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SBI証券で新NISAを始めるなら?おすすめ銘柄と投資のコツを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 新NISAの始め方とSBI証券の活用法が知りたい
  • SBI証券で投資できるおすすめの銘柄が知りたい 
  • 新NISAでの資産形成のコツを知りたい

日銀が2023年12月20日に発表した「資金循環統計」によると、2023年9月末時点の金融資産残高は、2121兆円で過去最高を更新した。

投資へのニーズが高まったことに加え、2024年からスタートした新NISAも、金融資産の増加に影響したと考えられている。

一方で、新NISAを実際に始めてみたいと考えているものの、まだ始められていない人もいるのではないだろうか。

そこで、本記事では新NISAをこれから始める人向けに、SBI証券で始めた場合のメリットや手順について解説する。

どの金融機関でNISA口座を開設するか迷っているという人は、ぜひ参考にしてほしい。

目次

新NISAをSBI証券で始める方法

SBI証券で新NISAを始めるメリットを解説する前に、新NISAの制度や特徴、旧NISAとの違いについてそれぞれ確認しよう。

どの証券会社でスタートする場合でも、新NISAの制度について把握しておかないと、効果的な資産運用が実施できないだろう。

そのため、今回は以下のポイントについて確認する。

  • 新NISA制度の概要と特徴
  • 旧NISA口座の取扱いとその注意点
  • SBI証券で新NISA口座を開設する手順

それぞれのポイントについて確認しよう。

新NISA制度の概要と特徴

新NISAは、2024年1月からスタートした制度である。

原則として、株式や投資信託といった投資で得た利益には、約20%の税金がかかる。

たとえば、株式を売却して得た利益が100万円だった場合、所得税で15%、住民税は5%の合わせて20%が課税される。

  • 所得税
    • 15万円
  • 住民税
    • 5万円

NISAの最大の特徴は、株式や投資信託などの投資で得た利益が非課税となる。

そのため、先に述べた100万円の利益は課税されないので、利益はそのまま受け取れる。

新NISAの特徴は、下図の通りである。

出典:金融庁「新しいNISA」

つみたて投資枠と成長投資枠といわれる2つの枠が設けられている。

つみたて投資枠は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託にしか投資できない。

投資できる商品は、金融庁が定めたものに限定されている。

そのため、つみたて投資枠はこれまで投資の経験がない人にとって始めやすい枠といえるだろう。

成長投資枠は、上場株式や投資信託の購入が可能だ。

企業の株式に直接投資したい場合は、成長投資枠を活用する必要がある。

つみたて投資枠と成長投資枠は、年間で投資できる上限額が定められている。

つみたて投資枠は年間で120万円、成長投資枠は年間で240万円である。

また、新NISAは非課税保有期間が無期限化しているので、利益を非課税で受け取れるタイミングが制限されず、自由に設定することができる。

そのため、たとえば50代で新NISAを始めて80代まで保有し続けることも可能だ。

このように、若年層だけでなく50代や60代でも始めやすい制度といえるだろう。

新NISAは2024年からスタートしたが、2024年以前は旧NISA制度が存在していた。

では、新NISAと旧NISAが、どのように変わったのかについて確認しよう。

旧NISA口座の取扱いとその注意点

旧NISAは「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つに分かれていた。

一般NISAは、非課税期間が5年で投資できる上限額は年間で120万円だった。

つみたてNISAは、年間40万円が投資できる上限額で、非課税期間は20年間である。

以上から、少額で長期間の投資をする場合は、つみたてNISAを利用していた。

ただし、つみたてNISAで口座を開設した場合、一般NISAは利用できない。このように旧NISAは、枠の同時利用はできなかった。

新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠の同時利用が可能なので、より投資額を増やしたい人にもメリットがある改定となった。

また、未成年者を対象として「ジュニアNISA」もあった。

しかし、新NISAでは18歳未満を対象にしていない。未成年者には、NISA制度が活用できなくなった点も、主な変更点である。

「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」で、すでに資産運用をしていた場合に注意したいのは、ロールオーバーできない点に注意したい。

ロールオーバーとは、非課税保有期間が終わった後に、翌年の年間投資枠に移行できる制度である。

出典:金融庁「一般NISAのポイント」

2024年以降、ロールオーバーができなくなったので、非課税期間が終了したら、課税口座に資産を移すか、商品を売却して現金化する必要がある点に注意したい。

また、旧NISAの非課税期間が終わるまでは、NISA口座で保有できるものの、追加で投資はできない点も注意が必要である。

以上から、旧NISAで資産運用を実施していた場合、ロールオーバーできない点と、追加の投資ができない点を踏まえておくと良いだろう。

SBI証券で新NISA口座を開設する手順

SBI証券で口座開設する手順は、以下の通りである。

今回は、総合口座を持っていない場合の手順について確認する。

  • ネットもしくは郵送で口座開設
  • 証券総合口座開設と同時にNISA口座を申し込む
  • 本人確認書類・マイナンバーカードの情報共有
  • SBI証券がNISA口座を仮開設後に税務署へ申請
  • NISA口座の本開設

ネットで口座を開設する場合は、取引開始まで最短で2営業日、郵送の場合は最短7営業日で取引が可能となる。

SBI証券であれば、NISA口座をスピーディに開設できるが、SBI証券にするメリットについて確認しよう。

新NISAをSBI証券で始めるメリットとおすすめの銘柄

2024年2月6日時点で、SBI証券は「国内初となる証券総合口座1,200万口座」を達成した証券会社である。

1999年の取引開始以降、徐々に口座開設数が伸びている証券会社である。

口座開設数が伸びているのは、利用するメリットがあるからだろう。

今回は、SBI証券でNISA口座を開設するメリットと、おすすめの銘柄について、それぞれ解説する。

新NISAにおけるSBI証券の優位性

SBI証券を利用するメリットは、以下の3つである。

SBI証券を利用するメリット
  • 取扱商品数が充実している
  • 単元未満株やIPOに対応している
  • 取引手数料が無料である

SBI証券では、国内株式や外国株式、投資信託のラインナップが充実しているので、幅広い選択肢の中から、自分の意向に沿った商品を選べるメリットがある。

投資信託で取り扱っている本数は2,620本であり、NISAつみたて投資枠で取扱える本数は218本である。

2024年1月22日時点で、他のネット証券と比較すると最多となっている。

さらに、成長投資枠で投資できる商品も1,155本の取り扱いがある。

国内だけでなく、海外の株式や投資信託も取り扱っているので、幅広いラインナップから自分の意向に沿う商品に投資できる点がメリットである。

また、SBI証券では単元未満株の取引やIPOにも対応している点もメリットである。

単元未満株は、国内株式の最低購入単位である100株未満でも購入できる制度だ。

IPOは新規公開株で、公募した価格よりも上場後につけた初値が高くなれば、含み益を得られるメリットがある。

最後に取引手数料もさまざまなラインナップで無料となっている。

SBI証券では、以下の取引に対する取引手数料が無料となっている。

  • 投資信託
  • 米国株
  • 日本株
  • 単元未満株
  • 海外ETF
  • 外貨手数料

取引手数料が無料となっているので、余計なコストをかけることなく投資ができる点がメリットである。

投資対象選定のポイント

NISAで投資する商品をどのように選ぶべきか、ポイントは以下の3つである。

  • 資産が分散されている
  • コストが低い
  • 成長投資枠でも投資できる

まずは、投資の基本である分散投資ができている商品かを検討すると良い。

分散投資には、資産の分散をはじめ、通過や地域によって分散する方法がある。

出典:金融庁「分散投資の例」

また、投資するタイミングを分散させる時間の分散も効果的な投資手法である。

このように、分散した投資ができる商品かを見ると良い。

また、投資信託を購入した場合、信託報酬などのコストが低い商品を選ぶと良い。

投資信託には、以下のコストがかかる。

  • 購入時手数料
    • 購入時にかかる手数料
  • 信託報酬
    • 投資信託を持っている間にかかる手数料
  • 信託財産留保額
    • 投資信託を売却するときにかかる手数料

このうち、NISAで投資できる商品は、購入時手数料がかからない。

そのため、信託報酬などの他のコストがどれだけかかるのかを見る必要がある。

コストが高いと、保有中に高い手数料を継続的に支払う必要があるので、利益が少なくなるリスクもある。

そのため、コストがかからない商品を選ぶ必要があるだろう。

最後に、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらでも利用できる商品を選ぶと良い。

つみたて投資枠では、投資信託しか選べないが、成長投資枠では上場株式のほかに投資信託も選べる。

商品によっては、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらでも購入できる商品がある。

つみたて投資枠で投資できる年間の投資上限額は120万円である。

もし、つみたて投資枠で準備している商品を、年間120万円以上購入したい場合、成長投資枠でも利用できる商品であれば追加で投資できる。

そのため、つみたて投資枠と成長投資枠で購入できる商品を選ぶのもポイントである。

SBI証券で始める新NISA投資におすすめの銘柄

つみたて投資枠と成長投資枠でおすすめできる銘柄は、以下の2つである。

「e-Maxis Slim 全世界株式(オールカントリー)」は、全世界の株式を投資対象としているので、資産の分散効果を出しながら投資できる商品である。

つみたて投資枠と成長投資枠のどちらでも購入できるので、つみたて投資枠の上限額となる年間120万円以上の投資をしたい場合にも対応できる。

また、信託報酬は年0.005775%以内と設定されているので、他の投資信託に比べて信託報酬が低い点もメリットである。

「SBI日本高配当株式(分配)ファンド」は、日本国内の株式を中心に投資をしながら分配金を得られる投資信託である。

配当金を得ながら日本株式に投資したいが、どこに預けるべきか不安な人には、おすすめできるだろう。

SBI証券を活用した新NISAのコツ

新NISAで資産形成をするコツや効果的な方法について解説する。

長期投資に新NISAを活用するメリット

新NISAは、長期的な視点で活用すると良いだろう。

日本は長い間低金利が続いており、預金では、ほとんど利息がつかない。

そのため、運用を長期的な視点で継続すると、複利の効果でリターンが大きくなりやすい。

出典:金融庁「投資の基本」

そのため、子どもの教育資金や老後資金といった中長期的な目的に対して、新NISAを活用すると良いだろう。

目的の明確化と投資計画の立案

新NISAで利益を出すためには、利益をどのような資金として使うのか投資する目的を明確にしておくことが重要である。

一般的に、老後資金がイメージされやすいが、早ければ10年目以降の資金活用が期待できるので、以下の目的にも活用できるだろう。

  • 子供の教育費
  • 住宅の購入費
  • 住宅ローンの繰り上げ返済費

さまざまな目的の中から、どのような目的に対して準備すべきかを検討すると良い。

リスク管理の方法

最後に、リスク管理も新NISAを活用する場合は重要である。

先ほども解説したように、分散した投資やコストの低い商品を購入するように、投資する商品を吟味する必要があるだろう。

新NISAの相談先はどこが良い?

新NISAを利用する場合、いきなり自分で投資商品を選ぶとなると、特に初心者はハードルが高いと感じてしまうだろう。

そのため、こうした悩みや不安を解消するには、適切な専門家に相談する必要があるだろう。

今回は、新NISAの相談先として頼ると良いIFAについて紹介する。

新NISAを活用した資産運用における専門家の重要性 

新NISAを活用する場合に、退職金やまとまった貯蓄などを効率的に活用したいが、自分で最適な商品を見つけるには、知識や知見が必要になる。

また、投資額もいくら実施すれば良いかも自分では判断できない。

そこで、顧客に代わって資産運用をトータルでサポートしてくれる専門家の存在が重要である。

今回は、IFAに相談するメリットについて解説する。

IFAに相談するメリット

IFAに相談すると、自分に合った新NISAの適切な投資額を相談できるメリットがある。

自分に合った新NISAの投資額を相談できる点がメリットである。

IFAは、幅広い投資手段の中から自分に最適な金融商品を紹介してもらえる。

投資に慣れていない場合、自分でいくら投資すべきか分からないことも多い。

アドバイザーは投資経験に必要な知識と知見も豊富なので、年齢や資産状況に応じた投資額をアドバイスしてもらえるので、頼りがいのある存在といえる。

また、提案される商品が偏らない点や生涯を通じてフォローしてもらえる点もメリットだ。

IFA 検索サービス「資産運用ナビ」の活用法とメリット

日本証券業協会が調査したところ、IFAのアドバイザーは年々増加傾向にある。

2023年6月時点では、6,544人だった。

そのため、自分に最適なアドバイザーを見つけるのは、時間も労力もかかる可能性が高い。

最適なIFAを見つけるためにも、プラットフォーマーを経由して、自身の相談内容を得意分野としているアドバイザーを見つけると良いだろう。

「資産運用ナビ」は、投資が初めての人でも安心して利用できる無料のIFA相談サービスである。

自分にぴったりのIFAが見つけられるので、気軽に利用してみると良い。

新NISAをSBI証券で始めてみよう

新NISAの概要とSBI証券を利用するメリットや方法について解説した。

新NISAのメリットは、投資による利益が非課税になる期間が無期限化したため、長期的な資産形成としておすすめできる制度である。

おすすめ銘柄としては、あくまでも自分のリスク許容度や資産状況などによって異なる。

そのため、新NISAで資産形成をするには、専門家からのアドバイスを受けると良い。

特にIFAは、中立的な立場からあなたに最適なアドバイスを長期にわたって提供してくれるので、気になる人や不安な人は、まず相談すると良いだろう。

SBI証券の新NISAに関するQ&A

新NISAと旧NISAの主な違いは何ですか?

主な違いは、以下の3点である。

  • 非課税保有期間が無期限化
  • つみたて投資枠と成長投資枠のどちらも併用可能
  • 年間投資枠の上限が拡大

SBI証券で新NISAを始めるメリットは何ですか?また、デメリットはありますか?

国内外の投資信託や株式の種類がネット証券でトップクラスである。また、取引手数料も無料で利用できる点もメリットである。

一方で新NISA口座では「定期売却サービス」が使えないことが、SBI証券のデメリットとしてあげられる。

このサービスは資産を形成した後に、定期的に資産の一定額を売却し、売却金額を口座に振り込んでくれるサービスだ。

このサービスを使えば資産を一括で売却することなく、運用を続けながら、必要な額だけ継続的に現金が受け取れる。

この出口戦略には有効なサービスを、SBI証券の課税口座では対応しているが、残念なことにNISA口座では行っていない。

旧NISA口座の運用資産は新NISA口座に移行できますか?

新NISAの口座と旧NISAの口座は別管理となるので、移管できない。

SBI証券を利用する際、手数料はどのくらいかかりますか?

新NISAのつみたて投資枠の投資信託は、すべて購入時手数料無料である。

また、SBI証券では個別株の売買手数料も無料になっているので、成長投資枠の運用も安心して始められる。

新NISAを始める最適なタイミングはいつですか?

可能な限り早く始めるべきだ。

新NISAでの投資の開始が早ければ早いほど、投資期間も長くなる。

投資期間が長ければ長いほど、複利効果の恩恵を受ける期間も長くなるため、資産を拡大させる効果も大きくなる。

SBI証券では、投資信託なら100円から投資できるので、新NISAを始めようと思っているならば早く始めた方が良い。

新NISAで資産を効率的に増やすコツは何ですか?投資枠を活用する具体的な方法を教えてください。

新NISA口座を使って、長期・分散・積立投資を行うことだ。

長期投資は、複利効果を得る期間も長くなるので、資産は拡大しやすくなる。

投資を分散しておけば、投資先の一部の価格が上昇したときには、漏れなくそのリターンが得られる。

さらに積立投資では市況が低迷しているときも一定額の投資を続けるため、市況回復時には、その期間の投資分が利益を生む。

またSBI証券とクレカ積立ができるクレジットカードで、積立額を支払えば、カードのポイントも得られる。

三井住友カードでは、カード利用で得られたVポイントを使って、新NISAでポイント投資もできる。

新NISAを利用する際、何か注意するべきことはありますか?

新NISAで購入する金融商品には、すべて元本割れリスクがあるので注意しよう。

また新NISAでは、元本割れした資産に対して、特定口座で行える損益通算や繰越控除ができない。

※損益通算:所有している資産のうちで、ある金融商品の利益から、他の金融商品の損失を差し引くことで課税される所得を減らすこと
※繰越控除:損益通算を行っても損失が残った場合に、その損失に対して、最長3年間にわたって損益通算ができること

新NISAでの資産形成を目指す40代の積立額の目安はどのくらいですか?

投資額が多いほど運用益も大きくなるため、積立額も多ければ多いほど良い。

しかし40代は、子どもの教育費や住宅ローンなどの支出も多くなる世代であり、積立資金を確保することは容易ではないだろう。

収入から上記の費用や生活費を差し引いた余剰資金が、わずかでもあれば、投資することも考えよう。

例え毎月5,000円でも、運用利回り年5%として、積立投資を20年間続ければ2,051,454円(運用益:851,454円)になる。

新NISA口座を複数持つことは可能ですか?

新NISA口座は、一人に1口座しか開設できないので注意しよう。

すでに新NISA口座を開設している人がSBI証券に口座を移す場合は、現在利用中の口座を閉鎖しなければならない。

その際には、NISAで運用中の資産も一旦すべて売却して、新しい口座で同じ金融商品を再購入することになる。

また、今年すでにNISA口座を利用しているのならば、来年からであれば金融機関変更が可能だ。

ただし、現在のNISA枠で運用している商品は、そのまま非課税で運用が続けられる。

執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。資産運用の相談サイト「資産運用マッチング」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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・本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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