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退職金のセットプランはお得?高金利の定期預金に申し込む前の注意点

退職金が振り込まれたあと、銀行から「定期預金 年12%」という案内が届き、話がうますぎると感じたことはありませんか?

窓口で聞くと、高い金利がつくのは投資信託やファンドラップを一緒に申し込む場合だけ。金利にはひかれるものの、投資信託にどれだけ費用がかかるのかは、案内を見てもわかりません。断れば高い金利を逃してしまう気もして、返事を決められない。

しかし、年12%の特別金利※がつくのは最初の3か月だけです。500万円を預けても、受け取る利息は税引後で約12万円。一緒に買う投資信託の購入時手数料が3.3%なら、500万円分で16.5万円かかってしまいます。

※ 特別金利:セットプランで、定期預金に最初の一定期間だけつく高い金利。三菱UFJ信託銀行・三井住友信託銀行では、3か月の満期後は店頭金利で自動継続されます(2026年9月時点)。

この記事では、実際の金融機関のプランをもとに、定期預金の利息と投資信託の費用を円に直して比べる方法をまとめました。満期後に確かめることも紹介しています。契約する前に、セットプランの損得を確かめるときの参考にしてください。

この記事でわかること
  • 年12%の3か月定期で受け取れる利息の額
  • 投資信託の費用を円で出す方法
  • 定期預金だけにした場合との1年後・5年後の手取り
  • 3か月の満期後に確かめること
目次

【注意】退職金のセットプランは金利だけで決めない

セットプランが得かどうかは、特別金利で増える利息(税引後)と一緒に買う投資信託の費用を円に直し、同じ期間で比べて決めましょう。

計算してみると、年12%の金利がついても、1年目から投資信託の費用のほうが多くなってしまうことがあります。

自分で計算するのが難しいときは、契約する前に提案書をIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に見せましょう。IFAは、特定の銀行や証券会社に属さず、独立した立場で資産運用の相談に乗るアドバイザーです。定期預金だけにする場合や、ほかの会社の投資信託を買う場合とも比べてもらえます。

高い金利がつくのは最初の3か月だけ

「年12%」と書かれていれば、500万円で1年に60万円の利息がつくように読めます。ところが、セットプランの特別金利は、ほとんどが3か月ものの定期預金につく金利です。年12%は1年あたりに直した数字で、実際に受け取るのは3か月分の利息になります。

500万円に年12%で3か月預けると、利息は税引前で15万円。税金を引くと、手元に入るのは約12万円です。満期のあとは店頭金利(銀行がふだん窓口で示している金利)に戻り、三菱UFJ信託銀行の3か月ものの定期預金なら年0.500%になります(2026年9月21日時点)。

金融庁も、定期預金とセットで投資信託を勧められたときの相談事例で、金利が優遇される期間の短さに注意を促しています。

通常、金利優遇が適用される期間は制限されています。一般に、数ヶ月程度の場合が多いようなので、実際に受け取る利息がどの程度になるか予め把握することが重要です。

金融庁「預金・融資等に関する相談事例等及びアドバイス等」5.-2 円定期預金とセットでの投資信託販売に関する相談等

銀行が年12%の金利を出せる仕組み

では、なぜ銀行は年12%もの金利をつけられるのでしょうか。答えは、セットで買う投資信託の費用にあります。

投資信託を買うと、購入時手数料を販売会社に支払います。持っている間は運用管理費用(信託報酬)が差し引かれ続け、その一部も販売会社が受け取ります。つまり銀行にとって、定期預金の上乗せ利息は3か月で終わる支払いです。一方で、投資信託の手数料は、あなたが持ち続ける限り入ってきます。

ただし、セットプランがいつも損になるわけではありません。購入時手数料がかからない投資信託を選べる場合や、もともと買うつもりだった投資信託が対象に入っている場合は、上乗せ利息の分だけ手元のお金が増えます。どちらになるかは、あなたが申し込む条件の数字で決まります。

【計算】セットプランの損得を円で確かめる

提案書に書かれた定期預金の額や金利、投資信託の費用を選ぶか入れると、特別金利で増える利息と投資信託の費用を円で比べられます。最初は記事の例の数字が入っているので、そのまま試すこともできます。分からない数字は「わからない」を選んでください。

計算ツール

退職金セットプランの損得チェック

提案書の数字を選ぶか入れるだけで、特別金利で増える利息と投資信託の費用を円で比べられます。最初は記事の例の数字が入っています。

定期預金

定期預金にいくら預けますか?

提案書の金額を選ぶか、数字を入れてください。

特別金利

定期預金の特別金利は年何%ですか?

案内に書かれた年率(税引前)と期間を選んでください。

特別金利(年率)
特別金利がつく期間

満期後の金利

満期後の金利は年何%ですか?

満期後に続く定期預金の店頭金利です。

投資信託

一緒に買う投資信託はいくらですか?

セットの条件として申し込む投資商品の額です。

投資信託の費用

投資信託の費用はいくらですか?

交付目論見書の「手数料」欄に載っています(税込)。ファンドラップは報酬と投資信託の費用の合計を入れてください。

購入時手数料買うときに1回
運用管理費用持っている間、毎年

持つ期間

投資信託は何年くらい持つ予定ですか?

選ぶとすぐに結果が出ます。

特別金利で増える利息(税引後)
購入時手数料 運用管理費用

    契約する前にやること

      入力した内容・計算の前提

      ※入力した数字をもとにした単純計算の目安です。利息の税金は20.315%で計算しています。「特別金利で増える利息」は、同じ期間に満期後の金利で預けた場合より増える分です。投資信託の値上がり・値下がりと、売るときの費用・税金は含めていません。運用管理費用は、投資する額が変わらない前提で計算しています。

      相談相手は、特定の金融機関に属さないIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)です。

      セットプランの条件を金融機関ごとに確かめる

      セットプランを比べるときは、定期預金にいくらまで預けられるかと、特別金利が何か月つくかを先に確かめましょう。

      条件は、金融機関によって違います。投資信託やファンドラップと組み合わせるプランのうち、公式サイトで条件を確かめられたものを表にまとめました。

      主な金融機関のセットプランの条件

      スクロールできます
      金融機関(プラン)使える人申込額の条件定期預金の特別金利定期預金に預けられる額
      三菱UFJ信託銀行(ご退職者特別プラン 投信コース)50歳以上。退職日か退職金を受け取った日の遅いほうから3年後の月末まで500万円以上3か月 年12.0%(税引後 年9.56%)総額のうち定められた割合以上を投資信託に、残りを定期預金に(割合は窓口で案内)
      三井住友信託銀行(退職金特別プラン 投資運用コース 運用50タイプ)退職から3年以内500万円以上(うち投資商品250万円以上)3か月 年12.00%(税引後 年9.562%)申込額の50%以下
      三井住友信託銀行(同 運用20タイプ)退職から3年以内500万円以上(うち投資商品100万円以上)3か月 年4.00%(税引後 年3.187%)申込額の80%以下
      横浜銀行(退職金専用特別金利定期預金プラン 資産運用コース)退職金を受け取ってから2年以内投資信託・ファンドラップ 合わせて240万円以上3か月 年12.0%(税引後 年9.5622%)投資商品と同じ額か、退職金の額の少ないほうまで
      みずほ信託銀行(退職金運用プラン)退職金を受け取ってから1年以内投資信託 500万円以上1億円未満3か月(金利は店頭で案内)公式サイトに記載なし

      ※ 出典:各社の公式サイトをもとに作成(2026年9月時点)。三菱UFJ信託銀行の特別金利は2026年10月30日申込分まで、三井住友信託銀行と横浜銀行は2026年9月30日までの条件。

      特別金利や条件は、数か月ごとに見直されます。最新の金利をほかの銀行と比べたい場合は、退職金の定期預金の金利ランキングで確かめてください。

      定期預金に預けられる額は投資する額で決まる

      退職金の多くを年12%の定期預金に預けたい、と考える方もいるでしょう。ところが、年12%がつく定期預金に預けられるのは、三井住友信託銀行では申込総額の50%以下、横浜銀行では投資信託と同じ額までです。どちらも、1,000万円を年12%で預けるには、投資信託も1,000万円以上買うことになってしまいます。

      反対に、三井住友信託銀行の運用20タイプのように投資の割合が小さいプランでは、特別金利は年4.00%です。金利が高いプランほど、投資に回すお金が多くなってしまう仕組みです。

      セットの対象になる投資信託を確かめる

      定期預金と組み合わせられるのは、投資信託やファンドラップです。ただし、その金融機関が扱う投資信託のすべてがセットの対象になるわけではありません。三菱UFJ信託銀行や三井住友信託銀行にも、対象外の投資信託があります。

      NISA口座で買いたい場合は、その投資信託がセットの対象になるかを、申し込む前に担当者に聞いておきましょう。

      ファンドラップを選ぶ場合は、投資一任の報酬と組入れ投資信託の費用の両方がかかります。費用の見方は、ファンドラップの手数料が高いと感じたときを参考にしましょう。セットの対象に仕組債が入っている場合は、退職金で勧められた仕組債のリスクもあわせて確かめてください。

      定期預金は途中で解約すると特別金利がつかない

      特別金利の期間中に定期預金を解約すると、特別金利がつかなくなってしまいます。横浜銀行は、預けた日から解約した日までを中途解約利率で計算します。三菱UFJ信託銀行と三井住友信託銀行は、銀行がやむを得ないと認めた場合に限って途中の解約を受け付けています。三菱UFJ信託銀行の場合、中途解約利率で計算した結果、受け取る利息が0円になってしまうこともあります。

      3か月以内に使う予定のお金は、セットの定期預金に入れないようにしましょう。

      損得の計算に使う数字を担当者に聞く

      損得の計算には、次の数字がそろえば足ります。提案書に書かれていない数字は、担当者に書き込んでもらいましょう。

      スクロールできます
      項目記入例どこでわかるか
      定期預金に預ける額500万円提案書
      特別金利と期間年12.0%・3か月プランの案内
      満期後の金利年0.500%担当者に聞く
      投資信託に回す額500万円提案書
      購入時手数料(税込)3.3%交付目論見書・重要情報シート
      運用管理費用(年・税込)1.65%交付目論見書・重要情報シート
      投資信託を持つ予定の年数5年自分で決める

      ※ 記入例の投資信託の料率は仮の数字。

      1年目から利息より投資信託の費用が多くなる

      定期預金と投資信託に500万円ずつ預けると、1年で受け取る利息は約13.4万円、投資信託の費用は約24.8万円です。1年目から、費用のほうが多くなってしまいます。

      「年◯%」のままでは、利息と費用を比べられません。定期預金の利息は税金を引いた額に、投資信託の費用は持つ年数分を合計した額に直して比べましょう。

      定期預金の利息からは20.315%の税金が引かれる

      定期預金の利息は、受け取るときに税金が引かれます。

      利子所得は、原則として、その支払を受ける際、利子所得の金額に一律15.315パーセント(他に地方税5パーセント)の税率を乗じて算出した所得税および復興特別所得税が源泉徴収され、これにより納税が完結する源泉分離課税の対象となり、確定申告をすることはできません。

      国税庁「No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)」

      500万円に年12%で3か月預けた場合、利息の15万円から約3万円が引かれ、手元には約12万円が入ります。満期後に年0.500%で残りの9か月を預けても、増えるのは税引後で約1.5万円です。1年間の利息は、合わせて約13.4万円になります。

      投資信託の費用は持っている間ずっとかかる

      投資信託の手数料というと、買うときに払う購入時手数料を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、費用は持っている間もかかり続けます。500万円分を買う場合で、円に直してみましょう。

      スクロールできます
      費用かかる時期500万円分を買った場合載っている資料
      購入時手数料買うときに1回3.3%なら16.5万円交付目論見書・重要情報シート
      運用管理費用(信託報酬)持っている間ずっと年1.65%なら年8.25万円
      5年で41.25万円
      交付目論見書・重要情報シート
      信託財産留保額売るとき(ない商品もある)0.3%なら1.5万円交付目論見書

      ※ 料率は計算用の仮の数字。運用管理費用は、投資する額が変わらない前提で計算。

      比べてみると、定期預金の利息は1年で約13.4万円。一方で、投資信託の費用は購入時手数料と1年分の運用管理費用だけで約24.8万円になります。年12%の利息がついても、1年目から費用のほうが約11.3万円多くなってしまいます。

      比べるときの目安も覚えておきましょう。定期預金と投資信託が同じ額で、年12%が3か月つくプランなら、店頭金利(年0.500%)で預けた場合より増える利息は、税引後で投資する額の約2.3%です。購入時手数料と、持つ年数分の運用管理費用の合計が投資額の2.3%を超えるなら、セットにしないほうがお金が残ります。購入時手数料が3.3%なら、それだけで超えてしまいます。

      1,000万円で比べたセットプランの損得

      同じ500万円を投資信託に回すなら、この例のセットプランは、費用の低い投資信託を自分で買う場合より、5年後に手元に残るお金が約43.8万円少なくなってしまいます。

      ここまでの計算を使って、退職金1,000万円をセットプランで預けた場合と、定期預金だけにした場合、定期預金と費用の低い投資信託を自分で組み合わせた場合を比べました。

      1年後と5年後に手元に残る額

      スクロールできます
      1,000万円の預け方1年後の利息(税引後)1年後の費用1年後に利息から費用を引いた額5年後に利息から費用を引いた額
      A:セットプラン
      定期預金500万円(3か月 年12.0%)+投資信託500万円(購入時手数料3.3%・運用管理費用 年1.65%)
      約13.4万円約24.8万円約−11.3万円約−36.3万円
      B:定期預金だけ
      1,000万円(3か月 年2.5%)
      約8.0万円0円約+8.0万円約+23.9万円
      C:自分で組み合わせる
      定期預金500万円(年0.500%)+費用の低い投資信託500万円(購入時手数料0円・運用管理費用 年0.1%)
      約2.0万円約0.5万円約+1.5万円約+7.5万円

      ※ Aは三菱UFJ信託銀行の投信コースの特別金利で、定期預金と投資信託を500万円ずつとした試算(割合は仮定)。Bは同行の定期預金コース(1,000万円以上・1回限り)の特別金利(いずれも2026年9月時点)をもとにした試算。特別金利の期間が終わったあとは年0.500%で継続、利息の税率は20.315%。投資信託の料率は仮の数字で、運用管理費用は投資する額が変わらない前提。投資信託の値上がり・値下がりは含めていません。

      AとCは、どちらも500万円を投資信託に回す預け方です。同じ投資先なら値動きも同じになるため、5年後に手元に残る額は、AのほうがCより約43.8万円少なくなってしまいます。この43.8万円は、すべて費用の違いから生まれたものです。

      Bは投資をしないため、値下がりはしません。そのかわり、物価が上がると、預金の価値は目減りしてしまいます。

      5年持つと投資信託の費用は約58万円になる

      1年目に費用が利息を上回るのは約11.3万円ですが、運用管理費用は2年目以降も毎年かかります。Aは5年間で費用が約57.8万円になり、利息の約21.4万円を大きく上回ってしまいます。

      定期預金の上乗せ利息は最初の3か月で受け取り終わる一方で、投資信託の費用は持っている限り増え続けます。長く持つつもりの投資信託ほど、運用管理費用の料率を確かめてから選びましょう。

      値下がりすると上乗せ利息では埋まらない

      比較表では、投資信託の値上がりや値下がりを入れずに計算しました。実際には、投資信託に元本の保証はありません。500万円分の投資信託が2割下がると、100万円減ってしまいます。特別金利で受け取る約12万円では埋まらない金額です。

      守られ方にも違いがあります。定期預金は、金融機関が破綻しても預金保険で守られます。

      定期預金や利息の付く普通預金等(一般預金等)は、預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。

      金融庁「預金保険制度」

      これに対して、投資信託は預金ではないため、預金保険の対象外になってしまいます。

      同じ銀行に給与の振込口座などほかの預金がある場合は、セットの定期預金と合わせて1,000万円までが保護の対象になります。退職金を1つの銀行にまとめて預ける前に、その銀行にある預金の合計も確かめておきましょう。

      セットプランを選んでも損をしない条件

      一方で、セットプランを選んだほうがお金が多く残る場合もあります。

      スクロールできます
      当てはまる場合お金が多く残る理由
      購入時手数料がかからない投資信託をセットで選べる特別金利で増える利息(投資額の約2.3%)から、運用管理費用だけを引けばよい
      もともと同じ金融機関で買う予定だった投資信託が対象に入っているどちらにしても払う費用なので、特別金利の分だけ利息が増える
      持つ予定の年数が短い運用管理費用がかかる年数が少なく、費用の合計が小さい

      どれに当てはまるかは、計算ツールに提案書の金額と料率を入れると確かめられます。

      ただし、表に当てはまり、費用の面で損をしないとわかっても、確かめることがもう一つあります。セットで買う投資信託が、定期預金の条件がなくても自分で選ぶ商品かどうかです。

      今持っている投資信託と投資先が重なっていないか、値下がりしたときに減る金額を受け止められるかは、商品ごとに確かめましょう。見るところは「銀行で勧められた投資信託は買ってよい?購入前に確認したい費用と仕組みについて」を参考にしてください。

      費用のほうが多くなる条件なら、預け方を見直しましょう。定期預金と投資信託を合わせて、ご自身に合う条件かどうかを無料相談で確かめませんか。

      \ セットプランの提案書を見せるだけ /

      3か月の満期後に確かめること

      申し込む前に、満期後の金利と、満期になったお金をいつ何に使うかを決めておきましょう。

      特別金利の3か月が終わると、定期預金はふだんの金利に戻ってしまいます。そのお金をどうするかを決めていないと、満期の案内が届いてから慌てて預け先を決めることになりかねません。

      満期後は店頭金利で自動継続される

      特別金利の定期預金は、満期になると自動で継続される仕組みです。三菱UFJ信託銀行と三井住友信託銀行では、継続したあとは、その時点の店頭金利が適用されます。横浜銀行の資産運用コースも、自動継続だけの扱いです。

      三菱UFJ信託銀行の3か月ものの定期預金なら、年12.0%だった金利が年0.500%まで下がり、500万円を3か月預けたときの利息は、税引後で約12万円から約5,000円に減ってしまいます。

      満期後のお金は使う時期で置き場所を決める

      満期になったお金は、いつ使うかで置き場所を分けましょう。

      スクロールできます
      使う時期用途の例置き場所の例
      1年以内年金で足りない生活費、税金や保険料の支払い普通預金
      1〜10年以内車の買い替え、住まいの修繕、子や孫への援助定期預金、個人向け国債
      10年以上先70代後半以降の生活費、介護への備え費用の低い投資信託(NISAを含む)

      退職金から手元に残す現金と、運用に回す額を先に決めておくと、満期のたびに迷わずに済みます。決め方は「60代の資産運用ポートフォリオはどう決める?残す現金と運用に回す額の決め方」を参考にしてください。

      契約する前に提案書をIFAに見てもらう

      定期預金だけにするか、ほかの会社の投資信託を買うかまで比べたいときは、契約する前に提案書をIFAに見てもらいましょう。

      計算して「思ったほど得ではない」とわかっても、では退職金をどう預ければよいかは、まだ決まっていません。定期預金だけにする案と、ほかの会社の投資信託を買う案まで比べるには、提案した銀行とは別の相談先が必要です。

      銀行の窓口で比べてもらえるのはその銀行の商品だけ

      銀行の担当者も、ほかの商品と比べたうえで提案することになっています。金融庁の「顧客本位の業務運営に関する原則」が、金融機関に比べながら提案するよう求めているからです。

      具体的な金融商品・サービスの提案は、自らが取り扱う金融商品・サービスについて、各業法の枠を超えて横断的に、類似商品・サービスや代替商品・サービスの内容(手数料を含む)と比較しながら行うこと

      金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」原則6(注1)2024年9月26日改訂

      ただし、比べる対象は「自らが取り扱う」商品です。セットプランの窓口で比べてもらえるのは、その銀行の投資信託と、その銀行のプランの中の選択肢に限られてしまいます。ほかの証券会社で購入時手数料がかからない投資信託とまでは、比べてもらえません。

      IFAならほかの会社の商品とも比べられる

      複数の証券会社と提携しているIFAなら、銀行で扱っていない投資信託も含めて比べられます。相談するときは、セットプランの提案書をそのまま持っていってください。

      スクロールできます
      IFAに頼めることわかること
      セットプランの利息と費用を円で計算する申し込むと1年後・5年後にいくら残るか
      定期預金だけの場合や、ほかの会社の投資信託と比べる同じ額を預けたときに、どの方法でいちばんお金が残るか
      退職金のうち、運用に回してよい額を出すセットの投資信託に回す額が家計に合っているか
      今持っている投資信託や預金と合わせて見る投資先の重なりや、1つの銀行への預金の集中

      退職金のほかにも投資信託や株式を持っている場合は、「60代の投資信託はどう見直す?保有資産の一覧化と重複・偏りの整理手順」の手順で一覧にしておきましょう。相談の場で全体を見てもらえます。銀行や証券会社、FPなど、相談先ごとの違いは「60代の資産運用はどこに相談する?IFAがおすすめな理由と選び方」で紹介しています。

      相談するIFAを探すなら、資産運用ナビが便利です。金融機関に属さない資産運用アドバイザー(IFA)を無料で紹介しています。セットプランを申し込むかどうか、提案書をもとに相談してみてください。

      \ 契約する前にほかの預け方と比べる /

      退職金のセットプランでよくある質問

      退職金を受け取ってから時間がたっていても申し込めますか?

      金融機関によって期限が違います。みずほ信託銀行は受け取ってから1年以内、横浜銀行は2年以内、三井住友信託銀行は退職から3年以内です。三菱UFJ信託銀行は、退職日か退職金を受け取った日の遅いほうから3年後の月末までが対象です(2026年9月時点)。

      投資信託を買わずに定期預金だけ申し込めますか?

      定期預金だけのコースを用意している金融機関もあります。三菱UFJ信託銀行の定期預金コースは1,000万円以上で3か月 年2.5%(1回限り)、三井住友信託銀行の定期預金コースは500万円以上で3か月 年2.20%、横浜銀行の定期預金コースは240万円以上で3か月 年2.0%です(2026年9月時点)。金利はセットプランより低くなりますが、投資信託の費用はかかりません。

      セットで買う投資信託はNISA口座で買えますか?

      NISA口座で買う投資信託がセットの対象になるかは、申し込む前に担当者に聞きましょう。なお、NISAで非課税になるのは、売ったときの利益や分配金にかかる税金です。購入時手数料や運用管理費用は、NISA口座でも同じようにかかります。

      セットの定期預金は預金保険で守られますか?

      守られます。同じ金融機関のほかの定期預金や利息のつく普通預金と合算して、元本1,000万円までとその利息が保護の対象です。セットで買った投資信託は対象外です。

      出典

      この記事を書いた人

      資産運用メディア編集部は、初心者から上級者までが「将来に備える確かな運用判断」を得られるよう、公的統計や最新市場データに加え、自社アンケートを基に中立的な情報を発信しています。記事は資産運用アドバイザーと投資家を結ぶプラットフォーム「資産運用ナビ」を運営するアドバイザーナビ株式会社が監修。おすすめの資産運用やおすすめのIFAなど、読者が自身に最適な資産運用の相談先を見つけることができるよう、適切な情報発信に努めている。

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