- 女性が保険を利用して備えるべきリスクを知りたい
- 女性向け保険の特徴やメリットを知りたい
- 女性におすすめの保険やその選び方が知りたい
女性特有の病気に備える医療保険や出産時のリスクに備える女性保険など、女性のニーズに特化した保険はいくつか存在する。
各保険会社から販売されているが、本当に加入する必要はあるのか、と悩む人も少なくないだろう。
そこで本記事では、女性が保険で備えるべきリスクやライフステージ毎におすすめ保険とその選び方について解説する。
ライフスタイルが変わるタイミングで、女性特有の健康リスクや将来の生活設計に対処できる保険を適切に活用すれば、安心した生活を送ることができるはずだ。
保険に入るか悩んでいるという方には、ぜひ参考にしてほしい。
保険に入るべき?女性が備えるべきリスクとは
女性特有の病気や妊娠・出産に伴うリスクなど、女性はさまざまなリスクを想定しておかなければならない。
今後の人生で想定されるリスクを正しく把握し、必要な保障を備えていくことが重要だ。
ここでは、女性が備えるべきリスクについて以下の3点をご紹介する。
- 女性特有の病気
- 妊娠時に就労不可になる可能性
- 出産時のリスク
それぞれのリスクを把握し、自分に必要な保障内容を検討していこう。
女性特有の病気
女性には、男性にはない特有の病気にかかるリスクがある。
男性よりも入院・手術となるリスクが高いと言えるため、備えを充実させておくことが重要だ。
女性特有の病気・疾病として以下のようなものが挙げられる。
- 乳がん
- 子宮頸がん
- 卵巣がん
- 子宮筋腫
- 子宮内膜症
- 乳腺症
特に、女性特有のがんはほかの部位のがんに比べて若い世代でも発症のリスクが高い。
「まだ若いから備えはいらない」という考えを持っていると非常に危険だ。
また、がんは治療が長期化する可能性も十分に考えられる病気である。
繰り返し手術が必要になったり、長期入院を余儀なくされたりと、高額な医療費がかかる可能性を考えておかなければならない。
通常の医療保険や女性を対象とした保険などを活用し、女性特有の病気にかかるリスクに備えておこう。
妊娠時に就労不可になる可能性
妊娠時に働けなくなり、収入が減少してしまうリスクも考えておかなければならない。
妊娠・出産に伴う病気にかかってしまい、治療によって長期間働けなくなる可能性を視野に入れておこう。
働けない期間が長くなって収入が減少してしまうと、手元の貯蓄を切り崩さなければならない場合がある。
妊娠中・出産後の生活費や子どもを育てていく上で必要な費用などが足りなくなってしまうリスクも考えられるだろう。
また、フリーランスや自営業者などの会社の健康保険制度に加入していない人は「出産手当金」や「育児休業給付金」などを受け取ることができない。
会社員や公務員よりも働けないことによるリスクが大きくなってしまう。
こうしたリスクは、医療保険や就業不能保険で備えておく必要性が高い。
万が一妊娠・出産に伴って病気を発症した場合に給付金を受け取ることができ、収入減少のリスクに備えられるためだ。
保険商品では正常な妊娠・出産は保障対象外であり、妊娠に伴う「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」などの合併症などが保障される。
妊娠後にこれらの病気にかかると、以降は保険に加入しづらくなるリスクがあるため早めに保険で備えておくことをおすすめする。
出産時のリスク
妊娠時の合併症だけでなく、帝王切開や吸引分娩などの「異常分娩」についても備えておく必要がある。
自然分娩に比べて入院日数が長期化しやすく、かかる費用が高額になりやすいためだ。
厚生労働省の「令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況」によると、分娩に占める帝王切開嫡出術の割合は以下のように推移している。
一般病院における帝王切開嫡出術の割合 | 一般診療所における帝王切開嫡出術の割合 | |
平成20年 | 23.3% | 13.0% |
平成23年 | 24.1% | 13.6% |
平成26年 | 24.8% | 13.6% |
平成29年 | 25.8% | 14.0% |
令和2年 | 27.4% | 14.7% |
上記の表を見ても分かる通り、帝王切開によって出産している人の割合は年々増加傾向にある。
一般病院の場合は4人に1人以上が帝王切開によって出産していることが分かる。
異常分娩は公的医療保険の対象でもあるため、治療費の負担は軽減できる。
しかし出産前後の時間をプライバシーが確保された落ち着いた個室で過ごしたいという場合、差額ベッド代を自分で負担しなければならない。
また、帝王切開は身体に負担がかかるため、入院が長期化するケースもある。
そのため、入院期間が長引けば差額ベッド代などの負担も増えてしまう。
こうしたリスクがあることを考え、あらかじめ医療保険等を備えておくと良いだろう。
女性が入るべき保険とは?ライフステージ毎に紹介
女性が備えておくべきリスクをご紹介してきたが、実際にどういった保険で備えていけば良いのだろうか。
ライフステージの変化に応じて必要な保障内容が変わるため、現在のライフスタイルに合わせた保険を選ぶことが重要だ。
ここでは、ライフステージ別に女性が加入を検討するべき保険をご紹介する。
保険加入でお悩みの方はこちらを参考に自分に合った商品を選択しよう。
未婚・独身時代に必要な就業不能保険
独身で養う家族がいない女性の方には、就業不能保険がおすすめだ。
病気やケガによって長期療養が必要となり、働けなくなって収入が減少してしまうリスクをカバーできる商品となっている。
会社員や公務員の場合、働けなくなって給与が支払われなくなっても「傷病手当金」が支給される。
しかし傷病手当金はおよそ月給の3分の2程度しか支給されないため、働けない期間が長期化すると生活が苦しくなってしまう。
また、個人事業主やフリーランス等には傷病手当金という制度がなく、働けなくなると完全に無収入となってしまうリスクがある。
養う家族がいない独身の方でも、自分の生活が苦しくなってしまう可能性があるのだ。
就業不能保険では、病気やケガなどで「所定の就業不能状態」にあると認定された場合に年金や一時金などの形式で給付金が支給される。
働けない期間で減ってしまった収入を補えるため、安心して療養に専念できる点が魅力の保険だ。
傷病手当金などの制度を踏まえた上で、働けなくなったときにどのくらいお金が足りなくなるかを計算し、補える分の保障を就業不能保険で準備しておこう。
結婚や出産育児時期に必要な女性保険
結婚をして将来的な出産を見据えているのであれば、早めに女性保険に加入しておくことをおすすめする。
女性保険とは、女性特有の病気や妊娠・出産に伴う合併症などを手厚く保障するタイプの医療保険だ。
前述した通り、女性には男性にはない特有の病気にかかるリスクが存在する。
特に妊娠・出産の前後は、合併症や異常分娩などのさまざまなリスクが想定されるため不安を感じている方も多いだろう。
女性保険に加入していれば、女性特有の病気やがん、妊娠・出産の合併症などで保障が上乗せされる。
受け取れる給付金の額が増えるため、安心して女性特有の病気に備えることができるだろう。
また、通常の医療保険に「女性疾病特約」を上乗せすることもできる。
すでに医療保険を契約しているのであれば、追加で特約を契約することも検討してみると良いだろう。
なお、商品によっては妊娠後の保険加入を断られてしまったり、帝王切開などの異常分娩を経験していると保障が制限されたりする場合がある。
将来的な妊娠・出産を計画しているのであれば、早めに女性保険または女性疾病特約を契約し、リスクに備えておこう。
老後の生活を見据えた個人年金保険
自身の老後の生活を見据え、個人年金保険などを活用して資産を準備していくことも視野に入れよう。
特に、貯金が苦手な人は保険を活用して資産準備を進める方が効果的に貯められるだろう。
個人年金保険とは、老後の生活費などを準備することを目的とした保険商品だ。
公的年金に上乗せする形で自分で準備するという点が大きな特徴となっている。
以前、日本で「老後2,000万円問題」が話題となったことを記憶している方も多いだろう。
「公的年金だけでは老後の生活費が足りない」「年金のほかに貯蓄等を準備しなければならない」といった内容が大きな話題を呼んだ。
独身・既婚にかかわらず、老後の生活費準備は重要な課題となる。
年金や貯蓄、退職金などで足りない分を計算し、必要な金額を保障できる個人年金保険を活用しよう。
女性が入るべき保険の選び方
女性が保険を選ぶ際、以下の3つのポイントを押さえておくと自分に合った保険プランを設計しやすい。
- 一番必要な保障内容を重視する
- 保障期間が十分か考える
- 解約返戻金の有無を検討する
それぞれのポイントを押さえ、自分に合った保険商品を契約しよう。
一番必要な保障内容を重視する
まず、自分にとって一番必要な保障内容が何かを考えることが重要だ。
もっとも重視する保障内容を優先的に備えておくようにしよう。
保険は種類が多く、前述した就業不能保険・女性保険・個人年金保険以外にも、死亡保険やがん保険、介護保険、学資保険など、さまざまなタイプの保険が販売されている。
「幅広いリスクに備えたい」と考え、それらすべての保険に加入してしまうと、保険料の負担が非常に大きくなってしまう。
保険はあくまでも「万が一のリスクに備えるためのもの」である。
保険料の負担によって日常生活が苦しいものになってしまっては元も子もない。最優先すべき保障内容を検討し、カバーできる保険商品を選ぶように心掛けよう。
例えばまだ幼い子どもがいる場合、自分が万が一死亡した場合の死亡保障が重要となる。
一方、独身で子どもがない女性であれば、死亡保障よりも医療保障などの優先順位が高くなるだろう。
自身のライフステージや希望するライフプランなどを踏まえ、もっとも必要性が高い保障内容を重視して保険商品を選ぼう。
保障期間が十分か考える
保険選びの際には、保障期間についても十分に検討する必要がある。
保障期間を短く設定してしまい保険金が受け取れなかったり、不必要に長い保障期間にしてしまって無駄な保険料を支払ったりするリスクがあるためだ。
一般的に、保険商品の保障期間は「定期型」と「終身型」の2つに分けられる。
定期型はあらかじめ定めた期間を保障するタイプ、終身型は一生涯にわたって保障が継続するタイプだ。
定期型の場合、一般的には終身型に比べて保険料が安い傾向にある。
しかし満期を迎えた後に更新を行うと、更新前と同じ保障内容でも保険料が高くなるというデメリットもある。
「子どもが成人するまでの間だけ保障を手厚くしたい」などの場合におすすめだ。
終身型は保険料が割高になるものの、保障が一生涯続く安心感を得られる点がメリットである。
保険料・保障内容が契約時から一生変わらないため、保険プランの見通しを立てやすいことも特徴のひとつである。
「若いうちに加入し、月々の保険料が安い状態で生涯の保障を得たい」という場合はおすすめだ。
今後の人生におけるリスクに対して「いつまで備えておくべきか」という点を考え、加入する保険商品の保障期間を決めよう。
解約返戻金の有無を検討する
加入する商品の解約返戻金の有無についても考えておこう。
解約返戻金とは、保険商品を途中で解約した場合に払い戻されるお金のことだ。
払い込んだ保険料の一部が積み立てられており、解約時に積立金の一部が返還される仕組みとなっている。
保険商品は、解約返戻金の有無や内容の違いによって以下の3種類に分けられる。
- 従来型
- 低解約返戻金型
- 無解約返戻金型
従来型は、保険料を支払うごとに受け取れる解約返戻金の額が増えていくタイプの保険だ。保障に加えて貯蓄性を兼ねていることから保険料が割高になる。
低解約返戻金型は、一定期間の解約返戻金が通常よりも低く設定されているタイプの保険である。
解約返戻金が通常の70%程度に抑えられていることが多く、保険料は従来型よりも安い。
保険料の払込期間を終えると、解約返戻金が増える仕組みになっていることが一般的である。
無解約返戻金型は、解約返戻金がまったくないタイプの保険だ。
保険料が掛け捨てになる分、手頃な保険料で加入できる点が特徴となっている。
解約返戻金がある保険の場合、保障と貯蓄を両立できるメリットがある一方、保険料は高くなってしまう。
保険とは別で十分に貯蓄ができるのであれば、保険料が安い無解約返戻金型を選ぶ方が良いだろう。
保険に「貯蓄性を求めるか」という観点から、解約返戻金の有無を検討しよう。
女性が入るべき保険は女性の備えるべきリスクをカバーするもの!
本記事では、女性が備えるべきリスクや、ライフステージ毎におすすめ保険とその選び方について解説した。
女性が入るべき保険を判断するには、女性特有の病気に対する保障や特約がついているか、保障期間が十分なのかなど考慮するべき内容が多い。
そのため、一人だけで自分に合う保険を判断するには難しい部分もあるだろう。
そんな時は保険のプロに相談することも検討しよう。一人一人に合ったアドバイスをもらうことで、あなたに必要な保険を的確に選択することができるはずだ。
また、全国の保険のプロから自分に合った担当者を探す際には「生命保険ナビ」の活用をおすすめする。
「生命保険ナビ」は、自身の条件に合った保険のプロを簡単に見つけることができるマッチングサービスである。
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