- 設立1年未満の会社・個人事業主でも法人カードは作れる?
- 設立1年未満の会社・個人事業主の法人カード選びが知りたい
- 設立1年未満の会社・個人事業主におすすめの法人カードはどれ
法人カードを所有していると、決済を簡略化できたりキャッシュフローに余裕を持たせられたりと、さまざまなメリットがある。
しかし、「設立(独立)1年未満の会社でも発行できるのあろうか?」と心配する経営者や個人事業主は多いだろう。
そこで本記事では、設立1年未満の会社・個人事業主でも法人カードは作れるのかどうかや、おすすめの法人カードについて紹介する。
法人カードを作るべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてほしい。
設立1年未満の会社・個人事業主でも法人カードは作れる?
結論から言って、設立(独立)1年未満の会社・個人事業主でも法人カードを作ることができる。
しかし法人カードの発行にあたっては審査があり、まずは審査を通過しなければいけない。
法人カードの審査基準とは
法人カードの審査基準はカードごとに設けられており、カード会社は審査基準を公表していない。
したがって、「カード会社ごとに個別対策をする」などは行えないようになっている。
一般的に言われる審査基準とは次のようなものだ。
- 会社の経営実績
- 会社の財務状況
- 事業の将来性
- 経営者のクレヒス
設立(独立)1年未満の会社・個人事業主にとって特に重要なのが、「経営者のクレヒス」だ。
設立(独立)1年未満では経営実績・財務状況などの情報は、あまり当てにならない。また、事業の将来性についても未知数な部分が多い。
そこで重視するのが「経営者のクレヒス」だ。クレヒスとは「クレジットヒストリー」のことで、信用取引情報を意味する。
経営者の個人カードの利用状況やローンの借り入れ・返済状況などの情報が記録されており、クレヒスが良質であるほどカード会社からの信用は高くなる。
一方で、過去の返済・支払い遅延を起こしていたり、カード会社から個人カードを強制解約された過去があったりすると、クレヒスに傷がついている状態となり、カード会社からの信用が低くなる。
設立(独立)1年未満の会社・個人事業主が法人カードを発行する場合、「経営者のクレヒス」が重要になることを覚えておこう。
法人カード申し込みの準備
法人カードを申し込むにあたって、次のものを準備してこう。
- 登記簿謄本(6ヶ月以内)
- 法人または代表者の印鑑証明
- 代表者の本人確認書類
- 法人名義または代表者名義の口座
カード会社や申込者の状況などによって求められる書類等が異なる。
詳しくは法人カードごとの公式サイトをチェックしよう。
設立1年未満の会社・個人事業主が法人カードを持つメリット
設立1年未満の会社・個人事業主が法人カードを持つメリットは4つある。
- さまざまな決済を簡略化できる
- キャッシュフローに余裕を持てる
- ポイントやマイルを貯められる
- 特典・付帯サービスを利用できる
詳しく解説する。
さまざまな決済を簡略化できる
法人カードがあればキャッシュレス決済を気軽に利用できるため、さまざまな決済を簡略化できる。
たとえばビジネス向けのオンラインショップでは、わざわざ銀行振込をせずとも決済できる。
また、クラウド(オンライン利用)型の会計ソフトなどビジネス向けのツールを利用するにあたってもクレジット決済が利用できるため、何かと便利だ。
キャッシュフローに余裕を持てる
設立1年未満の会社・個人事業主は何かと入用になることが多いため、キャッシュフローには余裕を持ちたい。
クレジットカードで決済した代金は、カード会社指定の締め日に支払い金額が確定し、支払日に引き落とされる。
そのため、キャッシュフローに余裕を持たせられるのが特徴だ。
たとえば「月末締め・翌月末払い」で取引をして代金をクレジットカードで支払った場合、翌月末に法人カードの支払いにリードタイムが加算されることになるので、キャッシュフローにかなり余裕を持てる。
ポイントやマイルを貯められる
法人カードも個人向けのクレジットカード同様に、ポイントやマイルが貯まるカードがある。
貯まったポイントやマイルは必要な備品購入や出張費に充てたりできるので、設立1年未満の会社・個人事業主にとって嬉しいサービスだ。
特典・付帯サービスを利用できる
法人カードの特典・付帯サービスはビジネスに特化したものが多く、ビジネスで人気のツールを優待価格で導入・利用できたり、福利厚生にも使えるようなサービスが提供されたりしている。
たとえばダイナースクラブ ビジネスカードは年会費27,500円(税込)の法人カードだが、優待対象のゴルフコースなら月1回5,000円(税込)のプレー代金をダイナースクラブが負担してくれる。
取引先とのイベントや従業員のプライベートでも利用できるので、ゴルフ好きが集まる会社に最適だ。
設立1年未満の会社の法人カード選び
設立1年未満の会社の法人カード選びは、次のステップで行おう。
- 法人カードの使い道を明確にする
- 使い道に合った法人カードをピックアップする
- 法人カードの公式サイトの表記をチェックする
- ポイント還元率や特典・付帯サービスを比較する
ステップごとに解説していく。
法人カードの使い道を明確にする
まずは法人カードの使い道を明確にしよう。
どういった商品・サービスに対してクレジット決済を利用したいのかを明確にすることで、ある程度の枚数まで法人カードを絞り込める。
たとえばオンラインショッピンで備品・消耗品を購入するのが中心なら、オンラインでのポイント還元率が高い法人カードがいいだろう。
一方で、出張費を中心に利用するなら、マイルが貯まりやすい法人カードがいいだろう。
このように使い道を明確にすれば、無数にある法人カードを数枚に絞り込むことができる。
使い道に合った法人カードをピックアップする
法人カードの使い道を明確にしたら、その使い道に合った法人カードをピックアップしていこう。
簡単なやり方としては、「(使い道)+法人カード」でGoogle検索をすると、さまざまな情報がヒットする。
また、本記事では設立(独立)1年未満の会社・個人事業主におすすめの法人カードを紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。
クレジットカードナビの法人カード記事一覧はこちら
法人カードの公式サイトの表記をチェックする
気になる法人カードをピックアップしたら、公式サイトの表記をチェックして「設立(独立)1年未満の会社・個人事業主でも申込可能かどうか」を確認しよう。
たとえば、三井住友カード ビジネスオーナーズの公式サイトでは、申込対象者として次のような表記を確認できる。
「満18歳以上(高校生は除く)の法人代表者、個人事業主(副業、フリーランスを含む)の方」
出典:三井住友カード ビジネスオーナーズ|中小規模企業・個人事業主向け法人カードの三井住友VISAカード
「副業・フリーランス」も申込可能な法人カードなので、設立(独立)1年未満の会社・個人事業主でも申込可能であり、なおかつ審査に通る可能性も高いと考えられる。
このように公式サイトの表記をチェックした上で、少しでも「審査に通る可能性が高そう」という法人カードを選ぼう。
ポイント還元率や特典・付帯サービスを比較する
最後に、法人カードごとのポイント還元率や特典・付帯サービスを比較して、申し込みたい法人カードを決めよう。
ちなみに法人カードへの申し込みは「1回1枚」が原則だ。
なぜなら、複数枚の法人カードに同時に申し込むと、「お金に困っている会社・個人事業主」とみなされ、審査に通る可能性が低くなるからだ。
また、個人向けのクレジットカードで審査に落ちた経験がある人の場合、申込日から6ヶ月以上あけるようにしよう。
クレジットカードの申し込み情報はクレヒスとして6ヶ月間保持されるようになっているからだ。
以上の注意点を意識して、気に入った法人カードに申し込んでみてほしい。
設立1年未満の会社・個人事業主におすすめの法人カード5選
それでは、設立(独立)1年未満の会社・個人事業主におすすめの法人カード5選を紹介する。
カード名 | 三井住友カード ビジネスオーナーズ | 楽天ビジネスカード | セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード | アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カード | ダイナースクラブ ビジネスカード |
---|---|---|---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 2,200円(税込) | 無料 | 13,200円(税込) | 27,500円(税込) |
国際ブランド | Visa Mastercard | Visa | American Express | American Express | Diners Club |
ポイント還元率 | 0.5%~1.5% ※対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。 | 1.0〜3.0% | 0.1〜0.4%※1 | 0.5% | 1.0〜9.5% |
ポイントの種類 | Vポイント | 楽天ポイント | 永久不滅ポイント | メンバーシップ・リワード(R) | ダイナースクラブ リワードポイント |
追加カード | 年会費無料 最大18枚 | なし | 年会費無料 最大9枚 | 年会費6,600円 (税込)枚数制限なし | 年会費無料 最大4枚 |
ETCカード | 550円(税込) ※初年度無料 ※前年度に一度でもETC利用のご請求があった方は年会費が無料 | 年会費550円(税込) /1枚目無料枚数制限なし | 年会費無料 最大5枚 | 年会費無料 最大20枚 | 年会費無料 最大5枚 |
スマホ 決済電子マネー | iD(専用) Google Pay Apple Pay PiTaPa | 楽天Edy Apple Pay Google Pay | Apple Pay Google Pay iD QUICPay | Apple Pay | Apple Pay 楽天Edy モバイルSuica、 |
海外旅行傷害 保険 | 最高2,000万円 (利用付帯) | 楽天プレミアムカードに付帯 | なし | 最高5,000万円 (利用付帯) | 最高1億円 |
国内旅行傷害 保険 | なし | ー | なし | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
その他の保険 | なし | 楽天プレミアム カードに付帯 | なし | ショッピング保険 オンライン・プロテクション キャンセル・プロテクション リターン・プロテクション | ショッピング保険 ゴルファー保険 カード盗難補償 |
申し込み条件 | 満18歳以上の法人代表者、個人事業主(副業、フリーランスを含む)の方 | 20歳以上で安定した収入のある法人代表者様(会社登記上、代表権を有する方)、および個人事業主の方 | 個人事業主またはフリーランス、経営者の方(高校生を除く) | 非公表 | 当社所定の基準を満たす方で法人、団体等の代表者・役員または個人事業主 |
利用 限度額 | ~500万円 ※所定の審査がございます。 | 最高300万円(楽天プレミアムカードと合算) | 最高500万円/一時増額可能 | なし | なし |
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法人カードごとの特徴やメリットを見ていこう。
三井住友カード ビジネスオーナーズ
三井住友カード ビジネスオーナーズは三井住友カード株式会社が発行する法人カードであり、年会費永年無料で利用できる。
ポイント還元率は0.5%と低めだが、対象の個人向け三井住友カードと2枚持ちすると、ポイント還元率が1.5%にアップする。
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楽天ビジネスカード
楽天ビジネスカードとは、楽天プレミアムカード(年会費11,000円(税込))の付帯カードとして発行できる法人カードだ。
ポイントの通常還元率1.0%、楽天市場で3.0%還元といった特徴はそのままに、法人名義口座で利用できる。
楽天市場を利用することが多い人なら必ず検討してほしい。
楽天ビジネスカードはポイントの使い道にも優れている。
1ポイント=1円として楽天市場や楽天ポイント加盟店で利用できるだけでなく、2ポイント=1マイルとしてANAマイルにも移行可能だ。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは年経費永年無料で利用できる法人カードだ。
Amazon Web Serviceやエックスサーバーなどで利用するとポイント還元率が4倍(0.1→0.4%)になるため、Web・IT系の会社・個人事業主におすすめの法人カードとなっている。
しかも、最低金利2.8%で最大950万円融資される「セゾンビジネスサポートローン」も利用できるので、法人カードとしての付加価値が高い。
※ 永久不滅ポイントは通常1,000円(税込)のご利用毎に1ポイント貯まります。 ※1ポイント最大5円相当のアイテムと交換の場合となります。 ※交換商品によっては、1ポイントの価値は5円未満になります。
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アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カード
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カードは年会費13,200円(税込)で利用できる法人カードだ。
freeeや弥生会計など大手会計ソフトとデータ連携が可能なので、クレジット決済の自動仕訳が可能だ(登録制/有料)。
また、本来は月会費495円(税込)がかかる最大級のビジネスリサーチサービス「G-Search」を無料で利用できるなど、ビジネスを支援する特典・付帯サービスが充実しているのがアメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・グリーン・カードだ。
ダイナースクラブ ビジネスカード
ダイナースクラブ ビジネスカードは年会費27,500円(税込)がかかるが、設立(独立)1年未満の会社・個人事業主にもおすすめの法人カードだ。
前述のように優待対象のゴルフコースなら月1回5,000円(税込)のプレー代金をダイナースクラブが負担してくれるので、この特典・付帯サービスを毎月利用するだけで年会費の元が取れる。
その他、本記事で紹介した法人カードの中ではビジネス向けの特典・付帯サービスが最も充実しているので、特典・付帯サービスをチェックした上で魅力を感じればぜひ申し込んでみてほしい。
法人カードについてよくある質問
最後に、法人カードについてよくある質問をまとめる。
法人カードは代表者以外でも使えますか?
法人カードは代表者以外も利用可能だ。法人カードの名義は法人格であり、代表者ではない。
また、法人カードは追加カードを発行できるので、会社で複数枚所有することもできる。
法人カードの審査に通るコツはなんですか?
審査に通るコツというものはない。強いて言えば、法人は代表者についての情報を正直に入力(記入)した上で申し込むことだ。
法人カードの審査期間はどれくらいですか?
法人カードによるが、一般的には4日〜1ヶ月ほどかかる。一日でも早く法人カードを作りたい場合、最短60秒のスピード審査、最短5分でカード番号発行、最短3営業日発行といったカードも存在する。
法人カードで貯まったポイントやマイルは誰のものですか?
法人カードで貯まったポイントは会社の資産になるので「会社のもの」だ。
一方で、JALマイル・ANAマイルの規約にはマイルは個人に付与するものとあるため、マイルは「代表者のもの」と言える。
ただし、ポイントからマイルに移行するタイプの法人カードの場合、ポイントの時点で会社のものなので代表者が個人的にマイルに移行できないので注意しよう。
設立1年未満の企業は法人カードを上手に活用しよう!
本記事では設立(独立)1年未満の会社・個人事業主でも法人カードは作れるのかどうかや、おすすめの法人カードについて紹介した。
設立(独立)1年未満の会社・個人事業主でも作れる法人カードはあるので、自社に合った法人カードをぜひ選んでほしい。本記事が法人カード選びの参考になれば幸いだ。
また、紹介した法人カードはそれぞれ新規入会キャンペーンを実施している。
入会・利用の条件を達成すれば数千円〜数万円相当のポイント還元やキャッシュバックが得られるので、お得な機会に申し込んでほしい。