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株式オプションとは? 基礎的知識を徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • 株式のオプションとは何なのか
  • 株式オプションのメリットデメリットは何なのか
  • 何に注意して取引を行えばよいのか

「オプション取引ってどんなことするの?」「オプション取引のメリットとデメリットを知りたい」「気を付けるべきポイントはある?」本記事ではこのような疑問を解決していく。

株式オプション取引とは、権利の売買をする取引だ。買い手は手数料を支払って、株の売買に関する権利を購入する。

一方、売り手は株の売買に関する権利を売却して手数料を受け取る仕組みだ。

株式オプション取引には、コールの買い・コールの売り・プットの買い・プットの売りの4種類がある。

オプション取引をしてみたいけど、仕組みがいまいち理解できていなくて参入するのが怖いという人はぜひ最後まで読んでみて欲しい。

目次

株式オプション取引

株式オプション取引 資産運用ナビコラム

株式オプションとは?

株式オプション取引のオプションは「権利」を意味している。

つまり、オプション取引とは、あらかじめ設定した日に設定した金額で取引をする権利の売買のことだ。

あらかじめ設定した日のことを満期日、あらかじめ設定した金額を権利行使価格と呼ぶ。

2022年の8月30日を満期日に設定した商品を、10,000円で購入する権利が1,000円で売られている場合

買い手が支払うプレミアムは1,000円ということになる。プレミアムの価格も株価と同様に相場に合わせて変化する。

オプション取引において、「買う権利」のことを「コール」、「売る権利」のことを「プット」と呼んでいる。

買い手が権利の購入にあたって、売り手に支払うお金のことは「プレミアム」という名称だ。

売り手は、プレミアムが利益の一部になる。買い手は取引時に権利を購入しているだけなので、必ずしも金融商品を買う必要はない。

満期日に権利行使価格で、金融商品を購入するかどうか選べるということになる。

ただ、権利は事前に購入しているわけなので、権利を放棄したからと言って事前に権利のために払ったお金が戻ってくるわけではないので注意が必要だ。

オプション取引には4つの方法がある。以下ではそれぞれについて紹介していこう。

コールの買い

コールの買い注文は、プレミアムを払ってコール(買う権利)を買うことを意味する。

A社の株を満期日に3,000円で買う権利を500円のプレミアムで購入した場合。

満期日に株価が購入時よりも上昇して5,000円になっていれば、2,000円の利益が出ていることになる。

事前に払ったプレミアムを差し引いても、1,500円の利益だ。

一方、満期日の株価が1,000円に下がっていたとしても損失は2,000円にならない。

買う権利を放棄すれば良いだけなので、損失は500円で済む。

コールの買いは、利益は株価の上昇幅になるので青天井だが、損失はプレミアムのみに抑えられる。

そのため、コールの買いは株価が上がると予想したときに使用する取引ということだ。

コールの売り

コールの売り注文は、プレミアムを受け取ってコール(買う権利)を売ることを意味する。

A社の株を満期日に3,000円で買う権利を500円のプレミアムで売却した場合。

満期日に株価がコール売却時よりも下落して2,000円になると、買い手は権利を放棄するだろう。

その場合、売り手は受け取ったプレミアム分得する。

一方、満期日に株価がコール売却時よりも上昇して5,000円になっていれば買い手は権利を行使して株を購入するだろう。

売り手は5,000円の株を3,000円で売却することになり2,000円損する結果に。

受け取ったプレミアムを考慮しても、1,500円損している。

コールの売りで得られる利益は最大でプレミアム分だが、損失は青天井で無限に大きくなる可能性があるので注意が必要だ。

プットの買い

プットの買い注文は、プレミアムを払ってプット(売る権利)を買うことを意味する。

A社の株を満期日に3,000円で売る権利を500円のプレミアムで購入した場合。

満期日に株価がプット購入時よりも下落して2,000円になると、1,000円の利益が出ている。

支払ったプレミアムを考慮しても500円の利益ということになる。

一方、株価が5000円に上昇した場合。5000円の価値がある株を3,000円で売るのは非常にもったいない。

権利を放棄すれば売る必要はないので、500円の損失で済むわけだ。

株価が下落しても指定の金額で売却できる保険のようなものになる。

プットの売り

プットの売り注文は、プレミアムを払ってプット(売る権利)を売ることを意味する。

A社の株を満期日に3,000円で売る権利を500円のプレミアムを受け取って売却した場合。

満期日に株価が4,000円に上がった場合、株の売り手つまりプットの買い手は権利を放棄するだろう。

そのため、プレミアムの500円分が利益になる。

一方、株価が下がって1,000円になった場合。株の売り手であるプットの買い手は権利を行使する。

株を購入するプットの売り手は1,000円のものを権利行使価格である3,000円で買わなければならない。

そのため、損失は2,000円に。受け取ったプレミアムを考慮しても1,500円の損失がでていることになる。

株式オプションのメリット・デメリット

株式オプションのメリット・デメリット 資産運用ナビコラム

少額でレバレッジを掛けられる

オプション取引の買い手は、プレミアムを支払えば株の取引を行う権利を得る。

少額のプレミアムで利益を狙った株式取引ができるので、レバレッジを効かせられるのだ。

買い手は損失を限定できる

コール・プットともに買い手は損失を限定できるのは大きなメリットだろう。

株価が思い通りの値動きを見せなかった時は、権利を放棄すればよいのだ。

その際の損失は支払ったプレミアムのみになる。コールの買い・プットの買いともに掛け捨て保険のような役割だと考えて良いだろう。

プレミアム分利益が出にくい

オプション取引の買い手はプレミアムを支払う必要がある。

もし、自分の期待した通りに株価が上昇して利益がでても、支払ったプレミアム分は利益から差し引かれてしまう。

プレミアム分利益が出にくいのはデメリットだ。

とはいえ、プレミアムを支払えば損失を回避できるリスクヘッジになる。万が一の保険だと思えば納得できるのではないだろうか。

売り手の損失が無制限

コールの売り・プットの売りともに説明したが、売り手は損失が無制限になってしまう。

損失が無制限なのは大きなデメリットだ。

株式オプション取引時に注意するべきポイント

株式オプション取引時に注意するべきポイント 資産運用ナビコラム

売り手は買い手に従う義務がある

オプション取引の売り手は、取引が行われるかどうかの決定権が全くない。

買い手がプレミアムを支払って権利の購入をしているので当然だと言えるだろう。

売り手は自らの権利を売却しているので従うしかない。

余剰資金で投資する

オプション取引も、他の投資と同様に必ず余剰資金で行おう。

特に、コールの売り・プットの売りはともに損失が青天井だ。

どれだけ損するかが取引時には読めないので、生活資金を確保した余剰資金での投資が必須になる。

疑問点や不明点は専門家に相談

疑問点や不明点は専門家に相談 資産運用ナビコラム

オプション取引に関して疑問点や不明点がある場合は、必ず取引前に解消しておこう。

わからないままオプション取引を始めてしまうと大きな損失を被る可能性がある。

特に、オプション取引には損失の上限が青天井になるものもあるのだ。

曖昧な理解で挑むのを避けるべきである。身近な人に聞ける人がいれば良いが、いない人もいるだろう。

そんな時は、「資産運用ナビ」に相談をしてはいかがだろうか。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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