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老後資金は2,000万円で足りる?足りない? あなたの老後を安心に導く完全ガイド

この記事で解決できるお悩み
  • 老後資金が2,000万円で足りるかが知りたい
  • 老後資金を貯めるための効率的な運用方法を理解したい
  • 老後を快適に過ごすための具体的な計画を立てたい

「老後2,000万円問題」という言葉が流行したように、老後資金はいくらあれば十分なのか、という疑問は多くの方が抱えていることだろう。

そこでこの記事では、2,000万円という老後資金が実際にどれだけの生活を支えることができるのかを詳しく解説する。

また、資金を効率的に資産運用し、老後を安心して過ごすための戦略についても提案する。

一人ひとりのライフスタイルや計画に合わせた、老後の資金計画を立てるための指針となれば幸いだ。

目次

老後資金が2,000万円あればどんな生活が送れる?

「老後2,000万円問題」と言われているものの、実際にどれくらいのお金が必要か把握している人は少ないだろう。

ここでは、リアルな生活費用・老後の収入源を解説し、老後の生活を楽しむための節約術を紹介していく。

老後に必要な生活費用

老後の生活に必要となる費用は「独身:約15.5万円」「夫婦2人分:約26.8万円」となる。

どのような項目にどれくらいの費用が必要かについて、以下の表から知っていこう。

【老後】独身者の生活費/月

費用項目金額/月
住居費12,746円
水道費・光熱費14,704円
医療費8,128円
食費37,485円
交通費・通信費14,625円
教育費0円
教養娯楽費14,473円
衣類や履物などの購入費3,150円
家事用品・家具などの購入費5,956円
税金や社会保険料など12,356円
その他(消費支出)31,872円
合計155,495円
参考:ナビナビ保険「老後に必要なお金は1ヶ月あたり約26.8万円!老後資金の正しい貯め方を解説 | ナビナビ保険」

【老後】夫婦2人分の生活費/月

費用項目金額/月
住居費15,578円
水道費・光熱費22,611円
医療費15,681円
食費67,746円
交通費・通信費28,878円
教育費3円
教養娯楽費21,365円
衣類や履物などの購入費5,003円
家事用品・家具などの購入費10,371円
税金や社会保険料など31,812円
その他49,430円
合計268,508円
参考:ナビナビ保険「老後に必要なお金は1ヶ月あたり約26.8万円!老後資金の正しい貯め方を解説 | ナビナビ保険」

このような金額が毎月必要になり、年間で「独身者:約1,865,940円」「夫婦2人分の生活費:約3,222,096円」の費用がかかると想定される。

老後に想定される主な収入源と概算金額

定年退職をしたあと、多くの人の収入源になるのが「公的年金」である。(恩給も含む)

収入源が公的年金(恩給)のみの世帯は「全体の44%」という調査結果が出ており、総所得の80%〜99%未満が公的年金(恩給)という人が16.5%である。

詳しい割合は、以下の表を参考にしてほしい。

総所得に締める公的年金(恩給)の割合全体の世帯割合
100%44%
80%~99%16.5%
60%~79%13.9%
40%~59%13.5%
20%~39%8.5%
20%未満3.6%
参考:生命保険文化センター「老後の収入源は?|リスクに備えるための生活設計」

このように、約半数もの世帯が公的年金(恩給)が収入源となっており、老後の生活に大きく影響を与えているのが分かる。

しかし、約48.3%の人たちが「生活が苦しい」と感じているのだ。生活意識について以下の表にまとめたため、確認していこう。

生活意識割合
大変苦しい18.1%
やや苦しい30.2%
普通45.1%
ややゆとりがある5.8%
大変ゆとりがある0.8%
参考:生命保険文化センター「老後の収入源は?|リスクに備えるための生活設計」

収入源が公的年金(恩給)だけでは、生活にストレスを感じている人が多いことが表を見ると理解できる。

では、公的年金以外で収入を得ている人はどのような方法で収入を得ているのだろうか。

参考例を紹介していくので、今後のライフプランニングに役立ててほしい。

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収入源を得る方法内容
再就職今まで培ってきたスキルを活かし、再就職する
起業今まで培ってきたスキルを活かせる事業内容や、長年の夢を叶えるために起業する
例:パン屋・カフェなど
私的年金以前から準備していた個人年金保険や、確定拠出年金で収入を得る
投資株式投資や債券など、退職金などを活用して資産運用をする

収入源を増やす方法は以上のように複数あるが、「働けなくなるリスクに備える」「ハイリスク投資の危険性」などの注意すべきポイントがあるため、慎重に方法を選ぶ必要がある。

2,000万円を効果的に活用する具体的な方法と節約術

投資などを活用し、短期間で老後資金を準備するのはリスクが高い。

そのため、「出ていくお金を減らす」というポイントに注目し、節約するための方法を解説していく。

節約術

節約術内容
通信費を見直す格安SIMを検討する
状況に合わせて光回線を解約する
保険を見直す自分に最適な保険に絞るなど、断捨離や見直しを行う
交通費を見直す状況に合わせて車を手放し、自転車や徒歩で移動する
車を乗り換える普通車から軽自動車に乗り換え、年間の維持費を抑える
外食を控える外食を控え、自炊をする
家電を買い替える消費電力の多い家電を「省エネ効果」のある家電に買い替える
新聞が必要か考えるネットニュースなどを活用できないか考え、状況に合わせて解約する
住居の見直しを行う家族の人数に合わせて、賃貸住宅やマンションなどに住みかえるもしくは、賃貸を利用する

無理のない範囲で節約術を使えば老後の資金をさらに有効活用できるので、ぜひ試してほしい。

また、節約術がキッカケで「家庭菜園をはじめる・散歩が好きになる」などの趣味を見つけられる可能性があるので、楽しみながら節約術を活用してみてはいかがだろうか。

2,000万円では足りない?老後資金の管理と運用の重要性

老後のために準備している資金は、しっかりと管理する必要があるのだ。

そのため、「どのように管理していくといいのか」を解説していくので、今後の参考にしてほしい。

退職後に想定されるリスク

退職後、どのようなリスクが待ち受けているのだろうか。想定できるリスクを知ることで、老後の資金管理と向き合っていこう。

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リスク内容
収入が減る定年退職をすると収入が減るケースが多く、再雇用されたうち約9割の人が「収入が減った」と感じている調査結果がある
病気・ケガをする可能性が上がる身体機能が低下することで、病気やケガが原因で医療機関を受診するなどの頻度が増える傾向にある
インフレによるリスク現金の価値がインフレ(インフレーション)により下がる可能性がある

詳細は「老後資金を貯めるために資産を管理・運用する重要(必要)性」にて解説しているので、ぜひ確認してほしい
長生きするリスク長生きすることでさまざまな費用が発生するため、備えておく必要がある
参考:PRESIDENT WOMAN Online「申請を忘れると大損する」60歳以降の手取り収入を最大化する定年前後の「手当&給付金」全手続き | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン)」

以上のようなリスクが退職後に発生する可能性が高いため、しっかりと備えておくことで豊かな日々を過ごせるようになるだろう。

また、上記の表を見たときに「長生きがリスクになるの?」と感じてしまった人もいるかもしれない。

しかし、実際に平均寿命は延びており、これからも平均寿命は延びていくと考えられている。

以下の表では、1990年と2019年の平均寿命を紹介しているので、両年度とともに確認していこう。

対象男性女性
1990年75.92歳81.90歳
2019年81.41歳87.45歳
参考:太陽マガジン「日本人の平均寿命は何歳?これまでの推移や海外とも比較してみよう!」

医療の進歩により、1990年と2019年の結果を比べると「男性:約5.5歳」「女性:約5.6歳」もの差ができており、さらに平均寿命が伸びていくと予測されている。

そのため、必要になる資金も増える可能性が高く、金銭的に不安な生活を過ごさないための資産形成計画が非常に重要になる。

老後資金を貯めるために資産を管理・運用する重要性

老後のために、資産準備をする人は多い傾向にあるが、資産を管理・運用することも重要なポイントなのだ。

なぜなら、上記「老後資金の管理と運用の重要性」で紹介した通り、インフレ(インフレーション)が原因で現金の価値が下がるためである。

インフレとは?

インフレとは、物などの値段が上がっている状態が続いていることを指す。

例えば、「昔は100円で買えたものが、今は120円出さないと買えない」というケースを見ると現金の価値が下がっているのが分かるだろう。

基本的にインフレしていくと考えられているため、現在現金で2,000万円保有していても5年後・10年後は2,000万円以下の価値になる可能性がある。

現金だけで資産を保有していると、インフレリスクの影響を大きく受けてしまう。しかし、「資産運用」をするとインフレリスクに備えられるのだ。

以下の表では、インフレに弱い資産と強い資産をまとめているので、ぜひ参考にしてほしい。

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インフレへの
耐久性
資産の種類インフレが原因で受ける影響
弱い現金使いたいタイミングですぐに使えるが、インフレが原因で価値が下がる
弱い預貯金金利が物価上昇率より低い場合、価値が下がっていく
強い株式投資株式投資はインフレに強いと一般的に考えられているインフレが影響して会社の業績が悪化するケースもあるため、すべての銘柄が強い訳ではないというポイントは注意
強い投資信託投資家の代わりにプロが運用するため、投資初心者でもはじめやすい投資対象が株式などのインフレに強い資産であれば、インフレ対策が可能
強い不動産投資「物価が上がる=不動産価格や家賃が上がる」ため、インフレに強い傾向にある
強い外貨建て資産「日本がインフレになる=円安になる可能性が高い」ため、日本以外の資産を保有しておくのもインフレ対策になる

外貨建ての保険などがあるため、自分にあった方法を選ぶことが重要
強い金投資経済危機や戦争などが発生すると、金の価格は上がる傾向にある金の価値がゼロになる可能性は低いため、「有事の金」という言葉が存在するほど一定の人気がある

金ETFなどの投資方法を選べば、少額から投資可能

以上が、インフレに弱い資産と強い資産である。上記の内容を参考にし、インフレリスクに備えてみてはいかがだろうか。

老後資金を貯めるための運用戦略の基本

老後資金を効率的に貯めるためには、どのような方法を活用するといいだろうか。ここでは、安全かつ効果的な資産運用の方法を紹介していく。

個人向け国債金利0.05%が最低保証されているため、確実に資産を増やせる金利が固定されている
3年型・5年型、金利が変動する10年型から選べるため、資産運用の目的に合わせやすい
投資信託プロが代理で運用を行うため、最低限の投資知識があればチャレンジ可能
不動産投資家賃収入を得られるため、公的年金だけの生活に不安を感じている人におすすめである
不動産価格が上がれば売却することもでき、シーンに合わせた活用法がある
株式投資配当金を受け取る
株主優待を受けられる
株式の購入時と売却時の差額で利益を得られる
定期預金預入期間に応じて利息を受け取れ、退職金向けの定期預金であれば、他の商品より金利が高く設定されているケースもある
投資に抵抗がある人でもチャレンジしやすい方法だと言える
貯蓄型保険終身保険など貯蓄性の高い保険に加入し、満期保険金や解約返戻金などを受け取る方法
定期預金同様、投資に抵抗がある人でもチャレンジしやすい傾向である

以上の方法を活用すると資産を増やせるため、自分の条件や資産運用の目標に合わせて選んでいこう。

ライフスタイルに合わせた老後資金の運用戦略

老後資産を運用するには、ライフスタイルに合わせることが重要だ。では、具体的にどのような方法があるかを確認していこう。

老後のライフスタイルに応じた資金計画を立てる重要性

老後のライフスタイルに応じた資産計画を立てることは、非常に重要である。

上記「老後に必要な生活費用」で紹介した通り、毎月「独身:約15.5万円」「夫婦2人分:約26.8万円」の生活費用が必要になる。

そのため、「将来どのようなライフスタイルが希望か」をしっかりと考えるといいだろう。

ライフスタイル参考例
  • 経済的に余裕がある生活を過ごしたい
  • 〇歳までに家のリフォームをしたい
  • 〇歳になったら施設に入居したい
  • 子どもや孫の金銭的サポートができる経済状況を維持したい など

理想につなげるためにも、目的などの条件に合った資産運用を選ぶ必要があるので、今一度「どのような老後を過ごしたいか」を考えてみるといいだろう。

運用において想定されるリスクとその管理法

資産運用を行うことで想定されるリスクを紹介していくので、どのようなリスクがあるかを知り、リスクとうまく向き合うための方法を解説する。

リスクの種類
  1. 信用リスク
  2. 金利変動リスク
  3. 価格変動リスク
  4. 為替変動リスク
  5. 流動性リスク

信用リスク

信用リスクとは、債券や株式などを発行している国や企業などの経営状態が悪い場合、利子・元本が予定通りに支払われない可能性があることを指す。

〈対策〉経済状態が悪化する可能性が低いと予測される会社に投資をする・安全性の高い国の債券を選ぶ

金利変動リスク

金利変動リスクとは、金利の変動により債券に影響が出ることで、「金利が上がる=債券の価値は下がる」「金利が下がる=債券の価値は上がる」となることを指す。

〈対策〉金利が上がっても利益を得られる資産(例:株式など)も持ち合わせ、リスクを分散する。

価格変動リスク

価格変動リスクとは、会社の業績・景気・為替相場などで日々価格が変動しているため、予想していた利益を得られない・購入時よりも価値が下がる可能性があることを指す。

〈対策〉投資先の国・金融商品などを1つに絞らずに複数の投資先や資産を保有する

為替変動リスク

為替変動リスクとは、為替相場が変動することで外貨建て商品の価格が変動することを指す。投資をはじめたタイミングより円高になると、外貨建て商品の価値が下がり、購入時よりも価格が下がる。

〈対策〉為替変動を受けにくい資産(国内)も保有するなど、他の種類の金融商品でカバーする

流動性リスク

流動性リスクとは、お金が必要なタイミングで現金に変えにくいリスクのことを指す。

例えば、「不動産を売って現金が欲しい」と考えた場合、不動産は高額のため買い手が見つかりにくい傾向にあるのでリスクが高いと言える。

〈対策〉事前に流動性を確認しておく・市場の規模と取引量のチェックなどを行う

以上が、想定されるリスクと対策方法である。また、資産を1つのものに集中するのは危険であるため、複数の資産を組み合わせて保有しておく方がリスクが軽減できるのでおすすめだ。

複数の資産を持ち合わせることにハードルを感じてしまう人は、投資信託を購入することで複数の金融商品に投資ができ、リスクを軽減できる。

また、全世界の金融商品に投資している投資信託を選べば、国という面からもリスク回避可能だ。

定期的な見直しとリバランスの重要性

資産運用で非常に大切なポイントは「見直し」である。保有している資産の状態や自分が決めたルールに合わせて、定期的な見直しやリバランスを行うといい。

見直しとリバランスを行わないといけない理由は、損をするリスクが上がるなどの可能性があるためだ。

投資をはじめたタイミングでは、最適なバランスのポートフォリオ(各資産の組み合わせのこと)を組めていたとしても、放置しておくとバランスが崩れる。

例えば、最初は「債券30%・株式30%・その他40%」で組んでいたとして、数年後「債券20%・株式45%・その他35%」にバランスが崩れたとする。

この場合、株式の割合が高くなりすぎているため、株式市場に異変が起きれば大きな影響を受けてしまうと考えられる。

このような問題をさけるためにも、定期的な見直しとリバランスは重要なポイントなのだ。

老後資金が2,000万円で足りるのか、迷ったら誰に相談するべきか

「資産運用が大切なのはわかったけど、知識がないから自分で決めるのは不安…」だと感じてしまう人もいるだろう。

ここでは、老後資金に関する相談ができるアドバイザーについて解説する。

老後資金計画やそのための運用を専門家に相談する重要性

投資を行ったことがない人は「損をするのでは?」と考えると、躊躇してしまう可能性が高い。

しかし、上記「老後資金の管理と運用の重要性」で解説した通り、インフレリスクがあるため、現金(預貯金)として資産の100%を保有し続けるのはおすすめできない。

また、「投資はよくわからないし、友達のAさんにおすすめされた方法にしようかな?」という選び方は、Aさんにとって最適な方法であるため危険だ。

例えば、おすすめされたBさんは子どもが3人いるため、「50万円までなら損しても大丈夫」と考えている。

だが、おすすめしたAさんは独身のため、「300万円まで損しても大丈夫」と考えて選んだ商品だとする。

この場合、BさんがAさんにおすすめされた商品で運用すると、元本割れした際にダメージを抱えきれなくなる可能性があるのだ。

このように、個人の資産運用の目的・貯蓄額・家族構成などの状況によって最適な資産運用の方法は異なり、すべての人に適した資産運用方法はない。

そのため、個人に合った方法を選ぶためにも、専門家に相談することがおすすめだ。

IFA(独立系金融アドバイザー)の役割とメリット

「資産運用の専門家」のことを「IFA」と言い、独立系金融アドバイザーのことを指す。

金融機関から独立した立場のため、相談者ファーストでお金の問題を解決してくれるアドバイザーである。

IFAは、資産運用の専門知識を深く持ち合わせているため、相談者にとって最適な資産運用方法などを提案してもらえるのが最大のメリットだと言えるだろう。

また、相談できるパートナー(専門家)がいれば、株価が下落するなどのアクシデントが発生しても冷静に対処でき、リスクを可能な限り軽減できるなどのアドバイスも受けられる。

他にも、将来の相続に関する相談なども可能なため、心強い味方としてサポートを受けられるのだ。

専門知識を学ぶ時間がない人、将来と真剣に向き合いたい人、投資に対して不安感が強い人などはぜひ相談してみてほしい。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用方法

自分の性格・考え方・運用目的などさまざまなポイントに合うIFAを探すためには、時間と労力が必要になる。

しかし、探すための時間を確保するのが難しい人も多いだろう。

そのような人におすすめなのが、「資産運用ナビ」を活用するということである。

資産運用ナビ」は、IFAを検索できるサービスを提供しているため、相談者の条件にあったアドバイザーを最短ルートで見つけられるのだ。

無料かつ簡単にIFAを探すことができるため、ぜひ活用してみてはいかがだろうか。

充実したサポート体制を整えているため、疑問点なども迅速に解決できるため、より豊かな未来につなげていけるだろう。

老後資金が2,000万円で足りるかは個人によって変わる

2,000万円という老後資金が十分であるかどうかは、個々の生活スタイルや計画によって異なる。

ただ、健康リスクの高まりや収入の減少などのリスクに備える必要がある。

そのため、老後資金を準備するためには資産を適切に管理し、また効率的に運用することが、安心した退職生活につながる。

老後資金の計画や関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることを推奨する。

特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれる。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用し、あなたに合ったIFAをみつけよう。

2,000万円の老後資金に関するQ&A

2,000万円の老後資金で快適に生活できますか?

夫婦2人分で年間約322万円の費用が必要になるため、2,000万円の資産は約6年~7年分の費用になると考えられる。公的年金を受給すると考えると期間はさらに延びるが、計画的に使わなければならない金額だと言える。

上記「2,000万円での老後生活、実情と可能性」では、生活費の内訳や独身者の費用について解説しているので、ぜひ確認してほしい。

老後資金2,000万円の効果的な運用方法は?

効果的な資産運用は、以下の通りである。

  • 個人向け国債
  • 投資信託
  • 不動産投資
  • 株式投資
  • 定期預金
  • 貯蓄型保険

上記「老後資金を貯めるための運用戦略の基本(安全かつ効果的な資産運用方法)」では、各資産運用の特徴を紹介しているので、気になる人は再度読んでみてはいかがだろうか。

老後に2,000万円あれば何年暮らせますか?

受給可能な公的年金の種類・事前に準備していた私的年金の有無で結果は変わるが、今回は標準的な年金額(夫婦2人分)の「月額22万4,482円」を参考に計算していく。

まず、月額22万4,482円×12ヶ月=269万3,784円となり、約269万円とする。

「2,000万円の老後資金で快適に生活できますか?」の質問で紹介した322万円から269万円を引くと、53万円になる。

2,000万円÷53万円=37.735…となるため、約37年~約38年ほどの生活を維持できると言えるだろう。

しかし、「ケガが原因で足が不自由になり、家のリフォームが必要になる」「大きな病気をし、医療費の負担が増える」などのケースも考えられるため、さらに維持できる期間が短くなると考えておくといいだろう。

老後に最も資金が必要になるタイミングはいつですか?

まとまった出費が必要となる場面は多くあるが、なかでも大きな金額がかかりやすいのが「自身の葬儀」である。

葬儀の規模や地域によっても異なるが、100万円以上の出費が必要となる。遺族に負担をかけないためにも、生前に準備しておくことが大切だ。

収入が減るリスクに備えるためには、何歳から老後の資金計画を立て始めるべきですか?

老後の資金計画は早ければ早いほど良いため、今から少しずつ計画を立てて資産を運用していこう。

資産計画を早くから立てるべき理由は主に以下の2点だ。

  • 余裕を持って資金を準備できる
  • 複利効果の恩恵を受けられる

早くから老後の資金計画を立てておくことで、資金の準備期間を長く設定できる。

期間が長ければ少額を積み立てていくだけでも十分な資金が貯まる可能性がある。余裕を持って老後の資金を準備できることが魅力だ。

また、投資を活用して資金を準備する場合、利益が利益を生んで効率的に資産が増える「複利効果」の恩恵を受けられる点も早くから資金を準備するメリットである。

運用期間が長くなるほど資産が雪だるま式に増えていく。

将来的な収入減少のリスクに備えるのであれば、できるだけ早く老後に向けた資金計画を立てていこう。

老後の資金計画において、最も見落としがちなリスクは何ですか?

資金計画を立てる上では「インフレリスク」が見落とされやすい。

インフレによって物価が上昇すると、将来必要となる金額が増加する可能性があるため注意が必要だ。

例えば現時点の物価水準をもとに老後の生活費を「月20万円」と仮定して計画を立てていた場合を考えよう。

物価が上昇して老後を迎える頃に「月25万円」となっていた場合、当初の計画だと月5万円が不足してしまう。

資金計画を立てる際には、今後継続的に物価が上昇していく可能性を考慮しておこう。

老後資金を効率的に増やすためには、どのような投資が推奨されますか?

長期投資と分散投資の実践が推奨される。2つの手法を組み合わせることで、リスクを最小限に抑えながら投資効率を高めた運用を行える。

長期投資では価格の振れ幅が平均化され、リターンが安定しやすい。

また、運用期間が長くなるほど利益が利益を生む「複利効果」も威力を発揮していくため、効率的に資産が増えていく。

分散投資は複数の地域、資産クラスに分けて投資を行うことで、リスクが分散されて安定したリターンが期待できる。仮に投資先のひとつが下落しても、ほかの投資先でカバーすることが可能だ。

老後に向けた資金準備は、長期・分散による投資で効率良く資産を増やしていこう。

インフレに強い資産とは具体的にどのようなものですか?また、これらは投資にどのように活用するべきですか?

インフレに強い資産として、株式や不動産、金などが挙げられる。

いずれもインフレによる物価上昇とともに価格が上昇する傾向があり、資産価値が目減りしにくい投資先となっている。

継続的なインフレが起きたときにインフレに強い資産を保有していないと、資産価値が相対的に目減りしていってしまう。

ポートフォリオの一部に株式や不動産、金などを組み入れ、インフレへの対策を強化しておこう。

資産運用を始める初心者が必ず押さえるべきポイントは何ですか?

まず、自分自身のリスク許容度を理解することが大切だ。

リスク許容度とは、投資のリターンがマイナスに振れたときにどの程度の損失まで許容できるかという度合いのことを指す。

投資の戦略や運用ポートフォリオは基本的にリスク許容度をもとに構築することとなるため、リスク許容度の把握は資産運用の根幹とも言える。

自分自身の年齢や資産状況、投資経験、性格などの要素を総合的に考慮してリスク許容度を把握しておこう。

老後資金2,000万円を効果的に運用するための、一般的に推奨される資産配分はどのようなものですか?

本人のリスク許容度や運用目的にもよるが、日本の公的年金を管理・運用する「GPIF」が採用するポートフォリオをベースに考えると良い。

GPIFが採用しているポートフォリオは「国内債券25%・外国債券25%・国内株式25%・外国株式25%」という資産配分だ。

値動きの相関性が低い株式と債券を組み合わせることで、どちらか一方が下落する局面でももう一方がカバーできる可能性が高い。

さらには国内外の資産に分散しておくことで、リスクを抑えながら収益性も確保できる。

上記のポートフォリオを基本としつつ、リスク許容度に応じて債券の比率を増やしたり、株式の比率を増やしたりしていくと良いだろう。

老後資金に関する相談はどのような専門家にするべきですか?

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談がおすすめだ。IFAとは、金融機関から独立した立場で資産運用の助言を行うアドバイザーである。

金融機関に所属していない立場であるため、顧客に対して中立性を保った助言を行えることが特徴だ。手数料が高い商品などを無理に提案される心配がないため、安心して相談できるだろう。

IFAはどのような基準で選ぶべきですか?

IFAを選ぶ際、以下の2つの基準をもとに判断すると良い。

  • アドバイザーの得意分野
  • メインで抱えている顧客層

IFAにもそれぞれ得意分野があり、株式や投資信託の提案が得意なアドバイザーもいれば、不動産投資やヘッジファンドなどに強みを持つアドバイザーもいる。

自分が希望する相談内容とアドバイザーの得意分野が一致しているかどうかという点を確認しておこう。

また、IFAがメインで抱える顧客層のチェックも重要となる。

自分と似たような資産状況の顧客を多く抱えているIFAの方が、的確な投資助言を得られる可能性が高い。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」では、あなたにぴったりのIFAを無料で紹介するサービスを提供している。

各IFAのプロフィールも公開されており、事前に得意分野や経歴、メインの顧客層などをチェックした上で面談に進める。

ぜひこの機会に「資産運用ナビ」を活用し、信頼できる相談先を探してみてはいかがだろうか。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

・本サイト「資産運用ナビ」はアドバイザーナビ株式会社が運営しております。
・本サイトに掲載される情報に関しては、最大限の注意を払っておりますが、金利、手数料、その他商品情報の完全な正確性や信頼性を保証するものではありません。
・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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