- 資産運用で損をしたくない
- 運用リスクを抑える方法が知りたい
- 資産運用に関するお悩みを専門家に相談する方法が知りたい
資産運用を始めるにあたって、誰しもが「損したくない」と考えるだろう。当然だが、資産運用を成功させるためには、損しやすい行為をできるだけ避ける必要がある。
とはいえ、どのような資産運用をするべきか、どうすればリスクを減らせるのか、知識や経験を持っている人は少ないだろう。
本記事では、資産運用で損したくない人向けに、リスクを最低限回避する方法や、成功するためにどのような手段を講じるべきか紹介する。
できるだけ資産運用で損をしないために守るべきルール
前提として、資産運用は成果が絶対プラスになるとはいえない。当然、資産が目減りして結果的に損する可能性もある。とはいえ、できるなら損することなく資産運用を成功させたいだろう。
もしできるだけリスクを最小限にして、損する確率を下げたいと思うなら、次の3つは守って運用を心がける必要がある。
- 投資対象の分散
- リスク許容度の把握
- 長期投資
それぞれの項目について、確認していこう。
投資対象の分散
投資対象の分散とは資産・銘柄、地域、通貨を分散させる投資法のことで、いわゆる分散投資である。
投資する対象を分散させることで、それぞれの投資リスクを分散させられる。
値下がりした投資商品があっても、別の投資商品が値上がりした場合、損してしまった分を補える。結果的に、安定した利益を得られる可能性が高まり、リスク回避にもつながる。
一方で、投資対象をどれにするべきか、自身で選ぶ手間はかかる。また、専門的な知識も必要なので、一定の資産運用や投資に対するリテラシーも必要だ。
以上から、分散投資は資産が目減りして損するリスクを限りなく抑えてくれる期待がもてる方法である。とはいえ、投資に回す商品の選択や割合は、一定の専門性を問われることもある。
投資する金額が高い人や、どのような投資をすべきか不安な人は、一度IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などの専門家に相談する方法も検討しておくと良い。
リスク許容度の把握
投資にかかわるリスクをどこまで許容できるか「リスク許容度」を把握しておく点も重要である。リスクの許容度を把握することで、安定的な利益を獲得したいのか、多少の損には目をつむっても大きいリターンを獲得したいのかが分かる。
リスク許容度を把握する場合は、次の項目を参考にすると良い。
- 年齢
- 年収
- 保有資産
- 将来支出
- 投資経験
一般的に、リスク許容度が高くなる傾向にあるのは、次の特徴に当てはまる場合である。
項目 | 特徴 | 理由 |
---|---|---|
年齢 | 若い | 資産運用のリスク分を労働収入等で安定的にカバーできるため |
年収 | 高い | 資産運用のリスク分を収入等でカバーできるため |
保有資産 | 多い | 資産運用のリスク分を保有資産でカバーできるため |
将来支出 | 少ない | ライフイベントで支出する機会が少ないため |
投資経験 | あり | 投資対象の有効性や将来的な見通しが立てられるため |
それぞれの特徴に対して、どの程度当てはまるかを確認できれば、リスク許容度も把握できるだろう。また、リスク許容度の把握にも、投資の専門家など第三者からみた視点で診断してもらうのも良いだろう。
長期投資
資産運用において、できるだけ損するリスクを避けて投資をしたいなら、長期投資も押さえておきたいポイントである。投資対象となる株式や債券は、日々変動を起こしている。
短期間での運用が中心となると、市場の下落や価格の変動によって損失が生じ、結果的に資産を目減りさせてしまう可能性が高い。さらに、値動きを常に把握しながら売買を繰り返す必要があるので、専門性も問われる。
一方、長期間の投資であれば、株価変動のリスクや市場の下落が起きても、変動の影響を受けにくい。できるだけ損する可能性を低くして、安定的な利益を狙うなら、投資する期間を長くする方法が適している。
損失リスクを最小限に抑える3つのポイント
資産運用でリスクを最小限にとどめる具体的な方法について解説する。ポイントは、次の3つである。
- インデックスファンドの活用
- ポートフォリオのメンテナンス(=リバランス)
- ドルコスト平均法の活用
それぞれについて解説していこう。
インデックスファンドの活用
インデックスファンドを活用することで、資産運用におけるリスクをできるだけ回避できる可能性が高まる。インデックスファンドは、投資対象を分析する専門性に長けていない場合に活用できる点がメリットだ。
インデックスファンドとは、特定の株価指数(インデックス)と連動するようにつくられた投資信託を指す。市場全体の動きを表す指数と連動し、代表的なものに「日経平均株価」や「ダウ平均株価」と連動しているものがある。
インデックスファンドは、個別株や債券等から構成されているので、幅広い分散効果が得られる。長期間の運用により、損失のリスクを最小限に抑えながら、安定して利益を得ることができるだろう。
ポートフォリオのメンテナンス(=リバランス)
ポートフォリオとは、投資対象の保有割合である。資産運用でできるだけ損失を抑えるには、定期的にポートフォリオをメンテナンス(=リバランス)を実施することが重要となる。
リバランスとは、複数の資産や証券に投資した割合を変えた後、時間の経過とともに当初の比率に戻す投資手法の1つである。
リバランスを行うことで、資産運用による収益が安定しやすくなり、投資効果をより高める効果がある。しかし、リバランスを行う際は、手数料が発生してコストがかかる点に注意が必要である。もし不安な場合は、リバランスをすべきかどうか、資産運用のプロに相談してみるのも良いだろう。
ドルコスト平均法の活用
ドルコスト平均法とは、決まった期間に、投資商品を一定金額で購入し続ける方法を指す。
投資リスクを最小限にとどめる以外にも、ドルコスト平均法には「投資タイミングを選ばなくて良い」というメリットもある。
一般的に、投資を行うタイミングは運用成果に影響するケースがある。しかし、ドルコスト平均法は一定の投資額で金融商品を購入し続けるため、購入時期をシビアに考える必要はない。安定した長期投資を行うなら、ドルコスト平均法を取り入れる点も重要である。
専門家が資産運用で損しないように心がけている3つのポイント
専門家が資産運用で目減りさせないように心がけているポイントは、次の3つである。
- 情報収集と分析力の向上
- 有益な投資情報の選定
- 運用プロセスの見直しと改善
それぞれの項目について確認していこう。
情報収集と分析力の向上
日々、資産額の動向を注視して情報を収集する力や、分析する力を高める点は、資産運用を成功させるうえで重要なポイントとなる。情報や分析が不十分だと、結果として損をするリスクが高まる。
資産運用のプロであるIFAは、金融市場の情勢や株価の動向から最適な金融商品を提案できるように、世界経済の状況や企業情報を見ている。世界経済の状況と企業情報を把握して、自分に適切な資産運用ができるだろう。
有益な投資情報の選定
有益な投資情報を選ぶのも重要である。金融商品によって特徴や最新の動向も異なるため、正確な情報を取得することが求められる。
昨今では、インターネットやSNSで情報を取得している例もある。投資信託協会が行ったアンケートによると、実際に投資家の中で「ブロガーやユーチューバー」を頼りにしている人が22%いた。
不確かな情報が多い中で、正確な情報を提供してもらえる存在がいるかどうかも重要なので、信頼できる相談相手を見つけておく必要があるだろう。
運用プロセスの見直しと改善
定期的に運用プロセスを見直してどのように改善すべきか、PDCAサイクルを回すのも重要である。資産運用は、一度の投資で資産額が決まるわけではない。継続して投資を続けた最終的な結果で資産運用が成功したかどうか評価される。
資産運用を成功させるためには、定期的に運用の手段や実際の成果の見直しを行いながら、次にどのような方法を採用するべきか考える必要がある。
常に運用成果に注目しながら、運用方法が妥当なのかを確認しておく意識を持っておくと良いだろう。
資産運用は専門家の知見を活かすのも手
資産運用を成功させたい人は、専門家の知見やアドバイスをもらうのも重要である。特に、資産運用のプロといわれているIFAに相談する際のメリットは以下の次の4つだ。
- 情報収集と分析のアドバイス
- 有益な投資情報の提供
- 中立的なアドバイスや提案
- 継続的なサポート
それぞれのメリットについて紹介しよう。
情報収集と分析のアドバイス
IFAに相談すると、情報収集や分析を自分に代わってアドバイスしてもらえる点がメリットである。IFAは、投資の専門家なので、投資をしたい人の目的や要望をヒアリングしたうえで、金融市場の情勢や株価の動向から最適な金融商品を提案してもらえる。
金融リテラシーを向上させるためにも、IFAに頼ってみるのも良いだろう。
有益な投資情報の提供
有益な投資情報を提供してもらえる点もメリットである。投資商品によって異なる特徴や最新の動向について、IFAがアドバイスしてくれる。インターネットやSNSでも不確かな情報が多い中、正確な情報を提供してもらえる点も魅力だ。
資産運用のプロセスや改善方法もアドバイスしてもらえるので、正しい情報を提供してもらいたいなら、相談してみるのも良いだろう。
中立的なアドバイスや提案
IFAは、特定の金融機関に所属しない資産運用のプロなので、どのような資産運用をすべきか中立的な視点でアドバイスがもらえる。投資信託協会が行ったアンケートによると「自社の利益になる金融商品を勧められていると感じた」投資家は76%もいると分かった。
一方で、IFAであれば資産運用のアドバイスや情報を顧客の目線で提供してもらえるはずだ。
継続的なサポート
継続的なサポートを受けられる点もIFAの魅力である。大手金融機関等に資産運用のサポートを依頼する際、担当者は3~5年のスパンで変更するケースがある。
担当者が変わると資産運用の戦略が変わるケースや、担当者へのコミュニケーションコストもかさむ可能性が高まる。
そのため、場合によっては目標としている資産運用のプランが崩れるリスクにつながる。一方、IFAは転勤がないので、生涯を共にする資産運用のパートナーとしてサポートを続けてもらえる。
資産運用で損したくない人はIFAへの相談をおすすめ
資産運用でリスクを抑えるためには、自身のリスク許容度を把握しながら「分散投資」「長期投資」を心がけると良いだろう。
資産運用は1回の売買ですべて完結しないので、長期的な視点で損失リスクをできるだけ抑えながら、自身のポートフォリオをメンテナンスすると良い。
「資産運用ナビ」を活用し、IFAへの相談も視野に入れて、安定的に資産を増やす方法を検討しよう。