正しい考え方を身に着けて資産運用を行うことで、自身が持つお金を効率的に増やすことができます。
この記事では資産運用について、具体的に何から始めたら良いのか、いつから始めたら良いのかについてわかりやすく解説します。
これから資産運用を始めようと検討している方はぜひ参考にしてみてください。
資産運用の考え方
資産運用とは、自身の持つお金を貯金や投資に回すことで、お金を効率的に増やすことを指します。
資産運用の基本的な考え方は長期・積立・分散であり、運用金額を決めた上で目標金額とリスク許容度から、自身に合った運用方針を定めます。それぞれの具体的な決め方は、以下の通りです。
運用金額から決める
まず、現在の生活費と貯金額を洗い出します。毎月いくらの金額で暮らしているのか、どれくらいの貯金があるのか正確に把握しましょう。
次に資産運用に回せる金額を割り出します。毎月の生活費を半年分足した金額から現在の貯金額を差し引きます。
例えば、毎月の生活費が30万円で貯金額が500万円の場合、目安となる運用金額は以下の通りです。
500万円 - ( 30万円 × 6ヶ月 ) = 320万円
上記の場合、320万円以下であれば生活に影響を与えないとされます。もちろん人によっては生活費を半年以上確保することや、貯金額の割合を高める必要があるでしょう。
目標金額から決める
目標金額を決めることで、運用利回りと毎月の積立金額を割り出せます。何歳までにどれくらい増やしたいのか、運用期間と目標金額を決めましょう。
例えば、30歳で運用資金300万円の方が、60歳までに目標金額3,000万円を達成したいなら、運用利回り2%で毎月の積立額は約5万円であることが分かります。
目標金額から逆算した数値をもとに運用を進められるため、目標金額を決めることは計画的に資産運用を進める上で大切です。
リスク許容度から決める
資産運用におけるリスクとは、収益の振れ幅を指します。
そのためリスク許容度とは、どれくらいの収益の振れ幅まで受け入れられるかを意味します。
資産運用を行う前にリスク許容度を決めるのは、実際に投資する商品を選ぶ基準となるためです。
リスク許容度の決め方は、投資する一人ひとりの事情によって異なります。
リスク許容度を図る上で見るべき項目は、以下の通りです。
- 年齢
- 収入
- 投資経験
- 貯金の状況
- 今後控えるライフイベント
- 性格的な要素
年齢が若く、収入が高いほどリスク許容度が高くなるため、リスクの高い商品を選べます。
反対に、投資経験が乏しく貯金が少ない、あるいは今後ライフイベントを控えている方はリスク許容度が低くなります。
性格的な要素とは、損失を出すことで感じるストレスの度合いを表します。
複数の項目から自身のリスク許容度は高いのかあるいは低いのか、総合的に判断しましょう。
資産運用は何から始めるべきか
資産運用は、投資する商品を決めることから始めます。
資産運用における商品には、預貯金をはじめ株式や債券、投資信託など様々な種類のものがあります。
その中で、効率的にお金を増やすことが目的ならば、上場株式や投資信託のどちらか、あるいは両方を投資対象として選ぶのが一般的です。
次に、その二つについて詳しく説明していきます。
上場株式
上場株式とは東京証券取引所に上場している企業の株式のことです。
上場株式を投資対象として買うことで、以下の3つのメリットを得られます。
- キャピタルゲイン
- インカムゲイン
- 株主優待
キャピタルゲインとは譲渡益のことであり、買った値段よりも売った値段の方が高い時に発生する利益です。
一方、インカムゲインとは企業から継続的に受け取れる配当金のことを指します。
また、株主優待とは企業から貰える自社商品や割引券のことを指します。
上場株式への投資は上記のようなメリットを得られる一方で、投資を始める資金は数万円からと比較的高く、ある程度最初にまとまった資金が必要となります。
加えて、上場株式は価格変動リスクが高いため、どちらかというとリスク許容度が高い人向きの商品です。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めたお金を資産運用の専門家が株式や債券など、さまざまな資産に組み合わせて投資し、リターンを上げる商品です。
投資信託は、組み合わせる資産の種類から、以下の二つのタイプに分けられます。
- 単一資産型
- バランス型
単一資産型は株式や債券、不動産などのうち、ひとつの資産に投資する投資信託です。
単一資産型には、株式型や債券型、REIT型、商品型などがあります。
一方、バランス型は株式や債券、不動産など複数の資産に投資する投資信託です。
組み入れる資産の比率によってリスクは変わってきます。
投資信託は数千円から投資を始めることができ、分散投資を基本とする金融商品です。
そのため、投資信託を買うことで少額からリスクを抑えた資産運用ができます。
そのため、投資信託はリスク許容度が低い人向きの商品です。
資産運用はいつから始めるべきか
資産運用はいつから始めるべきでしょうか。資産運用を始める時期における基本的な考え方は、以下の通りです。
いつでも遅くない
資産運用を始めるタイミングは、運用したいと思い立ったときがベストです。
なぜなら、資産運用は継続することでリターンを得られる仕組みだからです。
資産運用には毎月決まった金額を投資に回す「積立投資」という方法があります。
毎月一定の金額をかけることで、金融商品の値段が高いときに少ない口数を、値段が安いときに多い口数を買うことができ、平均購入単価を抑えることができます。
このように積立投資をしていけば、始めるタイミングはいつであろうと関係なくなります。
早いほうが効果は高い
資産運用は、いつ始めても遅くないといっても、早く始めた方が効果は高くなります。
なぜなら、長期にわたって継続するほど複利効果が高まるからです。
複利とは、運用で得た利子を再び元本に組み入れて運用することで、時間の経過とともに得られる利子が増えていく考え方です。
例えば、100万円を年率3%で30年運用すると複利なしの場合で190万円、複利ありの場合で約242万円となります。
複利の有無によって、同じ条件で運用しても結果は大きく異なるのです。
複利効果は運用期間が長いほど有利であるため、できるだけ早く資産運用を始めるに越したことはないでしょう。
まとめ
資産運用は自身の現状と照らし合わせながら、運用金額と目標金額、リスク許容度を決めることから始めます。
そのうえで、自身に合う金融商品をいくつか見つけ、組み合わせて運用していくのは専門的な知識がなければなかなか難しいことです。
資産運用をやってみたいが、どの様にして運用して良いか悩んでいないだろうか。
最近、「よく分からないまま資産運用をして何百万円も損をした」という話をよく聞く。
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