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定年後の資産運用におすすめのポートフォリオとは?効果的な構築の秘訣も解説

この記事で解決できるお悩み
  • 定年後の資産運用に最適なポートフォリオを作りたい
  • 定年後の資産運用を効果的に行うためのポイントを理解したい
  • おすすめのポートフォリオが知りたい

定年後は、収入が大きく減ると同時に、医療費などの支出が増える可能性が考えられる。

定年後にもゆとりある生活を送るためには、公的年金だけでは足りなくなることも多いだろう。

この記事では、余裕ある老後を過ごすため、安定した資産を確保する考え方について、詳しく解説する。

また、ポートフォリオの具体例も説明するので、ぜひ最後まで読み進め、定年後の資産運用に役立ててほしい。

目次

定年後のポートフォリオ作りのために!知っておくべき資産運用の基本原則

定年後の生活を安定させるためには、まず資産運用の基本原則を理解することが重要となる。

以下はそのポイントだ。

定年後の投資目標とリスク許容度

60-65歳で定年を迎えたとして、人生100年時代とも言われる現代からすると、あと35-40年生きることになる。

安定した老後生活を送ることを考えると、公的年金では十分ではないかもしれない。

余裕ある老後の生活資金を確保するためには、定年後も継続的に資産運用を続けることが必要となってくるだろう。

まずは、自分が定年後にどのような生活を送りたいかを具体的にイメージし、必要な資金を算出したうえで、投資目標を設定することが大切だ。

老後は、収入源が限られるため、いままで築いた資産を維持することが重要となる。

生活費やインフレリスクに備えるため、一定のリターンを求めることもあるだろう。

また、資産を取り崩しながら生活費に充てることも考えなければならない。

老後にどのような暮らしをしたいかは人によって異なるだろうが、毎月必要な金額を算出し、年金だけでは不足する生活費を補うために、必要な金額を目標としなければならない。

もちろん、ゆとりある生活のためには、旅行や趣味のための資金も必要となるだろう。

それも踏まえて、具体的でかつ達成可能な金額を設定するようにしたい。

そのうえで、リスク許容度を把握することが重要となる。

リスク許容度とは、投資においてどの程度のリスクを受け入れられるかを示す考え方のこと。

具体的には以下のようなことを意味する。

  • 最大どの程度の損失を許容できるか
  • どの程度の値動きを許容できるか
  • より高いリターンを得るためにどの程度リスクを取れるか

リスク許容度が高ければ、より高いリスクを伴う投資(株式など)に多くの資金を割り振ることができる。

一方、リスク許容度が低ければ、安全な資産(預貯金、債券など)がメインとなるだろう。

一般に定年後であれば資産を守りたい(減らしたくない)ため、リスク許容度は低くなる傾向にある。

ただ、35-40年後までの資産を確保するという意味では、ある程度のリスクを見込みつつリターンを狙ったほうがいいということもいえる。

いずれにしても定年後の投資の目標は、生活費などの支出に備えながら、資産を安定的に維持することが重要となる。

高リスク・高リターンの投資は避け、安定的に資産を増やすことを目指したい。

長期的な資産運用と分散投資の重要性

定年後であっても100歳まで生きることを想定すると、長期的な視点で取り組むことが重要となるだろう。

物価が徐々に上がっている現在では、インフレリスクに備えて資産を確保しておくことが不可欠となるはずだ。

一時的な好不況の変動に惑わされず、長い目で見て資産を増やすことを目標にしたい。

また、投資する際は、複数の異なる資産に分散することでリスクを低減することを心がけよう。

一つの銘柄や資産に集中するのではなく、債券、株式、不動産など複数の資産に分散投資することで、下落リスクを抑えつつ中長期的にはプラスのリターンを狙える。

資産ごとの影響度合いが低ければ、リスク分散の効果が高まるはずだ。

長期運用と分散投資は、リスク許容度が低下する定年後の資産運用において、より一層重要な考え方となってくる。

定年後の生活資金と投資バランスの調整

ただ、定年後は収入源が限られるため、生活費を賄う資金と、投資に回せる資金のバランスを適切に調整することが非常に重要となる。

具体的には、次の2点に留意する必要があるだろう。

生活費を確保する

定年後は給与収入がなくなるため、公的年金や退職金などから生活費を確保しなければならない。

老後の生活費をきちんと見積もり、必要最低限の資金は安全な資産(預金など)として準備しておこう。

投資可能な資金の使い道を決める

生活費を賄う資金を除いた余剰資金について、投資に回すかどうかを検討しよう。

投資に回す場合は、リスクと長期にわたる資金ニーズを考慮し、適切な資産配分を行う。

つまり、最優先で生活費にあてる資金を確保し、残りの資金を投資などに振り分けるよう調整するのがポイントとなる。

定年後は限られた資金を、生活費と投資の2つの用途にバランス良く配分することが資産運用の要となる。

そのバランスを無理なく調整することが大切なのだ。

定年後のポートフォリオの作り方

定年後の生活をゆとりあるものにするには、安定的なポートフォリオを構築し、運用していく必要がある。

具体的なポートフォリオの例を合わせて確認していこう。

安全性重視でリスクを抑える

定年後のポートフォリオを構築する上で最も重要なことは、安全性を重視しつつ、適度なリターンが期待できる資産配分を行うことだ。

まず核となるのは安全資産である。

日本国債、預貯金などの元本割れのリスクが低い資産を基礎にする。

そのうえで、リスク許容度に合わせて運用資産(株式、投資信託など)の割合を決めていこう。

運用資産の割合は、一般的に年齢が高くなるほど低く抑えるのが無難だ。

60代前半であれば2-3割、70代になると1-2割、80代以降では1割未満が目安となるだろう。

ただし、個人によってリスク許容度は異なるため、自身のリスクとリターンに対する考え方や現状の資産残高に見合った割合を設定することが肝心となる。

さらに、運用資産の中でも国内株式や外国株式、海外債券、不動産など、複数の異なる資産に分散投資することで、リスクをより低減できるだろう。

このように、安全資産を主体としながらも、適度な運用資産の組み入れとリスク分散により、定年後でも着実にリターンを積み上げていくことが可能となるはずだ。

退職金や年金の金額に合わせて作成する

定年時の企業からの退職金や、確定拠出年金、厚生年金、国民年金といった公的年金の受給額も、ポートフォリオの規模を決める大きな要因となるだろう。

まずは退職金について、生活費の確保を優先し、残額を運用資金として確保する。

つまり、投資可能な原資の額を決め、それに見合ったポートフォリオの構成配分を設計するのがポイントとなる。

原資が限られる場合は、リスクを抑えた安全重視のポートフォリオとする必要がある。

一方、ある程度の余裕資金があれば、リスク資産(運用資産)の割合を高め、よりアグレッシブなポートフォリオを検討することも可能だ。

このように、退職金と年金収入の実情に合わせて、個別最適なポートフォリオを自身で設計することが重要となる。

定年後におすすめのポートフォリオの具体例

定年後であれば、安全資産を70-80%程度保有しつつ、残りの運用資産を、国内外の株式や債券、不動産などを投資対象とするバランスファンドを保有するのがいいだろう。

具体的なポートフォリオは、たとえば以下のようなものとなる。

定期預金40%
個人向け国債(変動10)40%
バランスファンド
(ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) )
20%

 預貯金

安全資産としては、国債や預貯金が該当する。

そのうち、定期預金や利息の付く普通預金であれば、金融機関が破綻した際も 1,000万円までは保護の対象となる(金融機関ごと一人あたり)

1,000万円以上の資産があるのであれば、別な金融機関での預貯金とするか、個人向け国債に投資するのもいいだろう。

 個人向け国債

個人向け国債には3つのタイプがあるが、いずれも元本割れはほぼなく、リスクも極めて低いため、安全資産として保有することをおすすめする。

  • 変動金利型10年満期(変動10)
  • 固定金利型5年満期(固定5)
  • 固定金利型3年満期(固定3)

バランスファンド

バランスファンドは、国内外の株式や債券に分散投資する投資信託である。

ひとつのファンドで資産の分散・地域の分散の効果が期待できる。

たとえば、「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」であれば、リスクを抑えながら、安定的なリターンを目指すことが可能だ。

ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
  • 日本株式、日本債券、海外株式、海外債券へ25%ずつ均等な配分で運用
  • 信託報酬は年0.154%程度
  • 現在の基準価額は17,543円
  • トータルリターン(直近)
    • 1年で22.01%、3年で8.82%、5年で9.06%

(2024/03/18時点)

このように定年後は、安全資産を中心に据えつつ、リスクを考慮しながらバランスファンドなどである程度のリターンを見込める商品を組み合わせたポートフォリオとするのがいいだろう。

定年後の資産運用の進め方

定年後の資産運用においては、将来に備えて適切な対策を講じることが大切だ。

長期的な視点に立ち、安定性と成長性のバランスを取りながら資産を運用する必要がある。

また、税制面での対策を怠らず、節税メリットを最大限活用することも求められるだろう。

資産の安定性と成長性の追求

定年後の資産運用では、安定性と成長性のバランスを取ることが非常に重要となる。

安定性の観点では、預貯金や国債などといった安全資産を中心に構成することで、リスクを最小化することができる。

一方で、インフレリスクに備え、一定の成長性も不可欠となる。

成長性の観点では、国内外株式や債券、不動産などを組み合わせたバランスファンドを組み入れることで、長期的な資産の増加を図ることができるはずだ。

つまり、安全資産による安定基盤の上に、株式や成長資産を上手く組み合わせることで、安定性と成長性の両立を目指すのがポイントとなる。

退職後の資産運用における税金対策

定年退職後は、現役時代に比べて収入は少なくなるため、極力課税される額を減らすことを考えておきたい。

たとえば、退職金を一括で受け取る際は、退職所得控除が適用される。

勤続年数が長いほど、控除額は大きくなり、20年を超える場合は、以下の式で控除額を計算することになる。

800万円+70万円 ×(勤続年数-20年)

勤続30年であれば、1,500万円(800万円+70万円 ×(30年-20年))分が非課税となるため、退職金として2,000万円を受け取ったとすると、差額500万円(2,000万円-1,500 万円)が課税対象となる。

支給される退職金の額によって変わるので、事前に確認しておく必要があるだろう。

また、資産運用を続ける場合には、新NISA(少額投資非課税制度)を有効活用するようにしたい。

新NISAは、投資利益にかかる税金を非課税とする2024年から開始された制度である。

上限金額内に収まるよう活用して、節税に努めるようにしよう。

相続対策を意識した生前贈与の検討

定年後も資産運用を継続的に続けることで、生活に困らないようにしたいが、万が一のことがあったら残った資産を遺族が相続することになる。

その際にかかる相続税も早いうちから考慮しておきたい。

相続税には暦年贈与として年間110万円以下であれば課税されない、という制度がある。

この制度を活用し、毎年110万円までの金額を家族に渡していくことができる。

計画的に生前贈与を実施することで、相続時の課税対象額を圧縮することができるだろう。

その他、生命保険を活用するなど相続対策にも様々な方法があるため、メリット・デメリットを検討する必要がある。

専門家に相談しながら、自身の資産状況に最適な対策を立てていくことが賢明となる。

定年後のポートフォリオ作りは誰に相談するべき?

定年後に運用する資産は、生涯にわたる大切な財産でもあるため、慎重に進める必要がある。

適切な専門家からアドバイスを受けながら、自身の状況に合ったポートフォリオを構築することが不可欠となるだろう。

定年後のポートフォリオ作りと運用を専門家に相談する重要性

資産運用において専門家に相談することの最大のメリットは、専門的な知見とアドバイスを受けられる点にある。

資産運用にはさまざまなリスクが伴うが、プロの目線で投資判断を支援してもらえるため、リスクを最小限に抑えた運用が可能となるはずだ。

また、税制面や制度面での知識も専門家なら十分に有しているだろう。

節税対策や相続対策など、きめ細かいアドバイスを受けることができる。

さらに、定年後の長期運用においては、ライフプランに合わせて柔軟に見直していく必要がある。また、状況の変化に応じてポートフォリオの修正提案もしてくれる。

このように、専門家を活用することで、無理のない資産運用を行え、安心して老後を過ごせるはずだ。

 IFAの役割とメリット

資産運用の専門家とは、証券会社のコンサルタントや銀行員、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などのことをいうが、ここではIFAをおすすめしたい。

IFAは、特定の金融機関に所属せず、投資家の利益を最優先する中立的な立場のアドバイザーである。

さまざまな金融商品から最良のものを選び、無理のないプランを立案してくれる。

また、IFAは、老後の資産形成に限らず、幅広い金融商品のなかから、あなたに合った商品を提案してくれるだろう。

さらに、継続的なフォローアップを心がけるIFAが多く、長期的な資産運用にも適しているといえる。

定年後の安定的な資産運用を実現するため、IFAを活用することが賢明といえるのではないだろうか。

 IFA検索サービス「資産運用ナビ」の活用法

自分に最適なIFAを見つけるために、「資産運用ナビ」というIFA検索サービスを使ってみてはどうだろう。

このサイトでは、IFAの経歴や実績、得意分野といった情報も公開されているため、安心して検索することができる。

条件に合う複数のIFAを、比較検討できるのも大きな利点だ。

まずは無料で資産運用の相談をすることも可能である。

検索サイト「資産運用ナビ」を上手く利用し、自分に最適なIFAを見つけて、定年後の大切な財産を賢く運用してほしい。

定年後のポートフォリオ作りにはIFAの力を

本記事では、定年後の資産運用の基本原則や最適なポートフォリオの作り方について解説した。

また、定年後の資産運用の進め方や具体的な運用例も紹介したが、その最適解は個人により異なるだろう。

資産運用に関する疑問や不安があれば、専門家からアドバイスを受けることをおすすめしたい。

とくにIFAは、金融機関に所属しておらず中立的な立場から最適なアドバイスを提供してくれるだろう。

IFA検索サービス「資産運用ナビ」を上手に使って、最適なIFAを見つけてほしい。

定年後のポートフォリオの作り方に関するQ&A

定年後にポートフォリオを作る時のポイントは何ですか?

定年後に安定した資産運用のためのポートフォリオを作る際は、以下の4点を意識しよう。

  • リスク許容度を把握する
    • まず、自分がどの程度のリスクを受け入れられるのか、リスク許容度を把握することが重要となる。年齢、経済状況、投資経験などを考慮して、自身の許容度を判断しよう。
  • 目標金額を設定する
    • 老後の生活資金や旅行資金、相続対策など、ポートフォリオ構築の目的を明確にしよう。
    • 目標金額を設定しておけば、必要な投資額や期間を把握できるだろう。
  • 安全資産とリスク資産をバランス良く配分する
    • 安全資産(預貯金、債券など)は元本割れの可能性が低い一方、リターンも低くなる。
    • 一方、リスク資産(株式、投資信託など)はリターンが高い可能性があるが、元本割れの可能性もある。
    • リスク許容度と目標金額に合わせて、安全資産とリスク資産の比率を調整しよう。
  • 定期的にポートフォリオを見直す
    • 経済状況や市場環境の変化に合わせて、定期的にポートフォリオを見直し、必要に応じて調整しよう。

定年後の投資バランスの最適な調整方法は何ですか?

定年後の資産運用において、投資バランスを適切に調整する方法はいくつもあるが、ここでは以下3点を確認してほしい。

  • 生活費との調整
    • 年金や退職金などから、生活費相当額を安全資産(預金など)として確保する。
    • 残りの余剰資金を投資に回せるようにバランスを取る。
  • リスク許容度に合わせた資産配分
    • 自身のリスク許容度に応じて、安全資産と運用資産(株式、債券など)の割合を決める。
    • 一般的に高齢になるほどリスク許容度は低下するため、安全資産の比率を高くすることになるだろう。
  • 分散投資の徹底
    • 運用資産の中でも、国内外の株式、債券、不動産など複数の資産に分散投資することで、下落リスクをより低減できるバランスファンドを活用したい。

資産運用でリスク管理を上手に行うポイントを教えてください。

資産運用のリスク管理におけるポイントは、分散投資と長期投資である。

定年後であってもそれは変わらない。

  • 分散投資を行う
    • 複数の資産に分散投資することで、リスクを軽減できる。
    • 株式、債券、不動産など異なる資産クラスへの分散投資や、日本、米国、先進国、新興国などといった地域の分散投資も重要だ。
  • 長期的な視点で取り組む
    • 短期的な値動きに一喜一憂せず、できるだけ長期的な視点で資産運用を行うようにしたい。

長期で資産保全するにはどのような戦略を取ればいいですか?また、その際ポートフォリオのリバランス頻度はどの程度が適切ですか?

分散投資に加え、極力コストを抑えたうえで、積立投資を活用しよう。

バランスファンドやインデックスファンドといった投資信託は、信託報酬というコストが日々かかってくるため、信託報酬の低いファンドを選ぶようにしたい。

そのうえで、毎月一定額を積み立てることで、リスクを抑えながら資産を増やすことができるだろう。

また、長期運用する際に重要なのがポートフォリオのリバランスだ。

年に1回の定期的や結婚や子どもの誕生、退職などのライフイベントや収入の増減があった際に見直すといいだろう。

定年後の資産運用にありがちなミスは何ですか?

資産を安定的に守る必要がある定年後だからこそ、リスク許容度の理解は大切だ。

自分のリスク許容範囲を超えた投資は、大きな損失につながる可能性がある。

また、短期的な売買は決して行わないようにしよう。

短期的な売買は、コストもかかるうえ、1件あたりの損失は小さくても、幾度も重なると大きな損失につながることも考えられる。

長期的な視点で投資を続けることが重要だ。

インターネットやTV、新聞、書籍などからの投資に関する情報収集を怠らないようにしよう。

信頼できる情報がないと、判断を誤る可能性もあるためだ。

定年後のポートフォリオ構築時に最適な資産クラスの選定方法は?

定年後は、年金と退職金で生活費を補わなければならない。

したがって、極力リスクを 抑え保守的な運用をするためのポートフォリオを構築する必要がある。

60代におすすめのポートフォリオ例は下記のとおりだ。

  • 国内債券
    • 60
  • 外国債券
    • 30
  • 国内REIT
    • 10

ハイリスク・ハイリターンとされる新興国株式、海外株式、国内株式、海外REITはポートフォリオから外す、または資産配分を少なくするといいだろう。

ローリスクである国内債券をメインに資産配分するのがおすすめだ。

また、上記はあくまでも一例であるため、自身に合ったポートフォリオ構築を目指してほしい。

インフレリスクへの対策として、定年後のポートフォリオにはどの資産クラスを組み入れるべきですか?

インフレリスクへの対策として向いているのは、株式や外貨の資産、不動産などが挙げられる。

しかしリスクも高いためインフレリスクとともにリスク管理を行なったうえでポートフォリオに組み入れるべきだ。

たとえばリスクを抑えるために6割の資産はローリスクな債券に、残り4割はインフレ対策として株式やREITに分散させるなど、リスクを考慮しながらインフレ対策を考えるべきである。

定年後のポートフォリオにオルタナティブ投資は含めるべきですか?

オルタナティブ投資とは、株式や債券などの基本的な投資対象以外の投資すべてを指す。

デリバティブ、ベンチャー・キャピタル、ヘッジファンドなどだ。

分散投資ができる魅力的な一面もあるが、基本的には長期投資によってリターンを得やすい仕組みであるため、定年後にポートフォリオのなかに含めるのはおすすめしない。

定年後はいかにリスクを抑え安定したリターンを狙えるかが重要だ。

定年後のポートフォリオでの国内外資産の配分比率はどうあるべきですか?

リスクの観点から考えると国内がもっとも低く、次いで先進国、新興国となっている。

しかし昨今の低金利や円安などの国内状況を考えると、国外にも資産配分すべきだろう。

定年後であればリスクの高い新興国はなるべく避け、経済状態が安定している先進国に資産配分すべきだ。

リスク許容度にも異なるが、国内:50先進国:50や、国内:60先進国:40のような配分比率がおすすめである。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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