クレジットカードの審査とは？基準や期間・審査に必要な書類を解説

クレジットカードを発行するにあたって、「審査とはどういうものなのか？」と気になっている人は多いだろう。

初めてのクレジットカード発行なら、審査という言葉に敏感になるのも仕方ない。

そこで本記事では、クレジットカードの審査について総合的に解説する。

そもそも審査では何を見ているのか、審査基準やそこにかかる期間など、気になる疑問を解消していってほしい。

クレジットカードの審査は何を見てる？

クレジットカードの審査では、「支払能力の有無」と「クレヒス（信用情報）」の2点を見ている。

それぞれ詳しく解説する。

支払能力の有無

クレジットカードの支払能力とは、カード発行会社が建て替えた支払い代金を期日にしっかりと引き落とせるかどうかを意味する。

言い換えれば、「支払いを延滞したり踏み倒したりする可能性はないか？」をチェックされているのだ。

クレジットカードの仕組みを整理してみよう。

利用者が店舗やオンラインショップでカードを使って決済すると、カード発行会社が支払い代金を建て替えてくれる。

後日、カード発行会社は利用者に対して支払い代金を請求する。

具体的には振替口座から支払い代金を引き落とす。

このように、取引とは別のタイミングで代金を支払うことを「信用取引」と呼ぶ。

クレジットカードとは利用者・カード発行会社・店舗といった3者間の信用取引なのだ。

もしも利用者の支払能力が低ければ、カード発行会社は支払い代金の延滞や踏み倒しといったリスクを負うことになる。

だからこそクレジットカードの審査では、申込者から提供された情報を元に、支払能力があるかどうか、高いか低いかをチェックされているのだ。

クレヒス（信用情報）

クレヒスとは「クレジット・ヒストリー」の略であり、言い換えれば「信用取引の履歴」のことだ。

前述のようにクレジットカードは信用取引によって成り立っている。

さらに、住宅ローンや消費者金融からの借入、スマホキャリアの利用なども信用取引に該当する。

実は、こうした信用取引の履歴は、信用情報機関と呼ばれる団体によって管理されている。

つまり、住宅ローンやその他の借入に対する返済、あるいはスマホ代金（通信費用）の支払いなどを延滞すると、信用情報機関にその情報が記録されることになる。

そうして記録された情報を一般的にクレヒスと呼ぶ。

また、返済・支払いの滞納や踏み倒しなどがある状態を「クレヒスに傷が付いている」と表現する。

クレジットカードの審査では発行会社が信用情報機関に照会し、申込者のクレヒスに傷がないかどうかをチェックしているのだ。

以上のように、支払能力の有無とクレヒスに問題がなければ、クレジットカードの審査に通過する可能性は高い。

ただし、実際は勤続年数や年収なども加味した上で審査結果が下される。

自分では支払能力が高いと思い、クレヒスに傷がなかったとしてもクレジットカードの審査に通る100％の保証はない。

審査のないクレジットカードはあるのか？

この質問の結論から言って、審査のないクレジットカードは存在しない。

すべてのカードには審査があり、申込者は必要情報を提供した上で審査を行わなければいけない。

クレジットカードの審査基準は非公開

クレジットカードの審査基準というのは非公開だ。どのカード発行会社からも審査基準は公開されていないため、審査基準をもとに対策を立てるなどはできないようになっている。

一方で、カードごとに「審査が厳しい（甘い）」といった一般論はある。

たとえば銀行が発行するカードは審査基準が厳しいとされているが、イオンなどの小売企業が発行するカードは審査基準が比較的通りやすいと言われている。

世間一般的に「審査が通りやすい」と考えられているからといって、審査通過が保証されているわけではない点に注意しよう。

審査が通りやすと言われるカードでも、審査に落ちるケースはある。

クレジットカードの審査で提供する情報

クレジットカードの審査では、下記のような情報を申込者に提供してもらい審査を行っている。

カード発行会社はこれらの情報をもとに申込者をスコアリングし、審査を通過するかどうかやカード発行時の利用限度額などを決めている。

審査にあたって虚偽情報を提供する人もいるが、虚偽が発覚する可能性が非常に高い。虚偽情報の提供は絶対にしないでほしい。

虚偽が発覚するとブラックリストに掲載され、当該発行会社のカードだけでなくその他のカードの発行も難しくなる。

審査申込時に入力する情報を間違えてしまった場合は、発行会社に規約に従って速やかに連絡しよう。

審査に落ちてしまった場合の対処法が知りたい際には以下記事を参考にしてほしい。

クレジットカードの審査から発行までの流れ

一般的なクレジットカードで審査から発行までの審査にかかる期間は、1〜2週間ほどだ。

その後2週間以内にカードが自宅に届けられるケースが多い。ここでは、カードの審査から発行までの流れを整理していこう。

クレジットカードの審査申込を行う

まずはクレジットカードの審査申込を行う。主な申込方法は、Web申込・店頭申込・郵送申込の3種類だ。

Web申込	ホームページから簡単に申込可能。 新規入会キャンペーンが多く、入会＆利用で数千ポイント獲得できることも多い
店頭申込	発行会社が設置している店頭カウンターで申込できる スタッフの説明を受けながら申し込めるため安心できる
郵送申込	必要用紙を記入して郵送で申し込む 新規入会キャンペーンの適用外になるケースが多いので注意

最近ではWeb申込を行うのが一般的だ。スマホやパソコンから手軽に審査申込が行える上に、Web限定の新規入会キャンペーンも多い。

発行したいカードが決まっている場合は、審査申込の前にWeb申込と店頭申込でどちらがお得に入会できるのかチェックしてこう。

提供した情報を元に審査が行われる

審査申込を行うと、提供した情報を元にカード発行会社による審査が行われる。

審査結果が出るまでにかかる期間は、3日〜1週間が一般的だ。

ただし、クレジットカードによって審査期間は変わるため事前に確認しておこう。

カード発行会社が定める審査期間を過ぎた場合は、申込情報がしっかりと届いていない可能性が考えられる。

その場合はカード発行会社に直接問い合わせて、審査の進捗情報を確認してみよう。

審査が即日完了するカードがあるかどうかは、「審査が即日完了するクレジットカードは存在する？」で紹介しているので参考にしてほしい。

カード発行会社から審査結果が届く

クレジットカードの審査が完了すると、カード発行会社から審査結果が届く。

一般的には審査申込時に入力したメールアドレス宛にメールで届くため、カード発行会社からのメールが迷惑メールフォルダに振り分けられないよう設定しておこう。

審査に通過すればカードが後日発行される。

審査に通過しなかった場合でも審査申込は再度行えるが、半年は期間を空けるようにしよう。

審査に通過しなかったということは、何らかの基準を満たせていなかったことになる。

クレヒスに問題がなければ、年収や勤続年数などが基準を満たせなかったと考えていいだろう。

審査に落ちてすぐは審査基準を満たせる可能性が低いので、半年以上の期間を空けて再申込をするのが一般的だ。

また、他のカードの審査申込をするのも1つの方法であることを覚えておこう。

クレジットカードが発行される

審査に通過すると3日〜1週間ほどでクレジットカードが発行され、自宅に届く。

カードによってはカード受取時の本人確認が必要になるため、事前にチェックしておこう。

カード受取時の本人確認は申込者でなければ対応できない。

家族に対応してもらってもカードを受け取れないので注意してほしい。

ちなみに、カードが届いたからといってすぐに利用できるわけではない。

カード発行会社ごとに定められている登録作業を行わなければ利用できないケースも多いので、事前に確認しよう。

また、カードが届いたら券面に印字されている氏名が間違っていないかチェックしよう。

間違っている場合はカード発行会社に連絡し、新たに発行してもらう必要がある。

審査に通過するコツなどが知りたい際には下記記事を参考にしてほしい。

クレジットカードの審査後に必要な書類は2つ

クレジットカードの審査後は、カード発行・受取のために必要な書類が2つある。

「本人確認書類」と「振替口座設定書類」だ。それぞれ解説する。

本人確認書類

クレジットカードの発行・受取には本人確認書類が必要だ。

一般的には「顔写真付きの身分証明書」を指している。

免許証やマイナンバーカード（個人番号カード）、パスポート、または在留カードや特別永住者証明書などが該当する。

ただし、下記に挙げる書類は本人確認書類とみなされない場合が多いため注意しよう。

これらは本人確認書類ではなく、「補助書類」に分類される。

補助書類とは、本人確認書類に記載されている住所と現住所が異なる際に、現住所を確認するための書類のことだ。

カード発行会社によっては、本人確認書類を持っていない人への対応として数種類の補助書類提出を求めることもある。

顔写真や住所が記載されていても社員証と学生証は、本人確認書類にはならないので注意しよう。

振替口座設定書類

クレジットカードを使った決済は、カード発行会社が支払い代金を建て替えてくれる信用取引の1つだ。

建て替えられた支払い代金は、期日になるとカード発行会社から引き落とされる。

そのため、カードの発行には必ず振替口座設定が必要だ。

振替口座設定書類はカード発行会社から郵送されるケースが多い。

届いた書類に必要事項を記入し、カード発行会社に返送しよう。

ネットバンキングに対応しているカード発行会社の場合は、Web上で振替口座を設定できる。

また、所有している銀行口座の銀行が発行しているカードを申込んだ場合、本人確認書類や振替口座設定がいらない場合もある。

審査が即日完了するクレジットカードは存在する？

結論から言って、審査が即日完了するクレジットカードは存在する。

さらに、カードを即日発行してくれるカード発行会社もある。

クレジットカードがすぐに必要な人は、審査が即日完了するカードを検討しよう。

デジタルカードなら即日完了が基本

スマホアプリでクレジットカードを管理できる「デジタルカード」を提供しているカード発行会社の場合、審査が即日完了するケースが多い。

これらのカードは審査が即日完了するだけでなく、審査完了後はカード番号がスマホアプリに表示される。

つまりオンラインショップやスマホ決済に対応している店舗なら、カードを即日利用できる。

カードがすぐに必要な場合は、こうしたデジタルカードを発行しているクレジットカードを検討してみよう。

ちなみに本カードは後日自宅に届く。

仮カードを発行してくれる場合もある

デジタルカードではなく、仮カードとして発行してくれるクレジットカードもある。

たとえばイオンマークが付いているカードの場合、イオングループの店舗カウンターにて仮カードが発行されている。

仮カードはイオングループ店舗で利用でき、実際のカードと同じように決済できる。

スマホ決済を設定しなくても実店舗で利用できるため、人気の高いサービスだ。

以下の記事ではイオンカードの仮カードについて解説しているので、気になる人は参考にしてほしい。

クレジットカードの審査を考慮して自分に適したクレジットカード作成しよう！

本記事では、クレジットカードの審査について総合的に解説した。

カード発行には必ず審査があるため、審査項目や基準などについて事前に知っておくと、「自分が審査に通りやすいカード」を選ぶことができる。

審査申込を短期間で何度も行うと、クレヒスに傷が付く可能性がある。

だからこそ審査通過見込みが低いカードは避け、審査に通りやすいカードを選ぶ必要があることを覚えてこう。

ちなみに本記事で紹介したイオンカード各種は現在、お得な新規入会キャンペーンを実施している。

新規入会と利用で数千ポイント獲得できるので、この機会を逃さないでほしい。