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終活を検討している方の資産はどうするべき?相続時に備えた資産管理とは?

エンディングノートや遺言の作成と言われる終活。高齢者になった方は自身が認知症などになる前に、検討しておくべき点である。残された家族に迷惑をかけないためにも、相続のことを考慮する必要があるだろう。

しかし相続に向けて、所有している資産をどのようにしたらよいかわからない方も多いのではないだろうか。

そこで今回、相続時に備えた資産管理の対策について解説する。高齢者の方や終活を検討している方はぜひ参考にしてほしい。

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目次

相続とは

そもそも相続が発生した際は、どのような手続きを行う必要があるのだろうか。ここでは2つ紹介する。

財産額に応じた相続税を支払う必要がある

相続が発生した場合、被相続人(亡くなった方)の財産額に応じた相続税を、相続人(財産を引き継ぐ人)が支払う必要がある。相続税は財産が大きいほど納税額が高くなるため、生前中に課税対象となる財産を減らすようにしなければいけない。

とはいえ誰でも課せられるわけではなく、基礎控除額以内(3,000万円+600万円×法定相続人の数)の財産であれば納税義務は発生しない。その他にも借入金なども差し引けるため、具体的な計算を税理士へ確認しておいた方がよいだろう。

しかしそれでも納税者に該当する方は、年間30万人近い人数になっている。

さらに1人当たりの納税額も約2,000万円と高額であることから、終活を検討している方は、残された相続人が税金で困らないよう、対策を検討しておくべきだろう。

遺産分割を行う

被相続人の財産を法定相続人で分割して引き継ぐことになる。主に「現金・預貯金」や「不動産」、「株式・有価証券」などの財産が該当するが、被相続人が借入していた債務も引き継ぐことになる。

もちろん引き継いだ負債は、被相続人に代わって返済していかなければいけないため、相続人同士で揉めるケースも少なくない。そのため生前時に誰に負債を相続してもらうかも終活で決めなければいけないだろう。

相続時に備えた資産管理とは

相続が発生した際は、相続人が支払う税金と、相続人同士のトラブル対策を行う必要がある。資産を適切に相続するためにも、ここでは2つの対策について解説する。

相続税対策

相続税対策とは、被相続人の課税対象額を減らすことで、納税額を抑えることである。相続税は被相続人の財産の評価額に対して課せられる税金であるため、少しでも圧縮することが好ましい。

相続トラブル対策

令和元年度の「遺産分割事件数―終局区分別―家庭裁判所別」を確認すると、相続に関する裁判件数は12,785件にも及ぶ。1年間の相続の課税件数が115,267件であることから、10件に1件が裁判していることがわかる。

家族関係はよかったものの、財産を継承するとなると、遺産争いになる可能性も高いことがわかるだろう。さらに財産額によって裁判件数も異なるため、下記のグラフを確認してほしい。

出典:裁判所ホームページ:司法統計年報家事事件編(令和元年度)(2023年1月参照)

見てわかる通り、5,000万円以下と1,000万円以下で約1/4を占めていることがわかる。資産が少ない方であるほど遺産分割事件まで発展してしまうため、どの家庭であっても相続トラブル対策は必要となる。

相続税の対策方法

では具体的に相続税対策はどのようなことを行えばよいのだろうか。ここでは3つの対策方法を紹介する。

アパート建築による資産の組み換え

現金などの資産を不動産などの資産に組み替えることで、課税対象額を圧縮でき相続税の節税につなげることができる。例えば現金5,000万円を保有している場合、そのままの金額に対して相続税が課せられる。一方現金を使用して不動産を購入した場合、50%〜60%の評価額になるため、課税対象額を抑えることが可能だ。

また金融機関から借入して不動産を購入した場合であっても、借入金が課税対象額から差し引けるため、相続税の節税につなげることができる。

一方で相続税の納税資金を用意しようと思い、不動産を売却して現金に換えてしまうと、より相続税が高額となってしまうため、必ず行わないように注意してほしい。より詳しく知りたい方は、税理士などの専門家に相談することをおすすめする。

生前贈与で財産を減らす

生前贈与とは、被相続人の財産を無償で贈与することだ。被相続人の財産が減るため課税対象額を圧縮できる。しかし贈与税の課税対象となるため注意が必要だ。

贈与税は年間110万円まで非課税で贈与できる基礎控除額が設けられている。基礎控除額以上に財産を贈与すると、相続税以上の納税額を納めることにもなりかねないため注意してほしい。

養子縁組による基礎控除額の増加

養子縁組した人は法定相続人に含めることができるため、基礎控除額が増加し、相続税の納税額を圧縮することができる。ただし養子縁組を法定相続人に含めることができるのは、実子がいる場合は1人まで。実子がいない場合は2人までと限られている。

単純に増やせばよいというわけではないため、間違えないようにしてほしい。

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相続トラブル対策

相続税の対策だけではなく、相続トラブル対策も必要だ。生前中に対策しておかないと、相続発生後に親族間で揉めることとなり、最悪の場合は家族であっても疎遠になることにもつながりかねない。そのため以下の3つの対策を行うよう心がけてほしい。

遺言書で遺産分割を決める

遺言書は遺産争いの抑止につなげることができる。被相続人の意思を示した書類であるため、相続人は亡くなった方の気持ちを尊重して、遺言通りに遺産分割することが多い。ただし以下の2点に注意が必要だ。

  • 理不尽な内容や、特定の方が優遇される遺産分割は遺言書通りに相続されない可能性がある。
  • 相続人全員が納得すれば、遺言内容は無視できる

例えば「長男に全ての財産を相続させる」という内容を記載した場合、他の相続人にとっては不利益になるため、遺言内容通りに遺産分割されないことが多い。

さらに特定の法定相続人(配偶者や子供)には最低限財産を取得できる遺留分があるため、理不尽な内容は通らないことがある。また特定の方に財産を多く相続させたくても、後々トラブルにもなりかねないことから、相続人全員で遺言書の内容を無視することも可能だ。

そのため遺言書を作成する際は、できるだけ公平に遺産分割できる内容が好ましい。

家族会議で事前に話す

遺言書の作成をする前に、家族会議で誰に遺産を相続させるか話し合うべきだろう。先ほどもお伝えした通り、遺言書の内容が相続人にとって不公平と感じた場合、内容が無視される可能性も高い。

そのためあらかじめ家族(法定相続人)全員で集まって、遺産分割の内容を決めておくことが望ましい。内容が決まれば遺言書の作成もスムーズにすすめることが可能となる。

専門家に相談する

相続のトラブルは発生してからでは遅い。事前に弁護士などの専門家に相談することが望ましい。相談することで、上記の2つ以外にもさまざまな対策方法を紹介してくれる。

さらに資産管理以外の終活に必要なことも教えてもらえるため、プロの意見は大切である。

まとめ

今回は、相続時に備えた資産管理の対策について解説した。相続が発生した際は相続税の対策と相続トラブルの対策を行わなければいけない。どちらも行うことで、被相続人の資産を守ることが可能だ。

対策方法はさまざま挙げられるが、弁護士や税理士などの法務税務の専門家や、IFAなどの資産管理の専門家に一度相談しておく方が良いだろう。また他にも行わなければいけない終活もわかってくるため、早めの段階で相談することをおすすめする。

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本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。投資家とIFA(資産アドバイザー)とのマッチングサイト「わたしのIFA」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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