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J-REITとは?J-REITの基礎知識から成功の秘訣まで徹底解説

この記事で解決できるお悩み
  • J-REITがどんなものなのか知りたい
  • J-REIT投資を始めたい
  • J-REIT投資を成功させたい

日経平均は一時期4万円を超え、株価の上昇が著しい。

そのため利回りが下がっており、インカムゲインが欲しい投資家からすると、株式が魅力的に映らなくなっている。

一方でJ-REITは株式ほど値上がりしておらず、比較的高利回りを享受できる。

しかしJ-REITという言葉は聞いたことがあっても、どのような投資対象なのかしっかりと説明できる方は少ないだろう。

そこでこの記事では、J-REITの基本やメリット・デメリット運用のコツについて解説する。

最後にJ-REIT投資の相談先についても紹介するので、安定したインカムゲインを目的に投資をしたいと考えている方は参考にしてほしい。

目次

J-REITとは

REITの正式名称は「Real Estate Investment Trust」といい、日本語では「不動産投資信託」と呼ぶ。

REITは米国で生まれた。

日本のREITは米国と仕組みが異なる点も多いため、Japanの「J」を頭につけて「J-REIT」と呼んでいる。

ここではJ-REITの基本について以下3つを解説する。

  • J-REITの仕組み・不動産投資や海外REITとの違い
  • J-REIT投資のメリット・デメリット
  • J-REIT投資がおすすめな人

J-REITの仕組み・不動産投資や海外REITとの違い

投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめて、運用のプロが株や債券などに投資を行う仕組みの金融商品だ。

投資信託を検討する中で、J-REITは投資家から資金を集め、不動産を購入し、賃料や売却益を投資家に分配する金融商品だ。

つまり不動産投資とは異なり、投資家は自分で不動産の選定や運用を行う必要がない。

不動産投資との違い

オフィスビルや高級マンション、高級ホテルなどを購入すると数百億円以上の物件に投資することになる。

しかし、J-REITを活用すれば、個人投資家の資金力では投資が難しい物件を間接的に保有することも可能だ。

J-REITは不動産投資信託といいつつ、性質は株式投資に近い。

売却益や分配金には20.315%の税金がかかる。

確定申告を行えば損益通算も可能で、税負担を軽減することも可能だ。

また特定口座で売買すれば確定申告の手間がかからない。

ただし配当控除がないことには注意が必要だ。

海外REITとの違い

J-REITと海外REITは、当然ながら投資エリアが違う。

J-REITであれば日本、米国REITであれば米国が投資エリアとなる。

またJ-REITは賃貸事業しか認められていない。

一方で海外REITは、賃貸事業だけでなく開発事業も認められているケースもある。

そのため一般的に海外REITの方が高利回りで、価格変動が大きい。

海外REITには為替変動リスクがある。

購入時の為替レートよりも売却時の為替レートが円安に進行すると、為替差益を得られる。

しかし円高が進行すると、為替差損が生じてしまう。

J-REIT投資のメリット・デメリット

J-REIT投資のメリット・デメリットについて解説する。

メリット

J-REIT投資のメリットは下記の4つだ。

J-REIT投資のメリット
  • 少額から投資できる
  • 投資対象分散できる
  • 物件選定や管理の手間がかからない
  • 特定口座を活用すれば確定申告が不要

J-REITは数万円の少額から投資ができる。

実物不動産を購入するためには、最低でも数百万から数千万円の資金が必要だ。

J-REITを活用すれば、誰でも簡単に不動産に投資ができる。

また投資対象を分散できることもメリットだ。

実物不動産は大金を投じて1つの物件を購入する。

そのため投資した物件にトラブルが生じると、非常に損失が大きくなる。

J-REITは複数の物件に分散投資しているため、1つの物件にトラブルがあっても全体に与える影響は大きくない。

さらに運用をプロに任せられるため、経験や知識が必要な物件選定や管理の手間が一切かからないことも魅力だ。

不動産投資は物件選びが肝であるため、投資する物件を間違うと利益を上げることが難しくなる。

また物件を購入した後も、賃料の回収やトラブルの対応などやるべきことは多い。

J-REITを購入すれば、これらを一括でお任せできる。

J-REITは株式と似た性質を持ち、特定口座で取引を行えば確定申告は不要だ。

デメリット

J-REITのデメリットは次の2つだ。

  • 実物不動産よりも価格変動リスクが大きい
  • 運用法人が倒産するリスクもある

J-REITは誰でも取引できるため、常に価格が動いている。

つまり実物不動産よりも価格変動リスクが大きいといえる。

また運用法人が倒産するリスクもある。

運用法人が倒産すると、投資資金を全額回収できない可能性が高い。

ただこれらのデメリットを考慮しても、少額から不動産投資を行えることは非常に魅力的だ。

J-REIT投資がおすすめな人

J-REIT投資がおすすめな方は次のような方だ

  • 少額から不動産投資したい方
  • 不動産管理の手間を煩わしいと感じる方
  • ローンを組みたくない方

メリットでもお話ししたが、少額から不動産投資を行いたい方、不動産管理の手間が煩わしいと感じる方は非常におすすめだ。

一般的に実物不動産を購入する際は、不動産投資ローンを組むため、数百万から数千万円以上の借金を負うことになる。

融資を受けられることはメリットでもある一方で、ローンを組むのが不安という方もいるだろう。

ローンを組むのが不安な方は、少額から投資できるJ-REIT投資がおすすめだ。

J-REIT投資の始め方

J-REIT投資の始め方について以下3つを解説する。

  • 投資を始める前にやっておくこと
  • J-REITの購入手順
  • 銘柄を選ぶポイント

投資を始める前にやっておくこと

J-REIT投資を始める前に下記の3つを行おう。

リスク許容度の把握

リスク許容度とは、投資家ごとに耐えられる価格変動や損失額のことだ。

資産運用においてリスク許容度を把握することは非常に重要だ。

リスク許容度を把握することで、自分に適した金融商品を選び、無理のない投資を行える。

リスク許容度は年齢・収入・資産額・投資経験・扶養家族の有無などをもとに判断する。

たとえば若く高収入で、投資経験があり独身の方はリスク許容度が高いと判断できる。

一方ですでに定年しており、投資経験がなく、扶養家族がいる方はリスク許容度が低いといえる。

リスク許容度を無視した投資や商品選びを行うと、相場の変動に対して過剰に反応してしまい、冷静な投資判断ができなくなる。

結果として、投資の目標達成が難しくなることもある。

余剰資金額の理解

余剰資金額とは、生活防衛資金と準備資金を差し引いた、当面使う予定のないお金のことである。

生活防衛資金とは、日常生活を維持するための資金だ。

通常は3か月〜6か月分の生活費を目安にする。

準備資金とは、突発的な支出に対応するための資金だ。

たとえば医療費や車の修理費用などが該当する。

余剰資金額は、上記2つに該当しないお金だ。

つまり現在の預貯金から生活防衛費と準備資金を差し引いて残ったものが「余剰資金額」だ。

余剰資金額が大切な理由は、投資においてリスクを管理するためだ。

生活に必要な資金を確保せずに投資を行うと、急な支出が発生した際に資産を売却しなければならない必要が生じる。

結果として、損失が出ているタイミングでの売却を強いられるケースも考えられる。

そのような事態を避けるためには、余剰資金額のみで投資を行うことが重要だ。

適切な運用目標の設定

適切な運用目標の設定とは、資産運用において達成したい具体的かつ現実的な目標を明確にすることだ。

適切な運用目標を設定できると、必要な投資金額や購入するべき商品が明確になる。

目標がしっかりしていると、不必要なリスクを取る必要がなくなり、安定した資産運用を行いやすくなる。

また具体的な目標があると、目標達成に向けた具体的な投資プランを立てやすくなることもメリットだ。

J-REITの購入手順

SBI証券を例にJ-REIT購入手順を解説する。

  1. SBI証券にログインする
  2. 「国内株式」の中にある「REIT」を選択する
  3. 投資したい投資法人をクリックする
  4. 「現物買」または「信用買」をクリックする
  5. 株数や指値・成行など取引に必要な情報を入力する
  6. 「取引パスワード」を入力する
  7. 「注文確認画面へ」をクリックする
  8. 注文内容を確認し「注文発注」をクリックする

上記の手順を参考に、実際に証券画面で操作し、J-REIT投資の一歩を踏み出してほしい。

銘柄を選ぶポイント

J-REIT銘柄を選ぶポイントは以下の3つだ。

投資しているエリア・物件をチェックする

はじめに投資エリアや保有物件をチェックしよう。

REITごとに投資エリアや保有物件の種類は異なる。

東京23区内にしか物件保有していないファンドもあれば、全国各地が投資エリアのファンドもある。

またさまざまな物件を保有している場合もあれば、オフィスビルや物流施設、ホテルなど特定の不動産に特化して保有しているファンドもある。

それらによってリスクや利回りは異なるため、運用目的に合わせて最適なファンドを選ぼう。

格付けをチェックする

次に格付けをチェックしよう。

格付けとは、格付け機関である第三者が、投資法人の財務状況や運用状況をもとに、どの程度の信頼性があるのかを評価した指標だ。

「AA」や「B-」などのランクで評価する。

一般的に格付けが高いほど利回りが低く、格付けが低いほど利回りは高くなる。

格付けの高いファンドであれば絶対安全なわけではない。

格付けは安全性を測るための指標にしよう。

利回り・分配金をチェックする

投資金額に対してどの程度分配金が受け取れるのか、分配金の安定性はあるのかを確認しよう。

分配金利回りは「年間の分配金÷投資金額」で求める。

分配利回りが高いほど、少ない投資金額で多くの分配金を受け取れる。

分配利回りの高いファンドは、以下のような理由による利回りの上昇が考えられる。

  • 財務状況や運用状況が悪化している
  • 景気変動に弱い物件ばかりを保有している
  • 需要が低いエリアの物件を保有している

上記に該当するファンドは短期的には高い分配金を受け取れるが、長期的には減配したり、投資法人が倒産するリスクもある。

そのため分配利回りだけで、銘柄を選ぶのは避けるべきだ。

また過去の分配実績を確認しよう。理想的なのは、年々分配金が増えているファンドだ。

また最低でも減配していないファンドを選びたい。

J-REIT投資を成功させる秘訣

J-REIT投資を成功させる秘訣について以下3つを解説する。

  • 各種リスクへの対応策を身につけておく
  • 高利回り銘柄に長期投資する
  • 定期的に運用を見直してリバランスする

各種リスクへの対応策を身につけておく

投資には以下5つのリスクがある。

リスクの種類概要
信用リスク投資先の企業や債券の発行体が破産し、投資資金を回収できなくなること
流動性リスク現金化できなくなること
金利変動リスク金利が変動し、金融商品の価値に影響が出ること
価格変動リスク価格が変動し、元本割れする​リスクのこと
為替変動リスク為替が変動し、円建ての資産価値に影響が出ること

J-REIT投資で特に注意しなければいけないリスクは、信用リスクと金利変動リスク、価格変動リスクの3つだ。

信用リスクでは投資法人の倒産が考えられる。

信用リスクを軽減するためには、財務状況や運用状況などをしっかりチェックしておこう。

金利変動リスクと価格変動リスクは密接な関係がある。

基本的に金利が上昇すると借入コストが上昇するため、金利負担が増加し収益力の低下につながる。

収益力が低下すれば、一般的に価格は下落する。一方で金利負担が小さくなるため、価格は上昇する。

金利上昇リスクに備えるためには、借り入れの少ないファンドに投資をしよう。

また価格変動リスクは、景気が悪化しても需要の見込めるエリア・物件に投資しているファンドに投資することで対応しよう。

高利回り銘柄に長期投資する

高利回りの銘柄に長期投資することも、リスクへの対応策になる。

J-REIT投資は、分配金というインカムゲインを積み上げていく投資だ。

長期投資するほど、受け取れるインカムゲインが増えていく。

インカムゲインが積み上がれば、ファンドの基準価格の損益分岐点も下がる。

たとえば5%の分配金が出るファンドを1万円で一口購入したとしよう。

購入直後の損益分岐点は1万円だ。

つまり1万円で購入したファンドを1万円で売却すれば、損も得もしないといえる。

では1年間で5%の分配金500円を受け取った場合の損益分岐点は、9,500円(1万円-500円)となる。

購入した価格より低い価格で売却し、売却損が生じたとしても分配金融を受け取っているため、トータルでは損をしていないことがわかる。

実際には手数料や税金が発生するため損益分岐点はシミュレーションよりも高くなるが、長期投資により分配金を受け取ることで確実に損益分岐点は切り下がる。

高利回りの銘柄は短期的にはリスクが大きい。

しかし継続保有により分配金を何度も受け取ることによって、損益分岐点が下がり、トータルで考えると損失は生じにくくなる。

定期的に運用を見直してリバランスする

先述した通りJ-REITにはさまざまなリスクがある。

市場環境や運用状況によっては、価格が下落し含み損を抱えたり、分配金が減らされたりするケースもあるだろう。

そのような事態に備えて、定期的にリバランスをすることが重要だ。

リバランスとは、ポートフォリオの比率と保有資産の比率のずれを次の2つの方法によって直すことだ。

  • 比率が増えた資産を売却する
  • 比率が減った資産を購入する

バランスを定期的に実施することで、リスクを取りすぎたり、リターンが小さくなりすぎたりすることを防げる。

J-REITを活用した資産形成の相談先はどこが良い?

J-REITを活用した資産形成の相談先について以下の3つを解説する。

  • J-REITの疑問点を専門家に相談することの重要性
  • IFAの役割とメリット
  • IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨

J-REITの疑問点を専門家に相談することの重要性

J-REITで適切なファンドを選ぶためには、投資しているエリアや物件だけでなく、運用状況や財務状況などもチェックしなければならない。

特に財務状況の確認は専門知識が必要で、投資経験がない方には非常に難しい。

そこでおすすめなのが、専門家からアドバイスを受けることだ。

専門家に頼るメリットは、豊富な知識や経験をもとにしたアドバイスを受けられることである。

さらにおすすめの投資ファンドやポートフォリオなどについても助言を受けられ、投資初心者であってもつまずくことなく、J-REITを始められる。

つまり専門家の力を借りることで、リスクを抑えてJ-REITを活用した資産形成ができる。

IFAの役割とメリット

専門家の中でも特におすすめするのが、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)だ。

IFAは、証券会社や銀行などの金融機関に所属していない資産運用の専門家である。

営業目標や商品ノルマといった組織のしがらみがなく、中立的な立場から資産運用のアドバイスを提供してくれる。

IFAは金融業界出身者が多く、金融知識や商品知識に問題はない。

またIFAには転勤がないため、長期的な関係を築きやすい。

すぐに相談できるアドバイザーがいれば分配金が減らされた、多額の含み損を抱えたなどのトラブルが生じたときにすぐに相談できるため、資産運用を継続しやすくなる。

どのような専門家に頼ればいいか迷う方は、一度IFAに相談してみるのがおすすめだ。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法と利用推奨

「資産運用ナビ」は、資産運用を考える個人投資家とIFAをマッチングするサービスだ。

自分の資産運用の目的や年齢、収入、資産額を入力することで、最適なIFAを見つけられる。

利用するメリットとして、無料で相談できる点が挙げられる。

原則IFAとの相談は何度でも無料で、資産運用に関する基本的なアドバイスを受けられる。

またIFAは特定の金融機関に所属していないため、中立的なアドバイスが得られることも大きな魅力である。

さらに、「資産運用ナビ」では相談前に担当者の経歴や得意分野をチェックできるため、信頼性の高いIFAを選ぶ参考になる。

「資産運用ナビ」は、資産運用に関心はあるが、どこから始めれば良いかわからない方や、現在の運用方法に不満がある方にとって非常に有用なサービスであるといえる。

気になる方は、下記のリンクから「資産運用ナビ」にアクセスしてほしい。

J-REITとは?高利回りが魅力の不動産に投資してみよう

この記事ではJ-REITの概要やJ-REIT投資の始め方、成功させるポイントについて解説した。

J-REITは高利回りが魅力の投資対象だ。

一方で利回りの高すぎるファンドは、減配や倒産の危険性がある。

そのためJ-REIT投資について、疑問や不安があれば専門家からアドバイスを受けよう。

特にIFAは中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを提供してくれる。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を活用すれば、簡単にあなたと相性の良い担当者を見つけられる。

一度専門家の話を聞いてみたい方は、下記のリンクから「資産運用ナビ」に登録しよう。

J-REITに関するQ&A

J-REITの分配金にはどれくらいの税金がかかりますか?

基本的に株式と同じで20.315%の税金がかかる。

ただしNISA口座を活用すれば、税金が引かれず分配金を全額受け取れる。

不動産への現物投資とJ-REITの違いは何ですか?

投資金額と物件選定・管理の手間の違いだ。J-REITは現物投資と比べて、少額から投資ができる。

また物件選定や管理の手間がないため、日々の生活や仕事が忙しい方であっても気軽に投資できるのが魅力だ。

J-REIT投資で1番気をつけるべきリスクは何ですか?

投資法人の倒産リスクだ。

倒産リスクは運用状況や財務状況、格付けをチェックし判断しよう。

万が一倒産してしまうと、投資資金を一切回収できなくなるリスクがあるため、安全に投資するためにも、投資先の健全性の確認は必須だ。

J-REITの分配金はどのタイミングで支払われますか?

投資先により異なる。

毎月分配金が支払われるファンドもあれば、3か月に一度というファンドもある。

分配金の支払いタイミングは、証券会社やファンドのホームページで確認できる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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