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【投資利益と税金】初心者でも分かる節税方法と必要な申告手続き

株主優待と税金 - 複雑な税制の解説 わたしのIFAコラム
この記事で解決できるお悩み
  • 投資利益にかかる税金の計算方法がわからない
  • 税金を抑えるための具体的な手段を知りたい
  • 投資利益の確定申告について理解したい

今回は、投資による利益と税金にまつわる疑問について解説していく。投資利益と税金に関する基礎知識から、具体的な節税対策方法までをわかりやすくまとめた。

「ひとりでの投資生活は心細い」という人のため、投資の専門家IFAへの相談のメリットや注意点についても紹介しているので、ぜひ今後の参考にしていただきたい。

目次

投資利益と税金の基本の知識

投資利益と税金の基本の知識 資産運用ナビコラム

買い物をしたり外食をしたりするときに支払う「消費税」、仕事をして得た給与に対して支払う「所得税」など、私たちは日常生活の中でいろいろな税金を負担している。

もちろん投資で利益を得た場合にも、税金は発生する。

今回は、投資に関わる税金の種類とその計算方法、課税されるタイミングについて紹介していく。

また、投資利益から控除できる経費についても解説していくので、ぜひ参考にしてみて欲しい。

税金の種類

税金は大きく分けると、国が課税する「国税」と地方公共団体が課税する「地方税」の2つに分類される。

納税方法は、所得税のように納税者が直接納める「直接税」と、消費税のように事業者などを通じて納める「間接税」に分けられている。

直接税間接税
国税所得税
法人税
相続税
消費税
関税
揮発油税
酒税
たばこ税
地方税都道府県税都道府県民税
事業税
自動車税
都道府県たばこ税
軽油引取税
市区町村税市区町村民税
固定資産税
市区町村たばこ税

投資における税金の計算方法

ここでは株式投資を例に具体的に解説する。

株式投資における利益は、「譲渡益」と「配当金」の2種類。投資によって利益を得た場合、この2種類に対してそれぞれ20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税金がかかる。

譲渡益とは、株を売却したときに得られる利益のこと。これにかかる税金は「申告分離課税」に分類される。

申告分離課税とは、会社などで得た給料とは別に、投資利益のみの税額を計算して、確定申告によって納税する方法である。

例えば、100万円の株を110万円で売却した場合は、利益の10万円に対して20.315%の税金がかかるので、納める税金は20,315円となる。また、配当金とは会社の売り上げによって株主に分配される現金配当のこと。

これにかかる税金は、譲渡益と違って「申告分離課税」か「総合課税」かを選択できる。申告分離課税については、譲渡益と同じ方法で計算ができる。総合課税とは、所得に応じて所得税率が5〜45%と変化し、さらに配当金控除も適用できるという特徴がある。

投資利益が一定以下の人は、総合課税を活用したほうが損しない計算となる。なお、総合課税の場合も納税は確定申告時に1年分まとめて行うことになっている。

投資利益から控除できる経費について

例えば株式投資の場合、FXや先物取引と違って、投資利益は譲渡所得に該当する。よって、基本的に必要経費を控除するのは不可能である。

しかし、取り決め上では資産の譲渡に要した経費については控除することになっているのは確かなので、「物によっては申請できる」という可能性もゼロではない。

実際、株式投資で経費申請が認められた人もいる。確定申告をすると利益から税率20.315%が落とされるので、もし必要経費を落とすことができればより多くの利益を手元に残せるということになる。

費用として控除できそうなものには、下記のようなものがある。

  • パソコン・マウス・モニターなどの取引に使う道具
  • 勉強に必要なセミナーや教材費用(株式の取引に関するもの)

しかし、最終的に経費として落とせるかどうかは各自治体の税務署判断。

確定申告で記入する書類に経費を書き込む欄があるので、一度申請してみても良いだろう。

ちなみに、本業ではなく副業で株式投資をしている人は、本来の業務に該当しないのでそもそも経費として計算できないので要注意だ。

確定申告が必要な場合と不要な場合

確定申告が必要な場合と不要な場合 資産運用ナビコラム

投資によって発生する利益には、企業からもらえる「配当金」と、株を売った時発生する「譲渡益」があることは説明した。

これらには、基本的に税金がかかるため、自身で利益計算の上確定申告を行う必要がある。ここでは、投資で得た利益に関する確定申告について解説していく。

確定申告が必要な場合とは

確定申告は毎年2月16日〜3月15日までの期間に最寄りの税務署や専用サイトから行うことができる。投資の場合も、給与所得以外に20万円以上の利益があった人は確定申告の対象者となるので、手続きが必要だ。

投資により確定申告が必要なケースには、主に次の2つが挙げられる。

  1. 一般口座を利用している場合
    • 株式投資の利益に対して源泉徴収を行う特定口座ではなく、一般口座で取引をしている人は確定申告が必要である。
  2. 源泉徴収なしの特定口座を利用している場合
    • 特定口座を利用していても、「源泉徴収なし」の口座を利用している人は、確定申告が必要である。

確定申告が不要でもした方がいい場合

本来確定申告が不要な場合でも、下記に該当する人は確定申告をしたほうがいい可能性がある。

  • 投資で損失が出ている人
    • 投資によって損失が発生している人は、「損益通算」をすることができる。損益通算とは、確定申告をすることで翌年以降の課税対象金額から損失を差し引くことができるというもの。よって、損失が確定している場合は本来不要であっても積極的に確定申告をしたほうがいい。
  • 税金を多く払ってしまった人
    • 米国株投資などの場合、米国と日本それぞれで課税されるので税金の支払いが重複する。これを調整するため、米国でかけられた税金を日本の所得税や住民税から差し引いてくれる「外国税控除」というものがあり、確定申告を行うことで申請できる。

確定申告をしないとどうなるのか

確定申告をしないと、税務署から指摘を受けて罰則として追加の税金支払いを命じられることになる。

納付するべきだった税額に対し、50万円以上の場合15%、50万円を超える部分は20%をかけた金額が本来の税金に上乗せされるのだ。

万が一理由があって確定申告をし忘れた場合、申し出によってはさかのぼって申告することもできる。

長らく確定申告をしていない・申告を忘れてどこから手をつけて良いか分からないという人は、税理士へ相談することをオススメする。

投資効果を高めるための税金戦略とは

節税のための戦略 資産運用ナビコラム

株式投資では基本的に配当金や譲渡金に対して税金が課せられる。利益に20.315%をかけた税額が引かれたものが、実際手元に入る金額になる。

よって、利益を最大化するために投資家にとって節税対策はとても重要な課題である。

ここでは、損益通算や繰越控除・iDeCo・NISAの活用といった節税対策について解説していく。

損益通算と繰越控除

節税をするならぜひ知っておきたい制度が「損益通算」である。

一年分の利益と損失を相殺することで課税対象となる所得を減らし、節税できるというものだ。源泉徴収のない口座を複数持って取引をしている人は、一方の口座で出た利益をもう一方の口座の損失で相殺できることがあるので、必ずチェックしておこう。

また、「繰越控除」が可能かどうかも合わせてチェックしたいポイントである。ある年に行った損益通算で相殺しきれなかった損失が残っていた場合、翌年以降に繰り越して利益との相殺に当てられるという制度だ。

最大3年間の繰越が可能なので、期間内に必ず目を通しておくようにしたい。

iDeCoやNISAの活用

個人投資家の節税対策として、2014年1月から開始されたのがNISA。

NISA専用口座を開設して、そこに預けたお金を運用に回していくというものだ。

通常は出た利益に対して所得税がかかるが、一般NISAなら年間120万円まで、つみたてNISAなら40万円までであれば非課税の対象となる。なお、適用期間はそれぞれ5年、20年となっている。

また、自分で選んだ金融商品に毎月一定額を積み立てて、掛け金を運用していくiDeCoと呼ばれるものもある。いつでも引き出しができるNISAと違い、iDeCoは運用して得た利益を60歳以降に受け取れるもので、私的年金制度とも呼ばれる。

iDeCoは拠出した掛け金が全額所得控除の対象になるので、節税対策に最適なのである。

また、積み立てたお金が増えたときも利益が非課税となったり、60歳以降で受け取る際にも控除が適用されたりと、長期の運用においても節税効果が期待できるというメリットがある。

IFAが投資利益の最大化をサポート

IFAが投資利益の最大化と税金対策をサポート 資産運用ナビコラム

ここまで投資と税金に関する話題を解説してきたが、長い投資生活の中で全てをひとりで抱えて歩んでいくのは少し心細い。

そんな時は、投資の専門家であるIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の活用がオススメ。ここでは、IFAを活用するメリットについて解説していく。

IFAが提供する効果的な投資戦略アドバイス

IFAは、いわば投資戦略の専門家。

豊富な専門知識を生かして様々な金融商品の特徴や起こり得るリスクを説明し、お客様一人ひとりにあった商品を丁寧に提案してくれる。もちろん、投資における節税に対する備えも抜かりない。

利益だけでなくリスクも提案した上で、運用後も長期的なサポートを行い、手元に最大の利益が残るよう適切なアドバイスをくれるのだ。

IFAを活用するメリット

IFAは銀行や証券会社など特定の金融機関に所属していない。そのため、中立の立場でお客様ひとりひとりのライフスタイルに合わせた金融商品の提案が期待できる。

マンツーマンでプロのアドバイスを受けながら投資利益の最大化に向けたサポートが受けられるので、安心してストレスのない投資生活を送ることができるようになるだろう。

そして、転勤などがないので長期にわたって投資生活をサポートしてくれるので、一度出会うと一生ものの関係性が築けることもメリットだ。

販売して終わりではなく、具体的なポートフォリオの作成・定期的な金融商品の見直しまで行ってくれるので、あなたの投資人生において必要不可欠なパートナーとなっていくだろう

IFAへの相談方法と注意点

IFAへの相談から運用開始までは、下記の手順で始めることができる。

  1. IFAを探す
  2. 相談の申し込み
  3. 面談
  4. 運用スタート
  5. 商品購入後のフォロー

初回相談は無料であることが多いが、IFAは相談から購入から購入後の継続的なフォローまで長期的なサポートを必要とするため、相談以降はもちろん費用が発生する。

また、大手証券会社などに比べるとIFAは企業規模が小さいので、サポート体制など、その会社自体が信頼できる会社かどうかよく見極めて選ぶようにしよう。

とはいえ、「比較して選ぶのはなかなか難しい」という人は、安心感と専門的なサポートが自慢の「資産運用ナビ」に一度相談してみるとよいだろう。

まとめ

まとめ 資産運用ナビコラム

今回は、投資利益と税金の関係・確定申告の必要性・投資利益を最大化するためのポイントを解説した。

投資利益にかかる税金や納税方法をよく知り、節税対策で賢く利益を回収していくのが好ましい。

また、安心して投資を行うためのサポートを行うIFAのメリットについても紹介した。

  • IFAは、税法の専門知識を活用し、投資戦略を立てる上で有益である
  • IFAは、個々の投資家の状況に合わせた最適なポートフォリオの構築をサポートする
  • 資産運用ナビを利用することで信頼できるIFAと出会える 

長い投資生活、ストレスなく歩んでいくためにもぜひ投資のパートナーIFAの活用を検討してみて欲しい。本記事を参考に、皆さまが安心で快適な投資ライフが送れることを祈っている。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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