- プラチナカードのインビテーションがどんなものか知りたい
- プラチナカードのインビテーションを受け取るためには、どうすれば良いか教えてほしい
- プラチナカードのインビテーションには、どんなメリットがあるか教えてほしい
クレジットカードのユーザーに対して、カード会社からインビテーション(招待状)が送られてくることがある。
インビテーションとは、ユーザーが現在使用中のものから、上位グレードのカードへの移行を勧誘する案内だ。
これは、プラチナカードという上位クラスのカードを所持したい人にとっては、夢のような提案になるはずだ。
そこでこの記事では、プラチナカードのインビテーションのメリットや、受ける方法について解説する。
ただ、インビテーションを受けられない場合もあるかもしれない。
そこで記事後半では、インビテーションがなくとも手に入れやすいプラチナカードも紹介する。
手持ちのカードをプラチナカードにアップグレードしたい人は、ぜひ参考にしてほしい。
プラチナカード審査とインビテーションとの関係性
カード会社では、新規のクレジットカード申し込みに対して、申込者へのカード発行の可否を審査する。
この審査は、新規申し込みだけではなく、カードユーザーが上位カードにグレードアップする際にも行われる。
ここでは、プラチナカードの審査とインビテーションの関係について解説する。
インビテーションのメリット
インビテーションがあれば、カード会社での審査は通過しやすい。
本来カード会社の審査では、ユーザーの支払い能力や人間性(支払いの滞納や踏み倒しをしないか)を厳しく確認する。
しかし、インビテーションはカード会社から選ばれた人にしか送られて来ないため、審査に落ちる可能性は非常に低い。
さらに、カードがグレードアップした際には利用限度額が増額される場合も多い。
インビテーションの種類
クレジットカードは、図1のように4つのグレードに分かれている。
カード会社は、カードのグレードアップをさせたい自社の優良顧客にだけ、インビテーションを送る。
しかし、上位グレードのカードになるほど、インビテーションは簡単に送られて来ない。
ゴールドカードへのインビテーションは、利用額が少なくとも数年間にわたる支払い実績があれば、送られてくることも多い。
しかし、プラチナカードになれば、一定額以上のカード利用が継続しているユーザーにしかインビテーションは送られて来ない。
プラチナカードのインビテーションが来たということは、あなたが選ばれた上位ユーザーであることの証となるのだ。
インビテーションを手に入れるためには
インビテーションを手に入れるには、カード会社がわざわざ送る意図を考える必要がある。
インビテーションは、カード会社が売上を増やすための販促活動の一環だ。
カード会社は、優良顧客にグレードの高いカードを与えることで、利用額すなわち売上を増やしたいと考えている。
また、クレジットカードのグレードが上位になるほど、カードが持つ特典やサービスもより良くなっていく。
つまり、インビテーションは自社カードユーザーの囲い込み策でもあるわけなのだ。
インビテーションが送られてくるための基本条件
インビテーションが送られてくるための第一条件は、自社カードの利用履歴に問題がないことだ。
このとき、他社の利用履歴もクレヒス(クレジットヒストリー)で確認する。
クレヒスとはクレジットカードやローンの利用履歴のことであり、これらの信用情報は信用情報機関が収集・管理している。
カード会社は、信用情報機関から申込者の信用情報を照会して以下の内容を確認する。
- 現在の未払いの有無や、過去の延滞情報
- ローンやクレジットカードなどでの借入金
- 携帯電話料金
- 自己破産などの債務整理の実施有無
- 借金や任意整理を踏み倒した経験の有無
- 6ヶ月以内での複数カードの申込みの記録※1
- クレヒスがない(過去にローンやクレジットカードの利用実績がない)※2
- 1:多重債務や自己破産のリスクを疑われ、審査に落ちる可能性がある
- 2:個人の信用力を判断するための情報がないため、審査に落ちる可能性がある
これらの信用情報が悪いユーザーは、インビテーションを送る対象者から外される。
カード会社にとっての「優良顧客」になるためには
上記の「基本条件」とともに、継続的に高額なカード利用がなければ、カード会社は優良顧客とは見なさない。
しかし、カード利用額を増やすために、無理に高額な商品やサービスを購入する必要はない。
生活費のうちカードで支払いができるものを、カードで支払うようにすれば、利用金額は増えていく。
- 毎月発生する支払い
- 公共料金、ネットの通信料金、サブスク料金、携帯電話の利用料金、家賃※1、NISAでの積立投資など
- 税金※1
- 住民税、固定資産税、自動車税、贈与税、相続税、ふるさと納税など
- 保険料
- 生命保険※2、自動車保険、火災保険、地震保険、国民年金保険※3など
- その他
- 病院の治療費・薬代※1、自動車の車検費用、自動販売機での購入金※1
- 1:支払先によっては対応不可の場合がある
- 2:給与天引きの場合は対象外
- 3:会社員・公務員は給与天引きのため対象外
普段の買い物もネットスーパーやAmazonなどのネット通販での利用を増やせば、カード払いとなる。
これにより、さらにクレジットカードの利用額を増やすことができる。
この方法でカード利用額を増やす場合には、以下の点に注意する必要がある。
- メインカードで決済する
- 複数のクレジットカードを持っている場合には、支払いを分散させない。
- カードの発行会社に注意する
- 提携カードの場合、カード利用額はカードの発行会社での評価になる。例えば、JCBプラチナのインビテーションを得るために、JALカードが発行する「JAL・JCBカード」を利用しても、JCBからインビテーションは来ない。
プラチナカードのインビテーションを得るために必要な経済力
カード会社は、経済力のあるユーザーに対してプラチナカードのインビテーションを送る。
プラチナカードは限られた人にしか持つことができないものであるため、インビテーションも選ばれた人にしか送られて来ない。
フジサンケイグループのリサーチ会社での調査結果によれば、プラチナカードの所持率は1.4%と非常に低い。
1.4%の人には高い経済力があり、カード会社はインビテーションを送る人にも同レベルの経済力を求める。
経済力の低い人がプラチナカードのユーザーになっても、利用額が大幅に増えることはなく、カード会社にメリットがないからだ。
- 出典:株式会社リビングくらしHOW研究所「2015年1月シティリビング カードに関するアンケート結果」
- Page13での「現在プラチナカードを持っている」の回答率0.8%と、「現在ゴールドカードもプラチナカードも持っている」の回答率0.6%との合計値(1.4%)を引用。
年収額よりも収入の安定性が重要
多くのカード会社では、プラチナカードのインビテーションに関して対象者の条件を明らかにしていない。
三井住友カードやJCBでは、プラチナカードの申込条件として以下のような規定がある。
- 三井住友カードプラチナ
- 安定継続収入のある方
- JCBプラチナ
- 本人に安定継続収入のある方、学生の方は申し込み不可
つまりカード会社は、「安定的かつ継続的な収入のある人」が望ましいと考えていることがうかがえる。
実際、プラチナカードのユーザーの中には会社員や公務員が多い。
一方で芸能人などは、高額な収入があっても、「安定的かつ継続的な収入のある人」とは見なされない。
役者や歌手はレギュラー番組でもない限り、来月も同じだけの収入が入ることを確約できないからである。
プラチナカードごとに求められる経済力は異なる
プラチナカードは多くのカード会社で発行されているため、様々な種類のカードがある。
このため、インビテーション対象者を選定する基準もカードごとに異なる。
ここでは、カードの利用可能枠からJCBプラチナと三井住友カードプラチナに求められる経済力を考察する。
前者は年間150万円以上のカード利用ができる人をターゲットにしたカードとなる。
つまり、1年で150万円以上使ってくれそうな人がインビテーションの対象になると思われる。
そして、後者は年間300万円以上のカード利用が可能な経済力がある人にしか、インビテーションは来ないと考えられる。
インビテーションがなくても審査に通過しやすいプラチナカード3選
これまで、プラチナカードにグレードアップする際のインビテーションのメリットを説明した。
インビテーションがあればカードのグレードアップはしやすくなるが、受け取ることは簡単ではない。
ここでは、インビテーションがなくても審査に通過しやすいプラチナカードを紹介する。
今回紹介するカードは、同じ会社の下位グレードのクレジットカードを持っていなくても申し込めるものとなる。つまり、いきなりプラチナカードをゲットすることも可能なのだ。
比較してプラチナカードを選ぶ際の参考にしてほしい。
TRUST CLUB プラチナマスターカード
年会費(税込) | 3,300円 |
---|---|
発行会社 | 三井住友トラストクラブ株式会社 |
レストランやホテルの優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | △※1 |
空港ラウンジ利用 (プライオリティ・パス付帯) | × |
旅行保険の最大保障額(カード会員本人) | 3,000万円 |
利用可能枠 | 30万円~100万円 |
出典:三井住友トラストクラブ株式会社「TRUST CLUB プラチナマスターカード」
このカードは、三井住友信託銀行を中心にした三井住友トラスト・グループに属する三井住友トラストクラブが発行している。
入会の目安は「22歳以上・年収200万円以上」となっており、高額なカード利用者をターゲットにしていない。
年会費も割安であるため、プラチナカードのなかでは手に入れやすいカードだ。
一方で、コンシェルジュサービス・空港ラウンジ・旅行保険の内容は、他のプラチナカードと比べて明確に劣っている。
また、利用可能枠の上限が100万円までと低く、海外旅行での利用には向いていないカードとも言える。
「プラチナカードの年会費を払うのは厳しいが、保有はしたい!」と希望する人向けのカードになっている。
三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス®・カード
年会費(税込) | 22,000円 |
---|---|
発行会社 | 三菱UFJニコス株式会社 |
レストランやホテルの優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | 〇 |
空港ラウンジ利用(プライオリティ・パス付帯) | 〇 |
海外旅行傷害保険の保障額 (カード会員本人) | 最高1億円(自動付帯5,000万円+利用付帯5,000万円) |
利用可能枠 | ~500万円 |
\ 新規ご入会特典で最大10,000円相当のポイントプレゼント※ /
※1ポイント5円相当の商品に交換した場合 ※特典には条件があります
三菱UFJニコス株式会社が、アメリカン・エキスプレス®と提携し発行しているプラチナカードである。
このカードも、利用可能枠を〜500万円としており、高額なカード利用者以外もターゲットとしている。
コンシェルジュサービス・空港ラウンジ・旅行保険の内容は、一般的なプラチナカードと同レベルだ。
なお。これはアメリカン・エキスプレス®発行のカードではないため、利用実績はセンチュリオン・カードの取得にはつながらない。
「年会費をある程度抑えつつ、プラチナカードの特典を満喫したい!」という人におすすめの1枚だ。
※センチュリオン・カード:アメリカン・エキスプレス®が発行しているブラックカード。
JCBプラチナ
年会費(税込) | 27,500円 |
---|---|
発行会社 | 株式会社ジェーシービー |
レストランやホテルの優待サービス | 〇 |
コンシェルジュサービス | 〇 |
空港ラウンジ利用(プライオリティ・パス付帯) | 〇 |
旅行保険の最大保障額 (カード会員本人) | 1億円 |
利用可能枠 | 150万~300万円 |
\最大64,500円キャッシュバック※/
※キャンペーン期間:2024年10月1日(火)~2025年3月31日(月)
JCBプラチナの利用可能枠は150万円以上であるため、それ以上の金額を利用してくれる人がメインターゲットになる。
上述の三井住友カードプラチナをはじめ、年間利用枠を300万円以上と設定しているプラチナカードは多い。
利用想定額が高額なプラチナカードと比べて、JCBプラチナでは入会審査の難度は下がる。
なお、JCBは「海外で使える店舗が少ない」と以前まで敬遠されていたが、現在では世界4,300万店舗で使える。
アメリカン・エキスプレス®やアメリカ第3位のカード会社Discover Cardと提携し、利用店舗を増やしているからだ。
そのため、海外でプラチナカードを利用したい人にも向いているものと言える。
また下記記事ではおすすめのプラチナカードについて紹介しているので参考にしてほしい。
自分のライフスタイルに合ったプラチナカードを選択しよう
本記事では、インビテーションによるメリットや受け取るための条件について解説した。
プラチナカードの審査は厳しいが、インビテーションを受け取れば審査に通過しやすくなる。
しかし、インビテーションを得るためには高額なカードを継続して利用した実績が必要となる。
高額なカード利用実績を作ることが難しい場合は、インビテーションがなくても手に入れやすいプラチナカードも検討しよう。
自分のライフスタイルにあったプラチナカードを作成することで、あなたの人生はより華やかなものとなるはずだ。