- 10年という長期的な視点での資産運用方法が分からない
- 長期の資産運用で何に注目すべきかがわからない
- 資産運用のリスクとリターンのバランスの取り方を知りたい
資産運用で安定的にリターンを得るには、長期投資を行うのがおすすめだ。
短期間だと市場の変動に大きな影響を受けるが、運用期間が長ければ長いほどリターンが平準化する。
しかし、資産運用を行うにあたって「10年先の将来なんて、見通すことができない」などの不安を感じることもあるだろう。
こちらの記事では、10年という長期的な視点での資産運用方法や、資産運用のリスクとリターンのバランスの取り方などを解説する。
ぜひ最後まで読んでいただき、長期の資産運用戦略に役立ててほしい。
長期資産運用の意義
10年先の将来を見通すことは誰にもできないが、「今後も経済成長は続く」という前提に立つのであれば、10年という期間を考えた資産運用を行う意義は大きい。
以下で、短期間と長期間での運用の違いなどを解説する。
短期間と長期間での運用の違い
資産運用とは、預貯金だけでなく株式や債券へバランスよく投資し、効率よくリターンを得る目的で行うものだ。
短期間で資産運用を行うと、金融市場の変動に大きく振り回される可能性がある。
例えば、資産運用を始めた直後にリーマンショックのような経済ショックが起こると、資産が大きく毀損してしまうだろう。
逆に、資産運用を始めた直後に運よく上昇相場が起こると、短期間で資産を増やすことも可能だ。
一方で、長期間での運用は「10年、もしくはそれ以上の期間」の視点で資産運用を行うことを指す。
一般的に、株式の年平均のリターンは4~7%程度と言われているが、長期間にわたって資産運用すれば最終的に平均レベルのリターンが期待できる。
つまり、長期間にわたる投資は、短期間の投資よりもリスクをヘッジできるのだ。
10年間の資産運用で得られる恩恵
10年間の資産運用期間があれば、値動きのリスクを抑えて安定的にリターンを得ることが可能だ。
実際に、年金積立金管理運用独立行政法人は、100万円を国内債券・国内株式・外国債券・外国株式の4資産に25%ずつ投資した際のシミュレーション結果を掲載している。
1年間保有した場合の運用成績では、100万円の元本を割り込んでしまった年がいくつかある。
しかし、10年間保有した場合の運用成績をみると、100万円の元本を割り込んだことはなかった。
データからも、短期投資よりも長期投資の方がリスクを抑えられることがわかる。
長期投資のメリットと注意点
長期投資のメリットは、資産運用のリターンを抑えられる点にある。
長い投資期間を確保することで、良い年と悪い年の運用成果が相殺されて、最終的な運用成績が安定するためだ。
長期投資の場合、資産を保有し続けるだけなので、管理の手間もかからないメリットがある。
特に、仕事で忙しく取引に参加できる時間が限られる人にとって、長期投資は好相性といえるだろう。
長期投資の注意点は、必ずしも今後も安定したリターンを得られる保証は無い点だ。
長期投資はリスクを抑えられるとはいえ、リスク資産に投資する以上は、元本割れが起こる可能性を受け入れる必要がある。
長期の資産運用に必要な計画と戦略
10年間という長期間にわたる資産運用に臨むためには、しっかりと計画と戦略を練る必要がある。
心理的な負担とストレスを抑えて資産運用を行うためにも、事前にシミュレーションを行うなどして資産運用の計画を立てよう。
資産運用の目的設定
資産運用を行うにあたって、目的を設定することは大切だ。
目的を設定しないと目標とする利回りを決めることができず、最適なポートフォリオを構成できないためだ。
まずは「10年後までに〇円を貯める」などの具体的な目標を設定すると良いだろう。
ポートフォリオの組み立て方
ポートフォリオの組み立て方のコツは「自分のリスク許容度の範囲で、高いリターンを得られるように分散投資すること」だ。
バランスのいいポートフォリオを組むことで、短期間の値動きに惑わされることなく10年という長期にわたって資産運用に向き合えるだろう。
毎年、値上がりの大きい金融資産を当て続けることはできない。
そのため、大きな損失を回避するためにも、さまざまな資産に分散投資するポートフォリオを組むことが大切だ。
マーケットの動向を理解する
マーケットの動向によって、株式や債券などのリスク資産の価格は変動する。
つまり、マーケットの動向を理解することで適切な資産配分を考えることができるだろう。
金利の上昇局面や新型コロナの終息など、社会情勢の変化に伴ってマーケット状況も変化する。
日銀総裁のコメントや経済ニュースに意識を向けることで、マーケットの動向を予測・理解できるようになるだろう。
長期の資産運用で注目すべきリスクとリターン
10年間という資産運用の期間を取ることで、リスクを抑えながら効率よくリターンを得ることができる。
具体的に、10年間の資産運用で期待できるリターンなどを解説する。
リスクとリターンのバランスの考え方
資産運用の世界において、リスクとリターンは表裏一体の関係にある。
「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」のように、リターンを得るには相応のリスクを取る必要がある。
例えば、日本国債のようなリスクの低い資産に投資すると、リターンは小さいものの元本割れする可能性は非常に低い。
逆に、株式のようにリスクの大きな資産に投資すると、大きなリターンが期待できる一方で元本割れする可能性も高くなる。
リスク対策の一例
元本割れするリスクを抑えるためには、とにかく分散投資を行うことが大切だ。
例えば、年金積立金管理運用独立行政法人のように、国内債券・国内株式・外国債券・外国株式の4資産に25%ずつ分散投資する方法が挙げられる。
年金積立金管理運用独立行政法人は「年金積立金」の運用を行っており、いわゆる運用に失敗できないお金だ。
しかし、実際に国内債券・国内株式・外国債券・外国株式の4資産に25%ずつ分散投資することで、年率平均+ 3.38%の運用成績を残している。
リスク対策方法に悩んだら、年金積立金管理運用独立行政法人のポートフォリオを真似ることも検討すると良いだろう。
リターンを最大化する戦略
リターンを最大化する戦略として挙げられるのは、ポートフォリオに占める株式の割合を増やすことだ。
実際に、年金積立金管理運用独立行政法人が2020年に適用したポートフォリオでは、各金融資産の期待リターンを下記のように想定していた。
- 国内債券
- 0.7%
- 外国債券
- 2.6%
- 国内株式
- 5.6%
- 外国株式
- 7.2%
債券よりも、株式の方が期待リターンが高いことがわかる。
そのため、リターンを最大化することを目的に資産運用を行う場合は、ポートフォリオに占める外国株式の割合を高めると良いだろう。
資産運用での疑問や不明点はIFAに相談
資産運用に関する疑問や不明点があるときは、資産運用のプロであるIFAに相談することをおすすめする。
IFAは資産運用の頼れる伴走者として、10年以上にわたって資産運用のアドバイスをくれる存在だ。
IFAとは その役割とメリット
IFAは「独立系ファイナンシャルアドバイザー」と呼ばれることもある、資産運用のプロフェッショナルだ。
特定の証券会社や金融機関に属さず、独立した立場から中立的なアドバイスをしてくれる特徴がある。
相談者のニーズに応じて、専門的な知識を生かして資産運用のアドバイスを行ってくれるため、投資未経験者にとって頼れる存在といえるだろう。
IFAが資産運用をどのようにサポートするか
IFAは、相談者の資産状況や投資経験、目指しているリターンなどを踏まえたうえで、資産運用に関するアドバイスを行う。
IFAは証券会社や金融機関での勤務経験を持つ人が多く、豊富な金融知識・業界知識を有している。
また、市場動向の分析にも長けていることから、相談者にとって最適なポートフォリオを構築してくれるだろう。
もちろん、株や債券などの各金融商品の特性についても丁寧に説明してくれるため、相談者本人のマネーリテラシー向上にも寄与してくれる。
IFAを活用するステップ
IFAを活用するには、「資産運用ナビ」などのIFAを紹介するサービスを活用して、自身と相性が良さそうなIFAを探そう。
IFAが見つかったら、実際に相談する日取りを決めて、資産運用に関する相談をしよう。
資産状況や家族構成、今後想定されるライフイベントなどの情報を細かく提供することで、最適なアドバイスをもらえる。
IFAはその後も継続して資産運用のサポートをしてくれるため、定期的にポートフォリオの見直しなども行える。
まとめ
この記事では、10年間の資産運用における計画の立て方やポートフォリオの組み立て方、リスクとリターンのバランスについて解説した。
資産運用のプロフェッショナルであるIFAに相談することで、資産運用の計画や戦略に対する不明点や疑問点をクリアにし、自身の目標に合った適切な資産運用を知ることができる。
10年という長期間にわたって資産運用に臨むためにも、専門知識を持つIFAに相談して有意義なアドバイスをもらうメリットは大きい。
また、IFAの検索には「資産運用ナビ」などのプラットフォームを活用し、自身にあったアドバイザーを効率よく探すようにしよう。
信頼できるIFAから個人のライフスタイルや投資目標に合わせた最適なアドバイスを受けるためにも、ぜひ一度問い合わせてほしい。