- 女性特有のライフイベントと保険加入のタイミングについて知りたい
- 保険に加入すべきタイミングや解約すべきタイミングがわからない
- 保険を見直すべき人生の節目が知りたい
「保険に入るタイミングはいつが良いの?」、「人生のどの節目で保険を見直すべきなの?」これらは、多くの女性が抱える深い悩みであろう。
しかし、心配することはない。
この記事では、女性が保険に加入する際に気を付けるべきこと、ライフステージ別の保険を見直すポイント、そして保険の加入と解約のタイミングについて詳しく解説していく。
人生の節目にぴったりの保険を選ぶためのコツを掴めば、もうこれからの生活を不安に思う必要はなくなる。
女性が保険に入るタイミングはいつ?
女性が保険に加入するときに、どのようなシーンに備えて保険に加入(見直し)する必要があるかを紹介していく。
「よく分からないから…」と、後回しにしてしまうと〈もしものシーン〉で困ってしまうこともあるため、まずは女性に必要な保険の特徴を正しく理解していこう。
独身時代に必要な保険
独身時代に必要な保険は、主に〈自分を守るための保険〉だと言える。
例えば、以下のようなシーンをイメージしてほしい。
- 貯蓄ができていない状態で、大きなケガを負ってしまった
- 現在の収入の2/3分給付される〈傷病手当〉だけでは、生活が成り立たない
- 死亡した場合、葬儀費用などに充てられる貯蓄がない など
もし、このようなシーンに陥ってしまった場合、公的保険を利用すると金銭的負担を減らすことが可能だ。
利用できる主な保険は、「傷病手当金」と「高額療養費」だろう。
ケガや病気が原因で、会社を3日以上連続して休んだ場合に受給できる制度を「傷病手当金」と言う。会社に勤めている人(健康保険)が対象になるため、自営業やフリーランスの人(国民保険)は対象外である。
標準報酬日額相当額の2/3分を〈1年6ヶ月間〉受給できるため、病気やケガなどで働けない事情があっても、金銭的不安を少しでも解消できる制度だと言える。
同じ月(〇月1日〜〇月30日or31日)に支払う医療費が、一定金額を超えると〈高額療養費〉として、超過した金額分を支給してもらえる制度だ。
この〈一定金額=自己負担限度額〉は、年齢や所得などによって決められている。厚生労働省保険局が発表している69歳以下の人の限度額を、参考にしてほしい。
69歳以下の方の上限額
適用区分 | ひと月の上限額(世帯ごと) | |
ア | 年収約1,160万円 健保:標報83万円以上 国保:旧ただし書き所得901万円超 | 252,600円+(医療費-842,000)×1% |
イ | 年収約770~約1,160万円 健保:標報53~79万円 国保:旧ただし書き所得600~901万円 | 167,400円+(医療費-558,000)×1% |
ウ | 年収約370~約770万円 健保:標報28万~50万円 国保:旧ただし書き所得210万~600万円 | 80,100円+(医療費-267,000)×1% |
エ | ~年収約370万円 健保:標報26万円以下 国保:旧ただし書き所得210万円以下 | 57,600円 |
オ | 住民税非課税者 | 35,400円 |
しかし、人によっては「制度などで負担を減らしても、生活できるか不安だ…」と感じてしまう人もいるだろう。
きっちりと療養できるよう、民間保険で備えておくと安心して治療と向き合えるため、独身の人は以下のような保険がおすすめである。
最低でも、〈69歳以下の方の上限額〉で紹介した金額が毎月必要になるため、十分な貯蓄がない人には大きな出費になるはずだ。また、入院期間を個室で過ごした場合の差額ベッド代、先進医療の技術料など公的保険が適用されないケースもある。
そのようなシーンで、経済的不安を感じないためにも、医療保険は必要な保険だと言えるだろう。
終身型であれば、年齢が若ければ若いほど保険料を安く抑えられるため、「まだ若いし」と判断せずに専門家に相談してみるといい。
病気やケガが原因で長期間働けなくなったときに備える保険が、「就業不能保険」だ。生活には医療費だけではなく、生活費・家賃・住宅ローンなど、さまざまな面でお金が必要になる。
傷病手当金などの制度が利用できると言っても、「生活できるのかな…」と不安を感じる人も多いだろう。就業不能保険に加入し、収入の減少に備えることで、もしものシーンでも治療に専念できるようになる。
また、精神疾患で働けないリスクに備えることもできるため、収入減少の不安を解決する可能性が非常に高い保険だと言えるだろう。
この保険は、被保険者(本人)が亡くなった場合、保険金を受け取れる保険だ。そのため、自分を守るための保険ではない。
しかし、葬式費用などに充てることができるので、「もしものときに親に迷惑かけたくないな」と考えている人は、最小限の金額を選ぶといい。
主流になりつつある〈家族葬〉であれば、相場は99万5,000円と言われているので、参考にすると保険料を抑えられるだろう。
結婚・出産と保険の見直し
女性のライフイベントの中でも、大きなイベントである〈結婚・出産〉のタイミングで保険を見直すことが重要だ。
「私はどんな人生を歩んでいきたいのかな?」としっかりと考えた上で、適した保険を選んでいく必要がある。
例えば、「子どもがほしい」と考えている場合、なるべく早く検討する方がいいだろう。
なぜなら、妊娠・出産にはリスクがあるため、某保険会社では妊娠28週目以降は医療保険に加入できないなどの決まりがあるのだ。
「結婚したばかりで忙しいから…」と後回しにするのではなく、本人や赤ちゃんの命に関わる大切な内容だと言えるため、早めに保険に加入するのが理想的だと言える。
他にも、以下のような保険がおすすめなので、一度見直してみてはいかがだろうか。
上記で紹介した通り、病気やケガに備えた保険である。もしものシーンのとき、 治療と向き合うためにも必要な保険だと言えるだろう。
上記で紹介した通り、葬儀費用などに充てられる保険だ。葬儀費用に充てるだけではなく、遺された家族が生活していくためのお金としても使えるため、大切な役割がある保険である。
公的保険でも〈介護〉に備えた保険があるが、足りない部分を補うために民間保険に加入する人も少なくはない。保険会社によって内容は異なるが、年金や一時金で給付金が支払われる。
公的介護保険と同じく40歳から加入できる保険会社が多いため、事前に確認しておくといいだろう。
個人年金保険とは、一定の年齢になれば年金を受け取れる保険のことを指す。現役世代の人数が減り、高齢者の人数が増えてきているため、公的年金の受給額は少しずつ減少している。
そのため、公的年金だけでは生活できないと判断する人は多く、老後のために個人年金保険に加入する人が増えてきているのだ。
被保険者(本人)が生きている間、年金を受け取れる〈終身年金〉や、被保険者が生きている間の一定期間、年金を受け取れる〈有期年金〉などの選択肢があるため、理想に近い個人年金保険を選ぶと安心だろう。
離婚・死別と保険の見直し
離婚や、配偶者が病気などで亡くなった場合、各保険の見直し・変更が必要になるため、まずは以下のポイントを確認するといい。
- 名義変更、契約者、保険金受取人、指定代理請求人が配偶者になっていないか
- 住所、電話番号、保険料の支払方法、印鑑で変更すべき箇所はあるか
当てはまるポイントがあれば、早めに変更手続きを行おう。また、学資保険を配偶者名義で契約している場合、配偶者が勝手に解約し、解約返戻金を使われてしまう可能性が0ではないので注意するといい。
保険の見直しについて、ケース別で紹介するので確認してほしい。
子どもがいないケース
子どもがいないケースでは、医療保険などの保険金や保障内容を見直す必要がある。離婚・死別前であれば配偶者がいたため、最低限の保障内容を選んでいた人も多いだろう。
しかし、離婚・死別後であれば、金銭的負担を全て自分で背負う必要があるため、もしものシーンに備えて見直すといい。
シングルマザーになるケース
自分にもしものことがあった場合、子どもが困ってしまわないよう保険を見直す必要がある。
参考として、おすすめの保険を以下に紹介するので、ぜひ検討してほしい。
- 亡くなったとき:死亡保険
- 病気やケガで働けないとき:医療保険・就業不能保険
また、結婚時に加入していた学資保険を解約し、再度加入しようと考えている人は〈年齢制限〉があるため注意が必要だ。
女性のライフステージと保険に関わるタイミング
女性には、女性特有のライフイベントや病気があるため、そのようなリスクに備えておくと安心だ。
年齢によって見直すポイントなどが違うため、1つずつ確認していこう。
20代・30代の女性が保険を見直すポイント
20代・30代の女性は、大きな病気を患う可能性が中高年期・高齢期に比べ低い傾向にあるため、〈妊娠・出産〉に備えた保険に見直すといいだろう。
妊娠・出産が理由で、以下のようなリスクを引き起こす可能性があるので、把握しておくといい。
- 重度のつわり
多くの人が経験する〈つわり〉は重度の場合、食事・水分補給ができないケースも多く、症状によっては入院しなければならない。このような場合、保険が適用されるので、金銭的不安を感じにくくなるだろう。
- 妊娠(産後)うつ
妊娠(出産)は、女性が生きている間で1番〈こころの病気を発症しやすい〉と言われるほど、心身共に大きなストレスを感じる。「お金がかかる時期なのに…」と、治療を後回しにしないためにも、備えておくと安心だ。
- 切迫早産
日本産科婦人科学会によると早産になる一歩手前のことを、〈切迫早産〉と呼ばれており、症状に合わせた適切な処置が必要な状況である。軽度の場合は通院治療になるが、症状によっては入院しなければならないため、保険があると治療に専念できるだろう。
- 異常分娩
異常分娩とは、分娩中に何らかの異常が起き、帝王切開などの方法で行われる分娩のことを言う。正常分娩は、公的保険(医療費3割負担)・民間保険共に適用外になるが、異常分娩の場合は公的保険・民間保険共に適用される。
他にも、妊娠や出産には、流産などさまざまなリスクがあるため、医療保険などで備えておくのが理想的だ。「子どもが欲しいな」と考えている人は、自分にベストな保険を選ぶためにも、事前に見直すといいだろう。
中高年期の女性が保険を見直すポイント
中高年期になると、更年期や女性特有のガンなどの病気を発症する可能性が上がるため、「若い頃の保険だと不安だな」と感じる人も少なくない。
中高年期の女性は、20代・30代の女性に比べ、乳ガンや子宮頸ガンなど女性特有の部位がガンと診断されることが多いため、「治療費高いな…」という不安な気持ちから少しでも離れられるよう、保険を見直すといいだろう。
では、以下のポイントに注目して保険を見直してみてはいかがだろうか。
- 手術や入院などの金額
- 保障内容(手術や入院以外の内容も見直し)
- 各保険金の増額
- 給付の日数(回数)の制限
- 女性特有の病気に特化した保険の加入
- 特約の見直し
見落としてしまうのが、〈生活に戻るためのお金〉だ。
例えば、ガンの治療で抗がん剤を使うと、副作用で脱毛してしまうことがある。そのようなシーンで活躍するのは、医療用ウィッグだ。
しかし、医療用ウィッグは健康保険(医療費控除)適用外のため、全額自己負担で購入しなければならない。
もし、ガン保険に〈外見ケア特約〉などの特約をつけておけば、金銭的負担を軽減できるので、前向きに考えられるようになるだろう。
また、働けなくなる可能性を考え、就業不能保険に加入しておくと焦ることなく治療を行えるのでおすすめだ。
高齢期の女性が保険を見直すポイント
高年齢になると、女性特有の病気だけではなく、さまざまな病気(ケガ)を発症する可能性が高くなる。
例えば、白内障などの目の病気、循環器系の病気などが挙げられるだろう。
そのため、女性特有の病気に特化した保険ではなく、幅広い病気などに備えられる医療保険やガン保険への見直しを行う必要がある。
身体が変化しているからこそ、どのような保障が大切なのかについてしっかりと考えると理想の保険に出会えるだろう。
女性の保険加入と解約のタイミング
保険に加入するタイミングと解約すべきタイミングを中心に紹介していくので、自身の変化に合わせてベストな保険に変えていこう。
また、見直しを行う際の注意点を解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
保険に加入すべきタイミング
女性が保険に加入すべきタイミングは、〈就職したタイミング〉である。
親から経済的に独立したタイミングで、もしものシーンに備え保険に加入するといいだろう。
就職するタイミングでは、十分な貯蓄がない人が多く、公的保険だけではカバーしきれない可能性が高い。
そのため、「公的保険でどれだけの給付金を受け取れるのかな?」「どれくらい保険金を民間保険でカバーしよう」としっかりと考えながら、ベストな保険を選んでいくといいだろう。
終身型の医療保険は、若ければ若いほど保険料が安くなるため、後回しにしないことが大切だ。
「私、就職するタイミングでどの保険にも加入しなかった…」という人は、下記の「保険の見直し・解約をするべき状況」のタイミングでしっかりと考えてみよう。
また、就職のタイミングをすぎていても、「保険に加入した方がいいかな…」と感じている人は、ぜひ一度専門家に相談してほしい。
そうすることで、もしものシーンに備えられ、安心した気持ちで日々を過ごせるだろう。
保険の見直し・解約をするべき状況
保険を見直す(解約する)タイミングは、〈ライフイベントが発生したとき〉である。
具体的な例を挙げると、以下のようなタイミングだ。
パートナーと共に新しい道を進んでいくことに決めたタイミングで、パートナーと共に慎重に検討するといい。お互いに死亡保険に加入していれば、葬儀費用などをカバーできるので加入しておくと安心だ。
上記で紹介した通り、妊娠・出産には、大きなリスクがある。そのため、「子どもが欲しい」と夫婦で考えはじめたタイミングで保険を選び出すのが理想的だと言える。
うといい。また、大きなケガなどが原因で働けなくなってしまったときのために、就労不能保険も見直すと、安心して過ごせるはずだ。
内閣府が発表した「インターネットによる子育て費用に関する調査(2010年3月)」によれば、小学校から大学まで以下の金額が必要になる。
- すべて公立校に進学:731万3,167円
- すべて私立校に進学:2,058万7,747円
このように、万が一のことが起きたとしても、子どもが進みたい道を選べるように備えておく必要がある。
子どもが独立したタイミングで、死亡保険の保険金を見直すといいだろう。なぜなら、子どもが独立しているため、もしものことが起きたとしても、子ども自身は自力で生活できるためだ。
最低限の死亡保険に変え、手厚い医療保険に見直すと、年齢・環境に合った保険内容になるだろう。また、女性特有のガンは50代・60代で発症する確率が高いため、ガン保険に加入するのをおすすめする。
中高年期になると身体の変化が起き、体調不良が今までよりも目立つ人が多くなる。また、子どもの独立や定年退職など、ライフスタイルでも大きく変わるタイミングだと言えるだろう。
人生100年時代と言われる現代だからこそ、〈医療保険の終身型〉に見直しておくと安心だ。
保険金が多ければ多いほど、もしものシーンで非常に助かるだろう。しかし、〈保険金が多い=保険料が高い〉ということになるので、保障内容も「今の内容で足りるか?」ということをしっかりと確認し、適切な保障内容に見直すといいだろう。
※保険金=保険会社がもしものシーンで保障する金額、保険料=保険会社に支払う金額
保険の見直しに伴う注意点
保険の見直しを行う際に〈注意すべきポイント〉を紹介するので、「あのとき解約しなければよかった…」と後悔しないためにもぜひ参考にしてほしい。
- 今まで保険会社に支払った金額よりも、解約返戻金が少ない可能性がある(元本割れのリスク)
- 免責期間(保険金が支払われない期間)があることを知っておく
- 現在の保険に比べ予定利率が高い貯蓄型保険(養老保険など)は、解約しない方が利益を得られる可能性があるため確認する
- 健康状態がよくない場合、新しい健康保険に加入できない可能性がある
以上の注意点を把握した上で、〈ベストな保険〉を選んでいけば心強い味方になるだろう。
女性が保険に入るベストなタイミングはライフステージが変化する時!
女性が保険に加入するタイミングやライフイベントによる見直しのポイントを解説した。
しかし、保険の見直しをライフステージ別にそれぞれ考えていくことは容易なことではないだろう。
専門的な知識を持つプロの意見を聞くことも必要になってくる。
だが、数多くいる保険のプロの中から自分に合ったプロを選ぶことは難しい。
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