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20代がiDeCoをするなら?おすすめ商品と活用法を解説

この記事で解決できるお悩み
  • 20代に適したiDeCoの運用法が知りたい
  • 20代向けのiDeCoのおすすめ商品が知りたい
  • 20代からiDeCoを始めるべきか迷っている 

iDeCoは老後に向けて年金を自分で準備する私的年金制度であり、税制優遇を受けながら資産を運用していける点が魅力の制度だ。

しかし20代の段階で老後に向けた資金準備をイメージしている人は少なく、iDeCoを始めるべきかどうかを迷っているという方も多いだろう。

本記事ではiDeCoを始めるべき理由やおすすめの運用法、商品などを解説していく。

iDeCoの相談先についても紹介していくので、ぜひ本記事を参考に20代からiDeCoを効果的に活用していこう。

目次

なぜ20代にiDeCoがおすすめなのか

20代の段階では老後に向けた資金準備の重要性を感じにくいかもしれないが、できれば早いうちからiDeCoを活用していくことをおすすめする。

ここでは、20代でiDeCoを始めるべき理由や早くから運用を始めるメリット、資産成長のイメージについて解説していく。

iDeCoの特性から見た20代におすすめの理由

iDeCoを20代におすすめする理由として「税制優遇を受けられる」という点が挙げられる。

iDeCoの最大の魅力である税制優遇を最大限活かすためにも、早いうちから投資を始めておくと良い。

iDeCoの税制優遇は以下の3点だ。

  1. 掛金が全額所得控除になる
  2. 運用益が非課税で再投資される
  3. 受け取り時にも控除が適用される

まず、掛金の全額所得控除によって所得税・住民税の負担が軽減される仕組みとなっている。

20代から始めておくことで手取り収入を増やしながら老後に向けた資産準備を行えるのだ。

さらに運用益が非課税で再投資されるため、運用益が大きくなるほどメリットを享受できる。

20代から運用を始めておくことで時間とともに運用益が大きくなり、非課税のメリットを活かすことができる。

iDeCoという制度の特性を最大限活かすためにも、20代のうちから利用していくことを推奨する。

20代から運用を始めるメリット

iDeCoの特性以外でも、20代から資産運用を始めるメリットは多い。

早くから資産運用をしておくメリットとして以下の2点が挙げられる。

20代から運用を始めるメリット
  • リスクを低減できる
  • 複利効果を活かせる

投資にはリスクが伴い、投資対象の価格はプラスとマイナスに振れながら推移していく。

短期的にはマイナスに大きく振れる可能性もある。

しかし20代から投資を始めておき、長期にわたって運用を継続していけば価格の振れ幅が平均化され、ある程度安定したリターンが期待できる。

運用期間が長くなることによってリスクを低減できる点が、20代から資産運用を始めておくメリットだ。

また、複利効果を活かせる点もメリットとして挙げられる。

複利効果とは、投資で得た利益を再投資することで利益が新たな利益を生んで雪だるま式に資産が増えていく仕組みのことを指す。

運用期間が長くなれば複利効果による威力も大きくなっていくため、20代から始めておくことで資産が効率的に増えていく。

iDeCoでは利益が非課税で再投資されるため、より効率良く資産を増やしていけるだろう。

リスクを抑えながら効率良く資産増加を目指していける点が20代から資産運用を始めるメリットだ。

20代からiDeCoを始めた場合に期待できる資産成長

20代からiDeCoを始め、60歳まで運用を続けた場合、どの程度の資産成長が期待できるのだろうか。

以下の表は、25歳から60歳までの運用をすると仮定し、拠出する掛金・想定利回り別でどの程度資産成長するかをまとめたものだ。

スクロールできます
毎月5,000円
(積立元本2,100,000円)
毎月10,000円
(積立元本4,200,000円)
毎月20,000円
(積立元本8,400,000円)
想定利回り3%3,677,339円7,354,679円14,709,359円
想定利回り5%5,542,314円11,084,629円22,169,259円
想定利回り7%8,557,068円17,114,136円34,228,272円

利回りや拠出する掛金によって資産成長が大きく異なるが、20代から始めることによる複利効果の影響で資産は大きく増えることが分かる。

目標とする利回りや拠出できる掛金をもとに資産成長をイメージし、資金計画を立てていこう。

20代におすすめのiDeCoの運用法

20代でiDeCoを活用した運用を始める場合、どのような戦略で行っていくべきなのだろうか。

ここでは、20代におすすめのiDeCoの運用法について紹介していく。

長期目線での運用

iDeCoは原則として60歳まで解約できず、20代であれば30年以上の期間にわたって投資を継続していくこととなる。

長期的な運用期間を確保できるため、積極的にリスクを取ってリターンを最大化する戦略を取ると良いだろう。

iDeCoの商品にはさまざまな種類が存在するが、20代であれば基本的に株式に投資する商品の活用がおすすめだ。

各資産クラスの中でもリスク・リターンが大きく、長期的な運用の中で大きなリターンを得られる可能性が高い。

また、株式のなかでも中長期的な成長性が期待できる海外株式を投資対象に含めておくと良いだろう。

国内株式だけに資産を集中させてしまうと、日本が不景気になったときに資産全体が減少してしまう。

海外にも資産を分散させておくことでリスクが分散され、成長性が高い新興国などの成長恩恵も受けられる。

国内外の株式にバランス良く投資を行う戦略をもとに、長期間の運用で資産を効率良く増やしていこう。

他の運用方法との併用

iDeCo以外の運用方法を併用することも視野に入れておこう。

特に、iDeCoと同じく税制優遇を受けられる「NISA」を上手く併用し、効果的に資産を運用していくことが重要だ。

NISAは年間360万円の非課税投資枠が与えられ、その枠内で購入した株式や投資信託の利益が非課税になる。

iDeCoとは違って売却するタイミングに制限がないため、いつでも自由に資金を引き出せることが特徴だ。

NISA・iDeCoを併用する場合、目的別で資産を運用していくと良いだろう。

原則として60歳まで資金を引き出せないiDeCoは老後資金の準備、自由なタイミングで売却できるNISAは子どもの教育資金や住宅の購入資金などの準備といった使い分けをすると効果的だ。

NISAの場合、総枠で1,800万円の非課税投資枠が設定されるが、一度使った枠は商品を売却することで復活して再利用できる。

子どもが独立するまでは教育資金の準備に活用しつつ、独立後はiDeCoと合わせて老後に向けた資金準備を行うという柔軟な資金計画も立てられる。

iDeCoとNISAの特性を活かした資金計画を立て、効率的に資産を準備していこう。

20代におすすめのiDeCo商品

20代でiDeCoを始める場合におすすめの商品は以下の3つだ。

  • eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  • たわらノーロード先進国株式
  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド

それぞれの特徴とおすすめする理由について解説していく。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、米国の株式指数であるS&P500に連動する投資成果を目指して運用されるファンドである。

米国を代表するような主要企業に投資ができ、投資家からも高い人気を集めている商品だ。

本商品をおすすめする理由として主に以下の2点が挙げられる。

  • コストが低い
  • 米国の成長の恩恵を受けられる

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の信託報酬は0.09372%以内となっており、極めて低い水準に設定されている。

業界最低水準の運用コストを目指す方針となっており、継続的にコストを引き下げている点が魅力だ。

20代で長期運用をする場合はわずかなコストの差でもパフォーマンスに影響するため、低コストで運用できる本商品は非常に魅力的であると言えるだろう。

また、投資対象が世界経済を牽引する米国の主要企業であり、その成長の恩恵にあずかれる点もメリットだ。

グローバルな事業規模を展開する大企業が生み出す利益を享受できるため、中長期的な視点で資産成長を期待できるだろう。

たわらノーロード先進国株式

「たわらノーロード先進国株式」は、MSCIコクサイ・インデックスに連動する投資成果を目指して運用されるファンドだ。

MSCIコクサイ・インデックスとは、日本を除く先進国を対象とした株式指数である。

本商品をおすすめする理由として主に以下の2点が挙げられる。

  • コストが低い
  • 先進国株式に広く分散されている

「たわらノーロード先進国株式」も低コストで運用でき、信託報酬は0.09889%に設定されている。

運用コストを抑えて資産を長期的に運用していける点が魅力の商品だ。

また、先進国の株式に広く分散投資を行える点もメリットとして挙げられる。

資産の多くは米国株式で構成されているものの、イギリスやカナダ、スイス、フランスといった国にも投資が行われており、リスクが分散されている。

「米国株式のみに集中投資するのが不安」という方は「たわらノーロード先進国株式」の活用を推奨する。

SBI・全世界株式インデックス・ファンド

「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」は、全世界の株式市場の動きを捉えることを目指して運用されるファンドだ。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する投資成果を目指しており、投資対象が先進国・新興国に広く分散されている。

本商品をおすすめする理由は主に以下の2点だ。

  • 分散効果が高い
  • 新興国の成長の恩恵にあずかれる

「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」は、全世界の株式に広く分散されている。

特定の国・地域で経済的リスクや政治的リスクが懸念されても、ほかの地域でカバーできる可能性があり、リスクを抑えた運用を行える点が魅力だ。

また、投資対象に新興国も含まれているため、今後経済成長をしたときに大きなリターンを得られる可能性がある。

中長期的な目線で大きく成長できる可能性を秘めた新興国にも投資を行える点が魅力となっている。

リスクを分散させながら新興国の経済成長の恩恵を受けたい方は「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の活用を推奨する。

20代から始めるiDeCoの相談は誰にするべき?

ここまで20代にiDeCoをおすすめする理由や運用法、商品などを解説してきたが、本記事の内容だけで効果的な運用を実践することは容易ではない。

20代からiDeCoの運用を始めたいのであれば、投資助言を行う専門家に相談することを推奨する。

ここでは、専門家に相談すべき理由やおすすめの相談先「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」の特徴、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用方法について解説していく。

専門家に相談する重要性

iDeCoの活用について専門家に相談すべき理由は主に以下の2点だ。

  • 適正な掛金の拠出額を把握できる
  • リスク許容度に合った商品を選択できる

前述の通り、iDeCoは原則として60歳まで資金を引き出せない。

拠出する掛金が少ないと老後の資金が不足する可能性があるものの、過剰に掛金を拠出してしまうと万が一のときに引き出せないリスクがある。

専門家に相談することで適正な拠出額を把握でき、無理なく老後に向けた資金準備を行える。

また、iDeCoはさまざまな種類の商品が用意されており、それぞれリスク・リターンのバランスも異なる。

それらの中から自分自身のリスク許容度や目標金額に合った商品を選ぶことは容易ではない。

専門家に相談を行うことで、リスク許容度・目標金額にぴったりの商品を提案してもらえる。

最適な商品で老後に向けた資金準備を実践できるのだ。

iDeCoを効果的に活用するためにも専門家の力は必要不可欠と言える。

20代でiDeCoの運用を始めようと検討している方は、投資助言を行う専門家に相談してみよう。

IFAとは

専門家のなかでもIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談がおすすめだ。

IFAとは、金融機関に所属せずに独立した立場で顧客の資産運用をサポートする専門家のことを指す。

顧客からの相談を受けて投資プランを策定したり、提携している金融機関の商品を提案したりといった役割を担う。

IFAに相談するメリットは主に以下の2点だ。

IFAに相談するメリット
  • 中立な立場からの助言を得られる
  • 長期的なサポートを受けられる

IFAは金融機関と提携しているものの、経営は独立している。

販売ノルマなどを金融機関から指示されることはなく、顧客に対して中立な立場を保って投資助言を提供してくれる。

手数料が高い商品や意向に沿わない商品を勧誘される心配がなく、本当に自分に合った商品を提案してもらえる点が魅力だ。

また、IFAには原則として転勤や異動などの制度がなく、長期にわたってサポートを継続してくれる。

iDeCoの保有資産の見直し助言やiDeCo以外の投資戦略についての相談、保険や相続・贈与など、さまざまな悩みを長期にわたって相談できる。

長期的な信頼関係を築きながら、なんでも相談できるパートナーとして活用できる点がIFAの強みだ。

iDeCoを始めとした資産運用の悩みはIFAへの相談を検討してみよう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」

相談先のIFAをお探しの方は、IFA検索サービス「資産運用ナビ」の利用を推奨する。

「資産運用ナビ」とは、相談先を探す投資家とIFAをマッチングさせるオンラインプラットフォームのことだ。

IFAとのマッチングは非常に簡単で、たった60秒あなたの希望条件をフォームに入力するだけで良い。

あとはIFAを知り尽くした「資産運用ナビ」が全国のデータベースからあなたにぴったりのIFAを抽出し、紹介する仕組みとなっている。

紹介されたIFAのなかに気になるアドバイザーがいれば、そのまま面談を申し込むことが可能だ。

事前にIFAのプロフィールをチェックできるため、アドバイザーの得意分野や経歴などを把握した上で面談に進める。

また、IFAの紹介料や相談費用は原則無料となっており、初回面談を何人と行っても費用はかからない。

自分と相性の良いIFAをじっくり探せることが特徴だ。

もちろん全国47都道府県どこでも対応しており、対面だけでなくWEBでの面談も可能となっている。

気軽にIFAとマッチングできるため、ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用して信頼できる相談先を探してみてはいかがだろうか。

20代からiDeCoを活用して老後資金を準備しよう

iDeCoは税制面での優遇を受けられるため、20代から活用して税金の負担を軽減させながら老後資金を準備していくと良い。

運用期間を長く設定できる分、積極的にリスクを取ってリターンを最大化する戦略で老後資金を準備しよう。

また、本記事では20代からのiDeCoにおすすめの商品を紹介してきたが、最適な商品は個人のリスク許容度や運用目的によって異なる。

適切な商品で運用を行うためにも、投資助言を行う専門家に相談することを推奨する。

なかでもIFAは中立な立場から最適な投資助言を長期にわたって提供してくれる専門家だ。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用して、信頼できるIFAを探してみてはいかがだろうか。

20代のiDeCoに関するQ&A

20代のiDeCo加入率はどのくらいですか?

確定拠出年金統計資料(2023年3月末)によると、個人型確定拠出年金(iDeCo)の20〜29歳の加入者数は171,608人となっている。

総務省統計局の「人口推計-2024年(令和6年)5月報-」によると20代の人口は約1,273万人となっており、加入率は約1.3%と計算される。

20代がiDeCoで気をつけた方がいいことはありますか?

20代でiDeCoを活用する際、拠出する掛金が原則として60歳まで引き出せない点に注意が必要だ。

あまり多くの金額をiDeCoに拠出してしまうと、生活が苦しくなってしまう恐れがある。

収入のなかから無理のない範囲で掛金を設定するように心掛けよう。

20代はiDeCoとNISAのどちらから始めた方がいいですか?

どちらも魅力的な制度だが、優先して活用したいのはiDeCoの方である。

iDeCoは掛金が全額所得控除となるため、所得税・住民税の負担を軽減できる。

手取り収入を増やせる可能性があるため、まずはiDeCoを活用して余裕が出てきたらNISAを活用すると良いだろう。

20代に適切なiDeCoの積立額はいくらですか?

資産状況や収入にもよるが、20代であれば月1万円程度を積み立てていくことを推奨する。

年齢を重ねて収入に余裕が出てきた場合は少しずつ投資額を増やしていくと良いだろう。

20代で iDeCoをやらないほうがいい人はいますか?

生活防衛資金が準備できていない人はiDeCoよりも貯蓄を優先していくべきである。

生活防衛資金とは、万が一のことが起きたときに対応するための資金のことだ。

生活費の3ヶ月分〜半年分程度の資金を用意し、余剰資金が準備できてからiDeCoを始めると良いだろう。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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