株式投資といえば、10万円から100 万円単位のまとまった資金が必要、というイメージを持つ人が多いのではないだろうか。
しかし、ミニ株/単元未満株のサービスを利用すれば、数百円からでも株式投資が可能だ。
本記事では、ミニ株/単元未満株の特徴、魅力と注意点、オススメのネット証券を解説する。
ミニ株/単元未満株とは
ミニ株/単元未満株とは、単元未満の株式を売買できるサービスだ。通常、株式を売買する場合、100株単位での取引となる。これを単元株という。
例えば、1株2,000円の企業の株式を購入する場合、最低でも2,000円×100株で20万円が必要になる。
それに対し、ミニ株/単元未満株は、100株に満たない株数でも取引が可能なサービスだ。
上の例では、1株2,000円から売買ができる。
なお、「ミニ株」と「単元未満株」は厳密には異なっており、ミニ株は10株から、単元未満株は1株から売買できる制度だが、混同して使われることも多い。
ミニ株/単元未満株を扱うネット証券の多くは、1株から取引が可能だ。
ミニ株/単元未満株の特徴
ミニ株(単現未満株)は、単元株と比べて次のような特徴がある。
- 株式の名義は証券会社となり、投資家は持分を保有する仕組み
- 株式の発行企業に対する議決権はない
- 株式の配当金は保有する持分に応じて受け取ることができる
- 株主優待は一部の銘柄を除いて受け取れない
- ミニ株/単元未満株の取り扱い有無や対象銘柄は、証券会社によって異なる
ミニ株/単元未満株の魅力と注意点
ミニ株/単元未満株の魅力と注意点を見てみよう。
ミニ株/単元未満株の魅力
ミニ株/単元未満株の魅力は次の3点だ。
- 少額から株式投資ができる
- ミニ株/単元未満株の一番の魅力は、少額から株式投資ができることだ。
- 例えばソフトバンクの株式が欲しいとしよう。2022年1月4日のソフトバンクの株価は5,482円だ。単元株で購入しようとすると、およそ55万円の資金が必要になる。投資初心者が簡単に出せる金額ではないだろう。これがミニ株/単元未満株であれば、5,482円+手数料の資金があれば、1株から購入できる。
- このように、ミニ株/単元未満株は株式投資の資金的なハードルを大きく下げてくれるサービスだ。
- 少ない資金で複数の銘柄に分散投資できる
- ミニ株/単元未満株は、少ない資金で複数の銘柄に分散投資することを可能にしてくれる。
- 例えば、5万円の資金がある場合、単元株であれば株価500円の株式を1銘柄しか買えない。しかし単元未満株では、1株500円から購入できるので、同じ500円の銘柄であれば10株5,000円ずつを10銘柄に分けて購入することも可能だ。複数の資産や銘柄への分散投資は、リスクを抑える投資法の基本だ。
- 1銘柄に集中投資すると、その企業の業績が悪化した場合に大きな損失を抱えることになる。複数の企業に分散投資していれば、1銘柄が損失を出しても他の銘柄でカバーすることも可能だ。
- 少額で投資経験を積める
- ミニ株/単元未満株は、投資初心者が少額で投資経験を積むのにも適している。バーチャルな投資を体験できるサービスも存在するが、実際に自分のお金を投資するのとは真剣味が違うだろう。たとえ少額の投資であっても、投資先企業の情報や、政治・経済のニュースに対するアンテナが高まれば金融リテラシーの向上につながる。
- このように、ミニ株/単元未満株は投資の入り口に適した方法と言える。
ミニ株/単元未満株の注意点
一方で、ミニ株/単元未満株には次のような注意点がある。
- 手数料が割高
- ミニ株/単元未満株は、通常の単元株取引と比べて手数料が割高になることが多い。証券会社にとっては単元株よりも管理の手間がかかるため、やむを得ないところだろう。
- 少額の投資では得られる利益も少ないため、手数料負けしないように注意しよう。手数料の安いネット証券で取引したり、株価の安い銘柄は単元株で取引するなど工夫をすると良いだろう。
- 取引できる証券会社・銘柄が限定される
- ミニ株/単元未満株は、証券会社によって取り扱いの有無や、取引できる対象銘柄が異なる。
- 大手ネット証券の中では、SBI証券とマネックス証券、auカブコム証券がミニ株/単元未満株を取り扱っており、楽天証券と松井証券は取り扱っていない。対象銘柄は、マネックス証券とauカブコム証券が東証・名証の全銘柄、SBI証券が東証の全銘柄となっている。お目当ての銘柄がある場合は、取り扱っている証券会社に口座を開設しよう。
- リアルタイムに希望の価格で売買できない
- ミニ株/単元未満株は、リアルタイムでの売買や指値での注文ができない。
- ミニ株/単元未満株は、翌営業日の最初の値段(寄り付き)で売買するのが一般的だ。注文締切後のニュースや、夜間の海外市場の動向などによって、翌朝に大きく価格が動いて、想定と違う値段で売買する可能性がある点に注意しよう。
ミニ株/単元未満株の取引にオススメのネット証券を紹介
少額でミニ株/単元未満株を取引をするなら、手数料が安いネット証券がオススメだ。
さらに最近では、若者を中心に、スマホアプリで簡単に1株から売買できるスマホ証券も、口座数を増やしている。
オススメのネット証券は次のとおりだ。
証券会社 | サービス名 | 取引手数料 | 対象銘柄 |
---|---|---|---|
SBI証券 | S株 | ・買付:実質無料(翌月キャッシュバック) ・売却:0.55%(最低手数料:55円) | 東証 全銘柄 |
マネックス証券 | ワン株 | ・買付:無料 ・売却:0.55%(最低手数料52円) | 東証・名証 全銘柄 |
auカブコム証券 | プチ株 | ・0.55%(最低手数料52円) | 東証・名証 全銘柄 |
LINE証券 | いちかぶ | ・単価に0.35%のスプレッド(手数料相当)上乗せ ・東証の休憩時間・取引終了後は1.0% | 東証 1,500銘柄以上 |
SBIネオモバイル証券 | S株 | 月間約定金額によるサービス利用料 0円~50万円 220円 300万円 1,100円 500万円 3,300円 1,000万円 5,500円 以下、100万円ごとに1,100が加算(上限なし) | 東証 全銘柄 |
まとめ
ミニ株/単元未満株は、少額から株式投資を始められる、初心者にオススメの投資だ。
また、大きな資金がなくても、複数の銘柄に分散投資もできる点も魅力である。
「まとまった資金がないけど株式投資をしてみたい」という人は、ミニ株/単元未満株から始めてみよう。
また、資産運用をやってみたいが、どの様にして運用して良いか悩んでいないだろうか。
最近、「よく分からないまま資産運用をして何百万円も損をした」という話をよく聞く。
そんな時は、「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。
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