1. ホーム
  2. NISA・iDeCo
  3. ジュニアNISAのデメリットを詳しく解説! 廃止後に”代わり”はある?

ジュニアNISAのデメリットを詳しく解説! 廃止後に”代わり”はある?

この記事で解決できるお悩み
  • ジュニアNISAのデメリットを知りたい
  • 少額から始められる投資方法を探している
  • 新NISAに関する情報を把握したい

ジュニアNISAは2023年12月末をもって廃止となりました。2024年以降、非課税枠での追加投資はできません。 なお、名義人が成人を迎えるまで継続管理勘定にて非課税扱いで保有することが可能です。

ジュニアNISAは、子供の将来の資産形成を支援する制度である。

投資利益に対してかかる税金が、一定の範囲で非課税になる少額投資非課税制度(NISA)の一種で、2016年にスタートした。

目次

ジュニアNISAのデメリット

ジュニアNISAのデメリット 資産運用ナビコラム

ここでは、ジュニアNISAの基本的事項と、制度上のデメリットについて紹介する。

ジュニアNISAの基本

ジュニアNISAとは、日本に居住する未成年者を対象とした「未成年者少額投資非課税制度」のことだ。2016年1月にスタートした。

この制度を利用すれば、年間80万円までの投資に対して発生した利益に対する税金(約20%)が免除される。非課税期間は5年間だが、5年を経過したあとも「ロールオーバー」という手続きを行えば、引き続き非課税投資枠で保有することが可能である。

非課税という魅力があるにもかかわらず、加入口座数が伸び悩みなどから廃止が決定した。以下に述べる制度上の問題が加入の障壁となったと言われている。

デメリット①払い出しの制限

ジュニアNISAでは、原則として、口座開設者が18歳を迎えるまでは、払い出しができない。

子供や孫の将来に備えるための資産形成を主な目的とした制度であるゆえにこの規制が設けられた。途中で払い出しをする場合は、過去に非課税の対象となった利益に課税されるという厳しい内容だ。

もちろん、災害などの被害を受けるなど、やむを得ない事情がある場合はお金の引き出しは可能だが、それ以外は税金を支払わなければ引き出すことはできない。

デメリット②金融機関変更は不可

ジュニアNISAでは、口座を開設した金融機関の変更を行うことはできない。

金融機関を変更したい場合、既存の口座を閉鎖し、他の場所で新たに口座を開設する必要がある。既にジュニアNISA口座で投資商品を買い付けていた場合は、同じ年に他の金融機関でジュニアNISA口座を開設することはできない。

また、既存の口座を閉鎖する場合、途中払い出しとなるため、災害等のやむを得ない場合を除き、非課税で得た過去の利益に対して課税されてしまう。

ジュニアNISA口座は、本人のほかに両親や祖父母等が運用管理者となれる。つまり、本人が成長して、何らかの理由で別の金融機関に変えたいと思っても、投資商品を税金の支払いなく移動させることができないのである。

ジュニアNISAの運用上のデメリット

ジュニアNISAの運用上のデメリット 資産運用ナビコラム

制度上のデメリットに加えて、運用上のデメリットも存在する。

デメリット③元本割れのリスクがある

ジュニアNISAの投資商品は、上場株式、株式投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)などである。これらはすべて元本保証がない商品で、投資商品の選択や市場動向によっては投資した資産が減少するリスクがある。

デメリット④損益通算ができない

ジュニアNISAでは、保有している投資商品が値下がりして損失が生じても、他の口座で保有している金融商品の利益等で相殺(損益通算)することはできない。

さらに、損失を繰越控除することもできない。

デメリット⑤非課税枠の再利用や繰越は不可

ジュニアNISA制度では、毎年80万円を上限とした非課税投資枠が設定されている。

ある年にジュニアNISA口座での投資が80万円に到達したとする。その場合、投資した商品を売却しても、その年に再度投資商品を購入することはできない(非課税枠は再利用できない)。再びジュニアNISA口座を使って投資するためには、翌年の1月まで待たなければならない。

また、限度額まで全てを使い切れなかった場合でも、非課税投資枠の未使用分を次年度に繰り越すことはできない。

廃止後の”代わり”はあるの?

廃止後の”代わり”はあるの? 資産運用ナビコラム

2023年末に廃止を迎えるジュニアNISA。代わりに使える子供向けの少額投資非課税制度はあるのだろうか?

廃止が決定しているジュニアNISA

2023年末をもって、ジュニアNISA口座の新規開設および新規の投資はできなくなる。

既に口座を開設し、投資を行っている場合、必ずしも売却する必要はない。2023年12月31日時点でジュニアNISA口座にある商品は、5年間の非課税期間以降も継続管理勘定に移管することで18歳まで非課税で保有できる。

ただし、継続管理勘定では新規の投資を行うことはできない。

なお、2024年以降は、デメリット①の払い出しの制限が撤廃され、口座開設者の年齢にかかわらず、お金を引き出すことが可能になる。ただし、部分的に引き出すことはできず、払い出す場合は口座が廃止になる。

デメリット②の金融機関変更は不可については、2024年以降も変更されない。しかし、2024年以降は新規の投資ができなくなるので、わざわざ金融機関を変更する必要性はほぼないだろう。

代わりとなる子供向け少額投資制度は?

「未成年者が利用可能な少額非課税制度」の代わりはない。2024年以降は、親や祖父母などが自身の投資口座で子供の教育資金を蓄えていかなければならない。

非課税のメリットを享受したい場合は、NISAの活用が良い選択となる。

2023年中にNISAを始めたいなら、少額からの長期・積立・分散投資を支援する非課税制度「つみたてNISA」か、個人投資家向け税制優遇制度「一般NISA」がある。資金に余裕があるなら、駆け込みで「ジュニアNISA」を利用して非課税枠を最大限に利用するのもアリだ。

2024年以降は、新たなNISA制度に基づいて投資を行うことをおすすめする。

新NISAの特徴やメリット

新NISAでは、現行のNISAと比較して利便性が大幅に向上している。

保有期間が無期限になるほか、口座開設期間も恒久化され、より長期投資に資する制度となっているため、これを利用しない手はない。

また、新NISA制度が2024年に開始されるまで投資を待つ必要はない。2023年中に現行NISAをスタートすると、非課税期間の終了までは、新NISAとは別枠で運用が可能だ。非課税枠を有効に活用する観点から、2023年中にNISAを開始することを推奨する。

新NISA現行NISA
非課税保有期間無期限つみたてNISA:5年
一般NISA:20年
口座開設期間無期限2023年まで
年間投資枠の拡大合計360万円
つみたて投資枠:120万円
成長投資枠:240万円
つみたてNISA:40万円
一般NISA:120万円
制度の併用併用可つみたてNISAと一般NISAの併用は不可
非課税保有限度額全体で1800万円
(※1)(※2)
つみたてNISA:800万円
一般NISA:600万円
出典:金融庁 『NISAとは?』
  • 1: 新NISAの非課税保有限度額は、2つの投資枠合わせて1,800万円。なお、つみたて投資枠」で1,800万円の枠のすべてを使うことも可能。成長投資枠だけを利用する場合の限度額は1,200万円である。
  • 2: 新しいNISAでは、投資商品を売却した場合に非課税保有限度額が再利用できる。現行NISAでは、再利用が不可能だった。

IFAと共に長期的な資産形成を

IFAと共に長期的な資産形成を 資産運用ナビコラム

ジュニアNISAのデメリット、廃止後の措置、および今後の投資の選択肢について、ご理解いただけただろうか。

「イマイチよくわからない」「大枠は掴めたが、実際にどうしたら良いかわからない」という方には、専門家へアドバイスを求めることもおすすめしたい。本記事では、独立系資産運用アドバイザーのIFAを紹介する。

投資家に最適なアドバイスを提供するIFA

IFAは、金融・投資・財務分野に豊富な知識と経験を有する独立系ファイナンシャルアドバイザーだ。現行NISAや新NISA、および投資商品についても、常にアンテナを張り巡らせて最新情報にキャッチアップしている。

IFAは特定の金融機関に属さずに独立して活動している。そのため、所属機関の制約を受けずに、投資家に最適なアドバイスを提供できるという強みがある。

教育資金の形成には長期計画が必要

IFAには異動や転勤がない。そのため、子供の教育資金を形成するといった、長期的な資産形成にも力を発揮する。

投資家の目標や性格、現在の財政状態を把握して、それぞれに最適な投資計画を策定する。そのうえで、個別の投資商品の提案も行ってくれる。

投資成功に向けてIFAに相談しよう

投資には、知識、客観性、精神的な強さが必要だ。投資開始の意思決定は難しく、投資を始めたあとも刻々と動き続ける市場を注視し続けなければならない。IFAなら、市場動向とポートフォリオの動向を監視して、適宜適切な投資アドバイスを提供することが可能だ。

また、IFAへの相談の際には、IFA検索プラットフォーム「資産運用ナビ」などを活用することで、効率よく自身に合ったアドバイザーが見つけられるだろう。

NISA有効活用のアドバイスならIFA

NISA有効活用のアドバイスならIFA 資産運用ナビコラム

本記事では、ジュニアNISAに関するデメリットや注意点、新NISAに関する解説を行った。

NISAにはメリットだけでなくデメリットもあるため、自分に合った運用方法なのかどうかを精査するようにしたい。また、2024年からの新NISAスタートに備え、十分な準備を済ませておきたい。

NISAについての疑問や不安は、IFAなどの専門家に相談することで解決して欲しい。

「どこでIFAを見つければ良いかわからない」「どのIFAに相談したらいいのだろうか」などの疑問があれば、IFA検索プラットフォーム「資産運用ナビ」の活用をおすすめする。現在の資産状況や相談内容を選択するだけで、簡単にアドバイザーを探せるため、あなたにあったIFAを効率よく見つけることができる。

まずは下のボタンから無料相談に申し込んでみてはいかがだろうか。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

目次