFAの活用方法とそのメリット
IFAは投資方針の決定から運用状況のフィードバックまで、資産運用を幅広くサポートしている。特に気になる部分や困っている部分は積極的にIFAを頼って、不安な部分を解消しておこう。
IFAの最大のメリットは、顧客目線のアドバイスができる点だ。金融機関から独立しているため、証券会社や銀行にとって利益のある手数料の高い商品を避けられる。顧客の資産を最大化するために考えられた金融商品を、提案してもらえるのだ。
また、長期的な関係性を築けるのもIFAのメリットだ。金融機関では不正を防止するために3年程度で異動が命じられる。そのため、定期的に新しい担当者がやってくることになる。変更する度に関係性を構築する必要があるため、長期間にわたって良好な関係を築きにくい。
一方で、大抵のIFAには異動はない。同じ担当者にサポートしてもらいながら資産形成を進められるため、長期的な関係性を築きやすい。
ここまで読み進め、IFAに一度相談してみたいと感じた方の中にも、どのようにIFAを探したらいいかわからない、という人も多いだろう。
そのような場合には「資産運用ナビ」を利用してみよう。「資産運用ナビ」はIFAと投資家を結ぶ新たなマッチングサービスだ。
無料相談もできるので、長期的な資産形成のパートナーとなる、信頼できるIFAが見つかるはずだ。
まとめ
本記事では、証券会社と銀行の違いやそれぞれの役割、資産運用におけるそれぞれの活用法について詳しく解説した。
IFAに相談することで、証券会社と銀行の違いや役割、それぞれの活用法を理解することが容易になる。
また、専門的な知識を保有するIFAに依頼すると、自身の投資目標に最適な金融機関の選択や資産運用の戦略を作成できる。
金融機関から独立した存在としてアドバイスを提供するIFAが多数在籍している「資産運用ナビ」では、投資家の要望に合ったIFAを提示している。自分の考え方に合ったIFAに相談することで、よりスムーズに資産形成を進められるだろう。
積極的に活用して、資産形成に関する悩みを解消してほしい。各個人のライフスタイルや投資目標に合わせた最適な提案をしているので、まずは無料相談に申し込んでみてはどうだろうか。