入院や冠婚葬祭など、予期せぬタイミングで支払いが必要になることがあり、その際に慌てる人も少なくない。
カードローンの契約中でも、限度額を超える予期しない出費が発生した場合は、限度額の増額申請によって対応可能である。メガバンクである三井住友銀行が提供するカードローンでも増額申請ができる。ただ、申請時には審査を受けて合格する必要がある。はたして、どのような点に注意すべきなのだろうか。
本記事では、三井住友銀行カードローンの増額審査の手続き、成功のポイント、及び注意すべき点を詳細に解説しよう。
三井住友銀行カードローンの増額を検討している人や、増額審査について詳しく知りたい人はぜひ参考にしてほしい。
三井住友銀行カードローンの限度額増額には審査が必要
三井住友銀行カードローンの限度額増額を希望する際は、10万円から800万円の範囲内で設定が可能である。また、利用時には再度審査が必要となる。
三井住友銀行(SMBC)カードローンの限度額と金利について、以下の表にまとめたので確認してほしい。
限度額(円) | ~100 | 100~ 200 | 200~ 300 | 300~400 | 400~500 | 500~600 | 600~700 | 700~800 |
金利(%) | 年12.0~14.5 | 年10.0~12.0 | 年8.0~10.0 | 年7.0~8.0 | 年6.0~7.0 | 年5.0~6.0 | 年4.5~5.0 | 年1.5~4.5 |
利用限度額は高額になればなるほど金利は低下する傾向にある。そのため、複数から借入するよりも同じ金融機関で増額する方が返済額の減額が見込める。
また、再審査では、場合によって収入証明書類の提出が必要となることがある。既存借入額と合わせて50万円を超えたり、他社の借入額を合わせて100万円を超える場合が対象だ。
収入証明書類は給与明細・源泉徴収票・確定申告書などが挙げられ、最新のものでなければならない。
休職や退職により安定した収入がない場合、増額審査に通過できなかったり希望する借入額より下の額になることがある。
三井住友銀行カードローンの借入や返済方法について詳しく知りたい人は、下記の記事がおすすめだ。
三井住友銀行カードローンの借入について詳しく知りたい方はこちら。
三井住友銀行カードローンの増額審査を受ける方法
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査の方法は、Web・電話・窓口の3つである。
増額申請の際に必要な情報としては、以下の4つが挙げられる。
- 希望する利用限度額
- 直近の収入
- 職場情報(転職・退職の確認)
- 他社での借入状況
Web・電話・窓口と手段は異なるものの、必要書類の提出や審査方法・審査期間に違いはない。
「時間を気にせず審査を受けたい」「じっくり相談してから決めたい」などニーズにあう申込方法を検討してほしい。
SMBCダイレクトの「ご契約極度額変更」ボタンから
SMBCダイレクトカードローントップ画面の「ご契約極度額変更」ボタンから利用限度額の増額申込が可能である。
SMBCダイレクトカードローンへのログインには店番・口座番号・暗証番号の登録が必要となる。情報登録後のトップ画面に「ご契約極度額変更」ボタンが表示される。
借入額や借入頻度により「ご契約極度額変更」ボタンの表示がないときは、電話や窓口で増額審査の申込を行う必要がある。
場所や時間帯を選ばないWebでの増額審査の申込は、自身の都合に合わせられる手段といえる。
三井住友銀行カードローンプラザ(電話)から
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査の申込には、電話申込が可能だ。
三井住友銀行カードローンプラザは、通話無料のフリーダイヤルで、年末年始を除く平日9:00〜18:00に受付している。
SMBCダイレクトトップ画面の変更ボタンが表示されない時や、インターネットの操作が不安な人に勧めたい方法だ。
店頭窓口から
全国400店舗を超える三井住友銀行(SMBC)の窓口でカードローンの増額審査の申込が可能だ。
申請者の状況や意向に応じて、対面で相談したのちに申込ができるのは窓口で増額申込をするメリットのひとつだ。
増額審査申込の際に所得証明書や本人確認書類の提出を求められることがあるため、事前に準備することでスムーズな申込ができる。
金利 (実質年率) | 年1.5%~年14.5% |
---|---|
審査時間 | 最短当日 ※申込完了後の確認事項や本人確認書類の提出状況によって異なる場合もございます。 |
融資速度 | 最短当日 ※申込完了後の確認事項や、本人確認書類の提出状況によっては異なる場合もございます。 |
無利息期間 | なし |
借入限度額 | 10万円~800万円 |
収入証明書 | 50万円を超える場合に必要 |
WEB完結 | 可能 |
申込条件 | 満20歳~満69歳以下 |
担保・保証人 | 不要 |
三井住友銀行カードローンの増額審査を通過するポイント
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を通過するためには、滞りなく返済ができる人だと認識される必要がある。
借入先からの信頼度を高めることが増額審査通過の可否を決定するといっても過言ではない。
ここでは、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を通過する4つのポイントを紹介する。
遅延なく返済する
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を通過するためには、今までの返済に遅延のないことが大切だ。
度々返済が遅れてトラブルの多い人よりも、返済日にきちんと返済している人に信頼が高まり増額審査にも通過しやすい。
過去に1度だけ返済が遅れてしまったという人は、増額審査の申込前に一度確認することをおすすめする。
毎月の返済に遅延がないことは信頼に繋がり、増額申請時の審査に通過しやすくなるといえる。
利用実績・返済実績を積む
カードローンの利用実績・返済実績を積むことは、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を通過するために必要だ。
なぜなら、カードローン解約から1〜2ヵ月ほどでは遅延なく返済できる人かどうか判断することはできないからだ。
利用実績・返済実績は増額審査を通過するための判断材料となるため、トラブルなく実績を積んでおく必要がある。
安定・継続した収入がある
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査の通過には安定・継続した収入である必要がある。
三井住友銀行(SMBC)カードローン新規申込時よりも収入が下がっている場合、増額審査の通過は難しいといえる。
転職後すぐの申請は安定・継続した収入があるという証明が難しいため、申込のタイミングには注意してほしい。
もし転職を考えている場合、職場を変える前に増額申請をしておくことで安定した収入の証明ができる。
転職や減給により直近の収入のばらつきや不安定さがある場合、増額審査に大きく関わるため電話や窓口で事前の確認をおすすめする。
カードローンの増額審査時に安定・継続した収入であることは、借入後の返済を順調に続けられる人の証明になる。
信用情報が不安なら開示請求をする
限度額増額の審査項目のひとつである信用情報に不安を感じる場合、増減審査申込前に開示請求することがおすすめだ。
信用情報とはローン契約やクレジットカード・携帯料金の支払いなどの取引情報である。これは、国が指定する信用情報機関で管理されている。
信用情報機関への開示請求後に送られてくる開示報告書により、自身の信用情報を確認できる。
開示報告書で特に注目したいのが、返済状況の「異動」という記載の有無だ。「異動」は長期にわたる支払いや返済の遅延により記載される。
「異動」登録の条件として以下の3つのいずれかに該当することが挙げられる。
- 返済日より60日以上または3ヵ月以上の返済の延滞
- 保証会社の代位弁償
- 破産手続き開始が決定
信用情報の「異動」の記載は信用が損なわれ、カードローン増額審査の通過は難しくなる。
過去に返済の延滞があり信用情報を不安に思う人は、増額請求前に開示請求を行って内容を確認しておこう。
三井住友銀行カードローンの増額審査にかかる時間
別のカードローンを新規契約するより審査にかかる時間は短い傾向にある。申請者の状況や年収により審査時間は変わることから、早めの申請が必要だ。
審査期間が短くなる理由として、カード発行がないことや本人確認・在籍確認などの確認項目が少ないことが挙げられる。
増額審査では借入額を増やしても延滞なく返済できる能力があるかどうかを判断している。
三井住友銀行(SMBC)カードローン契約時から登録情報の変更や返済トラブルがあった場合、増額審査にかかる時間は長くなる。
状況により増額審査に時間がかかることを踏まえ、余裕をもった早めの申請をおすすめする。
限度額を増額するメリット・デメリットは?
三井住友銀行(SMBC)カードローンによる限度額の増額にはメリット・デメリットがある。
ここではメリット・デメリットについて詳しく説明する。現在のカードローン増額を検討している人は参考にしてほしい。
メリット
三井住友銀行(SMBC)カードローンで限度額を増やすメリットは以下の3つが挙げられる。
- 金利の低下
- 返済時の管理がしやすい
- 審査期間の短縮
カードローンでは、限度額が増えれば金利は低下する。複数の金融機関の金利で返済するよりも、借入金を増額する方が金利の低下に繋がる。
ただ、金融機関ごとに返済日・口座指定があることから、返済時の管理が複雑となるのは難点だ。1つのカードローンで借入を行うことは、管理がしやすくなり返済時のトラブルを防ぐことにつながるのである。
また、三井住友銀行(SMBC)カードローンに必要なカード発行や書類提出は申込時に完了している。そのため、増額審査にかかる期間を短縮できるのも良い点と言える。
デメリット
限度額の増額により金利は低くなるが、追加の借入により返済総額は増えているため毎月の返済額が負担になる。
申請者の収入や状況に基づく審査で、条件を満たさない場合は、増額申請が希望通りに進まないこともある。
なぜなら収入に対して増額後の総返済額を遅延なく返済できるか判断され、条件に満たない場合は金額の見直しが行われるからだ。
限度額を増額する際には、申込前に返済額や返済期間をシミュレーションをして計画的に行うことが大切だ。
三井住友銀行カードローンの増額審査を受ける際の注意点
一部の人は、定期的な増額案内を受けていて増額審査が容易だと考えるかもしれないが、実際はそのようなわけではない。
新規申込よりも増額審査は厳しい傾向にあり、新規申込と同様に職場へ在籍確認が行われることもある。
増額申請で希望の借入金額にできなかったという思いをしないためにも、申請前に注意をしておく必要がある。
ここでは、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を受ける際の注意点を3つ紹介する。
新規申込の審査より厳しい傾向にある
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査は、新規申込の審査より厳しい傾向にある。
なぜなら、新規申込時より借入額を増額しても返済できる能力があるかどうか確認項目が増えるからである。
次の4つに該当する場合、増額審査に通らない可能性が高いため注意が必要だ。
- 過去に延滞の経験がある
- 他社からの借入が増えている
- 年収が減少している
- 収入の安定性がない
増額申請では、借入額の増加に伴う返済能力の証明が必要とされる。そのため、増額審査は新規申込時よりも厳格になるのだ。
在籍確認が行われるケースがある
転職により新規申込時の勤務先が変更していた場合は、在籍確認が行われることがある。
収入状況や申請した勤務先で働いているかを在籍確認によりチェックすることで返済能力を審査している。
以前の勤務先へ誤って在籍確認が行われることのないように、勤務先の変更は増額審査時ではなく変更時に届ける必要がある。
職場の変更により増額申請時に在籍確認が行われるケースがあるため、早めの届出をしておくとスムーズな増額申請ができる。
増額案内が来ても必ず審査に通過できるとは限らない
三井住友銀行(SMBC)カードローンで借入をしていると定期的に増額案内が届く。ただ、届いた人全員が増額審査に通過できるとは限らない。
増額案内を受けた場合でも再審査が必要であり、案内を受けていない人との審査基準に違いはない。そのため、収入が安定していない人や利用実績が短い人は増額審査に通過する可能性は低くなる。
増額案内が届いたからといって、必ず増額審査に通過できるとは限らないため注意が必要だ。
三井住友銀行カードローンの増額審査を通過できない人の傾向
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査は申請するすべての人が通過できるとは限らない。
ここでは、増額申請を通過できない人の傾向を3つ紹介する。
カードローンの増額申請を検討している人は、3つの傾向に当てはまらないか確認してほしい。
新規申込から半年以内である
三井住友銀行(SMBC)カードローンの新規申込から半年以内では増額審査の通過は困難である。
理由として、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額申請は半年以上の利用実績のある人が対象だからだ。
例えばカードローンの新規契約から1〜2ヵ月しか経過していない場合、増額審査を通ることは難しい。
カードローンの限度額を増額したいと検討している人は、新規申込から半年以上の借入をすることで増額審査に通過しやすくなる。
新規申込時より年収が低下している
三井住友銀行(SMBC)カードローンの新規申込時より年収が低下していると、増額申請を通過できない傾向にある。
新規申込時の年収に合わせた限度額が設定されているにも関わらず、それよりも年収が低下していると限度額を増額しても返済できないと判断される。
カードローンで借入できる金額の最大は年収の3分の1までだ。貸金業法の総量規制により、年収の3分の1以上の貸付をしてはいけないことになっている。
他社からの借入があった場合、それも考慮される。例えば、年収300万円の方は100万円までなら借入が可能だ。しかし、他社からの借入が50万円あると借入できるのは50万円までとなるのだ。
銀行は銀行法が適用されるため、銀行系カードローンは規制の対象外となっている。しかし、総量規制と同じような独自の規制を設けている銀行も多い。
新規契約時が最大の限度額だった場合、当時より年収が増えていないと増額の希望は通らないといえる。
年収が新規申込時より低下している場合、増額審査に通過できないだけでなく現在の限度額が減額する恐れがある。
利用実績がない
カードローンの利用実績がない場合、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査に通過できない人が多い。
毎月滞りなく返済している実績があれば増額時の返済について判断できるが、利用実績がないと返済能力を測れない。
カードローンの登録はしているものの過去に一度も利用実績がない場合も限度額の増額審査の通過は難しいといえる。
三井住友銀行カードローン増額後の失敗しない利用方法
返済のことを考慮せず借入を繰り返すことで、返済総額が膨大となり返済できなくなるケースがある。
希望する増額申請が通ったとしても、毎月の返済額を考えた上で増額申請をすることが大切だ。
ここでは、三井住友銀行(SMBC)カードローン増額後の失敗しない利用方法について説明する。
無計画な追加借入をしない
増額後のカードローン利用において失敗しないためには、無計画な追加借入を避けることが重要だ。
大切なことは「どのくらい借入ができるのか」ではなく「滞りなく返済できるのはいくらか」である。
追加の借入によって、返済額や返済期間がどうなるかを返済シミュレーションで確認することが大切だ。
カードローンの借入をする際、無計画な追加借入をしないことを念頭においてほしい。
長期間ズルズルと借入をしない
カードローンの限度額を増やして長期間ズルズルと借入をするのではなく、早めに返済することが大切だ。
早めの返済で返済期間を短縮した分の利息の支払いが必要なくなり、総返済額を減らすことができる。
返済期間を短縮する方法として、以下の2種類が挙げられる。
- ボーナス月に増額する「ボーナス併用払い」
- 毎月の支払いとは別に返済する「繰上返済」
家計を圧迫せず無理のない範囲で返済額を増やして早めの返済を心がけることが、増額後のトラブル防止に繋がる。
三井住友銀行カードローンで増額審査を受けたいなら
最後に、三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査について今回の記事のポイントをまとめる。
増額審査はWeb・電話・窓口のいずれからも申込可能であり、限度額は10万〜800万円になる。
複数の金融機関からの借入よりも、増額審査の申請で限度額を増やす方が総返済額は少ない。増額審査にかかる時間は状況や年収により変わるため、早めの申込が大切だ。
増額審査では遅延のない利用実績や安定・継続した収入など申請者の返済能力を確認する。
金利の低下、返済時の管理のしやすさ、審査期間の短縮など増額申込を行うメリットは複数ある。ただ、もちろんだが借入するほど返済総額は増えることに注意する必要がある。
新規申込から半年以内や年収の低下、利用実績がない場合は増額審査を通過しにくくなるため注意が必要だ。
三井住友銀行(SMBC)カードローンの増額審査を受けたいなら、無計画な追加借入をしてはいけない。事前に返済シミュレーションを行うことで、計画的な借入を心がけよう。