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ほったらかし投資の始め方!種類やメリット・デメリットを解説

ほったらかし投資の始め方!種類やメリット・デメリットを解説 わたしのIFAコラム

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一般の方々の資産形成への意識が高まる中でも、「投資は売買のタイミングがわからない」「毎日忙しいから、株価をチェックするのが面倒」と考えて、なかなか手が出ない方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが「ほったらかし投資」です。ほったらかしの名前の通り、一度仕組みを作ってしまえば、後は自動的な売買・運用に任せながら資産を積み立てられます。

当記事ではほったらかし投資を始める方に向けて、おすすめのほったらかし投資の始め方やメリット・デメリットを解説します。

目次

ほったらかし投資とは?

ほったらかし投資とは、事前に投資環境を整えてから投資を行い、その後はできるだけ手を付けずほったらかしておく投資方法です。放置後も自動的に資産を運用してくれる仕組みにしておきます。

ほったらかし投資の種類としては、「システムが自動的に対応してくれるもの」「専門家に運用を任せられるもの」「AIを利用するもの」などが挙げられます。

原則として購入して放置するだけなので、投資初心者にもおすすめの投資方法の1つです。

ほったらかし投資の始め方!おすすめの方法7選

ほったらかし投資の始め方!種類やメリット・デメリットを解説 わたしのIFAコラム

ほったらかし投資のおすすめの始め方として、主に次の方法が挙げられます。

  • 投資信託の積立投資
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • ロボアドバイザー
  • ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)
  • 不動産型クラウドファンディング
  • 株の自動売買
  • 自動FX

投資信託の積立投資(つみたてNISA)

積立投資とは、定額・定量で金融商品を少しずつ買い増し、コツコツと資産を積み上げていく投資方法です。購入額・購入数を事前に設定しておけば、後は放置しておくだけで自動的かつ設定通りに商品が買い増しされていきます。

とくにおすすめなのは、金融商品の中でもローリスクである投資信託の積み立てです。投資信託による積立投資のメリットは次のとおりです。

  • 時間の分散によって購入価格が標準化されリスク低減につながる
  • 100~1,000円単位からの少額投資に対応している商品が多い
  • 投資信託自体が複数の金融商品の組み合わせなので分散効果が高い

投資信託による積立投資であれば、つみたてNISAの活用がおすすめです。つみたてNISAによる投資は、「一定の基準を満たした投資信託等に投資できる」「年間40万円までの金融商品から発生した利益はすべて非課税になる」といったメリットがあります。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分で金額を決めた掛金を毎月拠出し、拠出した金額で運用した商品の運用益を、公的年金に上乗せする形で受け取る私的年金制度です。

掛金は5,000円以上、1,000円単位で設定できます。勤め先に企業年金がないサラリーマンであれば、年間27.6万円(月額2.3万円)まで拠出が可能です。運用する商品も自分で決定します。

iDeCoのメリットは、優遇された税制を利用できる点です。「掛金がすべて小規模企業共済等掛金控除となる」「運用益がすべて非課税になる」「受け取る際に退職所得控除または公的年金等控除が使える」の3つが使えます。

iDeCoは掛金と商品を設定すれば、あとは積立投資のように放置しておくだけで問題ありません。元本割れが心配な場合は、定期預金や保険商品などの「元本確保型商品」や、分散効果が高い「バランス型ファンド」を選んでおきましょう。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を活用して投資診断や投資アドバイス、商品運用などを実施するサービスです。利用者が投資に関する質問に答えていき、その結果を元にAIがポートフォリオや投資金額などを提案してくれます。

ロボアドバイザーは、主に「投資一任型」と「アドバイス型」の2種類があります。ほったらかし投資に向いているのは、AIからの提案を了承した後に、運用をすべて任せられる投資一任型です。入金さえすれば、後はAIの提案通りに運用してくれます。

ロボアドバイザーのメリットは、投資や金融に関する知識がなくてもAIに運用を任せられる点です。まだ企業業績や銘柄の分析が難しい投資初心者の方でも、気軽に取り組める資産形成となっています。

ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)

ソーシャルレンディング(貸付型・融資型クラウドファンディング)とは、資金調達をしたい人と投資家をマッチングさせるサービスです。

通常のクラウドファンディングのような購入型・寄付型と違い、契約終了時には決まった利息が支払われます。原則として値動きがないため、購入後は償還されるまで待つだけになります。

ソーシャルレンディングのメリットは利回りの大きさです。株式投資や投資信託よりも高い3~7%、さらに高いものだと10%を超えるケースもあります。ただし、投資先の貸し倒れ・支払遅延などの発生や途中解約ができないなどのデメリットもあります。

不動産型クラウドファンディング

不動産型クラウドファンディングとは、資金募集者が投資家から集めた資金で不動産購入・運営を行い、その不動産の賃料・売却益を分配金として投資家へ分配する仕組みの投資です。

ソーシャルレンディングの不動産バージョンのイメージで、支払い後は不動産の運営者に、不動産の運用や修繕などをすべて任せられます。

不動産型クラウドファンディングのメリットは、ソーシャルレンディングと同じく利回りの高さです。また、株式や債券とは違った値動きになるので、分散投資先としても優れています。

ただしソーシャルレンディングと同じく、途中解約ができなかったり元本割れのリスクがあったりなどのデメリットが存在します。

株の自動売買

株の自動売買とは、あらかじめ設定した条件に従って、システムが自動的に株式を売買してくれる投資方法です。「A株を〇〇円で売りたい」「B株を〇〇円で買いたい」「◯時◯分になったら買いたい」などの条件が設定できます。

株の自動売買の始め方は、証券会社にて口座を開設して自動売買ツールの設定を行うのみです。ロボアドバイザーと違い、投資方針や購入金額は自分で決定します。

FX自動売買

自動FXとは、あらかじめ決められた取引ルールに従って、システム的にトレードを実施するFXです。株の自動売買と同じく、売買のタイミングや条件を指定した後は、機械的に取引を行ってくれます。

FXは外国通貨を取引して、通貨のレート差や金利差によって利益を得る投資方法です。自動FXは初心者でも比較的取り組みやすいものの、FXや為替相場に関する知識・経験がないと損失が出る可能性も低くありません。ある程度FXの相場を読める方におすすめします。

ほったらかし投資のメリット

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ほったらかし投資のメリットは次のとおりです。

  • 投資初心者でも購入タイミングに迷わなくなる
  • 忙しい人でも投資活動ができる
  • 少額から始められる
  • 金融リテラシーが身に付く
  • 円預金よりも資産が増える可能性がある

投資初心者でも売買タイミングに迷わなくなる

ほったらかし投資での商品の購入は、原則としてあらかじめ決まったタイミングで行われます。そのため、投資初心者でも購入・売却のタイミングに迷うことがほぼなくなります。

もし条件や設定に迷うときは、投資一任型のロボアドバイザーを利用して、方針や銘柄についての提案に従うのがよいでしょう。

また、証券会社の営業員・IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)・FP(ファイナンシャルアドバイザー)などの、資産運用のプロに相談してみるのも手です。

忙しい人でも投資活動ができる

ほったらかし投資は仕組みさえ整えれば、後は原則として放置しておくことが可能です。仕事や育児、勉強など別のことで忙しい場合も、自動的に商品を売買してくれます。

そのため、仕事が忙しいビジネスパーソンや、子育て中の主婦・主夫の方でも気軽に投資活動ができます。

少額から始められる

ほったらかし投資の多くは、少額での購入を長期的に継続するタイプのものばかりです。始めるときにも、数百万円単位のまとまった資金は必要ありません。月々数百円~数万円程度から始められます。

金融リテラシーが身に付く

少額かつ自動的売買のほったらかし投資であっても、始めた方は投資家としての第一歩を踏み出したことになります。

例えば投資を始めるまでに実施する、口座開設や銘柄の選択、商品の売買方法の確認などに関する知識・経験が身に付いているはずです。このように、ほったらかし投資によって金融リテラシー(マネーリテラシー)が少しずつ身に付けられます。

さらにほったらかし投資を継続してけば、自然と投資の知識や稼ぐための勉強をしたいと思うようになるものです。結果として、継続に比例して金融リテラシーも向上できるでしょう。

円預金よりも資産が増える可能性がある

金利の低い定期預金などの円預金より、ほったらかし投資でコツコツと積み立てたほうが資産を増やしやすくなります。

銀行の定期預金の金利は0.002%前後と非常に低いのに対し、当記事で紹介しているほったらかし投資の利回りは、少なくとも1%を超えるものばかりです。

日本でのインフレや増税などの傾向を見るに、ただ円として預けているだけでは資産価値が実質的に減少していきます。円預金にすべて回すのではなく、ほったらかし投資で長期的な資産形成を目指すのがよいでしょう。

ただし投資である以上、元本割れや大きな損失につながるリスクは存在しています。

ほったらかし投資のデメリット

ほったらかし投資のデメリットは、「短期間で利益を出すのが難しい」「完全放置にはできない」の2点が挙げられます。

短期期間で利益を出すのが難しい

ほったらかし投資は、原則として長期投資を想定したものが多いです。FXやデイトレードなどでは可能性がある、短期間で大きな利益を出すのが難しい投資方法となっています。

ほったらかし投資で得られる利益は売買益ではなく、配当金や分配金などの積み上げ・再投資による複利効果が基本です。ほったらかし投資で安定した利益を出すまでは、数年~数十年単位を見越したスケジュールを考えておきましょう。

完全放置にはできない

ほったらかし投資とはいえども、利確する日まで投資状況を一切見ずに放置するのは危険です。

経済状況や為替相場次第では、暴落後に上がり目のない商品も出てきます。その存在に気づかずに購入を続けてしまうと、元本を大きく割る可能性もあります。ほったらかし投資中も、月に数回程度は取引画面を確認しましょう。

また、事前に「購入価格より◯◯%下がったら損切りする」といった、損切りについてのマイルールを設定するのも効果的です。

ほったらかし投資が失敗しないためのポイント

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ほったらかし投資が失敗しないためのコツとして、「必ず余剰資金で行うこと」「ポートフォリオの見直しなどを定期的に行うこと」の2つを解説します。

必ず余剰資金で行うこと

ほったらかし投資に限りませんが、投資は必ず余剰資金で行いましょう。生活費や教育費にまで手を付けてしまうと、大きな損失となったときに取り返しがつかなくなります。

「今は調子がよいから少しぐらい平気だろう」という甘い考えだと、リーマンショックや新型コロナウイルス感染拡大などの世界中を巻き込んだ、予期せぬ出来事が発生したときに対処できなくなります。

また、休職・退職や勤め先の倒産などで収入が減少したときは、毎月の設定金額を即座に見直してください。収入に見合わない設定金額になっているときは、収入額に適した金額に設定し直しましょう。

ポートフォリオの見直しなどを定期的に行うこと

ほったらかし投資で定期的に見直す際は、ポートフォリオや資産状況などをしっかりとメンテナンスしましょう。長期投資を想定したほったらかし投資は、運用途中の値上がり・値下がりなどで、当初予定していたポートフォリオのバランスが崩れている可能性があります。

ポートフォリオの見直しの基本は、値上がりした商品を売り、値下がりした商品を買いますといったリバランスの実施です。定期的なリバランスによって、投資リスクを適切に管理してください。

ほったらかし投資で資産を積み上げていこう!

一度仕組みを作ったら後は放置しておけるほったらかし投資は、投資初心者の方や忙しい方向けの投資方法です。余剰資金や投資状況の定期的な確認は必要になるものの、将来に向けた資産形成としてはおすすめの方法です。

円預金でお金を寝かすだけでなく、少額ずつでもよいので、ほったらかし投資から投資活動を始めてみてはいかがでしょうか?

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※本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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執筆者

証券会社のプライベートバンキング部署の責任者として長年従事した後、IFA事業部長を歴任。ファイナンシャルアドバイザーの普及促進などを目的にした「一般社団法人ファイナンシャル・アドバイザー協会」の立ち上げに関与。
2021年より「きわみアセットマネジメント株式会社」代表取締役として独立。金融面でのかかりつけ医をモットーに、資産運用のお手伝いをするとともに、中小企業・医療法人を中心とした401k(企業型確定拠出年金)の導入支援、家族信託(認知症対策)の普及、高校・大学における金融教育等に注力をしている。
また、「きわみ税理士法人」「きわみ弁護士法人」「きわみ社労士法人」と【きわみグループ】を形成し、ワンストップでのソリューション提供を行っている。

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