- 定期保険についている三大疾病保障特約とは何かを知りたい
- 三大疾病保障特約が必要かどうかがわからない
- 三大疾病保障の定期保険特約をどのように選ぶべきなのかを知りたい
三大疾病保障の定期保険特約は、病気やケガによる経済的なリスクをカバーしてくれる大切な特約である。
しかしながら、種類や料金、加入するメリット・デメリットを具体的に把握している方は少ないだろう。
本記事では三大疾病保障の定期保険特約の基礎知識からその選び方、そして加入の必要性まで詳しく解説していく。
定期保険の三大疾病保障特約についての基礎知識
三大疾病保障特約は、特定疾病保障特約ともよばれる。
三大疾病とはどのような疾病を指すのか、どのような保障を受けられるのか、三大疾病保障特約についての基礎知識をまとめる。
三大疾病保障特約とは
三大疾病保障特約を付加すると、終身保険や医療保険に付帯できる特約で、所定のがん・急性心筋梗塞・脳卒中になった場合に、保険金や給付金が受け取ることができる。
なお、主契約としての三大疾病保険もある。また、特定疾病保障とよばれることもある。
三大疾病保障特約が注目されている理由
三大疾病保障は、誰でもかかる可能性がある大きな疾病である三大疾病を保障の対象としている。
万一疾患した場合には、一般的な病気よりも治療費がかかる可能性があるため、保険でカバーしたいというニーズがある。
医療保険だけでも三大疾病に対応しているが、特約を付帯することで三大疾病のみ保障を手厚くできる。
「特定疾病保障保険」で、保険金を受け取れるのはどんなとき?
三大疾病保障の保障内容は商品によって異なるが、一般的に所定の症状になった場合に一時金を受け取れるタイプが主流である。
所定の症状では、がん・急性心筋梗塞・脳卒中でも異なる。「がん」では、初めてがんと診断されたら支払われるが、「急性心筋梗塞」と「脳卒中」では、60日以上の就業不能が支払い条件となるのが一般的だ。
また一時金の支払回数に差があり、1回のみの商品もあれば、複数回受け取れるタイプもある。
基本的には保障が充実するほど保険料は高くなるため、保障内容と保険料のバランスを考えて加入したい。
三大疾病保障特約付き定期保険への加入を検討するなら
三大疾病保障特約を検討する場合、特約のメリットやデメリット、保障内容を理解するとよい。
加入する目的が明確になるため、参考にしていただきたい。
加入するメリット・デメリット
三大疾病保障特約に加入するメリットは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の保障を手厚くすることができる点にある。
ほかの疾病と比べて治療費がかかる三大疾病を特にカバーすることで、保険を有効活用できる。
三大疾病保障特約の多くは、一時金で受け取れるタイプであるため、幅広い使い方ができる。
たとえば、医療保険の場合、入院で入院給付金、手術で手術給付金と、対象となる医療行為を受けた場合に給付金が支払われる。
どのくらいの給付金を受け取れるかわからないため、どのように給付金を使うのが最適か判断しにくい。
これに対して、三大疾病保障特約では、100万円や200万円のようにまとまった資金を受け取れるため、30万円は治療費、10万円は交通費、5万円は入院中に必要な日用品などのように、計画的に使える。
一方、三大疾病保障特約のデメリットとして、保険料が高くなる点のほか、支払い条件を満たせるかどうかが不明な点がある。
保険金が支払われる条件は保険会社や商品によって異なるが、急性心筋梗塞・脳卒中は60日以上の労働制限を条件としている商品が多く、医療保険と比べると条件は厳しい。
なお、がんの場合は、初めてがんと診断されれば保険金が支払われるため、がん保険に付帯されているがん診断一時金と同じような保障となっている。
各社が提供している三大疾病保障特約
保険会社がどのような三大疾病保障特約を提供しているか、具体的に確認する。
アフラック生命「三大疾病保障プラン(終身保険)」
- がん(悪性新生物):初めて診断確定されたとき
- 急性心筋梗塞:60日以上の労働制限状態が続いたとき
- 脳卒中:60日以上の言語障害などが継続したとき
- 保険金の支払いは1回のみ
- 出典:アフラック生命「三大疾病保障プラン」
日本生命「3大疾病3充マル(新3大疾病保障保険)」
- がん(悪性新生物):初めて診断確定されたとき
- 急性心筋梗塞:所定の状態が60日以上続いたとき or 治療の手術を受けたとき
- 脳卒中:所定の状態が60日以上続いたとき or 治療の手術を受けたとき
- 支払い条件を満たさなくても、所定の急性心筋梗塞・脳卒中と診断確定された場合には、特定疾病診断保険金として3大疾病保険金額の10%が支払われる。
- 保険金の支払いは1回のみ
- 出典:日本生命「ニッセイ みらいのカタチ 新3大疾病保障保険」
上記のように、支払い条件は保険会社によって異なる。保障内容にも違いがみられるため、保険料とのバランスを踏まえたうえで選択するとよい。
三大疾病保障特約の注意点
三大疾病保障特約を付帯する場合の注意点としては、デメリットでも解説したが、急性心筋梗塞・脳卒中の支払い条件が厳しいことにある。
三大疾病保障という名前だけみると魅力的に感じるかもしれないが、「所定の状態60日以上」というハードルは高い。
単に医療保険の入院日額を増やしたほうが多くの給付金を受け取れる可能性がある。
別の見方をすれば、60日以内の症状であれば貯蓄や医療保険で対応し、長引いた場合に三大疾病保障を活用すると考えることもできる。
一般的に治療費の負担は治療期間が長いときに大きくなる。条件が厳しいため手頃な保険料で加入できるというメリットもあるため、考え方次第といえる。
定期保険に三大疾病保障特約は付けたほうがいいの?自分に適した保険の選び方
一般的には死亡保険や医療保険、がん保険に加入する人は多い。三大疾病保障特約を付帯するかどうかについては判断が難しいかもしれない。
ここでは三大疾病保障特約を中心に自分に適した保険の選び方について解説する。
加入目的を明確にする
三大疾病保障特約に加入する目的は、がん・急性心筋梗塞・脳卒中になった場合の金銭的負担の軽減である。
またどのような状況に対応したいかも重要である。前述したが、急性心筋梗塞・脳卒中については60日以上の状態継続が支払い条件となっている。
三大疾病保障特約を付帯する場合、長期の治療に対する保障を目的としよう。
この点が曖昧だと、加入してから保障内容に不満を感じる可能性がある。
また三大疾病保障特約を治療が長引いたときの保障と考えると、少なくとも60日間の治療費や生活費を余剰資金として準備できる。
加入目的が明確になれば、将来のリスクへの対応もしやすくなる。
保障内容は十分か
三大疾病保障特約は、一般的にまとまった資金を受け取れる保険である。
保険金額は保険会社や商品によって異なるが、数百万円を受け取れる保険だ。
治療費と十分かどうかを検討しなければならない。
保険金額を多めに設定し、金銭的負担を軽減する方法もあるが、基本的には貯蓄と併用するとよい。
自分のライフプランや収入を確認する
保険料を支払える余力があるなら三大疾病保障特約に加入したい人は多いだろう。
三大疾病は誰でも疾患する可能性はあり、保険で備えておけば安心である。
保険料の負担が心配な場合は、自分のライフプランを立て、将来の収支を確認するとよい。
収支は長い目で見ると変動するため、収入減や支出増が生じた年度でも保険料を払えるか確認できる。
定期保険に三大疾病保障特約を付けて、三大疾病になったときのリスクに備えよう
三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)は、日本人の死因の約60%を占める。
そして、三大疾病保障特約はそれらによって所定の状態になったとき、死亡した時に保険金が受け取れる保険である。
本記事では、三大疾病保障特約について、保険金が受け取れる具体的なケースや、加入するメリット・デメリットについて解説した。
三大疾病に罹るリスクはみな抱えており、いざという時のためにも三大疾病保障特約に加入して備えておくと良いだろう。
しかし、三大疾病保障特約にも多くの種類がある。その上、加入する際には加入目的や、保障内容、保険料、保険期間など考慮すべき点が多数存在する。
それらを全て自分で考え、数多くある中から最適な商品を見つけ出すのは極めて難しいだろう。
そのため、保険について考えた時は、専門家に相談することをおすすめする。
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