- 投資信託に関する基礎知識を身につけたい
- 投資信託の比較方法を知りたい
- 効率的な投資方法を身につけたい
資産運用の手段を検討する際、投資信託は魅力的な選択肢の1つだ。投資経験者は全員通る道といっても過言ではないだろう。一方で多くの商品の中から自分自身に最適なものを選ぶのは容易ではない。
今回は投資信託の基本を確認し、銘柄の比較方法や運用の種類、具体的な投資の始め方について解説する。
比較するために理解しておきたい投資信託の基本
まずは投資信託とは何か、メリットやデメリット、リスクなども含めて基本的な内容を確認しよう。
投資信託とは
投資信託とは、複数の投資家から資金を集め、ひとつのまとまった運用資金として、株式や債券などの金融商品を購入して運用することである。
運用して利益が出ると、それぞれの投資割合に応じて分配される仕組みだ。運用方針に基づいてプロであるファンドマネージャーが投資先や割合を決定する。
投資家はプロに資金を預けることで自分で運用する手間が省け、運用会社は資金調達できるメリットがある。
なぜ投資信託は選ばれているのか
自分で運用する手間が省けること以外にも、投資信託には下記のメリットがある。
- 少額から投資できる
- 最初から100万円などの大金を準備する必要がなく、まとまった資金がなくても投資を始められる。商品によっては毎月100円から積み立てられるものもある
- 分散投資できる
- たとえば個別株の運用で分散投資を行う場合は、数百万円単位で資金が必要になることも少なくない。その点投資信託は少額投資が可能なので、さまざまな資産に分散させてリスクを抑えることができる
投資信託は元本保証ではない
投資信託には元本保証がなく、さまざまなリスクが存在する。具体的には下記4つの内容が挙げられる。
価格変動リスク
株式や債券価格は市場動向等によって日々変動する。企業業績だけでなく、国内外の政治情勢、経済指標等の状況によっては大きく暴落、あるいは高騰することもある。
金利変動リスク
たとえば債券市場では一般的に、金利が上がると債券価格は下落し、逆に金利が下がると債券価格は上昇する傾向がある。満期償還日までの期間が長くなるほど、金利変動リスクは大きい。
デフォルトリスク
信用リスクとも呼ばれるが、株式や債券等を発行する組織が財政難や経営状況の悪化等を理由に債務不履行(デフォルト)に陥ることもある。
デフォルトが発生すると、元本や利息等を受け取れなくなる可能性が高い。
為替変動リスク
為替レートは日々変動しており、状況によっては資産価値が大きく上がる(下がる)可能性がある。特に外貨建ての金融商品に投資する場合に影響が大きくなる。
投資信託の銘柄を比較する方法
投資信託にはさまざまな銘柄が存在するが、具体的にどのように比較すればいいのだろうか。
ここでは投資対象や手数料の概要、アクティブ運用とパッシブ運用の違いを解説する。
投資信託の投資対象を比較する
投資信託には主に株式型、債券型、不動産投資信託(REIT)とバランス型の4種類がある。バランス型は文字通り株式や債券、不動産など複数の資産を投資対象とするものだ。
分散投資できるだけでなく、さまざまな市場動向に対応できる可能性があるので、リスク軽減につながると期待される。
どの商品が最も優れているといった正解はなく、自分自身の投資目標やリスク許容度に合ったものを選ぶことが重要だ。
投資信託の手数料を比較する
投資信託には大きく分けて下記の3つの手数料が存在する。手数料は、長期投資を行う際に投資家の利益にも大きく影響を与えるので、無視できない存在だ。
販売手数料
投資信託を購入する際に、販売会社である証券会社等に支払う手数料のことである。
販売会社やファンドの種類によってはかからないこともあり、販売手数料が無料のものはノーロードファンドと呼ばれる。
信託報酬(運用管理手数料)
投資信託の運用管理にかかる手数料のことで、投資信託を保有し続ける間は発生し続ける。
別途支払うのではなく、信託財産から天引きされる形が一般的だ。
年率いくらかかるのか等の詳細は目論見書に記載されているので必ず事前に確認しよう。
販売手数料がかからなくても信託報酬は発生するパターンがほとんどなので要注意だ。
信託財産留保額(売却手数料)
主に投資信託を売却する際に発生する手数料のことで、解約時に引かれる形が一般的だ。商品によっては信託財産留保額がかからないこともある。
投資信託の運用手法を比較する
投資信託の運用手法には大きく分けてアクティブ運用とパッシブ運用の2種類がある。
アクティブ運用は運用会社のファンドマネージャーが銘柄選定等を行い、ベンチマークを上回る成績を目指す手法をいう。
銘柄選定や市場動向の分析などが必要になるため、一般的に手数料は高くなりやすい。
一方でパッシブ運用はベンチマークに連動して運用を行うものである。投資対象があらかじめ決まっているため、アクティブ運用に比べると手間がかからない分手数料は抑えられる。
比較して選んだ投資信託を賢く運用するためには
投資信託を活用して、具体的にどのように運用を始めるのかを紹介する。
初期投資額や開始のタイミング等を考える際の参考にしてみてほしい。
初期投資額を検討する
投資信託は商品によって毎月等定期的に積み立てられる金額が設定されていることが多い。
自身の資産状況はもちろん、いつまでにどのくらいの資産規模を目指すのかも考えたうえで、必要投資額を算出しよう。
積立投資を検討する
投資信託は市場動向に左右されることなく定期的に積み立てることで、目先の利益や損失、状況に一喜一憂することなく運用を継続できる。
少額投資から始め、投資に慣れてきたら増額するなど、最初からまとまった資金がなくても手軽に始めることができ、必要に応じて運用方法をカスタマイズできるのは大きな魅力だ。
投資のタイミングを検討する
投資を始めるタイミングに悩むことも多いかもしれないが、市場動向を完璧に予測することは事実上不可能だ。
市場動向に関係なく元手資金が準備できたら始め、時間をかけてコツコツ運用を続けるのが成功への秘訣だ。
投資信託を比較するなら誰に相談するべき?
ここまで投資信託を比較する方法について解説してきた。
もちろん投資の勉強や実践は独学でも可能だが、投資目標やリスク許容度を把握したうえで、世の中に存在する数多くの金融商品から最適なものを選び、商品の特徴や市場動向等を調べて分析するのは容易ではない。
リスクを軽減し、より高いリターンを狙うためにも専門家の力を活用するのも重要といえる。ここでは投資家をサポートするIFAの役割について解説する。
投資信託を活用した資産運用のパートナー
IFA(「Independent Financial Advisor」の略)は独立系の金融アドバイザーで、特定の金融機関に所属せず中立的な立場で顧客に寄り添った提案を提供する。
専門的な知識や経験を持った運用のプロであり、個々の投資家のニーズや目標に合わせた投資戦略を策定してくれる。
IFAが提供するサービス
IFAはそれぞれの顧客の悩みや目標、資産状況、投資で実現したいこと等をヒアリングして、本人に合った投資戦略を作成してくれる。
ライフプランや資産状況は一度作成したとしても常に変化し続けるため、定期的な見直しや方針の確認が欠かせない。起こり得るリスクの内容も変化するため、ポートフォリオの見直しも必須だ。
IFAは顧客と長期的なパートナーシップを結び、臨機応変にサポートをしたり、市場動向の分析結果の共有、情報提供等を行う。
IFAに相談する重要性
ライフステージやリスクの内容が常に変わり続けることを考えると、その時の状況に合わせた対応をしてくれる専門家の存在は非常に重要といえるだろう。
変化し続ける状況に1人で対応するのは容易ではなく、時間や手間も大きく割かれる可能性が高い。資産運用の効率化を考えるうえでもIFAとの連携は欠かせない。
また、投資家の投資経験や投資意向によって、最適なIFAの選択肢も異なる。
自身の条件にあったIFAを見つけるには、「資産運用ナビ」などの検索プラットフォームの活用もおすすめである。
無料相談もできるので、長期的な資産形成のパートナーとなる、信頼できるIFAが見つかるはずだ。
投資信託を比較して自分に合ったファンドを見つけよう
今回は投資信託に関する基礎的な解説や銘柄の比較方法などに関する解説を行った。
投資信託は投資初心者も始めやすい手法ではあるが、事前に知識を身につけ、リスクを把握しておく必要がある。
独学で学ぶこともできるが、安定的な運用を目指すには専門知識や経験を有するIFAの力も活用していきたい。
IFAは疑問や不安に寄り添うだけでなく、運用に対するアドバイスを提供してくれる。
「資産運用ナビ」では自身が運用していきたい商品や相談内容、地域を指定したうえで検索することもできる。
理想の資産運用を目指すためにも、無料相談を申し込んでみてほしい。