ETC一体型のクレジットカードが廃止された3つの理由！代わりにおすすめのクレジットカードを紹介

クレジットカードとETCカード機能が1枚で完結するETC一体型をご存知だろうか。

1枚にまとめられることで人気を集めていたが、2018年6月1日に施行された「改正割賦販売法」によって廃止され、現在は発行できなくなっている。

ただ、ETCカードをクレジットカードと一緒に発行したいという方は多いだろう。

そこで本記事では、ETCカードを作成可能なおすすめのクレジットカードを紹介する。

ゴールドカードにも触れているので、気になる方はぜひ参考にしてほしい。

ETC一体型のクレジットカードが廃止された理由

ETC一体型のクレジットカードが廃止された理由は以下の通りである。

それぞれ解説しよう。

不正利用のリスクが高いから

ETCカードを車載機に挿入したまま車から離れると、盗難のリスクが伴う。

ETC一体型のクレジットカードだと、通行料金だけではなく、店頭やインターネットショッピングなど、さまざまな場所で不正利用される可能性があるのだ。

1枚にまとめられるメリットが悪用されていた形だ。

そこで、車載機から盗まれた際の被害額を抑えられるよう、クレジットカードとETCカードは分けて発行されるようになった。

カードを挿入し忘れるケースが多かったから

店舗でクレジットカードを提示したり、インターネットショッピングでカード番号を確認したりする度に、車載機からカードを取り出していた。

そのため、ETCカードを抜いたままのことを忘れて、ETCを通過しようとするトラブルが多発したのだ。

バーが下がったままなのに通り過ぎようとしたり、急ブレーキを踏んで後続車が追突したりするなど、事故が多かった。

また、カードが盗まれていることに気がつかず、そのまま高速道路に乗ってしまうこともあったようだ。

熱がこもってカードが劣化しやすいから

ETCカードは、車内が暑いと劣化してしまう。

特に夏の暑い時期に車載機に入れたままだと、劣化のスピードは早い。

劣化したクレジットカードは、レジに反応せず、店舗で使用できなくなってしまうのだ。

ほかにクレジットカードを持っていない場合は、決済を中断したり、現金を引き出しに行ったりする必要があり、不要な手間がかかってしまっていたのだ。

このような理由から、ETC一体型のクレジットカードは廃止された。

すでにETC一体型のクレジットカードを発行している場合は、有効期限が切れるタイミングで、自動的に分離型へと移行される。

ETC一体型を探していた方におすすめのクレジットカード

ETC一体型のクレジットカードは廃止されてしまったが、ETCカードはクレジットカードと一緒に発行したいと考えている方も多いだろう。

ETC一体型を探している方におすすめのクレジットカードは以下の通りである。

	クレジットカードの 年会費	ETCカードの年会費	ETCカードの 発行手数料
JCB CARD W	無料	無料	無料
三井住友カード（NL）	永年無料	550円（税込） （※）初年度無料、2年目以降は前年に1度でも利用すると無料	無料
イオンカードセレクト	無料	無料	無料

どれも年会費、発行手数料無料でETCカードを作成できるため、迷う方も多いかもしれない。

選びやすくなるように、それぞれクレジットカードのメリットと合わせて解説しよう。

JCB CARD W

JCB CARD Wは、18歳〜39歳限定で作成できるクレジットカードだ。

ETCカードの年会費、発行手数料ともに無料で発行可能で、40歳以降も継続して保有し続けられる。

JCB CARD Wのメリットは以下の通りだ。

JCB CARD Wは還元率の高さが特徴で、JCBの一般カードの2倍の還元率（1%)を誇る。

ETCカードの利用も付与の対象なので、お得にポイントを貯めたい方におすすめだ。

また、最高2,000万円の海外旅行傷害保険、最高100万円のショッピングガード保険（海外限定)も付帯している。

JCB CARD Wを保有しておくと、海外でのトラブルに備えられるのだ。

さらに、JCB ORIGINAL SERIESに加盟している店舗でポイント登録をして利用すると、付与倍率がアップする。

加盟店舗の一例とポイントアップ倍率を掲載しているので、ぜひ参考にしてほしい。

JCB ORIGINAL SERIES店舗	ポイントアップ倍率
スーパードラッグひまわり	最大8倍（～3/15まで）通常2倍
ハミングバード・グループ	最大9倍（～3/15まで）通常3倍
くら寿司	最大11倍（～3/15まで）通常5倍
コメダ珈琲店	最大8倍（～3/15まで）通常2倍
セブン-イレブン	最大9倍（～3/15まで）通常3倍
スターバックス（スターバックス カードへのオンライン入金・オートチャージ）	最大16倍（～3/15まで）通常10倍

キャンペーンの開催によってポイントアップ倍率が変動したり、加盟店舗が新たに追加されたりすることもある。

JCB CARD Wを使用する前に、決済を行う店舗がJCB ORIGINAL SERIESに加入していないか確認してみよう。

三井住友カード（NL）

三井住友カード（NL）は、ETCカードの年会費、発行手数料ともに無料を目指せるクレジットカードだ。

発行手数料は常に無料、年会費も初年度は無料だが、2年目以降は550円（税込）が必要になる。

ただ、前年度に1度でも利用実績がある場合、年会費無料だ。

つまり、定期的にETCカードを利用する方であれば、年会費を支払う必要はない。

三井住友カード（NL）のメリットは以下の通りである。

三井住友カード（NL）は対象のコンビニ・飲食店でスマホのタッチ決済を利用すると最大7%ポイント還元^※される。

3,000円の会計で210円分のポイントが付与される計算だ。

1回のポイント付与額はそれほど大きくないと感じるかもしれないが、長い目で見ると獲得ポイントに大きな差が出るだろう。

対象のコンビニ・飲食店を表にまとめているので、ぜひチェックしてほしい。

店舗形態	対象店舗
対象のコンビニ	セイコーマート・セブン‐イレブン・ポプラ・ミニストップ・ローソンなど
対象の飲食店	マクドナルド・モスバーガー・サイゼリヤ・ガスト・バーミヤン・しゃぶ葉・ジョナサン・ドトールコーヒーショップ・エクセルシオール カフェなど

また、投資信託の積立購入でもポイントを貯められるのも魅力的だ。

SBI証券での積立購入に三井住友カード（NL）を使用すると、買付金額の0.5%のポイントが付与される。

※2024年9月10日（火）積立設定締切分（2024年10月1日（火）買付分）までのポイント付与。以降は対象カードごとのカードご利用金額などに応じたポイント付与率になる。

月30,000円ずつ積み立てしている場合、月間150ポイント、年間で1,800ポイントが貯まる計算だ。

資産形成を進めながらポイントも同時に貯められるので、非常にお得なことがわかるだろう。

※対象のコンビニ・飲食店でのスマホのVisaのタッチ決済・Mastercard®タッチ決済でポイント最大7％還元※最大7％内訳（通常ポイント0.5％+スマホのタッチ決済利用6.5％）。※商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。※iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。※一定金額（原則1万円）を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。
その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。※ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。

イオンカードセレクト

イオンカードセレクトは、クレジットカード機能に加えてキャッシュカード機能とWAON機能が一体になっている。

ETCカードは、年会費と発行手数料ともに無料で作成可能だ。

そんなイオンカードセレクトのメリットは以下の通りである。

イオンカードセレクトは通常の還元率0.5%だが、対象店舗の決済に使用すると2倍の1%になる。

対象店舗の一例は以下の通りだ。

店舗の種類	対象店舗
総合スーパー・スーパーマーケット・ショッピングモール	イオン
	ダイエー
	マックスバリュ
	OPA
コンビニ・ディスカウントストア・ドラッグストア	ミニストップ
	ウエルシア
ホームセンター・ペット	サンデー
ネットショップ	イオンスタイルオンライン
	おうちでイオンイオンネットスーパー

また、毎月20日と30日の「お客様感謝デー」では、イオンやマックスバリュなどのイオングループ店舗での買い物料金が5%オフになる。

食料品だけではなく、日用品もお客様感謝デーに購入すると出費を抑えられるだろう。

ETC一体型を探していた方におすすめのゴールドカード

ゴールドカードも作成時に、ETCカードの発行が可能である。

ETCカードを作成可能なおすすめのゴールドカードは以下の通りだ。

	クレジットカードの年会費	ETCカードの年会費	ETCカードの 発行手数料
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード	39,600円（税込）	無料	935円（税込）
エポスゴールドカード	5,000円（税込） 年間50万円以上の利用：翌年以降は永年無料 インビテーションによる作成：初年度から永年無料 ゴールド・プラチナ会員の家族からの紹介：初年度から永年無料	無料	無料

アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード

アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは、年会費31,900円（税込）のハイステータスなゴールドカードだ。

発行手数料935円（税込）はかかるが、年会費は無料でETCカードを保有できる。

アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードの豊富な特典を表にまとめているので、ぜひチェックしてほしい。

特典名	特典内容
カードラウンジ 無料利用	空港ラウンジを同伴者1名と一緒に無料で利用できる。ドリンクやWi-Fiなどのサービスでゆったりできる。
ザ・ホテル・コレクション・国内クーポン	世界的なホテル、ブランドをはじめ、600を超えるホテルやリゾートが参加しご優待料金や特典を提供している。国内対象ホテルで2泊以上の予約の際に使える15,000円クーポンをプレゼントしてもらえる。
アメリカン・エキスプレス・トラベル オンライン	ホテルやレンタカーなどの予約や会員限定の旅行特典を利用できるウェブサイト。予約時のカード決済で100円につき2ポイント貯まる。
プライオリティ・パス・メンバーシップ	空港VIPラウンジを利用できるプライオリティ・パス・メンバーシップに年会費無料で登録可能。
手荷物無料宅配サービス	海外旅行の際、出発・帰国時（自宅ー空港間）に、カード会員1名につきスーツケース1個を無料で配送してもらえる。
海外旅行傷害保険	傷害死亡・後遺障害保険金最高1億円が付帯している。
オーバーシーズ・アシスト	レストランのご予約をはじめ、カード付帯の海外旅行傷害保険のお問い合わせ、医療機関のご紹介など緊急時の支援まで、世界中のほとんどの国から、24時間通話料無料またはコレクトコールで連絡可能。（日本語対応）

ザ・ホテル・コレクションやプライオリティ・パス・メンバーシップなど、旅行好きにおすすめの特典が多い。

旅行へ行く頻度の高い方は、簡単に年会費の元を取れるだろう。

エポスゴールドカード

エポスゴールドカードは年会費永年無料を目指せるコスパの良いゴールドカードだ。

年会費が無料になる条件は以下の通りである。

初年度のみ5,500円の（税込）の年会費を支払い、50万円以上を利用すると翌年以降は永年無料になる。

また、エポスカードからのインビテーション、ゴールド・プラチナカードの家族からの紹介の場合は、初年度から永年無料だ。

インビテーションとは、使用しているクレジットカードよりも、グレードの高いカードに申し込めるようになる招待のことである。

ETCカードは年会費と発行手数料ともに無料で、盗難や紛失による不正利用の際は全額補償してもらえるサービスも付帯している。

そのため、万が一のケースにも備えられて安心だろう。

そんなエポスゴールドカードのメリットは以下の通りである。

ボーナスポイント制度があり、年間50万円以上の利用で2,500ポイント、年間100万円以上の利用で10,000ポイントが付与される。

基本の還元率は0.5%だが、年間の利用額が100万円の場合、実質還元率は1.5%まで高められる。

また、「選べるポイントアップショップ」というシステムを活用すると、さらなる還元率アップも可能だ。

3つまで選べるお気に入りショップで買い物をすると、最大でポイント付与率が3倍になるからだ。

選択可能な対象ショップの一例を以下の表にまとめたので、確認してほしい。

ジャンル	対象ショップ
スーパー・コンビニ・ドラッグストア	アピタ・イオン・ダイエー・キリン堂・サンドラッグ・セブンイレブン・ローソンなど
公共料金	朝日新聞・東京都水道料金・関西電力・中国電力・大阪ガス・東部ガス・国民年金など
家電量販店	エディオン・カインズ・ケーズデンキ・ビックカメラ・ヤマダ電機・上新電機など
交通（鉄道・飛行機）	ANA・JAL・エールフランス・エアアジア・JR東日本・JR西日本・東京メトロなど
ホテル・宿泊	ヒルトンホテル・星野リゾート・ルートインホテルズ・リッチモンドホテルなど
レジャー施設・チケット・飲食店	イープラス・温野菜・くいもの屋わん・カラオケ館・土間土間・ラクーアなど
保険	あいおいニッセイ同和損害保険・日本生命・チューリッヒ・ライフネット生命など

そのほか、インターネットショッピングの前に経由するだけで、還元率が高くなるポイントアップサイトも用意されており、高い還元率を目指せるだろう。

コスパを重視する方にエポスゴールドカードはおすすめだ。

ETCカードを無料で作成できるクレジットカードを選択しよう

不正利用のリスクがあることから廃止されたETC一体型のクレジットカード。

現在は発行できないため、クレジットカードとETCカードの分離型を作成する必要がある。

分離型のETCカードを発行する際におすすめなのは、以下のクレジットカードだ。

		クレジットカードの年会費	ETCカードの年会費	ETCカードの発行手数料
JCB CARD W		無料	無料	無料
三井住友カード（NL）		無料	550円（税込） （※）初年度無料、2年目以降は前年に1度でも利用すると無料	無料
イオンカード セレクト		無料	無料	無料
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード		39,600円（税込）	無料	935円（税込）
エポスゴールドカード		5,000円（税込） 年間50万円以上の利用：翌年以降は永年無料 インビテーションによる作成：初年度から永年無料 ゴールド・プラチナ会員の家族からの紹介：初年度から永年無料	無料	無料

それぞれのメリットを比較しながら、自分に合ったクレジットカードを選択してほしい。