- 円安の時にFXで儲かるための方法が知りたい
- 円安の時にFXで何をするべきか知りたい
- FXを円安・円高のどちらのタイミングで始めるべきかわからない
歴史的な円安進行にある現在、FXのトレード手法に悩んでいる人も多いだろう。
「これだけ円安が進むとトレードで利益を出せるか分からない」と考えている人もいるかもしれない。
円安が進行する環境下において、FXではどのように利益を狙えばいいのだろうか。
本記事では、円安時のFXにおいて利益を出すためにFXの取引手法のポイントやリスクについて解説する。
円安時のFX取引で利益を出すためのポイント
円安が進む環境下において、FXで利益を出すためには次のようなポイントを重視したい。
- レバレッジを活用する
- 通貨ペアを選定する
- 短期取引を取り入れる
それぞれくわしく解説していこう。
レバレッジを活用する
FXではレバレッジ取引を行うことができる。
レバレッジ取引とは、預け入れた資金を証拠金として活用することで、実際の金額よりも大きな金額で取引ができることである。
たとえば、50万円の資金に10倍のレバレッジを掛けると、500万円分の取引を行うことが可能となる。
円安トレンドが明確になっている場合は、レバレッジ取引を活用することで利益を最大化できるメリットがある。
レバレッジ取引では少ない資金で大きな利益を狙うこともできるので、まとまった投資資金がない人も取引のチャンスを活かすことが可能だ。
ただし、レバレッジ取引は大きなリターンが期待できる分、リスクも大きくなってしまう。
もし金利政策の変更や政変などで一気に円高へ推移したときは、大きな損失が出ることも考えられるだろう。
レバレッジ取引に取り組む際は、リスクの大きさについても十分注意する必要がある。
通貨ペアを選定する
FXでは多くの通貨ペアでの取引が可能であるため、「どの通貨ペアで取引すればよいのだろう」と悩む人も少なくない。
特に相場が大きく変動しているときであれば、なおさらである。
為替市場が円安に進行しているときは、円に対して価値が上昇しやすい通貨ペアを選ぶことがおすすめだ。
例として、次のような通貨ペアが挙げられる。
- 米ドル/日本円
- ユーロ/日本円
- 豪ドル/日本円
- ポンド/日本円
たとえば、豪ドルは日本円に比べて金利が高い通貨であるため、円安進行しやすい傾向にある。
そのため、一方向にトレンドが動くときには、トレードしやすい通貨ペアといえるだろう。
また、上記で挙げた通貨ペアはどれもメジャー通貨ペアであることから、流動性が高いことも特徴だ。
流動性の高さはトレードの安定性にもつながるため、投資家は狙ったレートで約定しやすいメリットがある。
ただし、どの通貨ペアでトレードすべきかは円安進行している背景にもよる。
実際に通貨ペアを選定する際は、市場分析をよく行った上でトレードに取り組むようにしよう。
短期取引を取り入れる
FXには、スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなどポジションの保有期間によってさまざまなトレード手法がある。
円安へ推移しているときは、スキャルピングやデイトレードなど短期取引を取り入れることがおすすめだ。
- スキャルピング
- 数秒~数分など短い時間で取引を繰り返す手法
- デイトレード
- 1日でポジションを決済し、翌日まで持ち越さない手法
短期で一気にトレンドが動く相場では、短期的な売買を繰り返すことで利益を積み上げやすい傾向にある。
とはいえ、長期的な円安進行が見込まれるときは、スイングトレードなどポジションを長く持つ手法も十分利益を狙える。
また、スキャルピングでは短期の値動きを読むことが難しく、上手く利益を出せないこともある。
トレード手法を決めるときは、自分のリスク許容度に合ったものを選定することが重要だ。
円安時のFX取引のリスクとその回避方法
円安時にFXへ取り組む際は、次のようなリスクに注意したい。
- 逆張りによる損失
- 不十分な資金管理による損失
- 相場変動に気付かないことによる損失
それぞれリスクの要因と対策方法について紹介していこう。
逆張りによる損失
円安トレンドが明確な相場において、逆張りを仕掛けることはリスクが高いといえる。
逆張りとは、相場のトレンドに逆らって売買する方法である。
円安進行が進む環境では、市場心理は強気に働くことが多い。
「そろそろリバウンドがくるのでは」という狙いから逆張りを仕掛ける人もいるが、結果は一時的なものであることが多い。
もちろん短期的な反発が起きる可能性は十分にあるものの、そのタイミングを正確に掴むのは難しいだろう。
トレンドが一方向に進む環境下においては、逆張りで利益を狙うよりも、順当にトレンドに乗ったトレードを行うことがおすすめだ。
不十分な資金管理による損失
FXでは、資金管理を徹底することも重要だ。資金管理とは、自分の投資資金の状況を把握し、正しく利益確定・損切りを行うことである。
特に、急激な円安進行が起きている市場では、一気に動向が変化することも珍しくない。
もし自分の読みと外れた方向に市場が動くと、損失が広がることも想定される。
資金管理を徹底していなければ、そうしたときに素早く損切りができず、ズルズルと損失が広がってしまうケースもある。
反対に、明確な損切りルールがあれば、急激な相場変動にも慌てずに対処することができる。
投資資金を守るためには、利益確定や損切りのルールを立てたうえで十分資金管理を行うことが重要だ。
相場変動に気付かないことによる損失
FXでは、常に情報収集に取り組む必要がある。
一方向にトレンドが動いている市場であっても、金利政策の変更や政変、地政学的リスクの高まりなどが起これば、たちまち逆方向へ相場が進むことも考えられる。
もし、そうした情報をキャッチできていなければ適切なポジション管理が行えず、一気に損失幅が広がることも考えられる。
高いレバレッジ倍率をかけていれば、強制ロスカットが執行されることもあるだろう。
為替相場は常に変動しているため、最新の動向をチェックするためには、日頃から情報収集に取り組む姿勢を身につけよう。
FX会社によっては、アナリストによるレポートやマーケット解説を提供しているところもある。
プロの見解や見通しを知れる機会にもなるため、そうしたサービスを有効活用することもおすすめだ。
円安で始めるFX取引でやるべきこと
円安時にトレードを行う際は、次のようなことを心がけたい。
- トレンドフォローで取引を行う
- テクニカル分析のスキルを身につける
- リスク分散を行う
それぞれくわしく解説していこう。
トレンドフォローで取引を行う
明確な円安トレンドがある相場では、流れに沿ったトレンドフォローで売買することがおすすめだ。
急激に円安へ推移する相場を見ると、「そろそろ反発するのではないか」という気持ちになるかもしれない。
一時的なリバウンドを狙って逆張りを仕掛ける手法もあるものの、そのタイミングをはかることはかなり難しいといえる。
もし逆張りによるタイミングを外してしまったら、大きな損失を抱えることにもなりかねない。
分かりやすくトレンドが出ている相場では、素直に順張りでトレードを行うようにしよう。
テクニカル分析のスキルを身につける
FXに取り組む際は、テクニカル分析のスキルを身につけることが欠かせない。
テクニカル分析と聞くと「難しそう」、「自分にはハードルが高い」と感じる人もいるかもしれない。
しかし、テクニカル分析にはさまざまな手法があり、中には初心者でも取り組みやすいものもある。
例として、次のようなテクニカル分析は初心者でも分かりやすい。
- 移動平均線
- RSI(相対力指数)
- ボリンジャーバンド
- MACD・サポートラインとレジスタンスライン
- トレンドライン
たとえば、移動平均線は一定期間のチャートを線で結んだもので、トレンドの方向を読み解くのに使われる。
ひと目でトレンドを把握できることから、初心者でも取り組みやすいテクニカル分析だ。
FX会社によっては、テクニカル分析ができるツールを無料で提供しているところもある。
さまざまな分析方法を試してみて、活用しやすい手法を見つけてみよう。
リスク分散を行う
FXでは、リスク分散を徹底することも重要だ。リスク分散では、特に「タイミングの分散」と「通貨ペアの分散」を心がけたい。
たとえば、投資資金が50万円とした場合、一気に50万円すべてを投じるのではなく、市況を見ながら複数回に分けてトレードすることがおすすめだ。
もし一気に資金を投資してしまうと、高値掴みのリスクが高まることに加えて、損失をカバーする余力も失われてしまう。
急に相場が変動したときに対応するためには、投資資金の一部を手元に置いておくとよいだろう。
また、通貨ペアを分散することも重要だ。1つの通貨ペアに集中して投資すると、相場の読みが外れたときに一気に損失を被ってしまう。
しかし、複数の通貨ペアに分散投資していれば、損失と利益をカバーし合える可能性がある。
よりリスク分散の効果を高めるためには、なるべく相関性の低い通貨ペアを選ぶようにしよう。
FXは円安、円高のどちらで始めるべきなのか
これから初めてFXをスタートする初心者にとっては、「円高と円安はどちらが利益を狙いやすいのだろう」と疑問に感じることも多いだろう。
ここでは、円高・円安のどちらがFXに有利かという点や、円高時にトレードを行うときの注意点について解説していく。
FXは円安・円高どちらでもトレードのチャンスがある
為替相場を使ったトレードでは、「日本円を売って外貨を買い、その後円安に相場が動いたときに日本円へ戻す」ということで為替差益を得られる。
このことから、「FXは円安進行する相場の方が向いている」と考える人も多いかもしれない。
たしかに、外貨預金など現物のやり取りを伴う取引であれば、円安進行する相場の方がチャンスが大きいといえる。
しかし、FXでは現物のやり取りを伴わないため、「売り」から入ることも可能である。
たとえば、「外貨が高いときに売り、安くなったタイミングで買い戻す」ということによって利益を得ることができる。
つまり、FXでは円高でも円安でもトレードのチャンスがあるということだ。
重要なのは円安か円高かということではなく、そのときの相場を正しく把握し、それに見合ったトレード手法を選択することである。
円高時のトレードの注意点
円高がトレンドの市況で取引を行うときは、主に次のような点に気を付けたい。
- レバレッジ管理を適切に行う
- ポジションの保有期間を短くする
- 損切りのラインを決めておく
- 資金管理を徹底する
- 自分の投資意向に合った投資戦略を立てる
たとえば、一方向にトレンドが動くときは、レバレッジをかけたトレードを行うことで利益を最大化できるメリットがある。
しかし、読みと外れた方向に推移してしまうと、一気に大きな損失を抱えてしまいかねない。
レバレッジ倍率は「大きければよい」というわけではなく、自分のリスク許容度に見合った倍率を設定するようにしよう。
また、損切りのラインを決めておくことも重要だ。損切りのラインを決めていないと、ズルズルとポジションを保有してしまい、結果的に損失が広がってしまうことがある。
損失を最低限に抑えるためには、あらかじめ損切りを行うラインを具体的に設定しておくことがおすすめだ。
円安時のFXで利益を狙おう
円安進行がトレンドの市況では、主要通貨ペアによるトレードで利益を狙えるチャンスがある。
適切なレバレッジ取引を取り入れれば、効率的に利益を得ることも可能だ。
ただし、トレンドが発生している市場においても、金融政策の変更や政変、地政学的リスクの高まりなどによって大きく相場が変動することもある。
よりリスクを低減するためには、資金管理の徹底や情報収集に取り組むことを心がけよう。