- そもそも富裕層とはどのような人を指すのか、その定義について知りたい
- 富裕層に適切な資産管理や運用の方法を知りたい
- 上手に投資して資産形成したい
「金融資産どのくらいの人が富裕層に該当するのか」「富裕層を目指すためにおすすめの資産運用を知りたい」
今回はこのような疑問を解決していく。
まとまった資金を賢く運用したいと考えている富裕層の方から、富裕層の運用手法について学び、自身の資産管理にも活用したいと考えている方まで、幅広い方にぜひ参考にしてほしい。
富裕層の定義とその特性
富裕層と聞くと、「お金をたくさんもっている人」というイメージを持っている人が多いだろう。
ここでは、富裕層の定義や富裕層を目指すために必要な考え方を説明しよう。
富裕層とは何を指すか
官公庁や金融機関は、富裕層について定義していない。
ただ、株式会社野村総合研究所は純金融資産の保有額に応じて、五つの層に分類している。
マーケットの分類 | 純金融資産 |
---|---|
超富裕層 | 5億円以上 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 |
準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000万円未満 |
マス層 | 3,000万円未満 |
純金融資産とは、預貯金・株式・投資信託などの資産から住宅ローンなどの負債を差し引いたものである。
現預金500万円・株式300万円・住宅ローン500万円の世帯の純金融資産は、500万円+300万円-500万円=300万円というわけだ。
富裕層には、先祖代々の資産を受け継いで多額の資産を保有するバトンタッチリッチ型と、一代で資産を築いたセルフメイドリッチ型の2パターンが存在する。
富裕層に共通する特性と行動パターン
富裕層に共通する行動パターンとして、以下の特徴が挙げられる。
- お金を働かせている
- 価格ではなく価値を重視している
- 時間を有効に使っている
- 複利効果を活用している
富裕層は資産を形成するにあたって、自分の労働力のほかにお金を効果的に活用している。
また、価格ではなく価値を重視し、モノやサービスを購入する特性がある。複利効果とは、資産運用で得た利益を投資に回すことで利益がさらなる利益を生み出す効果である。このように、労働力に加えてお金を働かせているため、富裕層は資産形成をスムーズに進めやすいのだ。
富裕層の資産形成における投資の役割
投資において元本の大きさは非常に重要である。年利5%前後がリターンの目安とされているため、元本が小さいと資産形成のスピードは遅くなる。
一方で、元本が大きいと資産形成のスピードは早い。つまり、富裕層は大きな元本を投じることができるため、適切な投資判断ができれば資産は右肩上がりに増えていく。
富裕層にとっての投資は、資産形成のために重要な役割を果たしている。
富裕層をめざす!上手な資産運用とは
ここまでは富裕層の定義を紹介してきた。ここからは、上手に資産を運用する方法を紹介する。
富裕層を目指したい人や、自身の運用に活用したい人は参考にしてほしい。
投資を始める際の基本的な考え方
投資を始める際、基本となる大事な考え方がある。長期・分散・積立の3つの考え方だ。
長期投資とは、長い期間にわたって金融資産を保有し続ける投資方法のことだ。短期間では価格変動の可能性がある投資だが、投資期間が長くなると安定した収益を期待しやすくなる。
分散投資とは、購入する金融商品や投資時期を分散させる投資手法のことだ。株式や債券など特徴の異なる金融商品を組み合わせたり、同じ株式でも複数銘柄を購入したりして分散を図れる。
分散投資には、リスク分散の効果がある。例えば株式投資の場合、1銘柄に投資先が集中していると不祥事や倒産の際に、資産が大幅に目減りしてしまう。しかし、投資先が分散できていれば、1銘柄から受ける影響を小さくできるのだ。
積立投資とは、定期的に定額で金融商品を購入する投資手法のことだ。この投資手法のことは、ドルコスト平均法と呼ばれており、1株あたりの購入単価を引き下げられる。
2023年までのつみたてNISAや2024年から始まるNISAを活用することで、上記の3つの考え方を満たした投資への取り組み方を実現できる。
さまざまな投資手法とその特性
株式や投資信託、債券、不動産など、投資にはさまざまな手法がある。ここでは、初心者に取り組みやすい手法を三つ紹介しよう。
1つめは株式投資だ。株式会社が資金調達のために発行する株式を購入し、株価の値動きによって利益を狙う投資手法である。
安い価格で購入し、高い価格で売却すると利益を得られる。また、株式の保有割合に応じて株式会社から支給される配当金や株主優待も、株式投資の魅力である。分散投資のために複数の銘柄を自ら選定する際に手間がかかるのがデメリットと言えるだろう。
2つめは債券投資だ。債券とは、国・地方公共団体・企業などが、投資家からお金を借りる際に発行する証書のことである。期限が定められており、満期日まで保有すればお金は額面金額に利子を加えた金額を受け取れる。そのため、金融商品の中ではリスクが低いと言えるだろう。ただ、リスクが低い分、リターンも小さくなる。
3つめは投資信託だ。株式や債券などの資産の詰め合わせパックのような金融商品であり、1本購入するだけで自然と分散が図れる。
投資初心者にも購入しやすい商品であるため、つみたてNISAやiDeCoで購入できる商品は投資信託が多くなっている。デメリットとして手数料が発生するが、信託報酬0.1%前後の商品を選んでいれば手数料負けすることはないだろう。投資におけるリスクとその対策
投資には必ずリスクが存在する。投資の世界におけるリスクは危険のことではなく、不確実性のことだ。「どれだけ価格が変動しやすいか」を意味している。
リスクをとりすぎるとリターンが大きくなる可能性が高まる一方で、資産を大きく減らす可能性もアップしてしまう。つまり、適切なリスクをとる必要があるのだ。
適切なリスクは人によって異なる。どれだけリスクがとれるかを意味するリスク許容度が高い人の特徴を並べておく。
- 若い
- 安定した収入がある
- 単身世帯投資経験が豊富
投資期間を長く確保できる人、年収が高く投資原資が豊富な人、まだ養う家族がおらず単身世帯の人などは、リスク許容度が高い傾向にある。
一方で、リスク許容度の低い人は上記で示した特徴と反対の特徴を持っている。リスク許容度が低い場合は、安定性のある資産の割合を増やしてリスクを軽減することを心掛けよう。
投資を始めるためのステップと必要な資金
投資の大切さと注意点について説明してきた。ここからは、投資を始めるためのステップと必要な資金の目安を解説しよう。
投資を始めるための準備
投資を始めるために必要なものは以下の通りだ。
- 本人確認書類
- 証券口座
- パソコンorスマホ
- 金融商品を購入する資金
投資を始めるにあたっては、証券口座を開設する必要がある。その際に、本人確認書類の提出が求められる。運転免許証やマイナンバーカードなど、顔写真付きの身分証があると便利だ。
口座開設から商品売却までの資産運用は、基本的にインターネットで完結する。パソコンかスマホがあれば大丈夫だろう。
最も大事なのが購入資金だ。資金については次の章で詳しく解説する。
最初の投資に必要な資金の目安
1株から購入できるサービスが普及していることもあり、少ない資金からでも株を購入できるようになっている。「最初にいくら必要か」よりも「どれだけ資産運用に回しても大丈夫か」という目線で考えてほしい。
もし、株価が暴落したとしても売却せずに耐えられる状態をキープしておく必要がある。そのため、生活に必要な資金は6ヶ月〜1年分ほど残しておこう。
現預金から生活防衛資金を引いた金額が、投資に回せる資金の目安になる。
まとまった資産をどのように管理するか?
投資を始めて貯まった資産は、適切に管理する必要がある。とはいえ、どのように管理すべきかわからない人も多いだろう。
そんな人には、お金の専門家であるIFAに相談するのがおすすめだ。IFAは、資産の管理方法を丁寧に教えてくれる。
IFAを活用した投資の可能性
相談しようとは言ったが、IFAについてよく理解していない人も多いだろう。ここからは、IFAの役割や相談するメリットを解説していく。
IFAとは何か?その役割とは
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーのことだ。顧客の相談に乗り、家計状況や目標資産に合わせた金融商品を提案している。
IFAは金融機関から独立したお金の専門家であり、顧客からのお金に関する幅広い悩みに対応している。
IFAに相談することのメリット
IFAに相談するメリットとして、以下の3つが挙げられる。
- 顧客目線のアドバイスを受けられる
- 長期間にわたって相談できる
- 幅広い商品を購入できる
金融機関は一定の利益がないと成り立たないため、利益率の高い商品が販売されている。つまり、窓口で提案される商品は、顧客の利益よりも企業の利益を追い求めた商品である可能性があるのだ。一方、IFAは金融機関から独立しているため、企業の意向が反映された販売ノルマは課されていない。そのため、真に顧客目線のアドバイスが期待できるのだ。
また、金融機関では自社で取り扱っている商品しか購入できなかったり、3年ほどで異動があって担当が頻繁に変わったりする。IFAは提携の金融機関の商品を購入できるので、投資対象が幅広い。異動もほとんどないため、長期間にわたって関係性を構築できることもメリットと言える。
IFAによる投資助言を得るプロセス
IFAに投資助言を得る流れは以下の通りだ。
- 無料の個別相談
- 口座開設
- 金融商品の提案
- 継続的なサポート
まずは無料の個別相談に応募しよう。提供しているサービス内容を詳しく説明したり、あなたの意向を確認したりする。ヒアリングした内容を参考にしながら現状を分析し、資産運用のプランを作成する。
「資産運用ナビ」などのプラットフォームを活用し、自身にあったアドバイザーを効率よく探すようにしよう。
個別相談でこれからも継続して相談したいと思った場合、本格的な投資助言がスタートする。証券口座の開設が投資助言の第一歩だ。投資スタイルに合わせておすすめの証券会社を提案している。
そして、証券口座が開設できたら、いよいよ金融商品を購入する。一人ひとりに寄り添った提案が特徴だ。それぞれの家計状況や意向に合わせた商品を提案している。合わないと思った場合は必ずしも購入する必要はないので、安心してほしい。
商品が購入できた後も、IFAは継続的にサポートする。金融商品の値上がりによって、ポートフォリオ内の資産バランスが崩れることがある。
その結果、リスクを取りすぎていたり、反対に期待リターンが小さくなっていたりするのだ。資産の変動に合わせて、ポートフォリオ内の資産バランスを調整するリバランスの提案も、アフターフォローで実施している。
まとめ
富裕層の定義や資産管理の手法、そして投資開始のステップと必要資金について解説してきた。資産運用に関する知識があまりない投資初心者にとって、IFAによる適切な投資助言は、投資成功への道しるべとなるだろう。
また、IFAに依頼することで、個人のニーズに合わせた効果的な投資法を取り入れることができ、資産のさらなる成長を目指せるはずだ。
検索プラットフォーム「資産運用ナビ」では自身が運用していきたい商品や相談内容、地域を指定したうえで検索することもできる。理想の資産運用を目指すためにも、無料相談を申し込んでみてほしい。