カードローンは、無担保・保証人不要で借入できるのが特徴である。
借主にとってメリットが高い一方で、貸主は大きなリスクを負うことになる。
しかし、カードローンには「保証会社」が関与しているため、貸主である金融機関はリスク分散が可能となっている。
これにより、カードローンを多くの人に提供できているのだ。
そこで今回は、カードローンに関わる「保証会社」に焦点を当てて解説をおこなう。
保証会社の役割・注意点・確認方法などを知れば、カードローンに関する理解も深まるはずだ。
カードローンの保証会社とは?
カードローンの保証会社とは、貸主と借主の間を取り持つ第三者機関のことである。
保証会社の存在によって、貸主はより多くの借入希望者に対して融資できるのだ。
また、借入希望者は比較的低い信用力でも、資金調達がしやすくなる。保証会社は、双方にとって重要な役割を果たしているのである。
なお、保証会社の主な2つの役割(代位弁済・審査)については後述する。
カードローンの保証会社の役割とは?
ここでは、カードローンの保証会社の2つの役割について詳しく解説する。
- 債務不履行時の代位弁済を行う
- 借入時の審査業務を行う
この役割があることによって、金融機関はリスク分散が可能になる。
借入希望者にとっても重要なポイントであるため、是非とも確認してもらいたい。
債務不履行時の代位弁済を行う
保証会社の重要な役割として、債務不履行時の代位弁済を行うことがあげられる。債務不履行・代位弁済の意味は以下の通りである。
- 債務不履行
- 借主がローン契約などにおける融資額の返済条件を満たせない状況
- 代位弁済
- 保証会社が借主の代わりに融資額の立替をする手続き
融資を受けた方が、何らかの理由で返済できなくなったとき(債務不履行)、肩代わり(代位弁済)する。これが保証会社の役割である。
カードローンのように、無担保・保証人不要で借入できるのは、保証会社が代位弁済してくれるからだ。
代位弁済になると、融資を受けた方のローン返済が完了すると勘違いするかもしれないが、返済義務はなくならない。
借主は、保証会社に対して一括返済しなければならないのである。代位弁済は、あくまでも一時的な立替であるのを覚えておこう。
借入時の審査業務を行う
カードローンの保証会社は、借入時の審査業務も行う。この審査は金融機関が行う審査とは別に実施しており、審査基準も異なる。
特に、金融機関にとって、保証会社の審査は重要だ。
なぜなら、保証会社の審査結果も加味して、借入希望者の信用度・返済能力を評価するからである。
そのため、借入希望者は金融機関・保証会社の両方の審査をクリアする必要があるのだ。
どちらか一方でも、審査がマイナス評価になると、融資を受けられない可能性は高くなる。そのため、審査の準備はきっちり行う必要がある。
カードローンの保証会社で行う審査の基準は?
カードローンの保証会社で行う審査の基準は、それぞれ独自の基準をもとに評価するのが一般的である。
ここでは、カードローンの保証会社の審査基準について解説する。
審査基準は公表されていない
残念ながら、カードローンの保証会社の審査基準はどこの会社も公表していない。
各社の融資に関わるリスク管理戦略・審査基準の柔軟性維持などの観点からも、非公開にされているのが一般的である。
とはいえ、借入希望者の信用情報・属性などは確認される可能性が高い。
信用情報とは、借入希望者の過去のローン記録のことを指す。そして、属性とは、申込者の年齢・職業・雇用形態・勤続年数などのことである。
カードローンの保証会社における審査では、個人を客観的事実に基づいて評価できる情報が重要になるのだ。
まず申込基準を満たしているかどうかが大事
カードローンの保証会社は、審査基準を公開していない。そのため、まず申込基準を満たしているかどうかが大事になる。
そもそも、申込基準を満たしていなければ、カードローン審査をクリアすることはできない。
一般的には、以下のような基準を満たす必要がある。
- 年齢を満たしているか、もしくは超えていないか
- 収入は十分かどうか
- 雇用状況はどうなっているか
通常、カードローンは20歳以上・定年退職前を対象としている商品が大半である。学生・シニア世代の方は、審査基準外となってしまう。
また、安定した収入・雇用条件が求められる場合が多い。そのため、主婦・パート・アルバイトの方もカードローン対象外になるのが一般的である。
まずは、これらのカードローン申込条件を満たすところからはじめよう。
カードローンの保証会社が設ける基準の通過方法は?
カードローンを利用するには保証会社の審査を通過する必要がある。通過するためには以下の4つのポイントを押さえておく必要がある。
- 信用情報に傷がないか
- 過去に代位弁済を受けていないか
- 返済能力が見込めるか
- 他社から多額の借入をしていないか
順番に解説するので、是非参考にして欲しい。
信用情報に傷がないか
信用情報に傷がないかどうかは、審査通過における重要な基準である。
信用情報とは、借入希望者の過去の借入・返済履歴・クレジットカードの使用状況・遅延・滞納記録などを指す。
信用情報は、JICC・CIC・KSCと呼ばれる信用情報機関で記録・保管されているのである。
信用情報とは、カードローンなどの支払い履歴が記録された情報のことだ。また、これらの情報を管理しているのが信用情報機関と呼ばれる機関である。
信用情報に「傷」がつくとは、以下のような状況を指す。
- ローン返済の遅延・滞納がある
- クレジットカード利用停止
これらの情報は、ローンなどの信用取引において重要な審査項目になる。
信用情報に傷がある方は、ローン審査は不利になる場合が多いのを理解しておくべきである。
カードローン審査に通らない理由について詳しくは知りたい方はこちら。
過去に代位弁済を受けていないか
過去に代位弁済を受けていないかどうかは、ローン審査で最も重要なポイントのひとつとなる。
代位弁済の情報は信用情報として記録されている。そのため、代位弁済の履歴がある方は、信用度が著しく低下してしまう。いわゆる、ブラックリストとして登録される場合もある。
保証会社だけでなく、金融機関もローン申込者の過去のローンに関わる行動・実績を重要な判断基準としている。代位弁済の記録がある場合、ローン審査に大きな影響を与えることは間違いない。
返済能力が見込めるか
保証会社は、返済能力が十分かどうかを審査している。返済能力を評価するときには、以下の要素が重要になる。
- 年収・収入の安定性
- 雇用形態・勤務年数
- 貯蓄・資産・負債の状況
年収が高くて収入が安定しているほど、借主としての評価は高くなる。長い間正社員として働いている方は、収入が安定していると見なされる。
また、貯蓄額や保有資産も確認され、ほかのローン契約の有無もチェックされる。
これらの要素は、申込者がローンの返済をできるかどうかを判断するための指標となる。
返済能力に疑いがあると見なされると、ローン審査は不利になるか承認されない可能性が高くなる。借りすぎには注意しよう。
他社から多額の借入をしていないか
他社から多額の借入をしていないかも重要なポイントとなる。している場合は、以下のような影響が出てくることが想定される。
- 返済能力に対する疑いが深まる
- 信用度が低下する
- 金融機関・保証会社の貸倒リスクによって審査に落ちる
他社から多額の借入がある方は、契約中のローン返済で手いっぱいになっていることがほとんどだ。
そのため、保証会社の審査段階で、新たなローン契約に対する返済能力に疑問が生じてしまうのは想像に難くない。
また、多額の借入は家計管理に問題があることを示唆する可能性がある。そのため、ローン申込者の信用度は低下してしまう。
さらに、金融機関・保証会社は、貸倒のリスクを回避しなければならない。貸倒とは、融資額を回収できない損失のことである。
ローン申込者に多額の借入があるのを確認できた場合、ローン審査は通らない可能性が高くなる。
カードローンの保証会社を選ぶコツは?
カードローンの保証会社を選ぶコツには、いくつかのポイントがある。
保証会社は、万が一借主のローン返済が困難になった場合に代位弁済する役割がある。
そのため、カードローンはそれぞれ異なる保証会社と提携していることが多い。ここで紹介するポイントを参考にして欲しい。
審査に落ちた保証会社を再度選ばないようにする
審査に落ちた保証会社と提携していないカードローンを選ぶのも、ひとつの方法だ。
一般的には、カードローンの審査に落ちた場合、ほかのカードローン申請を検討する人が多いはずだ。
このとき、同じ保証会社と提携するカードローンに申請すると、再度審査落ちする可能性が高くなる。
明確な審査基準は公開されていないものの、保証会社それぞれ独自の審査基準を持ち合わせているのが一般的だ。
そのため、カードローンの審査に落ちた場合は、別の保証会社が付いているカードローンを探して欲しい。
債務整理を行った保証会社を選ばないようにする
債務整理を行った保証会社は、利用すべきではない。
債務整理を行った場合は、いずれのカードローン審査においてもハードルは高くなる。中でも再利用するということはほぼ不可能と言っていい。このことを意識する必要がある。
債務整理とは、返済が困難になった借入金を整理する法的手続きのことだ。
222
返済期間の延長・自己破産などが該当する。そのため、カードローン申込ができないケースがほとんどだ。
どうしてもカードローンを利用したい場合は、債務整理を行った会社以外の保証会社から選ぶべきである。
過去に遅延をした会社を選ばないようにする
過去に遅延した会社とは別の保証会社のカードローンを選ぶことも、当然検討すべきである。
過去に返済遅延があった場合、いわゆる信用情報に傷がついた状態となる。
一般的には、信用度の低い申込者の申請を受けたとしても、カードローンの承認が得られない可能性が高い。そのため、ほかの保証会社にあたってみるのも良い。
ただし、信用情報は信用情報機関によって管理されている。これによって、ほかの保証会社も情報共有している可能性があることを理解しておく必要がある。
審査の甘い保証会社はないことを念頭に選ぶ
そもそもの前提として、審査の甘い保証会社はないことは意識しておかなければならない。なぜなら、保証会社も過度なリスクは背負いたくないからである。
万が一、借主の返済義務を果たせなくなった場合、保証会社が代位弁済を行う。
代位弁済とは、借入金の一時的な肩代わりのことであるが、誰しも不必要な支払いは避けたいものだ。
そのため、保証会社は借入希望者の返済能力を見極め、信用度の高い方に対して融資するよう審査するのである。
従って、審査の甘い保証会社はないと考えるべきなのだ。
カードローンの保証会社についての注意点は?
カードローンの保証会社は、貸主・借主双方にとって重要な役割を果たしている。ここでは、カードローンの保証会社についての3つの注意点を紹介する。
- 延滞した履歴があると借りられないときがある
- 代位弁済を受けると信用情報に5年間記録されることになる
- 代位弁済を受けた場合は保証会社への返済が必要になる
これらのポイントは、カードローンを利用するときに覚えておくべき点であるため、順番に確認してもらいたい。
延滞した履歴があると借りられないときがある
延滞した履歴があると、借りられないときがある。
これは、信用情報の保存期間が関与する。延滞・債務整理などの情報は、信用情報機関に5年間記録され続けるため、過去5年以内に延滞したことがある方は注意が必要だ。。
この記録は、金融機関・保証会社が新たなローン審査を行う際に確認するために利用する。
過去に遡り、信用情報に傷がないかどうかを確認するのである。
万が一、信用情報に傷がついているのが判明した場合、保証会社のカードローン審査はマイナス評価になる。
そのため、ローン審査を受ける場合、直近の信用情報だけでなく過去のクレジット履歴も重要だ。
残高不足による口座引き落とし漏れのような、些細な情報でもローン審査においては悪い印象を持たれるので注意してもらいたい。
代位弁済を受けると信用情報に5年間記録される
代位弁済を受けることがないように注意しよう。
代位弁済とは、借主がローンの返済を怠ったり、返済不能に陥ったりした場合に保証会社が代わりに債務を支払うことである。延滞・債務整理と同じく、信用情報に5年間記録される。
万が一、代位弁済する事態となれば、満足な借入ができなくなる。そのため、今後の人生設計にも影響を与えてしまうだろう。
カードローンにおける保証会社の審査基準は会社ごとに違いはある?
ここでは、保証会社の審査基準について解説する。審査基準は公開されていないものの、保証会社ごとに審査基準が異なる。
審査基準の違いを知るには、以下の2点に着目してもらいたい。
- 同じ保証会社のカードローンでも商品ごとに基準は異なる
- 消費者金融が銀行カードローンの保証業務を行っていることも多い
それぞれ順番に確認して欲しい。
同じ保証会社のカードローンでも商品ごとに基準は異なる
同じ保証会社のカードローンでも商品ごとに基準が異なる場合がある。
これは、ローン商品によって異なる特徴・条件で借入をがなされるためである。以下に、その要因となる項目を記載した。
- 金利
- 借入極度額
- 使途・利用目的
金利の高いカードローンは、無担保・保証人不要で借入できる商品が多い。
そのため、貸主側にとってリスクも高くなるため、保証会社は厳しく審査するのが一般的である。
また、借入限度額が高い商品も同様だ。少額融資のカードローンと比較すると、貸倒のリスクは高くなってしまう。
主に銀行などが提供するカードローンは、借入限度額が高い分だけ、保証会社の審査も厳格に実施するケースが多くなる。
カードローンは使途の制限がなく、幅広く利用できるのが特徴だ。一方で、自動車ローン・住宅ローンなどは利用目的が明確にされている。
こうした違いによっても、審査基準の変わる要因になり得る。そのため、保証会社を把握するのはもちろん、カードローンの特徴・違いについても調べておくのが良い。
消費者金融が銀行カードローンの保証業務を行っていることも多い
銀行カードローンの保証業務は、消費者金融が行っていることも多い。
消費者金融の中には、保証会社としての事業を行うところもあるのだ。
そのため、銀行カードローンの保証会社には、消費者金融の名前が確認できる商品も数多く見られる。
なお、保証会社が消費者金融だからといって、審査基準が甘くなることはない。あくまでも、保証業務を担っているため、審査は客観的事実に基づいて実施するのである。
カードローンの保証会社はどこで確認できる?
カードローンの保証会社は、カードローン申込書や契約書、公式ホームページに記載されている。
保証会社の確認は、ローン審査に不安がある方にとって重要なポイントとなるだろう。
以下に、複数のカードローンの保証業務を行っている保証会社の一例を記載する。
- アコム株式会社
- SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
- オリックス・クレジット株式会社
カードローンを申し込む際は、保証会社も確認することをおすすめする。
カードローンを選ぶときには保証会社にも注目を
カードローンの保証会社に関する解説は以上である。
無担保・保証人不要で借入できるカードローンは、多くの方が利用を検討する商品だ。
この、カードローンにおいて重要な役割を果たしているのが保証会社である。
代位弁済・審査業務などを担い、借主・貸主それぞれのリスクバランスを保ってくれるのだ。
とはいえ、カードローン利用は慎重に検討してもらいたい。利用する場合は計画的な返済計画・無理のない借入を心がけよう。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | みずほ銀行カードローン | 三井住友銀行カードローン | SMBCモビット | アイフル | 楽天銀行スーパーローン | プロミス | プロミスレディース | アコム | オリックス銀行カードローン | 横浜銀行カードローン | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(実質年率) | 金利年1.4%~年14.6% | 年2.0%~年14.0% | 年1.5%~年14.5% | 年3.0%~年18.0% | 年3.0%~年18.0% | 年1.9%~14.5% | 年4.5%~年17.8% | 年4.5%~年17.8% | 年3.0%~年18.0% | 年1.7%~年14.8% | 年1.5%~年14.6% |
借入限度額 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 1万円〜500万円 | 1万円~500万円 | 1万円〜800万円 | 10万円〜800万円 | 10万円~1,000万円 |
無利息期間 | ー | ー | ー | ー | 最大30日間 | ー | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | 最大30日間 | なし |
審査時間 | 最短即日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短30分 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短当日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
融資速度 | 最短翌日 | 最短当日 | 最短当日 ※1 | 最短即日 | 最短20分 ※申込状況によっては希望に添いかねます | 最短翌日 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短3分 ※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。 | 最短20分 ※申込時間や審査により ご希望に沿えない場合がございます。 | 1週間程度 | 最短即日 |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |