1. ホーム
  2. 年金
  3. 厚生年金には40年以上加入した方が良い?年金の増え方が変わる理由とは

厚生年金には40年以上加入した方が良い?年金の増え方が変わる理由とは

「厚生年金には40年以上加入した方が良い」

「厚生年金に40年以上加入すると年金の増え方が変わる」

という話を聞いたことがあるだろうか。

この記事では、公的年金の仕組みと、厚生年金が40年を境に増え方が変わる理由を解説する。

資産運用のおすすめの相談先

資産運用アドバイザー  おすすめ!

アドバイザーナビ社が運営する自分に合った資産運用の相談相手を無料で探せるマッチングサービス。日経新聞、東洋経済など有名メディアに度々取り上げられている。

目次

公的年金の仕組み

厚生年金に40年以上加入すると年金の増え方が変わる理由を知るには、公的年金の仕組みを知っておく必要がある。

公的年金は国民年金と厚生年金の2階建て

日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建てである。

出典:厚生労働省「[年金制度の仕組みと考え方]第3 公的年金制度の体系(被保険者、保険料)」(2023年1月参照)

加入する公的年金は以下のように働き方によって異なる。

職業区分加入する公的年金納付方法
・自営業者・フリーランス・学生など第1号被保険者国民年金自分で納付※納付書や口座振替など
・会社員・公務員など第2号被保険者国民年金厚生年金給与天引き※厚生年金保険料に国民年金分も含まれる
・第2号被保険者に扶養されている配偶者第3号被保険者国民年金納付不要※第2号被保険者全体で負担
出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(2023年1月参照)

国民年金と厚生年金の納付や給付の仕組みを詳しく見てみよう。

国民年金

国民年金は、20歳から60歳の全国民が加入する年金である。自営業者やフリーランスの人は、自身で保険料を納付する。

会社員や公務員の人は、厚生年金を納付することで国民年金も納めたことになる。会社員や公務員に扶養されている配偶者は、国民年金に加入しているが保険料の納付は不要である。

国民年金を10年以上納付すると、65歳以降に「老齢基礎年金」を受給できる

保険料は全員一律(金額は毎年変更)で、納付期間に応じて老齢基礎年金の受給額が変わる仕組みだ。令和4年度の保険料は月額16,590円。

受給額は20歳から60歳までの40年間未納なく納付した場合、満額で月額64,816円だ。納付期間が40年に満たない場合は、未納期間に応じて減額される。

なお未納期間がある場合には、以下の対応を行うことで解消できる。

  • 10年前までさかのぼって追納
  • 任意加入制度を利用して60歳以降も保険料を納付(最長で納付期間40年、65歳まで)

ただし、任意加入制度は厚生年金加入者は利用できない

厚生年金

続いて厚生年金の仕組みを解説する。

厚生年金は、会社員や公務員が加入する公的年金である。

1階部分の国民年金に上乗せされる2階部分にあたる年金だ。厚生年金は会社員や公務員の給与から天引きで納付される。

厚生年金を納付することで、1階部分の国民年金も納めたことになる。

厚生年金の納付額は国民年金と違い、給与の額に応じて決まる報酬比例型だ。給与やボーナスの18.3%を会社と本人が半分ずつ折半して収める。給与が30万円なら9.15%の27,450円が天引きされる。(厳密には給与そのものではなく、標準報酬月額という段階的なテーブルが使われる)

厚生年金加入者は、65歳から「老齢基礎年金」と、報酬比例部分にあたる「老齢厚生年金」を受給できる。なお、現在は経過措置として、65歳より前から報酬比例部分のみ受給可能だ。

厚生年金の加入期間は国民年金(最長40年)より長く、会社員や公務員として働いている間は最長70歳まで加入できる。

また、20歳以上という制限もなく、高卒で18歳から働く場合には18歳から加入することになる。

加入期間40年で年金の増え方が変わるのは国民年金によるもの

ここからは、厚生年金の加入期間40年で年金の増え方が変わる理由を解説していく。

厚生年金の加入期間40年で年金の増え方が変わる理由

前述のとおり、国民年金の納付期間は20歳から60歳までの40年間が最長である。

一方、厚生年金は70歳まで加入でき、期間の上限もない

就職してから厚生年金に加入し続けている人は、40年目までは国民年金と厚生年金が増えていく。しかし、41年目以降は国民年金は増えず、厚生年金しか増えていかない。

これが、厚生年金の加入期間40年で年金の増え方が変わる理由である。

実際には、就職した年齢や、学生時代に国民年金を支払っていたかによって、加入期間の境い目は変わってくる。

以下3つの具体的なケースで確認していこう。

大卒(学生時代に国民年金を猶予)

大卒で22歳から厚生年金に加入したケース

20歳から21歳の学生期間は、国民年金の支払い猶予を受けていたものとする。本ケースでは、60歳になった時点で国民年金、厚生年金ともに加入期間は38年になる。

60歳で退職する場合、国民年金の加入期間は40年に達していないので、老齢基礎年金を満額受け取れない。

では、60歳以降も厚生年金に加入して働き続けた場合はどうだろう。62歳まで働くと厚生年金の加入期間が40年となり、老齢基礎年金の満額相当の年金を受け取れる。「相当」と表現したのは、老齢基礎年金が満額になるわけではないためだ。

国民年金は20歳から60歳の間しか加入できない。そのため、60歳以降に厚生年金を納めても、老齢基礎年金には反映されないのである。

代わりに、厚生年金の「経過的加算」という措置により、2年分の老齢基礎年金に相当する金額が老齢厚生年金に上乗せされる。

結果として、国民年金に40年加入した場合と同等の年金が受け取れるというわけだ。

そして、63歳以降は、経過的加算がなくなり報酬比例の老齢厚生年金のみが増えていくため、62歳までと比べて年金の増加額が少なくなるのである。

大卒(学生時代に国民年金を納付)

学生時代に20歳から国民年金を納めていた人が、大卒で22歳から厚生年金に加入したケース

本ケースでは、60歳になった時点で国民年金の加入期間は40年、厚生年金の加入期間は38年となる。

この場合は、60歳で退職しても、国民年金に40年間加入しているので、老齢基礎年金は満額受給が可能だ。60歳以降も厚生年金に加入して働く場合には、報酬比例の老齢厚生年金のみが増えていくことになる。

高卒

高卒で18歳から厚生年金に加入しているケース

本ケースでは、60歳になった時点で厚生年金の加入期間は42年になる。国民年金は20歳から加入していることになるため、加入期間は40年だ。

したがって、60歳で退職しても、老齢基礎年金は満額受給できる。

厚生年金に42年間加入しているが、老齢基礎年金が40年分の満額以上に増えることはない。

大卒(学生時代に国民年金を納付)と同じく、60歳以降も厚生年金に加入して働く場合には、報酬比例の老齢厚生年金のみが増えていくことになる。

なお、もし58歳や59歳で退職した場合には、厚生年金の加入期間が40年を超えていても、国民年金は40年に満たないことになる。満額受給のためには60歳までの2年間、国民年金を納めなくてはならない。

資産運用のおすすめの相談先

資産運用アドバイザー  おすすめ!

アドバイザーナビ社が運営する自分に合った資産運用の相談相手を無料で探せるマッチングサービス。日経新聞、東洋経済など有名メディアに度々取り上げられている。

加入期間が40年に満たないと年金受給額はいくら減る?

令和4年度の老齢基礎年金の受給額は、満額で年間777,800円である。

国民年金・厚生年金を1年間納付することで、受給できる老齢基礎年金は年間19,445円(777,800円×12か月/480か月)増える計算だ。

上の大卒(学生時代に国民年金を猶予)のように、国民年金の加入期間38年で退職した場合、2年分の国民年金が未納となる。65歳以降の老齢基礎年金の受給額が、満額と比べて年間約4万円も少なくなってしまうということだ。

満額を受け取るには、62歳まで働き続けて厚生年金を納めるか、60歳の退職後に2年間国民年金に任意加入するかのいずれかが必要となる。

健康に働けるなら、厚生年金に加入し続けたほうが、老齢厚生年金も増えるためおすすめだ。

まとめ

老齢基礎年金を満額受給するには、40年間の国民年金加入期間が必要である。

会社員や公務員の人は、国民年金の加入期間は厚生年金の加入期間とほぼイコールだが、就職した年齢や学生時代の国民年金納付状況によって異なる。

本記事を参考に、ねんきん定期便をチェックして、自身の加入期間を確認してみてはいかがだろうか。

一方で、老後の悩みは多く、手続きやお金の問題など不安なケースは多いと思う。

そんな時は、アドバイザーに相談をしてはいかがだろうか。プロの視点からお金の疑問を解決し、納得した上で行おう。

現在、「わたしのIFA」では下記ボタンから申し込むと無料でお金に関する相談にのってくれる。少しでも不安やお悩みがある方は、無料相談を申し込んでみてはいかがだろうか。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。投資家とIFA(資産アドバイザー)とのマッチングサイト「わたしのIFA」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「わたしのIFA」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

目次