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 年収・年齢別資産形成方法を徹底解説

FPに相談できる具体的な内容 わたしのIFAコラム
この記事で解決できるお悩み
  • 年齢別の資産形成方法が知りたい
  • 資産形成に関する基礎知識を身につけたい
  • 効率的な資産形成が可能なのか知りたい

効率的な資産形成方法を選択する上で、あなた自身の年収や年齢は密接に関わってくる。

「自分の年収・年齢だと、どのように資産形成を進めればよいのかわからない」と、お悩みの方も多いのではないだろうか。

本記事では年収・年齢と資産形成の関係、年収・年齢別のおすすめの資産形成方法、効率的な資産形成に必要な考え方などを解説する。あなたの年収・年齢に応じた資産形成方法を見つけるのに、ぜひ本記事を活用してほしい。

目次

年収と資産形成、その密接な関係

年収と資産形成は密接な関係にあると、さまざまな調査や実務から傾向が見えている。

まずは年収と資産形成の関係について、金融広告中央委員会の数値を基に分析する。

 年収の重要性

結論から言えば、年収が高い世帯ほど資産形成を積極的に進めており、なおかつ保有金融資産額も多くなっている。

金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、「年収別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」は、年収額が多い世帯ほど多くなっている。

出典:金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」

この傾向は、単身世帯でも同じ傾向が見られた。また、同調査における金融資産保有額の平均・中央値を見ても、年収額が多い世帯ほど高い数値を示している。

出典:金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」

あくまで傾向の話ではあるが、年収が高いほど株式や債券を含めた金融資産保有額が多く、金融資産の運用ができる資産的な余裕があると言えるだろう。

年収とライフスタイル

現在の年収とライフスタイルのバランスが保たれていなければ、資産形成どころか毎日の生活を圧迫する可能性がある。

本格的な資産形成を始める前に、まずは自分の収支を把握することが大切だ。収支を把握するメリットは次の通りである。

  • 収入を明確することで、現在の生活レベルが収入水準に見合っているのかチェックできる
  • 無駄な固定費や買い物などを洗い出し、支出の削減につなげられる
  • 収支を見える化することで、将来のライフプランを立てやすくなる
  • クレジットカードや電子マネーなど、使った実感がない支出をあらためて確認できる

  年収と投資の関係性

金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、年収が高い世帯ほど、株式投資や保険商品などの貯金以外の資産運用を実践している傾向がある。

年収が高いと、生活費や貯金以外にも資金を回す余裕があると推測できる。

では、年収が低いと投資による資産形成ができないかと言われればそうではない。株式会社オールアバウト「家計のアンケート(2022年12月)」によると、投資している人の年収に占める通信費・保険料は、投資していない人よりも低い傾向があるという結果が出ていた。

つまり投資している人ほど、無駄な固定費を見直して資金を捻出していると言える。「とにかく投資でお金を増やす」ではなく、「無駄な支出を減らして捻出し、捻出した資金で運用する」という意識が大切になる。月に数千円から始められる少額投資なら、年収に関係なく始めやすいだろう。

年齢別の資産形成方法

資産形成の傾向として、年齢ごとに応じたおすすめの方法が存在する。ここからは年齢別の資産形成方法を解説する。

なお、本記事で紹介するおすすめの運用方法は傾向の話であり絶対の正解ではない。あなた自身の資産額やリスク許容度、運用方針などを総合的に判断し、自分に合う資産形成方法を選ぼう。

20〜30代におすすめの資産形成方法

20代は年収がまだ少ない傾向にあるものの、自由に使えるお金の多さや失敗の取り返しやすさなど、若さゆえのメリットがある。

一気に高額の資産形成を目指すより、つみたてNISAや積立投資などの少額投資に取り組みつつ、損失をある程度許容してでも投資の経験を積むのがよい。収入や経験が少ないうちは資産運用より貯金をメインとし、30代以降の出費や資産運用に使える資金を準備しておくのがおすすめだ。

また、投資の勉強やスキルアップなどの「自分への投資」にお金を使うのもよい。20代で実力をつけておけば、出世・独立による収入アップや資産運用の成功によって、結果的に効率的な資産形成につながる可能性がある。

一方で30代からは、つみたてNISAや株式投資などに本格的に取り組み、資産を効率的に増やしていこう。ただし30代は結婚・出産・マイホーム購入などのライフイベントが発生しやすい年代であるため、そちらの出費も考慮した計画を立てる必要がある。

子どもの大学費用を準備したいときは、200〜300万円を目処に学資保険やつみたてNISAによる積み立てなどが選択肢に入る。

出典:金融庁「子どもの教育費を用意したい」

老後を見据えた積み立てを進めたい方は、毎月拠出する掛金がすべて所得控除の対象になるiDeCoも検討してみよう。

40〜50代におすすめの資産形成方法

40代は20〜30代より収入や資産額が増えていることが多く、より多様な投資へ資金を回しやすい。

リスク許容度を超えない範囲で、積極的に資産形成を行おう。とはいえ40代と言えど、定年まで10〜20年残っている。長期投資と相性がよいNISA制度の活用・iDeCoを始めるのは遅くない。

まとまった資金が準備できるなら、分散投資を意識しつつ、株式投資やオルタナティブ投資などに挑戦して高いリターンを狙うのもよい。

50代の場合は、住宅ローンや子育てなども一段落している方も多く、自身の老後を見据える時期に差し掛かる。

資金に余裕がある方は引き続き積極的な運用でもよいが、これ以上損失を増やしたくない場合はiDeCoの元本確保型、定期預金、バランス型ファンドなど、リスクが低い商品に切り替えるのも手だ。

50代以上の方におすすめの資産形成方法

50代以上・退職後の資産形成は、守りを意識することが大切だ。退職金や年金などのまとまった資金が入るものの、現役世代ほどの継続的な収入を見込むのは難しい。

利益を増やすよりも、積立金の取り崩しによる残高減少を抑える意識が大切だ。安全性を重視した投資信託や債券を中心に、分散投資を行おう。

また資産形成以外にも、相続・贈与対策も忘れずに準備しておきたい。

年収別資産形成方法 

年収をいくら得ているかも、資産形成の方針や資産運用方法の選択における判断材料になる。年収別資産形成方法を解説する。

年収別資産形成方法

金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」によると、年収が高い世帯ほど株式投資の割合が増え、他の金融商品の運用も行うところが多くなるとの傾向が出ている。

出典:金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」

年収が高いほどリスク許容度や余剰資金が増えることから、ハイリスク・ハイリターンの資産形成にチャレンジしやすい。口座残高が数千万円レベルであるなら、ヘッジファンドやプライベートバンクなどの富裕層向けの資産運用も視野に入るだろう。

自分の年収に合った投資方法の見つけ方

自分の年収に合った投資方法を見つけるには、まずあなた自身の収支とリスク許容度を正確に把握することが大切だ。余剰資金や許容できる損失を見積もっておき、それらに合う投資方法を選択しよう。

例えば、資産運用の方法でポピュラーな株式・債券・投資信託・預貯金のリスク・リターンの関係はおよそ次の通りだ。

投資信託は、商品自体が複数の資産を運用しているので、商品によってリスク・リターンが大きく変わる。購入前に、運用方針や運用実績、投資先などを確認しておこう。

プロへの資産形成相談

もし自分の年収や年齢に応じた資産形成の方法がわからない場合は、資産形成のプロに相談するのがよいだろう。

専門家に相談することで、専門知識に基づいた資産形成プランやポートフォリオ(具体的な金融商品の組み合わせ)の提案・アドバイスを受けられる。

年齢・年収に応じたライフプランや家計の見直し方法を相談したいときは、FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などへの依頼がおすすめだ。

どの年収でも共通する、成功する資産形成の鉄則

どの年収でも共通する、成功する資産形成の鉄則は「自己の財務状況の理解や知識習得」「即時の利益を求めない」「マクロ経済の理解」の3点が挙げられる。詳細を見ていこう。

自己の財務状況を理解する 

効率的な資産形成を行うには、収支といった自己の財務状況の理解が大切になる。

まずは収入(給与や副業収入など)、税金・保険料、可処分所得(収入から税金・保険料を差し引いた自由に使える手取り)、消費支出(生活や娯楽などに使っている金額)などを把握し、無駄な支出を見つけられるようにしよう。

個人で財務状況をチェックするのに有効なのは、家計簿の作成である。家計簿アプリを利用すれば、スマートフォンで気軽に入力したり、銀行口座やクレジットカードと連携できたりと非常に便利だ。

長期的な視点

資産形成は、原則として即時の利益ではなく、長期的な積立・運用で少しずつ増やしていく視点が必要になる。

短期投資を成功させるには、市場・チャート・業績の分析能力や金融商品の知識などの投資スキルや、短いスパンで市場チェックする時間などが求められる。タイミングや運にも左右されるため、確実な資産形成方法とは言い難い。

一方で数年~数十年レベルで保有する長期投資だと、時期的な価格変動リスクやその他リスクが年々平準化されていき、安定した収益が出る傾向にあるとさまざまな調査から判明している。

経済状況の把握

マクロ経済とは、政府・企業・家計を総体として考える、一国・地域全体の経済活動のことだ。GDP(経済成長率)、消費者物価指数、景気動向指数、失業率など国全体レベルの経済・金融の指標を用いて、分析・予測を行う。

マクロ経済は、利回り、金利、取引内容など、個人の金融資産や預貯金に影響を及ぼす要素と密接にかかわる。そのためマクロ経済を理解することは、効率的な資産形成につながる。

まとめ

本記事では、収入と資産形成の関連性や資産形成の基礎知識について解説した。上手に資産形成するためには、専門的な知識や投資に関する知識が必要となる。

IFAに相談すれば、年収が低くても効率的な資産形成の方法を知ることが可能であり、自己のライフスタイルやリスク許容度に合った戦略を練ることができるだろう。

また、投資戦略と同じように、あなたに最適なIFAも投資の経験値や目標、資産状況によって異なる。検索プラットフォーム「資産運用ナビ」などを活用し、自身の条件にあったアドバイザーを探すことも忘れないようにしよう。

上手に資産形成を行いたい方は、以下のボタンから「資産運用ナビ」の無料相談に申し込んでみてほしい。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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