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退職金がない老後はどうするべき?老後資金の代わりになる資産運用とは?

老後の生活費を退職金をあてにしている方もいる中、退職金制度を導入していない企業も多い。定年が近づいてきて退職金がもらえないことが分かった場合、老後資金について悩む方も多いだろう。実際老後2,000万円問題が発覚してから、毎月の資金が約3万円不足するといわれている中で、退職金がなければ不足額はより大きくなる。そのため退職前に資金運用を検討しなければいけない。

そこで今回、退職金がない老後資金の備えになる資産運用を紹介する。退職金がないことがすでに分かっている方はぜひ参考にしてほしい。

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目次

退職金制度とは

そもそも退職金についていまいち理解できていないという方に、退職金制度の概要と相場を解説する。

退職金制度の概要

退職金は会社から退職した際に支払われる賃金のことであり、「退職一時金制度」と「退職年金制度」の2つに分けられる。

  • 退職金一時金制度

退職後に一括で受け取れる制度。退職所得控除によって税金は軽減できるものの、所得税と住民税が課せられる。

  • 退職年金制度

退職後に複数回にわたり、年金という形で受け取れる制度。公的年金と合算して控除が受けられるが、所得税と住民税が課せられる。さらに以下の3つの制度に分かれる。

  1. 確定給付企業年金:生命保険会社などが運用する制度
  2. 中小企業退職金共済:中小企業などが用いることが多い制度
  3. 企業型確定拠出年金:従業員が資金を運用する制度

退職金の相場

厚生労働省が発表している勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の平均退職金相場は以下の表の通りとなっている。

定年退職会社都合自己都合早期優遇
大学・大学院卒2,280万円2,125万円1,542万円2,626万円
高校卒(管理・事務・技術職)1,970万円1,928万円1,682万円2,204万円
高校卒(現業職)1,493 万円1,627万円1,148万円2,445万円

出典:退職給付(一時金・年金)の支給実態|厚生労働省(2023年1月参照)

20%の企業は退職金がない

退職金制度は会社によっては設けていない場合もある。下記の表は厚生労働省が発表している。令和3年度の企業規模別の退職金制度導入状況である。

従業員数退職金制度あり退職金制度なし
全企業平均80.5%19.5%
1,000人以上92.3%7.7%
300~999人91.8%8.2%
100~299人84.9%15.1%
30~99人77.6%22.4%
出典:厚生労働省「退職給付制度の有無及び形態」(2023年1月参照)

表を見てわかる通り、約20%の企業は退職金を設けていないことがわかる。

老後資金はいくら必要

退職金を受け取ることができない方は、老後資金がいくら必要となるのか知っておいたほうが良いだろう。ここでは生活費の平均について紹介する。

平均28万円

総務省が発表している家計調査年報では、2021年度の1世帯当たり(2人世帯以上)平均279,024円が必要とされており、以下の項目ごとに費用が分かれている。

  • 食費 6万5,977円
  • 住居 1万3,377円
  • 光熱・水道 1万9,862円
  • 保健医療 1万5,626円
  • 交通・通信 2万7,401円
  • 教養娯楽 2万4,565円
  • 交際費 2万5,860円

上記の生活費に対し、実収入が65歳以上の無職夫婦世帯の実収入は236,576円であり、税金などを差し引いた可処分所得は205,911円となっていることから資金ショートをすることが分かっている。

十分な生活を送るための資金とは

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査2022」では夫婦2人の老後の最低日常生活費は月額232,000円、ゆとりある老後生活費は月額379,000円と発表している。さらに約7割の方が貯蓄で生活していることがわかっているため、退職金がない世帯は、より生活が困難になることがわかるだろう。

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老後の備えになるもの

では退職金がもらえないことが分かっている方は、どのような備えをしていたほうが良いのだろうか。ここでは3つ紹介する。

預貯金や積立型保険

最も大切なのは貯金すること。普通預金であればいつでも引き出しできるうえ、金利による利息もつく。しかし利息に関してはほとんど期待できないことから、毎月一定額を貯蓄しておくことが大切だ。しかし貯蓄が苦手で浪費してしまう方は積立型保険が望ましい。積立型保険とは毎月一定の金額を積み立てておき、解約時に返戻金や満期金を受け取れる保険のことである。退職時に解約することで、老後資金を蓄えておくことが可能となるだろう。

確定拠出年金(iDeCo)

確定拠出年金(iDeCo)とは、毎月5,000円以上の掛け金を支払い、運用益を受けられる年金制度である。会社員の方は厚生年金を支払っているが、それとは別の年金制度だ。おおよそ掛け金に対して5%前後の収入が解約時に支払われる。また投資など資産運用には約20%の税金が課せられる一方、確定拠出年金(iDeCo)は運用益に対して非課税な点も大きなメリットである。

しかしながら、加入は60歳未満と限られているうえ、60歳になるまで原則引き出すことができない。そのため急な出費でお金が必要となった場合でも、、確定拠出年金(iDeCo)をあてにすることはできないだろう。また掛け金も年収によって上限は定められているため、所得の低い人にとっては大きな利益は期待できない。とはいえ、預貯金や積立型保険と異なり、運用益が発生する点は収入源となる。

つみたてNISA

つみたてNISAとは、毎月一定額の金融商品を買い付ける積み立て投資だ。積立額は3万3,333円が上限と設定されているものの、年間40万円(20年間で800万円)まで運用益が非課税となるメリットがある。投資である以上元本割れのリスクはあるものの、運用益はいつでも引き出せることが確定拠出年金(iDeCo)との違いだ。また投資信託であるためプロに運用を任せることができる。ただし投資信託は購入時のタイミングを自身で決めなければいけないが、初心者の方は今の価格が高いのか、安いのか判断できないだろう。しかしつみたてNISAは毎月自動で購入してくれる仕組みであるため、購入する判断を迷わなく済むメリットがある。

まとめ

今回は、退職金がない老後資金の備えになる資産運用を紹介した。退職金がない企業は約20%近くあり、社員数が少ないほど退職金制度を導入していない傾向にある。とはいえ社員が多い大手企業であっても導入していないこともあるため、あらかじめ確認してほしい。

また退職後の生活費は夫婦で約28万円、毎月必要となる。そのため退職金がもらえない方はより生活が困難にもなりかねない。貯蓄が十分にあれば問題ないが、今のうちにiDeCoやつみたてNISAを検討しておいた方が良いだろう。

資産運用を始めるにあたり、不安や疑問に思うことはたくさんあるだろう。そんな時は「わたしのIFA」に相談をしてはいかがだろうか。プロの視点から資産運用の疑問を解決し、納得した上で資産運用を行おう。

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※本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。投資家とIFA(資産アドバイザー)とのマッチングサイト「わたしのIFA」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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