- UBS証券がどのような会社なのか知りたい
- UBS証券やUBSグループの評判・外部評価を確認したい
- UBSのような富裕層向けサービスと、IFAなどの相談先の違いを知りたい
UBS証券株式会社は、スイスに本拠を置くUBSグループの日本法人の一つである。
ただし、UBS証券を「一般的なネット証券」や「誰でも少額から口座開設できる個人向け証券会社」として理解すると、実態とズレが生じやすい。
日本におけるUBSグループのサービスは、UBS証券株式会社、UBS銀行 東京支店、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社など複数の法人が役割を分けて提供している。
特に富裕層向けのウェルス・マネジメントは、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社やUBS銀行 東京支店のサービスとして確認するのが自然だ。
結論からいうと、UBSブランドの資産運用相談は、まとまった金融資産があり、グローバル投資、資産承継、事業承継、不動産・信託なども含めて相談したい人に向いている。
一方、NISAや投資信託の積立を少額から始めたい人、手数料を抑えて自分で取引したい人は、ネット証券やIFAなど他の相談先も比較した方がよい。
本記事では、UBS証券の基本情報、UBSグループの評判を見るポイント、ウェルス・マネジメントの特徴、向いている人・向いていない人を整理する。
UBS証券の基本情報|日本では5法人が役割を分けてサービスを提供

UBS証券株式会社は、UBSグループの日本法人の一つだ。
まずは、UBS証券株式会社の会社概要を確認しよう。
| 商号 | UBS証券株式会社 UBS Securities Japan Co., Ltd. |
|---|---|
| 代表者 | 中村善二(代表取締役会長) 横手信一(代表取締役社長) |
| 資本金 | 449億865万円 |
| 所在地 | 東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi Oneタワー |
| 事業内容 | 証券・投資銀行業務 第一種金融商品取引業務、第二種金融商品取引業務等 |
| 登録番号 | 関東財務局長(金商)第2633号 |
| 加入取引所 | 東京証券取引所 大阪取引所 |
| 加入協会 | 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 一般社団法人日本保険仲立人協会 |
日本におけるUBSグループは、複数の法人がそれぞれの業務を担当している。
「UBS証券」と「UBSのウェルス・マネジメント」を同じものとして考えると混乱しやすいため、主な法人の役割を分けて見ておこう。
| 法人名 | 主な役割 |
|---|---|
| UBS証券株式会社 | 証券・投資銀行業務を担う日本法人。機関投資家・法人向けの投資銀行、株式、債券業務などの文脈で理解しやすい。 |
| UBS銀行 東京支店 | 銀行業務、登録金融機関業務を担う。富裕層向けサービスでは預金、融資、外国為替関連なども扱う。 |
| UBS SuMi TRUST ウェルス・マネジメント株式会社 | ウェルス・マネジメント業務を担う。UBS証券51%、三井住友トラストグループ49%の出資構成。 |
| UBSアセット・マネジメント株式会社 | 資産運用業・助言業を担う。 |
| UBSジャパン・アドバイザーズ株式会社 | 不動産関連の第二種金融商品取引業・助言業などを担う。 |
UBS証券の評判を調べる際は、UBS証券単体の業務と、UBSグループ全体のウェルス・マネジメントサービスを分けて確認することが大切だ。
UBS証券・UBSグループの評判は?外部評価と利用条件を分けて確認
UBS証券の評判を判断する際は、口コミだけでなく、以下の3点を分けて見ると理解しやすい。
- UBSグループ全体の規模・財務基盤
- ウェルス・マネジメント分野での外部評価
- 日本で実際に利用する際の対象者・利用条件
UBSグループは50を超える国・市場で事業を展開
UBSは、個人、法人、機関投資家に金融サービスを提供するグローバル金融機関である。
公式情報では、世界の50を超える国や市場に拠点を構え、主要な金融市場で事業を展開しているとされている。
また、主要格付け機関による格付けも公表されており、2025年12月31日現在、UBS Group AGはMoody’s A2、S&P A-、Fitch A、UBS AGはMoody’s Aa2、S&P A+、Fitch A+とされている。
格付けは安全性や元本保証を意味するものではないが、グローバル金融機関としての信用力を見るうえで参考になる。
2025年の投資資産残高は7兆米ドル超
UBS Group AGは、2025年通期の監査済み決算を公表している。
2025年の親会社株主に帰属する純利益は77億6,700万米ドル、CET1自己資本比率は14.4%とされている。また、グループの投資資産残高は前年比15%増加し、7兆米ドルを超えたと発表されている。
こうした情報は、UBSグループの規模や財務基盤を把握する材料になる。ただし、投資商品ごとの損益や元本の安全性を保証するものではない。
ウェルス・マネジメントでは2026年の外部評価も確認できる
UBSのウェルス・マネジメントサービスについては、外部機関による評価も確認できる。
公式サイトでは、EUROMONEY PRIVATE BANKING AWARDS 2026において、以下の評価を受けたことが紹介されている。
- 日本のベスト・インターナショナル・プライベートバンク
- 日本のベスト投資リサーチ
- アジアのベスト・インターナショナル・プライベートバンク
- 世界のベスト・ファミリーオフィス・サービス
外部評価はサービス検討時の参考になる一方、すべての利用者に同じ満足度や運用成果を保証するものではない。
実際に相談する場合は、対象者、預入条件、手数料、提案される商品のリスクを確認する必要がある。
UBSのウェルス・マネジメントの特徴|口座開設には金融資産3億円相当以上が目安

日本でUBSの富裕層向けサービスを検討する場合、中心となるのはUBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社とUBS銀行 東京支店だ。
公式サイトでは、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社およびUBS銀行 東京支店の口座開設には、金融資産3億円相当以上の預入れが必要とされている。
また、口座開設には所定の審査があり、条件を満たしていても必ず利用できるとは限らない。
UBSと三井住友トラストグループの提携による富裕層向けサービス
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントは、UBSと三井住友トラストグループの提携により提供されるウェルス・マネジメントサービスである。
UBSはグローバル経済・金融市場の情報提供、資産運用、ファミリービジネスや次世代教育、社会貢献に関する情報提供などを担う。
一方、三井住友信託銀行は、不動産コンサルティング、相続・資産承継サポート、事業承継サポート、財務コンサルティング、事業成長サポートなどを提供する。
金融資産だけでなく、家族、事業、不動産、承継まで含めて相談したい富裕層向けのサービスと考えると理解しやすい。
取り扱う金融商品・サービス
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントやUBS銀行 東京支店で確認できる主な商品・サービスは以下の通りだ。
| 提供主体 | 主な商品・サービス |
|---|---|
| UBS SuMi TRUST ウェルス・マネジメント株式会社 | 国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、仕組債、株式ファンド、債券ファンド、マルチアセットファンド、ヘッジファンド、不動産ファンド、プライベート市場ファンド、UBS投資一任運用サービスなど |
| UBS銀行 東京支店 | 円・外貨の定期預金、仕組預金、有価証券担保ローン、不動産担保ローン、外国為替取引、外国為替先渡取引、通貨オプション取引など |
| 三井住友信託銀行 | 事業承継コンサルティング、信託機能を活用した資産管理、不動産コンサルティング、不動産仲介、不動産鑑定評価、土地有効活用、各種預金、住宅ローン、収益不動産向けローンなど |
商品やサービスの選択肢が広い点はメリットだが、商品ごとに手数料、リスク、契約条件が異なる。
特に、仕組債、ヘッジファンド、プライベート市場ファンド、外貨建て商品などは、一般的な投資信託や国内株式よりも仕組みが複雑な場合がある。
提案を受ける際は、期待リターンだけでなく、元本割れリスク、流動性、為替リスク、手数料、途中解約条件を確認しよう。
UBSのウェルス・マネジメントを利用するメリット・デメリット

UBSのウェルス・マネジメントには、富裕層向けサービスならではのメリットがある一方で、利用条件やコスト面の注意点もある。
メリット1|グローバルな投資情報と金融商品にアクセスしやすい
UBSは世界の主要な金融市場で事業を展開しており、グローバル経済・金融市場に関する情報提供を行っている。
海外資産、外国株式、外国債券、外貨、プライベート市場など、国内金融機関だけでは十分に比較しにくい分野まで相談したい人にとっては選択肢になりやすい。
メリット2|資産運用だけでなく相続・事業承継・不動産も相談しやすい
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントでは、三井住友信託銀行の信託、不動産、ローンなどのサービスとも連携している。
そのため、単に金融商品を選ぶだけでなく、資産承継、相続、事業承継、不動産、ファミリービジネスなども含めて考えたい人に向いている。
メリット3|富裕層向けサービスとして外部評価を確認できる
UBSのウェルス・マネジメントは、国内外の外部評価を受けている。
外部評価はあくまで参考情報だが、サービス品質やブランド力を確認する材料になる。
ただし、外部評価が高いからといって、すべての人に最適な相談先とは限らない。自分の資産額、相談内容、希望するサポート範囲に合うかを確認する必要がある。
デメリット1|利用にはまとまった金融資産が必要
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社およびUBS銀行 東京支店の口座開設には、金融資産3億円相当以上の預入れが必要とされている。
そのため、少額から投資を始めたい人や、NISAで投資信託を毎月積み立てたい人にとっては、現実的な選択肢になりにくい。
デメリット2|商品・手数料・リスクが複雑になりやすい
富裕層向けサービスでは、国内株式や投資信託だけでなく、仕組債、外貨建て商品、ヘッジファンド、プライベート市場ファンドなど、複雑な商品を提案される可能性がある。
商品ごとに手数料やリスクは異なるため、契約締結前交付書面などで詳細を確認する必要がある。
また、税務・法務の判断は個別事情によって変わるため、必要に応じて税理士や弁護士などの専門家にも相談しよう。
デメリット3|低コストで自分で売買したい人には合いにくい
UBSのウェルス・マネジメントは、低コストで日々の売買を繰り返すためのサービスというより、まとまった資産を総合的に管理・運用するためのサービスだ。
投資信託の積立、国内株式の少額取引、NISA中心の長期運用を自分で行いたい人は、ネット証券やロボアドバイザー、IFAなどを比較した方がよい。
UBSの利用が向いている人・向いていない人
| 区分 | 特徴 |
|---|---|
| 向いている人 | 金融資産3億円相当以上を目安に、グローバル投資、相続・資産承継、事業承継、不動産、外貨・海外資産などを総合的に相談したい人。 |
| 向いていない人 | NISAや投信積立を少額から始めたい人、ネット証券で低コストに取引したい人、短期売買を自分で行いたい人。 |
UBSのサービスを検討する際は、「UBSだから安心」と考えるのではなく、自分の資産規模、相談内容、投資経験、必要なサポート範囲に合っているかを確認することが重要だ。
UBSが合わない場合の相談先|IFAも選択肢の一つ

UBSのような富裕層向けサービスは、まとまった資産を総合的に管理したい人に向いている。
一方で、そこまでの資産規模ではない人や、NISA・投資信託・国内株式などから資産形成を始めたい人には、IFAも相談先の一つになる。
IFAとは何か
IFAは、Independent Financial Advisorの略で、一般に独立系ファイナンシャルアドバイザーと呼ばれる。
日本では、金融商品仲介業者やその登録外務員として、証券会社などと業務委託契約を結び、顧客の資産運用に関する提案や金融商品の仲介を行うケースがある。
ただし、IFAといっても、所属する金融商品仲介業者、提携証券会社、得意分野、報酬体系はそれぞれ異なる。
相談先ごとの違い
資産運用の相談先は、UBSのような富裕層向けサービスだけではない。
目的や資産規模に応じて、以下のように選択肢を比較しよう。
| 相談先 | 向いている人 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| UBSなどの ウェルス・マネジメント | まとまった金融資産があり、相続・事業承継・海外資産・不動産まで含めて相談したい人。 | 預入条件、審査、手数料、商品リスク、税務・法務の相談範囲。 |
| IFA | 証券会社の商品を使いながら、担当者に継続的に相談したい人。 | 登録状況、提携証券会社、報酬体系、取扱商品、アフターフォロー。 |
| ネット証券 | NISA、投資信託、国内株式などを低コストで自分で取引したい人。 | 手数料、取扱商品、ツールの使いやすさ、サポート体制。 |
| 銀行・対面証券 | 店舗や電話で相談しながら、預金・保険・投資信託などを幅広く確認したい人。 | 提案される商品の範囲、販売手数料、信託報酬、担当者の変更有無。 |
IFAを選ぶときに確認すべきポイント
IFAに相談する場合は、以下の点を確認しておこう。
- 金融商品仲介業者としての登録状況
- どの証券会社と業務委託契約を結んでいるか
- 相談できる商品・サービスの範囲
- コミッション型・フィーベース型などの報酬体系
- 運用開始後の定期面談やフォロー体制
- 提案商品のリスク・手数料を十分に説明してくれるか
IFAは長期的な資産形成の相談相手になり得るが、すべてのIFAが同じ提案品質や商品ラインナップを持っているわけではない。
複数の相談先を比較し、自分の目的や資産状況に合う担当者を選ぶことが大切だ。
まとめ|UBS証券の評判は「誰向けのサービスか」を理解して判断しよう
UBS証券株式会社は、UBSグループの日本法人の一つであり、公式の事業内容は証券・投資銀行業務である。
個人富裕層向けのウェルス・マネジメントを検討する場合は、UBS証券単体ではなく、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社やUBS銀行 東京支店のサービス内容を確認する必要がある。
UBSグループは、世界50を超える国・市場で事業を展開し、外部機関によるウェルス・マネジメント分野の評価も確認できる。
一方で、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社およびUBS銀行 東京支店の口座開設には金融資産3億円相当以上の預入れが必要とされており、少額から資産形成を始めたい人には向きにくい。
まとまった資産、海外資産、相続・資産承継、事業承継、不動産などを総合的に相談したい人にとって、UBSは検討しやすい選択肢となる。
一方、NISAや投資信託の積立、国内株式の少額投資から始めたい人は、ネット証券やIFAなども含めて相談先を比較しよう。
「有名な金融機関かどうか」だけで判断せず、対象者、預入条件、手数料、リスク、相談できる範囲を確認したうえで、自分に合う資産運用の相談先を選ぶことが重要だ。
出典
UBS「日本における展開」
UBS「グループ概要」
UBS「UBS publishes 2025 Annual Report」(公開日:2026年3月9日)
UBS「UBSウェルス・マネジメントについて」
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント「UBS SuMi TRUST」
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント「企業情報」
UBS「多彩な金融商品」
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント「UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社の営業開始」(公開日:2021年8月10日)
UBS「UBSによるクレディ・スイス買収手続きが完了」(公開日:2023年6月12日)
UBS「UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社によるクレディ・スイス証券株式会社の日本におけるウェルス・マネジメント事業の統合について」(公開日:2024年4月8日)
金融庁「独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究」

