- iDeCoのスイッチングが何かわからない
- iDeCoでスイッチングを検討中のため、リスクを知りたい
- スイッチングの適切なタイミングが分からない
老後2,000万円問題や年金受給問題など、将来の生活費が不安視される中、近年iDeCoの運用者が増えている。
iDeCoは老後の資金不足を解消する方法として人気が高まっているが、運用期間中にスイッチングするなどの投資判断が求められる。
しかしiDeCoで運用をしておけば資産が増えていくと勘違いしている方も多く、スイッチング自体を知らない方もたくさんいる。
ここではiDeCoの運用戦術の一つであるスイッチングの概要とデメリット、成功方法について紹介する。
これからiDeCoを始める方やスイッチングについて知りたい方はぜひ参考にしてほしい。
投資の世界におけるiDeCoのスイッチングとは?
ここではiDeCoの概要とスイッチングについて紹介する。
iDeCoとは何か
iDeCoとは私的年金制度のひとつであり、個人型確定拠出年金とも呼ばれている
。任意で加入できる年金であり、老後の生活資金にする方も多い。
iDeCoでは毎月掛金を積み立てていき、運用益や配当金などの利益を受け取ることができる。
さらに利益に関しては所得税や住民税が非課税となるメリットがある投資方法だ。
スイッチングとは一体何を切り替えるのか?
スイッチングとは保有している金融商品を売却し、新たな金融商品を購入することを指す。
例えばA社の投資信託を保有していたが基準価格の伸びが著しいため、売却してB社の投資信託を購入するなどの方法のことを指す。
金融市場では為替や株価、金利は常に変動しているため、状況によってスイッチングすることが望ましい。
また現在運用している金融商品より、成長しそうな金融商品が見つかった場合にもスイッチングするケースも多い。
iDeCoは原則60歳にならないと資産を引き出すことができない。
そのため60歳になる前に金融資産が高値圏となることも考えられるため、スイッチングして別の商品へ切り替えることに使われることが多い。
投資初心者がスイッチングを利用するメリット
投資初心者がスイッチングするメリットは2つある。
- さまざまな商品の情報収集意欲が湧く
- 利益確定によるメンタルの安定
スイッチングはある程度利益が増えたタイミングで行う。投資初心者は損失が生まれると焦りが生じるが、スイッチングにより利益を確定させることでメンタルの安定にもつながるだろう。
さらにスイッチングによって他の商品へ切り替えることになるため、さまざまな情報収集を行うようになるだろう。
iDeCoを初め、資産運用や投資は知識が非常に重要となるため、情報収集意欲があると今後の資産成長にもつながるだろう。
また、iDeCoのスイッチングは手数料が発生しない。そのため費用を気にせず商品の切り替えが可能だ。
スイッチングのデメリットを徹底解説
スイッチングにはデメリットもある。理解しないままスイッチングをしてしまうと損をすることにもつながりかねないため注意してほしい。
運用成績の低下リスク
スイッチングは、タイミングを誤ると利益が減るだけでなく、今後さらに増える可能性を失くすことにもなりかねない。
例えば基準価格が10,000円の銘柄をスイッチングしたものの、翌年には12,000円になっている可能性もあるだろう。
さらに2社の投資信託を保有しており、1社が伸びたという理由で片方の銘柄へ集約するためにスイッチングしたものの、売却した銘柄の方が伸びるという可能性もある。
スイッチングはタイミング次第で利益確定に繋げることができる一方、損をする可能性も高い。
そのためスイッチングをする際は慎重に考えたうえで決断しなければいけないだろう。
意外と知られていないコスト面のデメリット
投資商品が投資信託の場合、信託財産留保額としてコストが発生する場合もある。
信託財産留保額とは、解約時のペナルティのような手数料を指す。
解約する投資家と、引き続き保有する投資家との間で不公平感をなくすために設定されている。
信託財産留保額は各ファンドや投資商品によって異なるため、事前に確認してほしい。
時間がかかる
iDeCoのスイッチングには1週間前後の時間がかかる。株式投資などと異なり、リアルタイムでの取引はできない。
そのため1週間の間で大幅な値幅変動があっても対応できない。
スイッチングの手続き中に購入したい金融商品が値上がりする可能性も考えられるだろう。
iDeCoでの運用を成功させるために
iDeCoのスイッチングはタイミングが重要となるため、初心者には難易度が高い方法ともいえる。
ではどのようにしたらiDeCoで成功できるのだろうか。
ここでは3つのポイントを紹介する。
自分に合った運用方法かどうかを確かめる
現在iDeCoで運用している商品が自身にあった運用方法であるのかは適宜確認する必要がある。
iDeCoは60歳まで引き出すことができないため、老後資金として投資する方が多い。
しかし始めた年齢が20代や30代であると、30年や40年という長期にわたる運用期間中に自身のライフステージも大きく変化していく。
一方、万が一お金が必要となってもその資金を引き出すことはできない。
そのため、引き出しが可能なタイミングとなるまで、定期的に運用状況を見直し、その時々の資産状況に合う資産運用方法であるか判断する必要があるだろう。
少額から始める際の戦略とポートフォリオ構築
初めて資産運用を行う方は、まずは少額から始めることで損失リスクを抑えることが可能だ。
iDeCoであっても商品によっては元本割れのリスクがあり、掛金が多くなるほど損失額も膨らむ可能性が高まるためだ。
そのためiDeCoをタイミングよくスイッチングして、損失を抑えつつ、利益を伸ばせるポートフォリオの構築が求められる。
初心者が資産を増やすためのスイッチングテクニック
長期運用が前提のiDeCoにおいて、過度に利益を確定したり商品の切り替えを繰り返すことは運用成果に影響を及ぼしかねない。
例えば、定期的にスイッチングを検討するタイミングを決めたり、運用の終了が近づいた時に行うなどのルールを予め定めると良いだろう。
このように、スイッチングは初心者にとっては難易度が高いテクニックであるものの、同時に必要な戦略でもある。
そのため、スイッチングについて専門家のアドバイスをもらいながら行う必要があるだろう。
とはいえ資産運用のアドバイザーは数多く存在するため、どのアドバイザーに相談するべきか悩む方もいるだろう。
ではどの専門家に相談すればよいのだろうか。おすすめする専門家が1つあるため次の項で紹介する。
IFAに相談してiDeCoのスイッチングを成功させる
スイッチングする際におすすめするのがIFAだ。IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーとも呼ばれ、顧客の資産運用のサポートを行ってくれる。
ここではIFAの役割について紹介する。
IFAとは?
IFAは、顧客の資産額や性格、職業などから適切な資産運用方法をアドバイスしてくれる。
どの金融機関にも属していないため、自社商品や提携金融機関の商品ばかりを提案することもない。
あくまで顧客に合った資産運用方法を紹介し、運用から管理までサポートしてくれる。
そのため投資初心者は自分に合う資産運用方法を見つけることが可能だ。
IFAによるiDeCoスイッチングの戦略立て方
IFAに相談しておけばスイッチングするタイミングを教えてもらうだけでなく、事前に戦略を立ててくれる。
IFAが為替や金利動向、商品の値動きなどからスイッチングを提案してくれる。
スイッチングのタイミングを間違えてしまうと損をしたり、老後資金に影響がでかねないため、事前に利益などから逆算してタイミングを考える必要がある。
しかし資産運用初心者にとっては難易度が高い。IFAに相談しておけば心強い味方となるだけでなく、適切なタイミングでスイッチングすることも可能となる。
専門家のサポートでリスクを回避する方法
資産運用や投資においてリスクはつきもの。しかし初心者はリスクを回避する具体的な方法を知らない方も多い。
分散投資による損失リスクを抑える方法や、iDeCoをスイッチングして利益を伸ばす方法など、IFAに相談しておけばリスク回避方法を教えてもらえるため安心して運用することが可能となる。
まとめ
iDeCoを運用するうえで重要なスイッチングは、売却した利益で次の金融商品を購入する方法だ。
スイッチングすることで利益を確定させることができ、新たな金融商品へ投資することができる。
しかしスイッチングはタイミングが重要。誤ったタイミングでスイッチングしてしまうと利益を逃すことにもなりかねない。
そのため、「資産運用ナビ」を活用し、IFAに相談しながら、スイッチングを含むiDeCoの運用を行うことをおすすめする。